あらすじ逆転してゆく「夢」と「現実」。冥界に落ちた戸川と松笛が見る、もう一つの2人の物語――。「現実」にとって変わろうとする「夢」だったはずの世界。戸川は、自分が大学生になった世界で、松笛と出会う。もう一つの世界で、もう一つの「戸川と松笛」の奇妙なキャンパスライフが始まった。
恋ならもう知っているけれど、ほんとうの愛はいまだ知らないでいる。 愛とは何よりも過酷なものである。その愛の過酷さを描いて、このマンガの右に出るものは未だ存在しないのではないか。 作者は何故タイトルを『ディスコミュニケーション』にしたのか自分でもよく分かっていないらしいが、愛という事と相互不理解という事とは切っても切り離すことのできない二律背反の関係にあるのではないだろうか。 そのために戸川さんと松笛くんはどこまでもどこまでも真実を探しにゆく、その行く道のなんと瑞々しいこと......。