かなり考えさせられる攻めた社会派作品!
公式のあらすじには「感動作」とありますが、どちらかというと心温まるヒューマンドラマというよりも、世の中の闇の部分を描いた社会派作品のように思いました。 主人公の立太は、ダム建設の犠牲となって両親を失ったようなのですが、その代わりに国か何処かから莫大なお金をもらっています。そのお金をめぐって村の大人たちが汚い争いを始めて、それに否応なく巻き込まれ、悲惨な人生を送る立太の物語です。 元々すごくピュアーだった立太が大人たちに虐げられ、記憶を失い、ボロ雑巾のように時に犯罪を犯しながらもしぶとく生き抜いていきますが、ついに・・・ お金に惑わされて人生を踏み外してしまった多くの大人たちと、それに巻き込まれてしまって人生を狂わされてしまった主人公、それから主人公の行動にとばっちりを受けて不幸になってしまった(時に死んでしまった)人々・・・私は日々お金を欲しがってしまっていますが、本当にそれでよかったんだっけな、とそんな気持ちになりました。