お別れホスピタル 沖田×華
終末期病棟で働く看護師と死を待つ患者たち、それぞれの“死のドラマ”
読んでいて、似たような病棟で働く親族が昔「姥捨て山」と例えていたのを思い出した。
「お別れホスピタル」は幸せな最後が多いので、創作が混じっているんだなとわかりやすい。
でもわそうでもなければ、創作よりひどい現実はコメディにすら見えないのかもしれない。
ヘルパーさんが患者さんに怯えながら介助しているワンシーンですら、とても切実で辛かった。
聞いた話で思い出したのは、コロナが出てくる前は「ノロ」が一番恐ろしい病気だったそうだ。
発生したら病棟中をすべて消毒した話も聞いたが、漫画を見るに、文字どおりすべて消毒したんだろう。
医療従事者の方々には頭が下がる。
みんな年を取ればいずれ認知症にかかって、体が思うように動かなくなって、となるのだから、終末期病棟についてちょっと知っていても損はないかもしれない。
我々のころに、このようなかたちの終末期病棟が残っているかはわからないけど。