あらすじ終末期病棟、そこは死にゆく者の最期の地… 終末期病棟でナースとして働く辺見歩(あゆみ)。摂食障害と鬱を発症している辺見の妹・サトコがまた家出をした。「死にたい」「死にたい」と願う彼女を苦しめているものの“正体”とは? 死を願う者、死にゆく者。それぞれの最期を通して“生き様”があぶり出される―― 沖田×華の問題作、いよいよ第9集。
読んでいて、似たような病棟で働く親族が昔「姥捨て山」と例えていたのを思い出した。 「お別れホスピタル」は幸せな最後が多いので、創作が混じっているんだなとわかりやすい。 でもわそうでもなければ、創作よりひどい現実はコメディにすら見えないのかもしれない。 ヘルパーさんが患者さんに怯えながら介助しているワンシーンですら、とても切実で辛かった。 聞いた話で思い出したのは、コロナが出てくる前は「ノロ」が一番恐ろしい病気だったそうだ。 発生したら病棟中をすべて消毒した話も聞いたが、漫画を見るに、文字どおりすべて消毒したんだろう。 医療従事者の方々には頭が下がる。 みんな年を取ればいずれ認知症にかかって、体が思うように動かなくなって、となるのだから、終末期病棟についてちょっと知っていても損はないかもしれない。 我々のころに、このようなかたちの終末期病棟が残っているかはわからないけど。