恋をテーマにした読み切りが収録されています。どの作品もレベルが高くて流石だなと思いました。以下は作品ごとの個人的な感想になります。
西炯子「縁ありて」
一度は結婚をしたもののお互いに未熟だった為に一年で離婚してしまい、その後は全く恋愛に縁のなかった女性がデートクラブを利用する話。よくある筋書きのような気もするけど、西炯子先生が描くと夢中で読んじゃうくらい面白い。
江平洋巳「へるんさん」
小泉八雲と妻になる節の出会いから始まるお話。小泉八雲だからかオカルト的な展開もあるし、見せ方もドラマティックで読んでいて楽しかった。
谷和野「ソファーベッド・ツアー」(※単行本「魔法自家発電」収録)
親に必要とされていない子供達は夜中に空を飛んでいる…。一見するとファンタジーなんですが、比喩的な意味も込められてるのかな?とちょっと考えました。ラストがとても素敵でした。
梅サト「ほんぽうふき」(※単行本「緑の罪代」収録)
このアンソロジーの中で一番独創性が高いと思いました。島の真ん中に生えた大木に住む鬼のところへ生贄としてお嫁にいく話です。タッチもほんわかしてて昔話っぽいですが、終わり方も「めでたしめでたし」な感じで好きでした。
白水こよみ「兄嫁の結婚」
ずっと好きだった人が自分の兄と結婚することになったが、彼女は結婚式の前に事故で死んでしまう。しかし自分が彼女のことを想って作った服を着てもらえば、幽霊になっても姿が見れたりしゃべったりできることが分かって…という話。せつないけどいい話でした。
人生最後のセックスはいつだっただろう―― 恋の名手・西炯子の単行本未収録作を含め、月刊フラワーズ発の大人の恋愛模様を描いたアンソロジーが登場!
人生最後のセックスはいつだっただろう―― 恋の名手・西炯子の単行本未収録作を含め、月刊フラワーズ発の大人の恋愛模様を描いたアンソロジーが登場!
東村アキコ、西炯子、波津彬子、そにしけんじといった超人気作家4人の描きおろしに21人の猫愛あふれる作家さんの珠玉の過去作品を掲載しました。泣けてくるものから、笑えるもの、じ~んと考えさせられるもの…いろんな猫が集まってきました。時代も、性別も越えた『猫愛』だけで成り立っている1冊です。猫に少しでも興味がある方はお手に取ってください。 ※デジタル版には含まれないコンテンツがあります。予めご了承ください。
西炯子が「男の涙」に全方位から切り込む! 「初恋の世界」「娚の一生」の西炯子最新作は、年齢もタイプも様々な男たちの涙を描く、コメディタッチオムニバス。鋭い観察力で描き出す、美しくもちょっと笑える「涙」をお楽しみあれ! <収録作> 「そこでは誰もがひとり」 会社のトイレから毎朝泣き声が。泣いていたのは意外な人物で…!? 「ハルと嵐」 バレエに邁進する少年。だが気になる女の子ができてから心境に変化が。「父が暮らせば」 断絶していた親子だが、父の死で強い絆があったことがわかる。それは・・!? 「推しの次郎」 妻を亡くし、一人静かに暮らす85歳の男性は死を待つばかりと思っていた。だが彼は出会ってしまった、「彼女」と! 「港区生まれ港区育ち」 地方へ出張へ向かう車中、予想外の事態がエリートサラリーマンを襲って!? 「めぐり逢えたら」 有能な課長と中途採用の社員。二人にはある過去があるようで…。
煌燿国第13代皇帝の治世。孤独な少女・小虎(しょうこ)は、ただ一人の妹を守るため戦っていた。その能力に気づいた役人・蒼(そう)の元、黒衣を纏い、ある仕事をすることに。そして出会った皇帝・朱暁(しゅうぎょう)に…!? 二人の男と、一人の少女が織りなすドラマチック・中華スペクタクルロマン!
谷 和野が織りなすクラシックよみきり集 月刊フラワーズで活躍中の新鋭・谷 和野が紡ぐ、繊細かつ美麗な、きらめく物語たち。ある日、憧れの叔母のポケットに入ってこっそり夜会を訪れた私が見たものは…? ひとつひとつ丁寧に織り上げた、クラシックよみきり9編を収録。<収録作品> イン・ザ・ポケット/ざわざわ毛糸/胸に飼う/流行温度/あめおり/インタビュー ザ ガールズ (ショート)窓税/落ち葉めくり/換毛期
シュールでリリカルでミラクルな5作品を集めた、オンリーワン作家梅サトのよみきり集! 収録作:「ユカリさんはクローン」自分と同じの姿の人間が増殖し続ける。悩むユカリに言葉をかけてくれたのは…? 「放課後の最後の晩餐」美術教師の暴走で絵画「最後の晩餐」の再現コスプレをすることになった生徒12人!? 「妖精裁判」妖精を捕らえた罪を問われる父を持つ伊東。妖精好きの同級生・小林が訪ねてきて? 「アンコンシャスワールド」美大浪人を続ける先輩・裕一を慕う夏目。ある日、先輩が失踪してしまい…!? 「最後の人形」故人の副葬品専門の人形屋シロウ。彼には妻・ヨウコに隠している秘密があり…?
異才・梅サトの最新リリカルファンタジー! 妖怪村で生まれ育ったジル、ルイス、スコットの三つ子。ほかの2人とは違い、妖怪としての特殊な能力を持たないジルは会ったことのない自分たちの父親がどんな人物なのかを確かめるため人間の町に向かおうと決心して…!? 妖怪三兄弟が繰り広げる、哀しい心をそっと包んでくれる愉快なファンタジック冒険譚! 作者は、デビューコミック「緑の罪代」が話題となった月刊フラワーズ出身の異才・梅サト。完成度の高い精緻な絵柄と、ペーソス溢れるストーリーで珠玉作を贈り続ける 稀代の漫画家・梅サトの最新コミックスがついに登場!! 表題作「妖怪村の三つ子たち」をはじめ、すでに傑作だったデビュー作「竜巻の日」、月刊フラワーズ掲載時圧倒的支持を受けた読み切り「亀の恩返し」、ほか 特別かきおろし短編「未来から来た同級生」など… 心に沁みる作品を集めた最新コミックスです。