離婚をテーマにして、さまざまな男女の愛の終焉を描いたオムニバスコミック。出世街道まっしぐらの山崎(やまざき)にフラれた美紀(みき)は、残業も休日出社もしないマイペースな中山(なかやま)と結婚する。そして披露宴を終えた美紀は、中山から決して美紀を裏切らないと誓う愛の証として離婚届を渡される。そんな中山を信じて生きていこうとする美紀だったが、結婚後に仕事人間へ変わった彼との生活に寂しさを感じて……!?
自分と同じ孤児施設の子供たちの笑顔を守るため、リング上で闘うサムソン土井。彼に取り憑いているのは、闇夜に潜み住むという都市伝説化している永遠の少年・ショボクロ。その爪で傷つけられると不死身になるという…。総合格闘技日本一決定トーナメント決勝戦に出場したサムソンは、もの凄いブーイングの中リングへと上がるが、彼はその試合で…。
「失楽園」。そこは妙な麻雀打ちばかりが集まる雀荘だ。絶対負けない怪奇お守り男と彼を追う男の争いや、「全日本おすもうさん麻雀大会」が開催されたり「失楽園」の日常は常に逸しているのだ。フロアマネージャーの梁川桃子の打牌が冴えたり冴えなかったり、すこし不思議な日常系雀荘ストーリー。
碩学・日高トモキチが、いろは順に魚鳥木はじめ、偉人、アイドル、数式まで、森羅万象を樹王無尽に紹介する。Web雑誌「KATANA」の人気連載が電子書籍化! 上巻には単行本描き下ろし「アルファベットを含む日本語の巻」、ホラー短編「Hymenoptra/蜂」を収録
武士の魂を克明に描く、鬼才・平田弘史の短編集!!上意討ちを決行することになった勘兵衛。居合いの瞬間、彼の剣は空を切り、あろうことか仲間を斬り倒してしまう。上意討ちは成されたものの、同胞に問い詰められる勘兵衛。空振りの原因が自分の近眼だとは言えず誤魔化してしまうものの、それが大きな災厄の火種になろうとは!!(表題作:必生の殺戮)
一般市民に横暴の限りを尽くす鬼人組に敢然と立ち向かう青年、宏道館の四天王・本郷隼人。鬼人組の3人をアッという間に倒した隼人に復讐するため、活殺流の八島元吾は宏道館に乗り込むが、宏道館師範の矢野正二郎に追い払われる。そして花火大会の夜、隼人を探し出した八島は彼に試合を挑むが!?
人間以上の人工頭脳を持つという曽我博士が造ったロボット・人形紳士。シルクハットを被ったその人形は、曽我博士を殺害し、消えてしまった。そしてその後も次々と怪事件が起き、三平少年は叔父の鍛冶川と共に事件の謎を追うも、残虐な事件を止めることはできなかった…。警察は、曽我博士の兄が真犯人だとして捜査を進めるが、この事件の裏には深い秘密が隠されていた…!
「ガロ」等に掲載された珠玉のファンタジー短編集。漫画家デビュー作である『クシー君の発明』ほか、全13話を収録。※収録作品:NIGHTWALK/COMIN’SOON/LUNAR/シガレット一本の話/お父さんのクリスマスツリー/向こうから来た人/工事の夜/流れ星整備工場/プラトーン・シティ/ラムネ水は月の光/ムーンライトシネマ/キチンポット氏の土星旅行/クシー君の発明
全ページオールカラー。人間と機械文明との関わり方を、それぞれ異なる時代と状況に託して綴る全四話のオムニバスドラマ。一話(上巻)勇者達の帰還のんきな消防士エディ・リッケンバッカーは、幼い頃複葉機の支柱に括りつけられて、大空から落下する曲芸飛行に付き合わされていた。二話(上巻)孤児達の玩具大戦で片足を失ったリチャード。その友、アルバートは撃墜王として戦地でその名を馳せる。ふたりの旧友の心を結びつけているのは、故郷バーミンガムでの湖畔を走るモーターサイクルレースだった。
1968年に上京した畑中純は、新橋のマンガ学校に通うが、学校は1年で倒産。その後、川崎の海岸近くで配管工として働くことになる。マンガ家になることを目指して上京した畑中氏だったが、マンガ界は青年コミック誌と100万部を越え始めた少年誌が注目されるようになっていた頃で、畑中氏は、マンガがわからなくなってしまっていた…。人気作『まんだら屋の良太』が誕生するまでを描いた自伝コミック!
第二次世界大戦の時代、ひょんなことから激しい戦地となった北アフリカに降り立った大学助教授・吾典(ごすけ)とその妻・久美(くみ)、そして妻の実母であるドイツ伯爵夫人・ローリーの3人組が巻き起こすドタバタ珍道中を描いた戦争コメディ。実母・ローリーが暮らすドイツで結婚式をあげた久美とその夫・吾典は、そのままヨーロッパ一周の新婚旅行を計画していたが、式後にローリーが手配した飛行機がなぜか北アフリカへ……!?
鎌倉時代末期、南北朝時代の知将・楠木正成。後醍醐天皇からの信頼を受け、庶民の出でありながら異例の大出世を遂げた男が、十万対二千という勝算なき戦いに挑む!稀代の戦略家として語り継がれる、楠木正成の波乱の生涯!
喧嘩に育ち、喧嘩に情熱をたぎらせ、喧嘩に気概を抱く、そんな喧嘩馬鹿がいた。喧嘩は芥一兵(あくた・いっぺえ)の紋章であった――。小六にしてヤクザに喧嘩を売るほどの気概を持つ芥一兵が高校進学!悪名とどろく芥が入学するとあって、港進高校の教員・生徒は上を下への大騒ぎ。喧嘩上等、ウルトラ高校生・芥一兵の大活劇がはじまる!
創業120年、老舗蕎麦屋「たけや」を舞台に「たけや」のメニューをまじえて描かれる人間模様。蕎麦はもちろん板わさ、玉子焼きなど、お品書きにまつわる心がほっこりするエピソードをお楽しみください。
1915年(大正4年)、長野県の養蚕農家に生まれた木沢玲子が残した3冊の手記をもとに描かれた、木沢家の数奇な満州からの引揚げの物語。1929年(昭和4年)に始まった世界恐慌の余波で、贅沢品である絹製品は買い控えられるようになり、養蚕農家は大打撃を被った。ことに養蚕農家が県下の80%を占める長野県の疲弊は深刻で、折しも国策として新天地「満州」への移民が奨励されていた。そんななか、玲子のもとに奇妙な縁談話が持ち掛けられるのだが……。筆舌に尽くし難い満州からの引揚げ体験を、同じ満州からの引揚げ経験を持つ漫画家・森田拳次が描く。
初の一人暮らしに期待と不安を抱き、ボロアパート、短距離荘に引っ越してきた18歳の市丸孝太郎。一方、学生時代の2年間、短距離荘8号室で暮らした生野晶子は、同室に入居した孝太郎が部屋を大切に使用していないことに腹を立て、押し入れを占拠。その日から、二人の不思議な同居?生活が始まってしまい…!?
さすった場所の痛みが治癒するという撫で仏、その名は「びんずる様」。びんずる様の参道に店を構えるうどんやの名物「びんずるうどん」は舌触りの絶品さで繁盛している。その旨さの秘訣はうどんや後妻とびんずるに大いに関わりがあるのだが…。艶話を流麗な筆致で描く表題作ほか、「湯の子」「異形の花」「あいつが噂のうわ気の蒲焼き」「アシュリ」を収録。
仕事、恋愛、人間関係…、果ては唯一の趣味のマンガすらも満足に描けない。なにもかもが上手くいかず、若さを持て余す青年、中道シーゲル。だがこのシーゲルの隠れた才能を知るメフィストフェレスと出会うことで、自身が持つただ一つの能力「懐力(ノスタルヂカラ)」に覚醒! メフィストフェレスによって一度死ぬことを決意し、新たな世界「β世界」に旅立った! 6年の歳月をかけて作られた、「少し低い孤高」の漫画家、香山哲の半自伝的作品。第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 審査委員会推薦作品。(※本作品は紙書籍『香山哲のファウスト1』を分冊しています)
『心のクウェート』の香山哲の絵の個展「水銀」の記録。初の個展を開くにあたって、準備の仕方から不安との付き合い方、開催してから展示終了までを丹念に描く。下巻には実際に展示された作品の写真と解説も。(※本作品は紙書籍『水銀柱』を分冊しています)
第二次世界大戦を終結させるため、連合軍は史上最大の戦い、ノルマンディ上陸作戦を決行。オハマ海岸を受けもったアメリカ軍は立ち塞がるドイツ軍の要塞を、アタック部隊小隊長ベン・カリス少尉らの活躍により撃破。そして、フランス・パリを目指し進軍。勇敢な戦士たちを描く、貸本屋時代の名作、コンバット劇画!!
兵士たちから祟拝されるベンは大佐になって当然だったが、過去に7回もの軍法会議を受け、階級は少尉のまま。また、彼が率いるアタック小隊も猛者たちばかりだった。連合軍はノルマンディに上陸したものの、ドイツ軍の激しい抵抗に遭っていた。アタック小隊はパリを目指し進軍中だったが、司令部から2日間の休暇を与えられ、束の間の休息を…。
2日間の休暇をアンジェーヌの町で楽しむアタック隊だったが、ドイツ軍に包囲され、ベン少尉が撃たれてしまう。ベンを救おうとボブ一等兵とマリアが駆けつけるが、ドイツ軍は全員を射殺しようとする。そこに西部収容所所長のハインツ大佐が現れ射殺を中止させるが、ハインツ大佐には別の思惑があるようで…。
ベン少尉率いるアタック小隊が所属する、アメリカ軍ブラッドレー部隊は快進撃を続けるが、思わぬ事態が起きる。ケーリー軍曹たちの第一小隊をアタック小隊が援護する作戦だったのだが、司令部から命令で援護の必要なしとの決定が。だが、全滅間近の第一小隊を救うため、上官の命に背向き、アタック小隊は敵地に向かう…。
パットン中将の戦車部隊が戦列に参加し、連合軍は勢いを増す。一方、ベン少尉たちのアタック小隊も進撃を続けるが、ベンは司令部の命令により、何も知らされないままイギリスに向かう。ベンがロンドンで会ったのはイギリス諜報機関部長のウオーター。そのウオーターが、勇敢で頭も切れるベンに依頼したのは、ドイツのV兵器生産場所の破壊だった!!
まさに「漫画のような図鑑」といった感じで、どこから読んでも楽しめる本です。 各章は「いろは」順で構成されていて、 上巻は「い」〜「よ」 中間は「た」〜「ま」 というような分け方で収録されています。 漫画のコマ割りの中に、図や説明がおもしろおかしく描かれていますが、 なんといっても選定されているワードが独特で、フツーの図鑑とは全然違います。 日高トモキチ先生お得意の、生物系の分野はもちろんのこと、エンタメ的なワードから、しょうもないネタや、衒学的なネタまで、著者の興味のある分野だけを集めたような図鑑です。モノの好みの合う人ほど楽しめる本だと思います。 ただイラストにしているだけでなくて、一つ一つのコマに細かなネタが隠されているので、それに気付けるともっと楽しく読めます。 特に漫画にまつわるネタ。 例えば【ホルモン焼き】の項目には、「チエちゃんが焼くやつ」という説明とともに、はるき悦巳風のキャラクターが添えられていたり、【とぐろ】や【ヨネザアド】なんてものもあって、マンガ好きがニヤリとするような元ネタもあります。 本棚にこういう本を置いておきたいな〜と思わせてくれる、知識欲を刺激してくれる本です。