マンバでタイトルと1話の扉絵を見て「男装美少女ドヒャァ〜〜〜!!(手で顔を覆いながら)」となり、速攻で読んだ作品。 https://i.imgur.com/MWCByBC.png んも〜〜〜!!絵もストーリーもキャラも全部最高でした…!**TSも好きだし、実在の人物や史実を扱った歴史物語も好きだし、間違いなく2019年後半一番テンションが上がった新連載**です…!!ロシア・アヴァンギャルドっぽいデザインと色使いの見開きもお洒落。 https://twitter.com/tanakahosana/status/1187875226555543552?s=20 『川島芳子は男になりたい』というラノベみたいなタイトルですっかり気づかなかったのですが、川島芳子といえば「男装の麗人、「東洋のマタ・ハリ」として知られる実在の人物ですよね。 舞台は日本で言う大正時代、第1次・第2次世界大戦の間にあたる『戦間期』。実の父、清の皇族・愛新覚羅善耆と、育ての親・川島浪速の薫陶を受けた芳子は、能力を活かし冒険することができる男になりたいと、どんな夢でも叶えてくれる上海の商会で願う。 怪しげな鍼灸術を受けた芳子は「忘我の境地」に至れば男の体となると言われ、女の体のまま上海の借金王で廃帝溥儀救出を企む田中隆吉の元に弟子入りするが…という第1話。(ちなみに田中隆吉、中国のアクションスター感ある男らしい顔ですごく好きです) 個人的に**「女の子が作中で断髪する漫画は名作」**だと思ってるんですけど、その法則に洩れず芳子もやってくれました。さ、最高か〜〜!! https://i.imgur.com/GmzB4qL.png (『川島芳子は男になりたい』田中ほさな 第1話) 見た目も振る舞いも可愛らしい女の子でありながら、**モノの考え方の随所に男としての心構えが見え隠れする芳子…!素敵!格好いい!**(Wikiによると当時女性からも絶大な支持があったとか。納得) https://i.imgur.com/zjulmyx.png (『川島芳子は男になりたい』田中ほさな 第1話) そしてお楽しみのTSについてですが、クルクルと表情が変わる**可愛いらしい芳子が、美青年に変化してバッタバッタと敵をなぎ倒すシーンはも〜〜〜〜(悶絶)**これはぜひお金払って本誌で読んでください。 単行本化が今から決まっているとのこと(すごすぎる…!)なので、今後の展開に期待しかない…!早く第2話を読ませてくれ〜〜〜!! 【第1話】 https://comic-days.com/episode/10834108156730722329 【追記】 恐れ多くも田中ほさな先生より非常に嬉しいツイートを頂きました…ありがとうございます! https://twitter.com/tanakahosana/status/1188956826374508544?s=20
エースとして中学時代をサッカーに捧げた翔太は、片足が義足の高校生になっていた。 気を使うのも使われるのも面倒なので、人と関わらない生活を送っている。 ある日、小さな子供の危機を救うために反射的に走り出していた自分に戸惑うが、偶然そこに居合わせた義肢装具士の千鳥と知り合ったことでスポーツ用義足を知り、もう一度スポーツの世界へ返り咲く希望を見出す。 来年の東京オリンピック・パラリンピックへ向けて気持ちが高ぶるような連載を期待!
タイトルからしてもっと軽くてコミカルな漫画を想像していたのでびっくりしましたが、引き込まれます。なんだろ…さち子と慎の、ほっこりするような優しい付き合い方でこういうデリケートな問題が起きてしまったら、逆に辛いだろうな…と。そして思った以上にさち子が深みにはまっていってしまうんですね。これを見るのは同性として共感もあるし少しつらいのですが、幸せになってほしい。 原作も読んでみようと思いました!
こういう話にはいくつになっても弱い…。 最後、結婚式?で用意したケンタッキーとファンタ、プリングルスのチョイスも最高ですお兄さん
石化光線が地上を襲ったときISSに居た人類最後の6人の物語…! 「これファンがめっちゃ読みたかったやつ…!」と、今日の新連載を楽しみにしてました。 シナリオはBoichi先生が担当されるとのことで倒れないか心配です…。 1話に登場した女性ロボットが妙に印象的でしたがキーアイテムなんでしょうか?気になります。 https://www.shonenjump.com/j/rensai/drstone-re.html
法律が変わって、無人島みたいなところに飛ばされて、周りは犯罪者ばっかりで…って何度か見覚えあるんだけど…この漫画は絵がちょっと綺麗な感じですね。フルカラーだし。 あと敵であろう錦豪のかっこよさも良い。 極寒というのも、逃げてるだけじゃ死ぬやつなのでサバイバルとしてはいいですね。まだ1巻しか読めてないけどちょっと気になる漫画です。
『カッコイイ男キャラクター漫画教室!』のタイトルに惹かれ、男前がいっぱい見れることを期待して読んだら、想像を遥かに超えるすごい技術書でした…!「え…Boichi先生の漫画づくりの秘密、こんなに描いちゃっていいんですか!?」という感じ。 「カッコイイ男」を描くためには、カッコ悪い・気持ち悪い男・女も描けなくてはならない。また同じ「カッコイイ男」でも、主人公の属性と対比させてキャラクターに幅をもたせたりたり、場面によってカメラアングルで使い分ける必要があることなどを、毎回1つのテーマに絞り順序立てて説明していく構成になっています。 まるで先生の頭の中を見せてもらっているようで、ただただ夢中になって読んでしまいました…! カメラ、顔のパーツ、光の加減の暗喩などは昔からある物語作りの技術書には描いてあることかもしれません。が、**実際に第一線で活躍されている漫画家の方が、自らの絵で「この技術はこのキャラに実際にこう使っています」と提示してくれるので最高にわかりやすい!** https://i.imgur.com/x1gNpm0.png https://i.imgur.com/wBC4ZR0.png (『カッコイイ男キャラクター漫画教室!』Boichiより) そして漫画の内容自体も素晴らしいのですが、自らの技術を伝えるこの本を書こうと思ったキッカケがまた素晴らしくて…序文から胸が熱くなりました。https://i.imgur.com/78k6j9W.png (この部分は試し読みで読めるのでぜひ…!) 印象に残っているのが、「ハイタッチは伝説の演出以来『無音』が標準になった」という先生の言葉。確かに…! Boichi先生のファン、そして漫画家を目指している人は一読ならぬ百読の価値ありの1冊です。
扉絵の格好良さに震えました。が、タイトルどおり「ジャンプ的な格好良さではない」というのが絵とストーリーに対しての総合的な感想です(強いて言えばガンガンっぽい) https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/board/thumbnail/111858/921f3ffc-4c8b-4243-be98-f972e0538b38.jpg 東京アンダーグラウンド、東京喰種など、「タイトルに『東京』と付く作品は大体スタイリッシュでかっこいい」と思っているのですが、トーキョー忍スクワッドといい本作といい全くピンと来ません…不思議…。 「多少のカッコ悪さ、泥臭さがジャンプらしさか?」といえば、そうではないんですよね。D.Gray-manやBLEACHみたいな例もあるわけですし。 あとストーリーとか関係なく、単純に主人公が「俺女」で地雷だったせいで作品のことも好きになれなかった…残念…。 【週刊少年ジャンプ 2019年48号】 http://jumpbookstore.com/item/SHSA_JP01WJ2019044D01_57.html
たくさん勉強になる素晴らしい漫画です…! キャラも話も魅力的!
ジュニオール灰谷音屋先生の全3回にわたる新連載。10年前、渡米を目前に控えたベテラン王者・真山は、駆け上がってきた若き天才・手嶋と対戦し敗北。2人は再戦を約束するも、手嶋は路上で凶刃に倒れ夭逝。真山も敗北を受けてアメリカ行きの話が消え、表舞台から引退した。 そして現在、真山は喫茶店で記者から手嶋健壱について取材を受け、あの試合について振り返るが、自分が退いた後の総合格闘技界では新たな動きがあって…というあらすじ。 **いまここに居ない人間について、周囲の人間の証言で振り返るドキュメンタリー風の語り方がとにかくめちゃくちゃエモい…。** https://i.imgur.com/NSGlUTK.png (『Jinx』灰谷音屋 第1話) 昔を思い出して語るシーンは静かな喪失感があって落ち着いてるんだけど、試合シーンは格闘技ならではの迫力があってその対比がすごく好き。 そして真山と手嶋の、**たった一度しか拳を交えていないにも関わらず、お互いについて「三度の飯より人を殴るのが好きな病人」、「初めて見つけた俺と同じ趣味の持ち主」と評し通じ合う関係性がホント良い…。** 最後に登場した現在の格闘技界を担う若手選手に真山がどう絡んでいくのか…続きが楽しみ。 【週刊少年チャンピオン 2019年No.47】 https://www.akitashoten.co.jp/w-champion/2019/47
お小遣いもまともにもらえない中学生男子・惣太と橋の下で売り(?)をしている少女との衝撃的な出会いの第一話。 正直これからどんな展開になっていくのか全く予想できないけど、ラブストーリーで間違いないのかな?
愛よりも金、といいながらその金で美しいものを追い求め、一方では美しい行為でもいともたやすく金でねじ曲げるといった、二元論では説明できない人間のあさましさを漫画にした…、哲学的な作品といえばいいでしょうか。主人公の蒲郡風太郎は極貧の少年時代を過ごしたために、金に執着し、時に人を欺き、殺人に手を染める。目的のためには手段を選ばず成り上がり、やがて地位も名誉も欲しいものは何でも手に入れてしまう。しかし唯一手に入らなかったもの。それは人の心…などという陳腐な結論にならない。さすが問題作といわれるだけのことはあります。ただ言いたいことはすでにストーリーの端々に露見しているのですね。金への執着や人への愛情など人間の行為すべては欲望の産物なのだから、結局、本質はみんな同じ。そんなことをずーっと投げかけられているような感じで、読み終わってもちっともすっきりとしません。なので、気持ちがハッピーなときに読むことをお薦めしたいと思います。。。
現代版「遠野物語」というキャッチフレーズで、ベストセラーとなった「山怪」(さんかい)の漫画版。 表紙の左下にいる狸がなんともかわいらしいです。墨絵の素朴なタッチが原作の味わいを再現していて、名前も付けられてないような“得体の知れない何か”を描くにはピッタリの手法かと。(ある意味、マンガの原点回帰です) 一つ一つのエピソードは、ゾッとする怖い話もあれば、「え?ここで終わるの?」という投げっぱなしオチも多いのですが、現代に起きた話がほとんどなので、古くから語り継がれてきた民話や昔話のように完成度されていません。原初の体験談のようなものです。それだけに、より身近でリアルさを感じてしまいます…。しょせん、物語の完成度なんてものは、人の理解できる範疇の事でしかないのかもしれません。
子供のころに見た正義のヒーローって、やっぱり頭の中で美化されているものなんですね。『仮面ライダー』も懐かし物のテレビ番組で見ると、あれっこんなだったかな?、と正直がっかりすることも。自分が冷めた大人になってしまったせいでもあるかもしれません。しかしこの作品を初めて読んだとき、子供のころのあの熱さが戻ってくる感覚を覚えました。正義という言葉に照れを感じさせない胸を熱くさせるヒーローが、頭の中で美化された状態でここに存在しているのですから。アメコミのハリウッド化と同様、ヒーローの本質はまったく変化させずに現代風の活劇にリメイク。かつテレビシリーズの続編の体裁をとっており、世界各地で起きる怪事件を歴代ライダーが解決していくさまは、「あぁヒーローが戻ってきた」という気持ちでいっぱいになります。この復活編の後はZX編になり、少し世代はずれますが、正義に目覚める過程で歴代ライダーと絡みも多く、1号~ストロンガー世代でもすんなり受け入れられるはず。その世代にも読んだ感想を聞きたいですね。
ある秋晴れの日の朝。歩道橋の上からぼんやりとやや遠くに見える海をながめていました。そうしたら、あれ?こんな風景どこかで見たことがある…っと強烈なデジャヴュが。しばらく考えていたところ、何のことはない、それはついつい朝まで読んでしまった『トッキュー!!』の背景でした。ただ、それは目で覚えていたのではないんです。「空気感」とでもいうのでしょうか。作者の久保ミツロウは、この空気感を捕まえることに長けた人だと思うのです。例えば冬の早朝の校庭。あるいは蒸し暑い日の川にかかる橋のたもと。そこに在るただ寒かったり涼しかったりするだけではない、独特の空気感。『トッキュー!!』は海難救命士のストーリーですから、洋上での凄まじい爆炎や、漂流時の不安げな海などさまざまなシチュエーションがでてきます。それがいちいち感覚に残っている。「前作の『3.3.7ビョーシ!!』で気になっていたのはこれなんだな」「やはり女性の漫画家はその辺の感覚が優れているのだな」とか、考えているうちに眼が覚めた徹夜明けの朝でした。
主人公は未来から届けられた赤ちゃんが、成長して人類存亡を賭けた闘いに挑むのが大きなあらすじ 人間の能力を判別し数値化する世界を考えた際に現代人の思想と未来人の思想の違いがすごくいい感じで書かれていてさすが「小山ゆう」だなと思う。 小学生とか中学生くらいときに読んだらむちゃくちゃ楽しめたと思う...
弱小芸能事務所の所長・高杉は、新人ミュージシャン・木村の恥ずかしい顔、困った顔にゾクゾクする。変な芸名、衣装、仕事を木村に与えて楽しもうとするが、それが次第に妙な方向へ盛り上がりを見せ……。 この作品で常にネタなるのは「クサい」「恥ずかしい」という言葉。 例えば大人の高杉がわざと「恥ずかしさ」を木村に与えようとしているのに、それをポジティブに捉える未成年の木村=モクソンは、却って大人が吐くには「恥ずかしい」言葉を高杉に与え、狼狽させる。 登場する大人達は皆それぞれに、仕事でも恋愛でも何かを隠しながら、捻くれた行動しか取れないのだが、モクソンの才能と嘘のない真っ直ぐさには、照れながらも自然と心を寄せ、協力を惜しまなくなる。 時に彼女のパチモンとも心を通じ、ウザいっす、と言われながらも大切に思い合う関係を築き、友情のドラマを紡ぐモクソン。彼女は敵を作らずに、みんなを繋ぐ中心となる、タレントとしては最高の「人たらし」の才能を持ち、音楽の才能も相まって大きなムーブメントを形成していく。 モクソンの描く理想は「ずっと事務所のみんなと仕事したい」というもの。大人たちのグチャグチャの人間模様は、それを安易に許さない。しかしそれでも「モクソンのため」という大人達の思惑の一致がどのようなラストを見せてくれるか、最終5巻の最後の最後まで、目が離せない。
腐女子ってこんなセンス高いん!??って驚愕するレベルの笑い。 「裸一貫つづ井さん」から読み始めた者だけど、もう読み始めたら止まらん。 よくある感じの自虐じゃない。そういうネガティブな要素はない!!! だから明るい気持ちになれる!!!下手な自己啓発本よりよっぽど人生楽しくなるヒントに満ちてるからとりあえず知り合い全員に読ませたい。
なんだよこの最高の妄想漫画。…って思ったら先が読めて読めなくなってしまった。絵はかわいいんだけど。
いまいち誰に向けた漫画なのかはわからないけど、こどもの頃悪いことした時の見られてる感はめっちゃわかる。「あいつ」のデザインきゃわわだなマジで
デビュー作「最後の妖精」を含む、木村直己の初期短編集がこれ。「監察医朝顔」や「天涯の武士」など、青年誌掲載の木村作品を読んだことのある人には、あまりに現在と作風も絵柄も違うことに、ちょっとした驚きを感じると思います。この本に収められているのは、すべてSFファンタジー。そして絵柄は手塚治虫や石ノ森章太郎に近い、柔らかなタッチ。漫画家の絵柄は、何年も描き続けていくうちに変わってくるものですが、それにしても現在と比べるとまるで別人のよう。また一方ではそれ以外の絵も描けるんだといわんばかりの、劇画タッチの作品「小雪鬼」なんて作品もあり、将来花開く才能の片鱗も見受けられます。これら5編の短編が中学三年から高校三年の間に発表され、単行本にまとめられていたということにもびっくり。木村直己という漫画家に興味をもった人は、一度読んでおくべきかと思います。
「コブラ」の著者がCGを駆使して描いた衝撃的なカラー漫画。今でこそCGはお馴染みですが、本作が発表されたのは1998年。当時、CG漫画として十分に画期的な作品でありました。しかし実はこれ以前に「タケル」で著者は3DCGを導入しており、その点では”初”という冠はつきません。では何が衝撃的だったのか。それは主役に女優を起用し漫画と合成した、ということです。女優はインリン・オブ・ジョイトイ。全編Tバックでバイクにまたがりサービス満点、という衝撃もあるのですが、さらに衝撃なのが、大変な製作過程が推測できてしまうこと。下絵を描きそれに合わせてブルーバックでインリンを撮影し合成。全カットこれですからそりゃあ手間はかかります。そしてその写真がピタリとはまって、ちゃんと寺沢漫画の一員になっている。これが一番の衝撃。これからは漫画で何でもできると思ったものです。この作品以降、同様の手法で描かれた作品を聞かないことからも、偉大な実験作と言っていいと思います。
先輩には敬語を使いたい大学生・坂上良太郎に、「年下なのでタメ口で」と迫る高校生の先輩・山下かをり。バイト先での「敬語」を巡る攻防が、今日も静かに繰り広げられる……。 先輩であるかをりは、高校生なのにやたらと仕事のできる、頼りになる存在。助けられてばかりの坂上は、気後れしてつい、色々遠慮してしまう。一方かをりは、そんな彼をからかうように、「敬語禁止!」などと言っては坂上に、打ち解けることを要求する。 クールに坂上を手玉に取るかをりと、年下の彼女にどうしても敵わない坂上。この構図、ちょっと『からかい上手の高木さん』っぽいと思いません? さらに二人と共に仕事をしつつ、二人の仲を(主に坂上の方を)いじってくる、女子高生の若菜と真中のおかげで、二人の仲がじわじわ進展していく……ようでいかない感じが、もどかしくも楽しい。 ホームセンターが舞台なので、コンビニやスーパーではなかなかお目にかかれない商品と、それにまつわる顧客対応の模様なども目新しい。結構特殊な商品知識が問われる場所なんですね……。 遅々として進まない二人の先を見たいと願うよりは、いつまでも二人でああでもない、こうでもないと駆け引きして、拗らせる様子を眺めていたい。その先に少しでも進展があるといいな……という感じで楽しみたい漫画。 クールなかをりの静かな笑顔、マジ天使!
メリーちゃんの世界は 人間系ー生物系ー人間系の 隔世遺伝で成り立っている。 ようするに、人間同士が結婚すると生まれた子供は 羊、ライオン、ヘビ、バッタ、などの各種生物系。 ただし知能や体格は人間並みで社会に溶け込んでいる。 その生物達が結婚すると生まれる子供は人間系。 なのでメリーちゃんの小学校の級友は 「父親がライオンだから怠け者で」とか 「父親がパンダで可愛さを利用して詐欺行為を」とか 悩んだりしている。 独特な世界を舞台にシュールなギャグが連発される。 どちらかというと「雄ライオン=怠け者」とか 「パンダ=可愛いが根は凶暴」とかの 色々な生物のネガティブな印象を強調したギャグが多い。 人間と動物のギャップをギャグにした漫画というよりも、 動物を擬人化することで動物のろくでもない部分を 強調した漫画のようにも感じる。 そういう目で見ると、登場人物の殆どが 人間系とか動物系以前に、それぞれハタ迷惑で かなり「ろくでなし系」に見えてくる。 雄ライオンは警察官なんだけれど 「雄ライオンだから怠け者警官」だし、 カッコウは他所の家庭に乗り込んで 「カッコウだから乗っ取り託卵当たり前」だし、 バッタは殴る蹴るの暴行をはたらくも 「バッタ(仮面ライダーのモデル)だから正義」だし。 何らかの生物であること以前に ハタ迷惑なロクデナシなキャラばかりの漫画だ。 これはもう異生物の共棲をギャグにしたというより、 ろくでなしを動物化することでギャグに仕立て上げたような、 そんな感じの漫画でもある。 面白いからいいけれど(笑)。
※ネタバレを含むクチコミです。
ビッグコミックオリジナルギャンブル増刊やその他の雑誌で掲載された哭きの竜の最新作 竜を追ったフリーライターが哭きの竜の伝説を追うところから始まる。 まあ相変わらず竜はいつも通りの感じでカッコいいし、昔からの関係者も登場したりして懐かしい気持ちになる。 ただ竜を追うルポライターが麻雀の力がついていくシーンが今回も哭きの竜でもっともカッコ良かったです。どんどん覚醒していって「タバコの灰が落ちる音がうるさい」「ゴキブリの足音が聞こえる」とエスカレートしていき最終的には「月が動いた音が聞こえる」までいった。これがギャグっぽくなくマジでカッコいいと思わせるのが能條純一が書くマンガの好きなところだな
とみ新蔵の「剣術抄」シリーズは毎回楽しみに読んでいるが今回のはいつもの剣術の説明に比べて心の描写した部分は多い気がする。 2巻を読んだばかりだから特にそう思うのかな
人を切り刻みたくてしょうがない衝動を抱えて生きる優等生の女の子と、ある日ゾンビになってしまい異臭を気にして公園でコソコソ生きる男の子の話。 も〜〜!!このあらすじだけでエモい…!! 死なないゾンビと殺人衝動。 まさに破れ鍋に綴じ蓋の関係性…!! 決して死なないゾンビ君だけが、彼女の殺人鬼としての性を受け止めてあげることができる…! そして、異臭を放ち、切り刻まれては縫われツギハギだらけで人混みに行けない(と強く思っている少年の慎ましさ、健気さがたまらない…!)少年を受け入れてあげられるのは、少女だけ………!! 積極的に迫るヒロインと、元は快活だったろうに自分の臭いに劣等感と羞恥心で奥手な少年。 同じ時を重ねるに連れ、二人は互いを強く必要とし合う。 ひゃ〜〜!尊い……無理……。 サディスティックで猟奇的なゾンビの恋(全2巻)にキュンキュンしてください!!
YGと若葉先生の関係性が素晴らしい。2話目とか多分100回読んでも飽きない。 巻末に作者による各話の批評(というより裏話)が書かれており、連載でそれなりの苦労があったことがわかる。
まじめそうな子が、ストレス解消とばかりに、友達の財布からバンバンお金をスリまくります。彼女がそうなってしまったのは、おおよそ家庭環境に原因にあるのですが、友達の方も盗みに気付いているようで、ある日を境に事態は急展開を見せます。 なんとなく「これ、昔のアフタヌーン四季賞のような読み味だな・・」と思って調べてみたら、作者の楠木あると先生は1988年に、四季賞を受賞していた経験があるとのこと。それを知ったとたんに「いや〜良いマンガ読んだわ〜」と謎の自信が出てきました(笑) とはいえ、主人公がやらかしてた盗み行為は立派な犯罪ですからね。物語上、そこは肯定してはいないと思いますが、色々な部分が省略されすぎているので、誤解される要素はありそうです。そのあたりで、読んだ人の反応は分かれるかもしれません。
「あらかじめ失われ 決して手に入らないもの」が僕にはあまりにも多いのです。恋人だったり財産だったり、才能だったり…。もちろん栄光も、今後手に入らないことでしょう。どれか一つでもあれば他のものも手に入るのでは…そんなことも考えたりしますが、実際どうなのでしょうか。 『栄光なき天才たち』は、大きな才能をもちたゆまぬ努力をしたにもかかわらず、運命のイタズラや周囲の無理解によって報われない人々の物語です。 登場する人物の名前を、僕は殆ど知りませんでした。それは彼らが栄光を浴びることで歴史に名前を残すことができなかったからです。それをもって、彼らを敗者と断じていいのか?名前をしらないことが、そのまま彼らの業績を低さを現すのか?そうではなかった。名も知らない彼らには輝かしい実績があり、心震わす生き様があったのです。 破滅型の天才小説家・島田清次郎の狂死や、周囲の無責任な期待に追い詰められたマラソン選手の円谷幸吉やテニス選手・ブルドック佐藤の死に心震わされますが、私は特に川島雄三に強く惹かれました。 川島雄三は、とかく重いテーマの作品ばかりがもてはやされる戦後の映画界に喜劇作品を撮影していた映画監督です。物語は今村昌平が助監督として川島雄三組に参加するところからはじまります。毎晩、酒をのんでどんちゃん騒ぎ、会社に言うなりふざけた作品ばかりを作る川島雄三に今村昌平は失望します。しかし、日活に移ってからは、喜劇の名作を連発。そして代表作『幕末太陽傳』の撮影が始まります。 口先とノリでうまく世渡りをする男が、田舎者の親父に現実的に説教をくらい、どこまでもどこまでもマジメな世の中から逃げ続けていく、そんな作品をなぜ、川島は撮ろうとするのか…。周囲に誤解されてもどこまでも真剣にふざけようとする川島の鬼気迫る雰囲気に圧倒されていきます。そしてその結果は… 挫折や無理解のなかでも輝くような業績を残す人がいる、そんな感動がこの作品にはあります。 ところで、自分の事を語るようなメロドラマが大嫌い、どこかヒネている川島雄三の姿が爆笑問題の太田光にとても似ているように思えたのは僕だけでしょうか。
多くのすばらしい作品を世に送り出し46歳で唐突にこの世を去ってしまった今敏。そんな彼が本格的にアニメ制作に進出する前、漫画を描いていた時代の作品です。リゾート開発に揺れる海辺の町。その町に住む開発推進派の神主の息子と、神社のご神体である海人の卵を巡る物語です。絵柄は漫画の師である大友克洋に酷似。細部にこだわり、コマを細かく割って大ゴマを極力抑えるタメのある構成は、ムービーカメラを通して見たような立体的雰囲気があります。また彼の作品の多くに見られる日本の風景や風習が丁寧に描写されていて好感。宮崎駿の「風の谷のナウシカ」のように、アニメと並行して漫画を描いても、良い作品が生まれたんじゃないかな、と思います。やっぱり、死ぬには早過ぎですよ…。
相性抜群とはまさにこのことですね。幻想的かつ蠱惑的な江戸川乱歩の原作にいつもよりエログロを抑え気味にした丸尾末広の作画。奇跡のコミック化!という表現に偽りなしです。でも、もっといえば奇跡なのはコミック化されたことだけではなくて、この原作を漫画ならではの描写で昇華させて、空想するしかなかったパノラマ島を具現化させたことだと思うのです。原作にある「上下左右とも海底を見通すことのできるガラス張りのトンネル」や「空を打つかと見える絶壁」など、現代の技術ならば容易く映像化できますが、ここに「日夜をわかたぬ狂気と淫蕩、乱舞と陶酔」をどう織り込ませるのか。映像だとギラギラと生々しい作品になってしまうことでしょう。それが丸尾作画だとしっくりきます。大正浪漫風の作画を下地に、彫刻や滝、裸の男女の営みなどを大スケールかつ精緻に描写し、墓場で歯を抜く場面やフリークス的な表現をオリジナルで加えていく。美しくもあり醜くもある、そんな楽園世界を誕生させているのです。私、原作の初読は10代のころでした。以来、長年もやもやと想像していたものの真の姿がこの漫画にあります。
沖田総司が主人公でその生い立ちから近藤勇・土方歳三らとの出会い、壬生浪士隊としての芹沢鴨との関わりや、新選組というものの立ち位置や存在意義なども含め非常に面白く描かれている。 沖田と言えば新選組(の幹部内)においても特段若く強く美しかったとよく語られるが、何処か欠けている不完全さが上手く表現されていて無邪気さというか真っ直ぐさが怖い。 映画「壬生義士伝」で吉村が逃げ込んで助けを求めた旧友に切腹を命じられるというシーンがあるのだけど、観た当時はイマイチ理由がわからなかった。 アサギロを読むと侍として掟を守る、侍として死ぬ事の意義や、当時の命の扱いがよくわかる。 幕末でいうと「お〜い!竜馬」の影響で坂本龍馬が好きだったけど、新選組はやはりぶっ飛んでて良い。全て史実として鵜呑みにしていくのがむしろ正しい楽しみ方じゃなかろうか。 読み始めたら止まらず20巻まで一気に読んでしまってこんな時間に。。。早く続き読みたい😢
「狐と熊亭」は店内の醸造タンクから直にビールを提供する珍しい酒場。経営するのは元気で気さくな親方のマヤと、穏やかな大男・代表取締役のニルス。マヤはニルスが好きだけど……。 『キツネと熊の王冠(クローネ)』は、中村哲也先生の「王冠シリーズ」の第2作目。 最初にお伝えしたいのは、前作『ネコと鴎の王冠』が好きだった方は、読み進めていけばちゃんと前作の世界と繋がっていくので、安心して読んでいただきたい、ということ。 この巻の前半は新キャラクターの二人のお話。新たに醸造所を構えるための準備や店の広報、看板作りなど、ビール造り以外の話にページを費やしながら、マヤがニルスへの恋心を募らせていく様子が描かれる。最初はキツい感じに見えたマヤが、だんだん可愛く見えてくる不思議。 途中、しっかりと休日の過ごし方も描かれ、さらに互いに相手を休ませようと気遣う場面が随所にあり、ドイツの人たちのワークライフバランスについては、ここでもきっちり描かれている。 後半、新醸造所での新作ビール造りの工程は、恐らくビール造りを知る人には楽しい場面だろう。そして夏祭り出店のために周囲が盛り上がり、協力する様は、すでにここから祭りの高揚感をもたらしてくれる。 さらに前作『ネコと鴎の王冠』の登場人物たちとの繋がりが現れ、彼らの再登場に一気に世界が広がり、楽しくなる。 さあ、夏祭り本番は……? マヤとニルスのコンビが創る、賑やかでいて寛げるビール空間をこちらも楽しみつつ、二人の恋愛が成立するのかどうか、目が離せない、そんな漫画。 そしてアンナ。 アンナですよ……。 アンナ祭りがあります。 アンナファンはお楽しみに!
二年ぶりにドイツに帰国した、ビール職人を目指す玖郎と、彼を空港で待つ、自身もビール職人のアンナ。二人は手を取り歩き出す。新たな“自分達の一杯”を造るために……。 『ネコと鴎の王冠(クローネ)』は、中村哲也先生の「王冠シリーズ」の第1作目。 まず全編に渡って、ドイツビールを含めた歴史あるドイツ文化に目を奪われる。ビールはピルスナーしか知らない日本人としては、ドイツビールの多様さには驚かされる。季節感や料理との合わせ方についても、作中で言及がある。 それら多様なビールは、家族経営に近い小規模の醸造所によって生み出され、地域で消費されてきた長い歴史がある。そんな醸造所で遊び育った玖郎とアンナは、伝統を継ぎながらも親方の理解のもと、新たなビール造りにチャレンジしていく。このような「歴史のアップデート」が豊かなビール文化を生み出している、と思うと、彼らの頑張りにワクワクしてくる。 しかし、根を詰めがちな仕事人間の玖郎を、周囲は心配し諫める。ドイツの職人は、ワークライフバランスにうるさいようで、作中のドイツの人々の意外な力の抜け具合から、日本人の私たちが学ぶことは多い。 ドイツの文化、休日の過ごし方、誰かと支え合うこと、そして玖郎とアンナの恋の行方を追いかけながら、ビール造りの世界を知ることができる漫画。 あとアンナは可愛くてもう…もう……。 (参考作品としては『もやしもん』8巻のオクトーバーフェストは必見。最近の作品だと『琥珀の夢で酔いましょう』などどうでしょう)
読切がめでたく連載化した糖度高めのオフィスラブコメ。 読切版(実質第1話)は週刊漫画TIMES2019年7/19号に載ってます。そっちも読むとより面白い。 ギャップが激しいのは主人公ヒロインの夏谷さんだけでなく、彼氏の桜野さんもなんですが、仕事では要領悪くて怒られ放しなのに、家事スキルが高い。どうしてそれを仕事に活かせないのか謎ですが。笑 でも社内ではわりとモテてるみたいです。 このふたりがどうやって交際に至ったのかが非常に気になる。
幅広いジャンルで活躍した栗本薫原作のミステリー。伊集院大介を主人公とした人気シリーズの長編の漫画化です。私が知らないだけかもしれませんが、栗本ミステリーの漫画版ってあまり見かけたことがなくて、長年のファンとしては原作を尊重しているか一抹の不安がありましたが、これがなかなかのもの。事件現場や関わる人間の描き方が丹念で、原作の雰囲気を心得た作品になっています。細部まで描き込まれた人里離れた集落と繊細なタッチの人物とのコントラストも、非常にこの原作にあっているのではないでしょうか。ただでさえ、落人、日本の秘境、九州の山奥とアイヌ人、独特の風習、たたり、嵐の山荘、とただでさえおどろおどろしくならざるおえない状況がてんこ盛り。その中、伊集院やカオルはそのシンプルな描写ゆえに部外者的な感覚が常にあって、事件の本質を冷静に追っていける、という感じ。適度に漫画的な小説家と探偵のコンビ、という設定も良いアクセントになっています。まあ、あまり書くとネタばらしになるので、あとは見てのお楽しみということで。
あたしねぇ~こう見えて、稲川怪談っていうんですか、好きなんですよ、ええ。毎年ライブをやってるでしょ? おっかねえなぁ~なんて思いながらも、つい行ってしまうんだなぁ。でね、帰ってきて、何かおかしい……、て感じることがある。でもってよーく考えると、語りに熱中していて、ちっとも細かいところを覚えてないんだ。怖かったことは覚えてる。でもそれがどんなものだったかはまるで覚えてない……。でもねえ、これが漫画だと違ってくるでしょ。ほら、この「血を吐く面」。なんだかなぁ~オチまんまだったりするわけなんだけど、このお面の絵みたらば、あーやなもの見ちゃったなぁってなるでしょ。実はあたし、同じ内容の違う作家さんの作品を見たことがある。ところがこれがダメなんだ。まるでお面が××そのまんまで、思わずよせや~い、って叫んじゃいましたよ。ええ。あたし、ここでピーンときたんですよ。この作家さん、瀬川美紀さんの絵って、怪談向きなんだなぁ、って。ねぇ。そんな貴重な体験を夏の終わりにさせてもらいました……。はい。
潮干狩りに行って、アサリ料理。 魚釣りに行ってニジマス料理。 食生活が充実すると生活が豊かになっていいなぁ。 私も、こんな妹がほしい!
https://youtu.be/a1P4ZWtgdQQ 劇場アニメはBLアニメレーベル・BLUE LYNXの3作目として公開。元アニメーターの紀伊が監修とキャラクターデザインを手がけ、アニメーション制作はスタジオ雲雀が担当する。監督は「宝石の国」1巻発売記念で制作されたフルアニメーションPVにて、監督・コンテ・演出を担当した大橋明代が抜擢された。 (引用元: コミックナタリー) https://natalie.mu/comic/news/352624 【映画公式サイト】 https://etranger-anime.com/ 【公式Twitter】 https://twitter.com/etranger_anime/
ネットの広告で見て、単行本発売を待てずにコイン買って全部読んでしまったほど引き込まれた作品。主人公の親父が汚い夜神月って感じでとにかく最高だった…! 主人公の天才子役・シズマ(11)は仕事帰りに2人組の誘拐犯にさらわれ暴行を受ける。誘拐犯たちは有名プロデューサーであるシズマの父に身代金を要求するのだが、なんと父は国民から身代金を集めるため、監禁中のシズマや身代金の受け渡をテレビで配信することを犯人たちに提案。 シズマはテレビ越しに会見を見て父の意図を汲み取り絶望するが、生きて外へ出るために知恵を振り絞る…というあらすじ。 監禁している男の1人、シズマを性的な目で見て手を出そうとしてる男は当然カスなんだけど、もう1人のやつは必要以上にシズマを害したりしないため、読んでいるうちに不思議と良い奴に見えてくる。「ストックホルム症候群ってこんな感じなんだろうな…」と勉強になった。 そして**この作品の見所は、なんと言っても息子を金づるとしか見てない父親。**多少は親として子供への罪悪感や情があるだろうという、こちらの期待を見事に裏切ってくる**底なしのクズ。** 話が進むにつれて、金を稼ぎたい父となんとか脱出したいシズマが、それぞれ知恵を巡らせる姿はデスノートを彷彿とさせます。デスノに比べて果てしなくゲスで汚いですが…。 個人的に、セリフの言い回しや言葉選びが非常に自然かつゲスなところが素晴らしいなと思います。 可愛い美少年が酷い目に遭うところが見たい人はぜひ…! https://www.mangabox.me/reader/97234/episodes/
中学生くらいの時は主人公が「加藤」なのか「源」がわからなかったが主人公が今読むと誰が主人公とかいう話でないのかなと思う。 「90年代に生きる武士道一直線のクレイジーな男」の加藤と「対照的な社員」の源ジェームス頼和のバブル時代のサラリーマンギャグという扱いだけど、俺は加藤の生き様に共感する。 あとなんでか知らんけど初期の山田芳裕が書くスーツが異常にかっこよく見えるんだよな
現在はイラストレータとして活動している作者のデビュー作 出版は「青林工藝舎」でいかにも青林工藝舎っぽいファンタジーSFロボット漫画的な作品 世界観と画力がマッチしていて読んでいて引き込まれ、その世界観と設定がぶっ飛んでる 【拳銃】 火薬で弾を打ち出すのではなく、小型の母性愛機関によってメンタルなエネルギーを衝撃波として放出する。 母性愛機関?メンタルなエネルギー?なんぞ? このザラッと殺伐とした設定と細かい書き込み(特に見開き)が実にマッチしている。 正直、「絵が上手い」わけではないのが、読み進めていけば気にならなくなり 、すごい作品読んだな・・・ という気分になれる。 残念なのが、この雰囲気の作品が次の ガール・デバイス の2作で終わってしまっている事 いつかまた漫画を描いてもらいたい作者さんです
原作が「ミナミの帝王」「白竜」などの天王寺大先生。 絵が「企業戦士YAMAZAKI」などの富沢順先生。 天王寺先生の作品って自分の印象としては インパクト重視で細部はちょっと、という感じ。 えーあれはそのままでそっちにいっちゃうの? みたいな展開を感じる部分があったりする。 しかし「ダーティ」はそういう天王寺先生のストーリーと 富沢先生の絵とが上手くあっている。 結構、荒い話を絵が上手く動かしていくというか、 ここを抑えておかないと理解できなくなるよ、 という点はわかりやすく絵にしていて、 そこは深く考えたら楽しめないよ、 という点はスッと流している感じがする。 いい意味で細部のアラが目立たない。 なので話の途中でテンションが落ちたりしないで 一区切りするまで読ませる力が ある話になっていると思う。 細かいアラ捜しをしたら出ないわけじゃないので 奥が深い作品だとかは言い難いのだが 大味なんだけれど面白いというか面白く読める漫画だ。
本当は10巻くらいは続かなければいけない作品なんですよね… この話は未熟ながらもぶつかり合って泣き笑い成長し、玲瓏館が取り壊されるまでの濃密な一年を過ごした大学生たちの青春群像劇(だったはず)なんですよ! 2巻で終わっていいわけがない。 自分は連載時にFellowsを購読しており、この作品も毎号楽しみに読んでいたので終わったときはショックだったのを覚えてます。 久しぶりに読み返してみても正直「なぜこれで終わったんだ…」という気持ちしかありませんが、やっぱり著者の画力と表現力は日本の漫画家の中でもかなり上位にいると思いますし、人物・背景何から何まで丁寧で美しく惚れ惚れする。(でも当時のFellowsはそういう作家さん他にも結構いた気がする) おかげで、もしこれが10巻まで続いていたらの妄想がはかどりますよ。二次創作しちゃおうかなくらいの勢い。 同じような感想を持つ人と、妄想会開催したい。オリジナル相関図作ったりしたい。
こういうまともな人間が出てこない漫画好きだなー 連載作のような貫禄がある漫画だった。 実験のネタ自体はよくあるやつだけど、展開の仕方が面白いし何より絵がすごく上手い。シリーズで読みたい。 というかあんな薬をいとも簡単に作れるなんて先輩は天才すぎないか? これタイトル「モルモトくんはモルモット」て読むらしい。いい意味でひどい。
秋の夜長はやっぱりサスペンス、と思い立って探したらひっかかったのがこの作品。とでんか=とでん課=都伝課=都市伝説課って伝わりにくいタイトルだな、表紙も狙い過ぎ、と第一印象は良くなかったですが、ページをめくったら意外やこれがツボを突かれまくりでした。民俗学を専攻していたことがきっかけで都職員として働くことになった月極(つきぎわ)。しかしその職場は都市伝説問題を処理する課だった…という内容。冒頭から普通に出てくるのは口裂け女に人面犬、ダルマ男など伝説の怪人たち。そして起きる事件も怪人赤マント、リトルグリーンマン、神隠しといった新旧の都市伝説をモチーフにしたもの。さらに小ネタで噂の広がり方の実験や、都市伝説風の病気、謎の映像などを解説してくれる。その手の話が好きな人にはたまらないでしょ? しかも一見コメディタッチな構成ながら、裏サイトや戸籍売買などの情報を絡めてあるので、妙に納得できる話になっているのがニクい。毎日欠かさず東京スポーツを愛読している私にとって、ホント楽しく読める作品です。そのうちゴム人間も出るかな?
2010年、絶滅したとされていた「クニマス」の生存が確認されました。こんなこともあるのだな、とびっくりしましたね。レッドデータに載った魚類の再発見、ということもありますが、しかしそれよりも、発見の一連の流れがまるでこの作品をなぞったような出来事だったからです。第一巻の作中で、絶滅したクニマスのことを知った三平は田沢湖を訪れます。そこで絶滅に至った経緯や、作品の副題に付いているキノシリマスという別名の由来などを聞くうちにあることを思い出す、となっています。もちろん絶滅の経緯などはニュースで見たことと一緒。さらになぜ離れた場所に生存していたか、ということについても誰かが卵を放流した、で事実と一致しているのです。作品で放流したのは死んだ一平じいちゃんでした。遺言めいた内容なためドラマチックかつロマンに溢れた仕上がりになっています。しかし現実はロマンもへったくれもなくて、そんなクニマスを今のうちに釣ろうとする輩がいるとか。そんな人にはこの作品をよく読めと言いたいです。
パソコンとかネット世界って理解するのが難しそうで中々手が出なかったりするけど、そういうのわからなくてもなんとなーくで楽しめる漫画なのでオススメです。 天才的ハッカー少年(生きるのが不器用)と大金持ちの投資家(グイグイ系)。2人のタッグが絶妙で、少年の成長を見るのが楽しいのです。
マンバでタイトルと1話の扉絵を見て「男装美少女ドヒャァ〜〜〜!!(手で顔を覆いながら)」となり、速攻で読んだ作品。 https://i.imgur.com/MWCByBC.png んも〜〜〜!!絵もストーリーもキャラも全部最高でした…!**TSも好きだし、実在の人物や史実を扱った歴史物語も好きだし、間違いなく2019年後半一番テンションが上がった新連載**です…!!ロシア・アヴァンギャルドっぽいデザインと色使いの見開きもお洒落。 https://twitter.com/tanakahosana/status/1187875226555543552?s=20 『川島芳子は男になりたい』というラノベみたいなタイトルですっかり気づかなかったのですが、川島芳子といえば「男装の麗人、「東洋のマタ・ハリ」として知られる実在の人物ですよね。 舞台は日本で言う大正時代、第1次・第2次世界大戦の間にあたる『戦間期』。実の父、清の皇族・愛新覚羅善耆と、育ての親・川島浪速の薫陶を受けた芳子は、能力を活かし冒険することができる男になりたいと、どんな夢でも叶えてくれる上海の商会で願う。 怪しげな鍼灸術を受けた芳子は「忘我の境地」に至れば男の体となると言われ、女の体のまま上海の借金王で廃帝溥儀救出を企む田中隆吉の元に弟子入りするが…という第1話。(ちなみに田中隆吉、中国のアクションスター感ある男らしい顔ですごく好きです) 個人的に**「女の子が作中で断髪する漫画は名作」**だと思ってるんですけど、その法則に洩れず芳子もやってくれました。さ、最高か〜〜!! https://i.imgur.com/GmzB4qL.png (『川島芳子は男になりたい』田中ほさな 第1話) 見た目も振る舞いも可愛らしい女の子でありながら、**モノの考え方の随所に男としての心構えが見え隠れする芳子…!素敵!格好いい!**(Wikiによると当時女性からも絶大な支持があったとか。納得) https://i.imgur.com/zjulmyx.png (『川島芳子は男になりたい』田中ほさな 第1話) そしてお楽しみのTSについてですが、クルクルと表情が変わる**可愛いらしい芳子が、美青年に変化してバッタバッタと敵をなぎ倒すシーンはも〜〜〜〜(悶絶)**これはぜひお金払って本誌で読んでください。 単行本化が今から決まっているとのこと(すごすぎる…!)なので、今後の展開に期待しかない…!早く第2話を読ませてくれ〜〜〜!! 【第1話】 https://comic-days.com/episode/10834108156730722329 【追記】 恐れ多くも田中ほさな先生より非常に嬉しいツイートを頂きました…ありがとうございます! https://twitter.com/tanakahosana/status/1188956826374508544?s=20