チェコ・コミックの100年を知る貴重な展示! 「歴史の中のコミック・コミックの中の歴史」展が1月29日より開催

こんにちは、マンバ通信です。

マンバ通信ではこれまで海外に関するネタも少し触れてきましたが、改めて見直してみると海外で人気の日本のマンガやマンガ家についてのネタばかりで、海外のマンガには一切触れてないことに気がつきまして……。

今年はもうちょっと視野の幅を広げて海外のマンガについても記事を書きたいな〜〜〜〜〜〜〜と思い、1月29日から開催予定のチェコのマンガに関する展示をご紹介します。

まず「チェコ」と聞いてすぐに思い浮かぶのは『もぐらのクルテク』や『森の妖精アマールカ』のような、いわゆる “チェコアニメ” ですが、「チェコマンガ」「チェココミック」と聞いて、すぐに「ああ○○ね」「△△△はおもしろいよね」と即答できる人はそうそういないかと思います。

それもそのはず、アメコミやバンドデシネに比べると日本語版に訳されているチェコのコミック数は圧倒的に少なく、これまで日本の読者の目に触れられる機会も少なかったみたいなんですね。

というのも、チェコスロヴァキアという国の歴史を振り返ってみると、かなり波瀾万丈。1930年代の深刻な経済危機をはじめ、ドイツやソビエト連邦共和国による支配によって、マンガの普及や発展はたびたび阻害されていました。その間、コミック作家たちは自由な創作活動があまりできておらず、主に子ども向けのマンガ作品や雑誌だけが細々と生き延びていたようです。

1940年に発表された子ども向け作品(ブランカ・スヴァチノヴァー Blanka Svačinová, レネー・クラパッチRené Klapač, 1940)

しかし、民主化された1989年以降は状況が一変! 創作の自由を得た作家たちは、これまでの遅れを取り戻すべく奮闘し多くの作品が生み出され、今まさに “最盛期” を迎えているのだそう。

ルツィエ・ロモヴァー Lucie Lomová, 2011
(ニッカリン Nikkarin, 2012)

そんな輝かしい時代を迎えることのできたチェココミックのこれまでの歴史を、当時の出版物や政治的背景などを通じて振り返る「歴史の中のコミック・コミックの中の歴史」が、1月29日(月)より、開催されますっ!

海外のマンガに興味のある方、これまでと違った新しいマンガの世界をのぞいてみたいという方は、ぜひ、広尾にあるチェコセンター東京展示室へ行ってみてください〜〜。

ちなみに……
今回の展示会場となるチェコセンター東京は、チェコ大使館内の建物です。

その建物は、70年代初頭に建築家のイヴァン・スカーラが旧チェコスロバキア大使館として設計したもので、その時代にしてはモダンで珍しい建築物のひとつとされています。
なので、展示を見に行かれる方は建築物の見学も楽しんでみてはいかがでしょうか〜〜。

 

【イベント情報】

「チェコ・コミックの100年〜歴史の中のコミック・コミックの中の歴史」展 入場無料
開催期間:2018年1月29日(月)~2月28日(水)
開催場所:チェコセンター東京展示室
     東京都渋谷区広尾2-16-14 チェコ共和国大使館内
開館時間:平日 10:00−17:00

主催:チェコセンター東京、チェコ共和国大使館
協力:チェコ文学アカデミー、モラヴィア美術館、株式会社イデッフ
監修:パヴェル・コジーネク、トマーシュ・プロクーペック
監修協力:ジャン・ガスパール・パーレニーチェク

【オープニング記念講演会】

今回、展示監修を担当した方たちによる講演(通訳つき)が開催されます。
貴重な機会となるので、興味のある人はぜひご参加を! また講演終了後、チェコセンター展示室にて展覧会オープニングも行われる予定です。

日時:2018年1月29日(月) 18:30から
会場:チェコ共和国大使館映写室(東京都渋谷区広尾2-16-14)
登壇者:パヴェル・コジーネク(チェコ国立科学アカデミー・チェコ文学研究所研究員)
      トマーシュ・プロクーペック(モラヴィア美術館研究員/Analphabet Books代表)

※講演会への参加は、事前の申し込みが必要となります。cctokyo@czech.czへ参加希望の方のお名前と人数をお知らせください。


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