麒麟・川島とかまいたち・山内が「面白いマンガ」に沼のようにハマって楽しむマンガバラエティ『川島・山内のマンガ沼』。今回は、次回放送の「マンガ家ガチアンケート・髙橋ツトム編」を、放送に先駆けて紹介していきます。独特のワードセンスが光る髙橋ツトム先生のマンガ論、じっくりお読みください。
『JUMBO MAX』の由来はあの「ジャンボマックス」
川島 今回のテーマは「マンガ家ガチアンケート」。今回はなんと先生ご本人が登場パターンでございます。ご登場いただく先生は、髙橋ツトム先生です!
髙橋 よろしくお願いします。
川島 なぜ先生をお呼びしたかと言いますと、以前この番組で行なった「このマンガがすごい!芸人楽屋編2021」で、先生の『JUMBO MAX』が見事1位に選ばれたからなんです。では先生のプロフィールを改めて紹介させていただきます。
山内 髙橋ツトム先生は、東京都出身で現在55歳。『沈黙の艦隊』『ジパング』などで知られるレジェンド・かわぐちかいじ先生のアシスタントとして修行を積み、1989年にモーニングにて『地雷震』でデビュー。以降、ドラマ化された『スカイハイ』をはじめ、『鉄腕ガール』『爆音列島』『SIDOOH―士道―』『ヒトヒトリフタリ』など、さまざまなジャンルの人気作品を描かれております。2020年からはビッグコミックで『JUMBO MAX』の連載がスタートし、2021年にはマンガ沼の「このマンガがすごい!芸人楽屋編2021」で見事1位を獲得しております。
川島 では髙橋ツトム先生へのガチアンケート、最初は山内くんからの質問です。
山内 先生はマンガの設定や切り口が素晴らしいと思っているんですけれども、『JUMBO MAX』は何がきっかけで思いつかれたんでしょうか?
川島 『JUMBO MAX』がどれだけ斬新な切り口のマンガなのか、あらすじも簡潔に紹介しておきましょう。
山内 主人公は薬局を営む53歳の冴えないおじさん、曽根建男(そね・たてお)。ある日、3カ月前に結婚した美人妻からの突然の妊娠報告に、建男はショックを受ける。なぜなら、建男は人生で一度も勃起をしたことがなかったからだった。時を同じくして、流通されていない幻のED薬を偶然手に入れた建男は、その劇的な効能で初めての勃起を経験。そして自らそのスーパーED薬を作ることを決意する……というストーリーです。
川島 僕はこの番組で山内くんから教えてもらって読み始めたんですけども、EDのマンガということで、ちょっとギャグがあったり、ふざけた内容があるのかなと思いきや、実はすごくシリアスなマンガなんですよ。これはけっこう攻めたテーマなんじゃないですか?
髙橋 そう……なのかな?
山内 でも、これと設定がかぶるマンガって、他にないと思いますよ。
川島 きっかけはどういったところから?
髙橋 まず掲載誌がビッグコミックで、読者の年齢層が高いというのが一つ。あとは自分も55歳になって、そろそろヤバいなと。
川島 自分の意思と男性機能があまり連動しなくなった?
髙橋 全然連動しないし、みんなもそうだと思いますよ。言わないだけです。「男性機能って、こんなに簡単に失われていくんだな」と思ったんですよ。食欲はそうそうなくならないけど、性欲のほうは本能のレベルが低いというか、けっこう要らないものなんだなと思って。でも、失いたくない人も世の中にはたくさんいるわけですよ。それを生きる糧にしてる人だっている。でもずーっとそれがあると思って生きていくのはちょっと違う。どこかで失われていくものなので。
川島 そこに共感してもらえるんじゃないか、というところで描き始めたと。
髙橋 だからみんな嘘ついてるんです。
川島 表では「全然元気だよ」と言ってるけど、実はみんなもう途切れちゃってるんじゃないかと。
髙橋 たぶんそうですよね?(といって撮影スタッフたちを見る)
川島 先生からのガチアンケートになってる(笑)。『JUMBO MAX』というタイトルはどうやって思いついたんですか?
髙橋 これは世代ですね。僕が子供の頃、ジャンボマックスという人形が大人気で(*70年代に『8時だョ!全員集合』で人気を博した)。
川島 ドリフの?
髙橋 そうです。(担当編集に)これなんで決めたんだっけ?
担当編集 最初は和風のタイトルにする選択肢もあったんですけど、だんだん「洋風のタイトルにしたい」という流れになって、「マッドマックスみたいな語感がいいよね」という話をしていたんです。そこから「そういえば子供の頃、ジャンボマックスという人形があった」という話になって、このタイトルになりました。
大事なのは骨格、表面はどうでもいい
川島 続いての質問。「『JUMBO MAX』の中で特に魂をこめて描いたシーンは?」。先生の回答はこちら。
「実は連載開始当初の1話目から3話目は、単行本になる前に建男の顔をほとんど描き直しました。細かい心の動きが伝えられるように、人物の表情に今まで以上にこだわりたいと思ったのが理由です」
川島 何が気にいらなかったんですか? 連載のときはその顔で「よっしゃ」と思って出してるわけですよね
髙橋 そうなんですよ。でも後になって「失敗した」と思って。
川島 後で「やっぱりこういう表情にすれば良かった」と思った?
髙橋 表情じゃなくて、骨格が違うんですよ。表情が違うんだったらまだ許せるんだけど、骨格が違うと別人になっちゃうから。
川島 わかりやすく言うと、どう変わったんですか?
髙橋 かわいくなってる。最初は慣れてなくて、かわいく描けてなかった。最初は気付かなかったポイントがあって、描いてるうちに気が付いたんです。気が付いたらもう、前に描いたのは全部アウトになっちゃった。だから4話目からはその骨格で描いて、1話から3話も単行本の際に描き直しました。「デブかデブじゃないか」みたいなことじゃなくて、その中身の骨格が違うんです。
山内 そう言われたら、めちゃめちゃ連載版の1話が見たい。もし持ってる方がいたらラッキーですよ。
髙橋 今回の『JUMBO MAX』は作風を変えて、表情を描こうとしてるんですよ。表情とセリフを。絵で何かを説明することをやめてる。簡単に言うと、見開きのシーンは1回しか描いてない。それよりも描かなきゃいけないことがいっぱいあるから、コマをいっぱい割って、会話と表情を描いてます。
川島 でも先生が描く女性はやっぱり美しいですね。今回も魅力的な女性がたくさん出てきます。
髙橋 そういう女性しか描けないかもしれないですね。やっぱり骨格なんですよ。表面はどうでもいい。
川島 先生個人として好きなタイプの女性は?
髙橋 首と背骨の関係が美しい人。
川島 えっ、普通に生きててもそういうところを見るんですか?
髙橋 そうです。立ち姿に黄金率が入っているかどうか。
川島 テレビを見てても?
髙橋 そうですね。
山内 芸能人でいうと、どんな人ですか?
髙橋 どうかな……『アナザースカイ』に出てた中条あやみさんとか。
川島 確かに、首がすっと綺麗な感じですね。
髙橋 のっかり方が不自然ですよね。体重の逃がし方というか……。
川島・山内 (斜め上の着眼点に驚き)えっ!?
髙橋 「重力に向かって、どんだけ体重逃がしてんだよ」みたいな。
山内 ええええええ、何その考え!?
髙橋 美しいに決まってるんですよ、黄金率が入ってるから。立ち姿がきれいな人っているじゃないですか。そういう人は確実に黄金率が入ってる。
川島 黄金率か……それを作品でも意識されていると。作品内でその黄金率を描き分けたりもするんですか?
髙橋 もちろんします。
川島 「この人は綺麗ですよ」というときはちゃんと意識して描かれるわけですね。そう考えると、建男は黄金率とは程遠い存在なんですね。
何の話か分からせないまま耐えて、グルーヴにつなぐ
川島 『JUMBO MAX』はどこまでの話にするかは、もう決めてるんですか?
髙橋 決めてないです。
川島 2巻からちょっと様子がおかしくなってくるじゃないですか。建男が暴走気味になってきて、ちょっと怖い。もともとそうなるように意識して描いていた?
髙橋 やっとこの『JUMBO MAX』というタイトルと、EDというものと、結婚生活みたいなもの、それぞれバラバラに走らせておいたものが、ちゃんと絡んでくるようになった。最初は絡まないように耐えてたんです。これはけっこう大変なんだけど、やっとみんなが絡むようになって、今は楽しくなってきてます。
川島 だって1巻の時点では思ってもみなかったところまで、建男が暴走してますよね。僕、(ビート)たけしさんが出演されてた『教祖誕生』という映画が好きなんですけど、それを思い出したんですよ。ただシンボルとして祭り上げられた素人が、教祖として崇められることで目の色が変わって暴走してしまう……みたいな。
髙橋 でも、「おかしくなっていく人間の狂気」みたいなのを描こうしてるわけじゃないんですよ。
川島 え、そうなんですか?
髙橋 そっちに行くのは簡単なんで。3巻まで読むと、何の話をしようとしているかが見えてくると思います。それまではどんなタイプのマンガなのか分からなかったと思いますが、そこは耐えたんです。
川島 それが3巻から動きますよと。
髙橋 それぞれの守備位置を決めたんで。こういうマンガは耐えるほうが大変なんです。普通は最初の段階で、何をする話なのかを分からせるじゃないですか。簡単に言うと、「甲子園を目指します」「つらいけど、それに向かって頑張ります」みたいな。
川島 だからこの『JUMBO MAX』というマンガがすごいのは、1巻を何のジャンルの棚に置いていいか分からないところなんです。
髙橋 そう。そこを耐えた。
山内 何の話か分からせてない段階で、読者を離さないというのは難しいところですね。
髙橋 それはめちゃくちゃ努力しました。何の競技か分からないまま興味を引いて、どこかの時点でゲームチェンジャーみたいなものをガチャッとはめて、「なるほど!」という状態にしたところからグルーヴを出していく……というふうにしたんです。
山内 それ、若手マンガ家の人には無理かもしれないですね。最初に何の話なのか見せないと、なかなか読者の気を引けないから。
川島 そういう、どんなマンガが分からない段階で、なんと「このマンガがすごい!芸人楽屋編2021」を受賞された。これはすごいことですよ!
改造していると本質に気付かない
川島 描いていてストーリー変わることはあるんですか?
髙橋 そんなのばっかりですよ。ただ、変えたことで大事な要素を落っことしてるかもしれないので、そこは担当編集者とよく話します。
山内 じゃあ編集者さんはたまに言うんですね。「なんかおかしいことになってますよ」と。
担当編集 そういうときは、途中で描けなくなったりするんです。「ここまで描いたんだけど、なんか変だ」というふうになる。そこで私が1回見て、「本当はこうだったんじゃないですか?」みたいにコメントすると、「そうか。やるべきことはこれだったんだ!」となって、全部最初から描き直すという。
髙橋 そういうときは捨てます。全部捨てる。改造していると、本質に気が付かないので。
川島 えええええ! もったいないという話もあるでしょ?
担当編集 あります。だから、そのときやるはずだったものをやらない場合、やった気にならないように意識しないといけないんです。やらなかったものは、あとでちゃんと拾わないといけない。
髙橋 だけど全部捨てちゃうと間に合わなくなるんですよ、下手すると。だから本当は捨てたくないんです。
山内 そういうときはどうするんですか?
髙橋 プラスに考えるしかないです。
川島 たとえばどんなふうに?
髙橋 「最初から時間はこれだけしかなかった」みたいな。「今始めたばかりだ」と思ってやります。
川島 先生は締め切り前に絶対原稿を上げるほうですか?
髙橋 ダメです。超ギリギリ。
川島 粘って粘ってそうなる?
髙橋 粘るというか、結局は妥協との戦いなんですよ。どうでもいいんだったら原稿はすぐ上がりますね。
川島 今ちょっと情報入ったんですけど、先生はアシスタントがいないんですか?
髙橋 いない。
川島・山内 ええええええええええ!
川島 背景も全部先生が?
髙橋 すべての線、僕が引いてます。
川島 カッコいい。そうしてるのは、一人の方が早いから?
髙橋 実はそう。昔の作品を見ると、(描きすぎて)暑苦しくなってたりするんですよ。(やる作業がなくて)手が空いてるスタッフがいると、仕事を作ったりしないといけない。要するに中小企業の社長みたいになるんです。
山内 「みんなに仕事を回さなきゃ」みたいなことになる。
髙橋 「仕事を回さないと」ということになって、それを維持するために仕事するようになっちゃう。それで人のせいにしたりするようになるんですよ。だから絶対に自己責任でやらなきゃダメだなと思うようになって。
川島 で、結局一人に。
髙橋 というか、(マンガは)一人で描くべきものなんです。
山内 いや、だって連載2本されてますよね?
髙橋 実は3本です。
川島 それを一人で。
山内 編集の方は「アシスタント雇ってください」とは思わないんですか?
担当編集 私、アシスタントがいらっしゃったときも知ってるんですけど、スピード的にはむしろ一人のほうが早いですね。
川島 すごいなあ。他の方はそうはいかないですよね。むしろ逆で、(アシスタントに仕事を振って)自分の描く分がどんどん減っていく。そこを先生は妥協しないという。
髙橋 妥協するしないじゃなくて、「どうせ自己責任じゃん」みたいな感覚ですね。結局は自分の名前でやってるわけだから。
拙くても全力は出さないといけない
川島 昔の作品を読み返すことはあるんですか?
髙橋 ないです。こないだ『スカイハイ』の1巻を見つけて読んでいたら、1巻まるごと忘れてました。「これ何? 誰が描いたの?」って。
川島 先生の家って本棚は……。
髙橋 ないですね。捨てました。めちゃくちゃ捨てました。今のところに引っ越すときに2トン車3台分くらいゴミを捨てたんですけど。
川島 資料としてマンガを持っておくということは?
髙橋 ないです。自分のマンガもないですね。だから困るんですよ(笑)。今は電子書籍があるので、それを買って読み直すときもあります。
山内 「捨てなきゃよかった」という本は?
髙橋 いや、それも覚えてないです。
川島 絵を描いているときに、何かを参考にしながら描いたりしないんですか?
髙橋 ネットで見ることもありますけど、ほぼ自分で撮りに行きますね。
川島 連載を複数抱えて、しかも一人で描いておられるということですけど、先生はずっと何かに追われながら描いている感じなんですか?
髙橋 追われているかどうかも分からないんですよね。どっかでやめちゃえばいいんだろうけど、でも妥協して出しちゃったら、結局後悔するじゃないですか。というか、お金を払ってくださる方に失礼じゃないですか。だから「拙くても全力は出さないといけない」と思ってるんですよね。手を抜いてはいけない。
師匠・かわぐちかいじから学んだこと
川島 続いての質問。「影響を受けたマンガ家は誰ですか?」。先生の回答はこちら。
川島 やっぱりちばてつや先生には影響を受けましたか?
髙橋 『あしたのジョー』については、「人類にこれ以上のマンガは描けない」と思います。もう無理だと思う。初めて読んだのは小学5年生くらいだったかなあ。天地がひっくり返りましたね。
川島 先生が「マンガ家になりたい」と思ったのはいつなんですか?
髙橋 小学生のときですね。少年チャンピオンがめちゃくちゃに売れてて、流行ってたんですよ。『ドカベン』や『がきデカ』が載ってて。その頃、水島先生のマンガが好きで真似して描いてたんだよね。そしたらみんな「上手い上手い」っていうから、それで調子に乗って。
川島 かわぐちかいじ先生はそれこそ師匠といえる特別な存在だと思いますが、どういった方なんでしょうか?
髙橋 本当に仕事しかしない。ゴルフも車も何にもない。カープだけですよ。カープ以外は何もない。
川島 かわぐち先生から教えてもらって、今もちょっと役立っていることはありますか?
髙橋 うちの師匠が教えてもらった大事なことは、「自分は天才ではない」と言ったことがあって。とにかく一生懸命、手を抜かないでやることに価値があるんだと。そういうことは教わりましたね。あとはマンガという仕事に対する姿勢ですね。師匠は自分に何が足りないかを理解されてる方だったんですけど、要するに「どれだけ足りないものがあるか」をはかっていくのがこの仕事なんですよ。
川島 我々芸人もそうですよ。「自分にないものを認めろ」ということですよね。
髙橋 しかも、さっさと。「さっさと認めろ」ということは教わりました。
川島 最近のマンガは読まれるんですか? 『鬼滅の刃』とか。
髙橋 見ないです。自分のマンガが掲載されてる雑誌も見ない。だって比べてどうなるものでもないですから。人から何かもらって、うまく行くんだったらもらいますけど、自分はもうその時期を過ぎてるんですよ。
マンガは「白黒の中でどれだけ差を出すか」
川島 先生って、昔やんちゃしてました?
髙橋 いやあ…………。
川島 してない人は「してない」と言うし、中途半端にカッコつけたい人は「いや実は……」と言うけど、今のはマジなリアクションですね。
山内 岩城滉一さんがやるようなリアクションですよ。
髙橋 高校は出てないですね。1年だけ行きました。
川島 それはなぜ?
髙橋 だって……意味分かんなくて。
川島 いや、自分で入ったわけでしょ(笑)?
髙橋 けっこう分かんないまま、みんな行ってるでしょ? 本当に行きたくて行った人ってそんなにいないと思う。
川島 まあ、そうです。とりあえず親に言われて。今は少し違いますけど、当時はそれが許されない時代でもあったじゃないですか。
髙橋 だからそのときはアウトだと思いました。そういう時代だから、「もう元のレールには絶対戻れないぞ」と思いましたね。
(最後に、髙橋先生に色紙を描いてもらうことになりました。以下、描きながらのトークです)
川島 先生、髪の毛は筆と墨汁で描かれるんですね。
髙橋 そうですね。マンガって白黒で描くのが伝統なわけですよ。印刷技術がしょぼかった時代からの伝統があるわけです。ドットをのっけるのも、印刷技術的にあれしかないから、しょうがなくやってた。でも今はもうドットをのっけなくても大丈夫なんです。スマホで見るだけだったらドットはなくてもいい。だけど、ドットがのってることで「マンガっぽい絵」に見えるから、使いたいわけじゃないですか。だからマンガは基本、白黒。「白黒の中でどれだけの差を出すか」なんです。で、筆というのは、何回使っても予測できないんですよ。自分が思ったようにはいかない。
川島 それってちょっと不都合だったりしませんか?
髙橋 そこが面白いんです。
川島 自分の想像を超えて、いい絵になるときがあると。
髙橋 PCだと、点から点へポンポンとやったら絶対正確な線になるけど、それは嫌なんです。
川島 先生の作品もそうですけど、予定調和からはあまり良いものが出ないんだと。
髙橋 だからPCの力も借りるけど、結局はそこにアナログ感を入れるわけです。枠線ってPCで引いたほうが綺麗なんですよ。絶対、平行に引ける。それが嫌だから、紙にマジックで線を引いてにじんだものをスキャンして、それを使う。あえて左右も平行にしない。勘で引く。その方が右のほうが2ミリくらい上がってたりする。それが人間っぽい。
川島 (単行本を見て)本当だ。線にちょっと太い細いがあるわ。にじんでる部分もある。
髙橋 それはわざとです。
山内 そこまで考えてたんですね。枠線なんて今までまったく見てなかったです……。
「マンガ家ガチアンケート・髙橋ツトム編」の模様は、次回放送の「川島・山内のマンガ沼」にて!
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(構成:前田隆弘)
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