ネタバレ
名無し

虚空から華をむしりとる男、梶原一騎の最終作品。
まさに一騎人生劇場。
力道山が、木村政彦が、そして大山倍達が・・
あのころみんな熱かった!

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空手バカ一代で、常に逆立ちして戦う格闘技と紹介されてそれが流布していますよね。
それにしても時々逆立ちのような姿勢になる、というだけで充分にインパクトがあるのに、常に逆立ちだとダメ押し設定をするところがいかにも梶原イズム。
原作者と作画が別の人の場合、作画の先生は原作者の指示通りに書くしかないでしょうし、疑問を感じてもあいてが梶原先生ではなかなか確認出来ないでしょうからね。

確か、どちらかというと虚弱で親に隠れて漫画を読むくらいしか楽しみが無かった少年が、いろいろあってタコ部屋に連れ去られて、肉体労働をトレーニングと化して強くなっちゃいましたよね。
最終的にはタイ式キックの絶対王者に挑もうという。
梶原先生の作品は絶版になっているものが多いみたいですけれど、復刻してくれればまた読みたいです。

大山総裁の顔も、つのだ先生、影丸先生、原田先生でマルッキリ違う。実際には原田バージョンが一番似ているけれど。
ようするに空バカつのだ版も名作だとは思うのだが、大山総裁の顔が完全に「つのだ先生の漫画の主人公の顔」なのでつのだ色をどうしても意識してしまう。
「つのだ先生の作品の一つ」という認識になってしまう。
読んでいてどこかで恐怖新聞とか思い出してしまう。

一方、影丸先生の作品は申し訳ないが空バカしか読んでいないので、素直に空手バカ一代の世界にのめりこめる。

漫画喫茶って「あだち充コーナー」とか「本宮ひろしの棚」とかがある店はあったりするけれど「梶原一騎コーナー」ってなくて残念。
野球コーナーとかギャンブルコーナーみたいに格闘技コーナーとかある店はあるけれど。

漫画喫茶の本の並びって大抵が出版社・掲載雑誌別に並べているし、その上、ほとんどが原作者名でなく作画の先生の名前のアイウエオ順。
梶原作品を探そう、となると結構な手間がかかる。
だから梶原コーナーを作る意義はあるかもしれないが、現実にはそれを求める人がいるのかいないのか(笑)

男の星座は梶原先生が劇画原作者として大成する前のところまでで終了してしまった。
つのだ先生の件もそうだが、色んな漫画家の先生と協同作業をしたのだから、その辺のエピソードも是非聞かせて欲しかったのだが残念。
2017年は梶原先生がお亡くなりになって30年と言うことで、先生と縁のある川崎のぼる先生とちばてつや先生が対談をされたことがあったみたいです。どんな話がでたか全部聞きたかった。

 昭和40年代の劇画ブームをけん引した漫画原作者で、1987年に亡くなった梶原一騎氏をしのぶ「絶筆30年 SO!一騎集会」が6日、都内で開かれ、梶原氏が原作を手掛けた「あしたのジョー」のちばてつや氏(78)、「巨人の星」の川崎のぼる氏(76)の両漫画家が連載当時の思い出を語った。

電子書籍ってまだ歴史は浅いと思うけれど、一旦刊行されればなかなか廃版にはならないんじゃないかな。イメージだけれど。
購入した人もズット保存するだろうし。
ということは電子書籍化さえされればずっとこの世に残るわけで・・。
是非、電子書籍化して梶原一騎を後世まで伝えて欲しいです。

いや、実績から言って充分に後世まで伝わる存在ですけれどね。

以前に深夜番組のアメトークで東京にある「トリガー」という店を紹介していた。
漫画コンシュルジュが厳選した4千冊以上の本がおいてあるcafeバーとのこと。こういう店で男の星座とか梶原作品も紹介してくれればいいのだがcafeバーって時点で無理かも知れんな。

ネットに峰岸とおる先生(悪役ブルース・梶原作品)のインタビューが載っていた。

http://miruhon.net/news/2009/01/post_483.html

梶原先生についても色々と語っていらして面白い。
悪役ブルースはそんなにヒットしたイメージがなかったが、インタビューによれば最初はそれほど人気が出なかったが、タイガーマスクが登場したあたりから週マガで人気2~3位を維持したらしい。意外だった。

電子書籍版はわからないが、数年前に復刻されたコンビニ廉価版(全4巻)には「さらばアニキ」は掲載されていなかった。

梶原一騎先生に付いての評伝本を読んでみた。
やはり男の星座や、他の梶原先生の自伝に描かれていることで事実とは異なるらしいことがあると色々と書いてあった。
ただ、それらを読んで感じたのは、梶原先生は単純に話を面白くしようとフィクションを織り交ぜたこともあっただろうけれど、
男の星座では話を面白くしたいというより、自分がなりたかった
「筋を通す男」を描きたかったのではないかな、と感じた。
「あの時はああいうことをしちゃったけれど、ホントはこうしたかったんだよな、そうしていればなあ。」
そんな思いを漫画にしてしまったのではないか、と思った。

これすごいよく分かる。
「筋を通す男」というのは、梶原一騎漫画の主人公の共通項かもしれないな。

今年は梶原一騎がらみのイベント多いな

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「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」など昭和を代表する作品を生み出した偉大な漫画原作者・梶原一騎の遺作がデジタル版になって蘇る。その後、「おれとカネやん」でもタッグを組む古城武司を作画に据えて描き下ろした熱血プロレスマンガ。力道山死後、日本プロレス界は、ワールド・リーグを控え大ピンチに陥っていた。選手会長兼チャンピオンのジャイアント馬場は、力道山の遺言に従って、飛騨山中で、力道山に育てられた少年・神風大助を発見する。神風大助は日本プロレス界を救うため、悪役レスラーと激戦を繰り広げる。(初出:1966年 「ぼくら」)

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