ネタバレ
名無し

明治という変革の時代に「武」と関わった男達それぞれの生き様。
原作者の夢枕獏先生には「東天の獅子」という名作があるが、その後日談というかスピンオフかと思える内容でもある。野部優美先生の絵も迫力があって良い。主人公親子の運命は壮絶で悲しくもあるが読後感はけして哀しさだけではなく晴れやかな気配すら感じる。

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コンデ・コマ鍋田吉郎原作・藤原芳秀作画ヤングサンデー連載)」
があるけれど、あれはウィキに
「ただし漫画向けに脚色された点も多く、完全なノンフィクション作品ではない。例として本作の前田は好戦的で過激な性格に描かれているが、実際はそのような人物ではない。」
と書かれていますね。
真・餓狼伝はそれこそコンデ・コマ以上にほぼフィクションなんだけれど
前田光世のキャラは正確に描写しているのかも。
川原正敏先生の「修羅の刻」14巻でも脇役で登場するけれど
礼儀正しそうな好青年に描かれていたし。

本家・餓狼伝の主人公の祖先
(爺さんかヒイ爺さんくらいか)
の話なんだろうなと思わせる内容なんだけれども
本家・餓狼伝のほうにはそれを肯定したり
裏付けたりするような記載はあるのだろうか?
自分としては
「その可能性も無いではない」
くらいなファンタジーな扱いのほうが
良いような気がするが(笑)。

本家餓狼伝とリンクしていたら、文七も80年に一度、
最強の相手と戦う運命を背負っていることになっちゃう。
文七の年代はその80年の節目にあたっていなかった、
ってことにも出来るだろうけれど。

丹水流は
「80年ごとにその時の最強と呼ばれる流派に
 挑戦し打ち勝ってきた」
とのこと。
久右衛門が治五郎に挑んだのはおそらく
明治20年~30年くらい?
すると次の80年後は1967~1977。
当時の最強と唄われていたのは・・
空手バカ一代で有名になっていた極真空手か?
67年ならまだ極真の最強は大山館長かもしれないが
77年だと最強はウィリーかもしれないし、
話がややこしくなるな(笑)。
それとも異種格闘技戦を連発していた猪木か?
67から77の猪木だったら全盛期だし、
待ってましたとばかりに異種格闘技戦の一戦に加えたかも(笑)。
次の80年後は2047~2057だから
餓狼伝の文七が丹水流だとしても証頂者に選出される
ことはないわな。

猪木vsウィリー戦の頃は梶原一騎のマジックに漬かっていたこともあってメチャクチャ燃えました。
ちなみにウィリーが勝つと思っていました。
文吉の孫とか曾孫あたりが猪木ウィリーと絡む物語とか夢枕獏先生に是非、書いていただきたい。

「私(梶原)は・・」で始まる説明や感想、
「アントニオ猪木(談)」とかで終わる独特な解説。
素直に信用していた自分が懐かしい。

よく考えたら、久右衛門が講道館に行って、
その場で横山さんに返り討ちにあって・・
治五郎「なんだ丹水流ってそんなもんだったのか」
で終わりってのが普通の流れだよな。
そこからの
「オヤジは、ぼっこれなんかじゃないよ」
と横山さんvs文吉から始まるストーリーってのが
あっても良かったかも。

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