中学生の切実な日常を真正面から描き切った大傑作『ぷらせぼくらぶ』から六年。奥田亜紀子の原点と現在地を収録した作品集がついに刊行。ページが光っているような眩いトーンワークが照らし出す心の深いところ。吹き溜まりだと感じていた場所にあったのは、思いのほかに美しいものなのかもしれない。どこまでも繊細な才能が、鋭く研ぎ澄まされた感性で描く私たちのドラマ。
お盆を繰り返す町で巻き起こるエンドレスサマーストーリー! お祭り、夕立、花火、恋…いろんな夏が詰まってる。お盆に帰ってくるご先祖さまの姿が見える女の子・秋。会えないはずの人たちに、もう一度会える楽しい季節。このままずっとお盆だったらいいのに…ふと頭に浮かんだ妄想は、なぜか現実になってしまう。同じ一日を繰り返す町の中で出会った謎の青年・夏夫と、誰も知らない不思議な冒険がはじまる
超感覚知覚を高めて人間力を証明しなさい カリスマ経営者と駆け出し占い師が導き出した、成功を掴むための「すごいやり方」。漫画家にして魔術師…… 奇才・意志強ナツ子が放つ前人未到の「自己啓発ヒューマンドラマ」!! (あらすじ)大手菓子メーカーに勤めながら副業で占い師をしている岡本はづきは、ある日、自社の大ヒット商品「ボタニカチョコ」を手がけた天野純子を訪ねる。憧れの人物との出会いを喜んだのも束の間、純子は会社を辞め新しいビジネスを始めるという。そのビジネスとは、会員制ジム「アマゾネス・キス」。独自のトレーニングにより顧客の「超感覚知覚力」を開発・訓練するもので……
【大正文士の青春群像劇】川口松太郎 23才、直木三十五 32才、芥川龍之介 31才、菊池寛 34才、谷崎潤一郎 37才、小山内薫 42才。『文藝春秋』創刊の年、若き文人らの眩き軌跡―― 一九二三年(大正十二年)九月一日、未曾有の大地震が関東一円を襲う。死者十万五千人、家屋全壊訳十万九千、全焼二十万二千余棟…出版社や本屋が集中していた神田周辺も壊滅的な被害を受けた。失われた書籍は数百万冊にのぼり、この年に創刊された『文藝春秋』もその例外ではなかった。一方『大大阪』の呼称で親しまれ、当時人口で東京を凌駕していた大阪は、モダニズム文化が花開いていた。その代表とも言われるプラトン社の雑誌『苦楽』を創刊すべく、その後の文学界を担う文士らが集うのであった。現代演劇の祖とも言える新劇を立ち上げた小山内薫。小山内を師と仰ぎ、後に第一回直木賞を受賞する川口松太郎。松太郎と共に雑誌『苦楽』を創刊。後に小説家として大成し直木賞として名を残す直木三十五。夏目漱石亡き後の新時代文壇のキラメキ、若き文士らの交流と奮闘する姿を描いた大正文士浪漫。
/////////「このマンガがゲスい!」3年連続 第1位作品///////// イキとしイケるすべてのものたちへ…… 異端の作風で物議を醸してきた田中圭一が、マンを持して世に放つチン作! 島流しにあった侍と貴族が、絶海の孤島で死力を尽くしてイキる! マンガ史上最ゲスの島流し童貞活劇。※本作はゲスという一点において、大変上質な作品となっております。多量の放液シーンがございますことをご理解の上、ご購入くださいませ。【読者よりイキな感想届いてます。】●イカした童貞2人のイキ様に、読後イキイキとした力が芽生え、イキる希望を頂きました。(30代男性)●イカんな、イカんな、と思いながらも、最後までイッキにイッてしまいました。(40代男性)●ゲスいのにイク度でも読み直したい。(20代女性)●イクらなんでもこれは学校にもってイケませんよ!(10代男性)●これを楽しめない男はイクじなしです!(20代女性)
姉で、友達で、恋人。 天才、バスティアン・ヴィヴェス最新邦訳作品。 【受賞歴】●2008年「アングレーム国際漫画祭 新人賞」…『塩素の味』 ●2011年「ACBD批評グランプリ」…『ポリーナ』 ●2011年「BD書店員賞グランプリ」…『ポリーナ』 ●2013年「文化庁メディア芸術祭新人賞」…『塩素の味』 ●2015年「アングレーム国際漫画祭 最優秀シリーズ賞」 ●2018年「ケベック書店賞 コミック部門グランプリ」…『年上のひと』
13歳の若さで「ちばてつや賞」を受賞し漫画家としてデビューするも、ほどなく精神科病院に入院……病院から通う学校生活、農作業に盆踊り、ボクシング部入部、デイケアで輪投げの日々、元カレの逮捕・出所・プレハブ暮らし、新しい診断、脱腸、恩師との再会……著者・道草晴子が歩んできた15年以上にわたる途方もない“人生の道草”と、再び絵筆を執るまでの涙と笑い、そして再生の記録。「トーチweb」での連載時から、漫画、文学、音楽、現代美術、音楽、医療、福祉、教育の分野でも大きな反響を呼び、多くの現役クリエーターが注目する、ノンフィクション漫画の最前線!! ★坂口恭平、佐藤龍一、曽我部恵一、高浜寛、ちばてつや、tofubeats、野中モモ、深町秋生、山田参助ら、各界の第一線から称賛の声が続々と! ・ぐっとくる…窓からの青の色すごくいい色。(坂口恭平) ・ユーモアがあってものすごく面白い。ブルースが聴こえる。(佐藤龍一) ・素晴らしい。(曽我部恵一) ・他人事と思えない。私は晴子ちゃんを応援する。(高浜寛) ・漫画描くのやめないで頑張って、偉いぞ!(ちばてつや) ・良いと感じました。(tofubeats) ・本物の才能を確信した。(野中モモ) ・これはハード&面白い!(深町秋生) ・とても“良い意味”での成長譚!(山田参助) ★世代や職業、性別を越えて“ハマる”人が続出! ・死ぬほど笑って死ぬほど泣いた(看護師 35歳) ・病院内が「LOVEマシーン」でブチ上がってるのとか、壮絶(大学生 21歳) ・道草さん、どんな社会人よりマトモだと思う(主婦 55歳) ・今まで読んだ中で一番パンクな漫画!(会社員 29歳) ・医療・福祉関係者にとって考えるべきことが沢山詰まった作品(介護士 42歳) ・ボクシング部の先生の熱血指導、何度読んでも笑う(塾講師 28歳) ・「保護就労」と「障害」の意味、もう一度考え直したくなった(精神保健福祉士 36歳) ・恩師との再会の場面、涙なしには読めない(小学校教諭 27歳) ・あ、これ、ガチな人だ……(アルバイト 28歳) ・この絵! この字! この線! 全部ヒドいのに、どうしようもなくクセになる!(会社員 43歳) ・恋人のプロフィールが衝撃的すぎる!(薬剤師 28歳) ・道草さんが今、漫画を描いていることが嬉しい(公務員 36歳) ・なんて幸せな結末だろう!(会社員 33歳) ……ほか多数!!
300年後の世界。破滅を呼ぶ生命体。巨大船の謎。他惑星へ出稼ぎに出ている地球の青年サザンは、ある夜、赤い髪の少女・ミーナと出会う。彼女は体内に強大な力を秘めており、そのエネルギーを狙って腕自慢の盗賊たちが次々と襲ってくるという。再会を約束した日、何も言わずに姿を消したミーナ。彼女を追う中で「破滅を呼ぶ生命体」の存在を知ったサザンは―― オールカラー&フルアナログ作画! 80’sの世界観で描く驚異の新人の圧倒的デビュー作!!
「知ってた? 女ってここ穴があいてるから××なんだって この穴から大事なものが流れ出ちゃうから 女は××で××××なんだって」ビデオショップの奥、ホテルの浴室、夜の美術室、土管の陰、祈祷サークル…… 禁忌(タブー)を踏み越えた女子高生たちが迷い込んだ、目を背けたくなるほどの『美』の世界。チェコ国立芸術アカデミー卒、日本コミック界の極北に降臨した恐るべき新人のデビュー作。 ≪大森靖子 推薦!!≫ とくべつ強くなりたい女の子は、どんな汚い手を使っていても、美しい。気持ち悪くなきゃ、気持ちよくなれないし、強く生きるって、とても恥ずかしいことだから。黒歴史ポイントカードがあとひとつでいっぱいになるとき、それでも“とくべつ”になれなかったらどうしよう! この漫画に描かれたその焦燥は、いつまでも鮮烈です。
疲れてるとき、しんどい時、私はいつも大橋君の漫画を読む。――――東村アキコ 忘れてた、あの感情がよみがえる。ノスタルジック・イリュージョン。「母さん。ボクらは今、漠然とした不安の中、たしかに中学2年という季節を過ごしています。」中学2年の太郎の家にはお母さんがいません。人より少しシャイです。親友はヤスシ。同じクラスの谷村さんにこっそり想いをよせています。冴えない学生生活をおくる太郎は、それでも何かデカいことをやってやろうと… いや、やったほうがいいのか? という気持ちで生活をしていますが… 雨上がりの虹のように描かれる、誰にでも平等にあったはずの青春物語。繊細でリリカル、モラトリアムと妄想が爆発するヤングゼネレーション・コミック。トーチweb連載時の原稿を大幅加筆&修正。描き下ろし漫画とコラムも特別収録した決定版。
漫画界最後の秘宝・窓ハルカ最新作!! 恋愛以外に夢中な二人の“初めての恋”のプロレゴメナ(序文)極度の男性恐怖症のため、男性をいじめる漫画ばかり描いてしまい中々デビューができない漫画家志望の神宮寺ウェンディこと成田香澄。そんな彼女が出会ったのは少女コスプレが趣味で下ネタ全開の青年で―― 全く知らない誰かのようで、どこか自分に似ているような繊細な自意識を持った変わり者二人が織り成す純情恋模様。
出来事には意味がある。その一挙手一投足。授業中でもヘルメットをかぶり続けることにも。超人的怪力の持ち主・伊賀こもろは時節を問わずにヘルメットをかぶっていた。転校生の葉野は、伊賀の隣の席となるが、明らかに尋常ではない伊賀について誰からも説明も無く、新しい日常生活になじんでいくのであった。ワケあり彼女とひとクセあるクラスメイトの普通じゃないのが普通の日常コメディ。(このマンガは優しさ100%で出来ています。)
新しい才能が描く、漫画の地平を切り拓く初作品集。 光溢れるフルカラーコミック。 [植物][収集][記憶][宇宙] 四つの主題で描かれる、眩いばかりの空想群。 当たり前にあるものの突然の不在……「消失の朝」 見知らぬ誰かの言葉に高鳴る胸……「漂流」 世界を形作るものに気がつく時……「一片のねむり」 いつもの夜空が奇跡に思える……「天象儀の夜」 ささやかだけど忘れがたい18の物語。
現代の“変身物語”開幕――!! 身体が徐々に動植物に変化していきやがて人格が失われる不治の病“変身病”。パンダ化進行中の半田と学生時代の先輩・竹林は変身病に関わる案件専門の探偵業を営む。そんな彼らに舞い込む5つの依頼、その結末は…!? ヒトでなくなっていく変身病者たちの覚悟と選択、そして残された者に宿る勇気と希望の物語!! 才能を賞賛する漫画家多数!! 『金剛寺さんは面倒臭い』とよ田みのる ――“ネームも絵もセンスありすぎて怖い” 『バイオレンスアクション』室井大資 ――“最新天才作家・澤江ポンプ、堪能しました” 『メタモルフォーゼの縁側』鶴谷香央理 ――“直視できないくらいかっこいい漫画です” ※電子版は電子限定描き下ろしイラストを6枚収録!
苦手だったこの部屋で、初めて釣った魚を食べた。少しずつだけど確実に、私の「好き」が増えてきた――。吉田めぐみ、職業・イラストレーター。筋金入りのインドア派、一人は嫌いじゃない。「アナタの今の家は 釣りをするのに最高の環境では?」元同僚から届いたメッセージをきっかけに、知らない場所や人と交わるようになり…。ちょっとの勇気が出会いを紡ぐ、“おひとりさま”の希望の物語。
比喩・記号・語彙―― 文学の構成要素をテーマに孤高の才能が描く、静寂と浮遊感、とびきりのポップ。詩情あふれる台詞と画面、ミステリのような叙述トリック、近いようで遠い存在である文学と漫画が、かつてないほど接近した注目作!
日々の中にふと現れる小さな悩み、どのように解消しますか? ひょっとしたらあなたの身近にいるあの人は、意外な解決法を持っているかも… 少しの勇気と冒険で生活に魔法をかける、彼女たちの“やりかた”をご紹介します。
生きていこう、まるで挫折したことがないかのように――主婦・村上詩織は睡眠薬の過剰摂取により救急搬送され、翌日、失踪。二度と戻ることはなかった……時に滑稽なほど墮ちて、墮ちて、墮ち切った先に意外すぎる結末が……人生の奈落でそっと輝く珠玉の中短編集。真っ当な社会生活から脱落した女の果てしない転落を透徹した眼差しで描く表題作の他、若くして他界した“仲間”に捧げる『ロング・グッド・バイ』、揺れる家族のひと時を切り取った『My Mellow Christmas』、など、初邦訳2作を含む傑作5編を収録。 収録作:「SAD GiRL」「崖の上の別荘」「My Mellow Christmas」「ロング・グッド・バイ」「山の方」 ※本電子書籍は底本に倣い左開きとなっておりますが、「My Mellow Christmas」「ロング・グッド・バイ」「山の方」は右開きの作品です。「SAD GiRL」「崖の上の別荘」読了後、148ページに移動いただき、逆順でお読みいただく形式になっております。あらかじめご了承ください。
自然を愛する26歳独身女性漫画家は己を高めるために山へと登るが―――悩みを抱え、トラブルに見舞われながらもしたたかに山を登る、台本無しのセキララ・セルフ・ドキュメンタリー。遭難しそうになった高尾山篇…猛暑と孤独と戦った頭高山篇…滑落しそうになった御岳山篇…体力のなさに直面した大山篇…膀胱のキャパと戦う岩殿山篇…ただ山登りを楽しみたいのに、ギャグ漫画家の性癖(?)がそれを許してくれない―――連載時に共感と感動を呼んだ本作に加え、描き下ろし漫画・挿し絵・コラムを多数収録! 中身もフルカラーの豪華本です!
紅茶、中国茶、料理、北欧アンティークにはじまり、推理小説、鉄道、エアロビクス、切手、煙草に山登り…新しい趣味を見つけてはネット通販で買い漁るネコのママゴトと、その趣味に付き合いながらも月末の請求に怯える飼い主・けいな。でも、そんな暮らしが、けいなは嫌いじゃありません。
初単行本『彼女のやりかた』で、「OLたちの日常あるある」と「一風変わったライフハック術」を軽快に描き、好評を博した新人作家・田所コウの第二作! 主人公たちの身に起きる小さな事件や目立たない出来事。ささやかだけど確かに面白い、どこまでもちょうどいい温度。僕だけに優しい物語は、たぶん誰も傷つけない。これまでの短編・掌編詰め込んだ充実の一冊。
容姿端麗な変わり者ゆかりと、その恋人の野中雪夜、野中への恋路の途中でゆかりへと心変わりした後輩女子の美咲。不思議な三角関係を軸に、意表をつく展開をみせる表題作「俗の金字塔」ほか、過激で繊細な物語8編。モラルはないけど愛がある。読むと不思議と元気が出てくる、毒のような薬。同人誌イベントに参加し、知る人ぞ知る異色漫画家として活躍してきた窓ハルカ待望の初単行本。
「坊っちゃん」「金色夜叉」「斜陽」「蟹工船」「徒然草」「破戒」「人間椅子」……誰もが知ってる名作の、意外と知らないあらすじが一発でわかる。今からでも余裕で間に合う、史上もっとも肩の凝らない文学入門! <収録作品>夏目漱石「坊っちゃん」 織田作之助「夫婦善哉」 国木田独歩「武蔵野」 芥川龍之介「地獄変」 チェーホフ「桜の園」 尾崎紅葉「金色夜叉」 徳冨蘆花「不如帰」 小林多喜二「蟹工船」 ウィーダ「フランダースの犬」 作者不詳「マザー・グース」 吉田兼好「徒然草」 有島武郎「カインの末裔」 太宰治「斜陽」 スウィフト「ガリバー旅行記」 陳寿「魏志倭人伝」 梶井基次郎「桜の樹の下には」 島崎藤村「破戒」 江戸川乱歩「人間椅子」 アンデルセン「人魚姫」 森鴎外「ヰタ・セクスアリス」 宮沢賢治「銀河鉄道の夜」
累計20万部! 大ヒットシリーズの最新刊!! 谷崎、乱歩、安吾、マルクス、クトゥルフ神話まで… 全25作、最強にして最ゆるの文学教材!! 【収録作品】芥川龍之介「蜘蛛の糸/トロッコ」 福沢諭吉「学問のすゝめ」 織田作之助「猿飛佐助」 夢野久作「瓶詰地獄」 夏目漱石「吾輩は猫である」 森鴎外「山椒大夫」 坂口安吾「堕落論」 魯迅「狂人日記」 宮沢賢治「風の又三郎」 オルコット「若草物語」 押川春浪「海底軍艦」 葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」 谷崎潤一郎「春琴抄」 田山花袋「田舎教師」 太宰治「富獄百景」 ツルゲーネフ「初恋」 マルクス/エンゲルス「共産党宣言」 石原莞爾「最終戦争論」 菊池寛「父帰る」 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」 ラヴクラフト「クトゥルフの呼び声」 泉鏡花「夜叉ヶ池」 中島敦「李陵」 新美南吉「手袋を買いに」 折口信夫「死者の書」
大人になればなるほど自分の脆さや弱さに向き合うのは難しくなっていく。そういったものに目を瞑らなければ、自立した生活なんて出来ないからだ。 短編集「心臓」はそうした柔らかい部分を繊細に描く。ほとんどの短編にはそれぞれの閉塞感がある。描写される人の脆さは種類は違えど、普遍性がある。 この漫画が美しいのは、そういったものに目を瞑っていないから。取り繕われていないからだ。だからだろうか、読み終えた時になんだか救われた気分になった。