シュガーレス・シュガー 木村イマ
あなたはこの主人公を応援できるか?
わかってほしいなんて思ってないし、お前らとは違うし
これくらいわかるでしょ、いやみんなわかってない、あなただけはわかってくれる。
通り過ぎてしまうと、みんな同じだよねって思ってしまう。通り道なんだよねって。
それでもこういうものを捨てきれず、忘れきれずにいるから、触れてしまう。
描かれる女の子はみんなかわいい。単純で痛くて尖っていて、めちゃくちゃかわいい。
女の子が憧れたり焦がれたりするひと達はみんな愚かで薄っぺらくて、こんなの全然つまんないよって傍観者であるわたしは思ってしまう。それでも女の子にとっては世界のすべてで、通り過ぎたあとに世界の入り口だったと気づくのだろう。
世界の入り口に入れなかったひともいるんだから、入れただけでも「すごい」し「やばい」んだよね。
やばいことは気持ちいいし、やばいやつって思われるのも気持ちいい。
最高に痛くてやばいことをして発狂したくなる夜がある方が、気持ちいいよ。
あいつなんて大したことなかったっていつか思うけど、今はそんなのどうだっていいんだよ。
自分だけが尊いんだから何やったっていいんだよ、全世界の少女達に読んでほしい。