タイトル通り、ミステリー作家と猫が暮らす話なのですがほのぼのほっこりもふもふしてて大変癒されます。 主人公目線の話の後に必ず猫目線の話が入ります。 一つの話だけど視点が違うと全く違う話になるのですね〜 猫ちゃん人間の言葉わからないのに人間と通じあったり、猫っぽい仕草にストーリーが生まれたり。 癒されたいと思った時に読むべし、です。
※ネタバレを含むクチコミです。
一見して完璧美少女だが裏の顔は「金持ちの男」にしか興味がないヒロイン佐土原和葉がポンコツ可愛い漫画。イケメンな幼馴染も交え、同じ一迅社の「政宗くんのリベンジ」に負けず劣らぬ複雑怪奇なラブコメになっていきそう。 外面はいいが実はお金が目当てであの手この手で同じクラスの御曹司に近づく、というあらすじだけ見るとただの性悪だしまったく可愛くないが、おおのいもの絵がとにかく戦闘力高いのと(表紙だけでは伝わり切らないので試し読みを参照されたい)、恋愛下手すぎて空回るポンコツぶりが憎めないのとで、なかなかどうして魅力的なキャラになってしまっている。このあたりも「政宗くん」と少し被る。 あと、自室でのポニーテール姿が宮水三葉そっくりw
始まりの数話は、異様な雰囲気を持つホームレスの格闘技のような、踊りのような動きに少女が魅せられていくという捉えどころのない導入となっている。徐々に少女が家族によって行動を制限されているという背景が分かり、それがゆえに自由なその動き『バトゥーキ』と出会っていく。しかし、家族の『束縛』には理由があった。それが明かされた時に物語がフルスピードで動き出す。 この作者でないと描けないような『バトゥーキ』の不思議な魅力と、物語の緩急が堪らない。キャラも立っており、表情や動きに魅せられていく。 まずホームレスってこんな格好よく描けるか?というくらいに格好いい。ぜひ読んでほしい作品
ついに結婚で読者としても純粋におめでとうといいたい。 こういうカップルが実際にいるなら赤の他人でもおめでとうと言いたい。 車椅子でタキシードの新郎に新婦がしゃがんで誓のキスするってほんと素敵な絵ですね…
ギャグといいテンポだけのお気楽なSFかと思っていたら読み進めるうちに、計算された伏線とシリアスな展開にいつのまにか引き込まれていました。 キャラクター一人一人にしっかりと魅力があり、ラストまで全ての伏線もちゃんと回収してくれたので読後の爽快感と満足感は最高で、個人的にこの漫画すごい2019年の男性編ではこの作品が1番ではないかと思いました。
おもろい
おもしろい
おもろかった
表題作「サタニック・スイート」を含んだ六編の短編をまとめたヤマシタトモコの短編集。静かにさり気なく描写される表情や動き。六つの短編はどれも不思議な魅力に溢れている。 「妖怪」の友人だろうが、「超能力」をもった女の子だろうが、あるいは先生を手玉にとる女の子だろうが、自然と感情移入し、気がつけばヤマシタトモコの世界にどっぷりと浸かっている。なぜそうも遠い人々に感情移入させられるのだろうか。読み返すと、どの作品にも「人の弱さ」が描かれていることに気付く。つまり人の弱さを精緻に、自然に、描いている。そこでは誰もが弱さを抱えて、生きているからだ。だからヤマシタトモコの作品は面白い。サタニックスイートは、そんなことを教えてくれる貴重な短編集なのだ。
競泳をおりこんだ恋愛モノ。キーワードとしては幼馴染 ライバル 三角関係 寮 など、よくある~って感じですが、なんか爽やかでね~。ちょいちょい反発しあったり惹かれたりって描写がリアルなんです。若い女の子向けの恋愛第一主義的な少女漫画よりよほどキュンとします。 あと、良い意味で昭和感がすごい。ほっこりします。
コミック百合姫でこのような血飛沫が舞い散るバイオレンスなアクションが見られるとは意外でした。 JK、ポン刀、絶望的に強い敵の和装美女。このあたりから「喰霊」を連想しました。百合要素は「ワルキューレのキコ」とも少し似ているか。彼我の圧倒的実力差を表現するにはやっぱり首ちょんぱが一番クールですよね!(喰霊並感 さて「スタイリッシュ」アクションと言えば聞こえはいいですが、実際ノリがかなり独特なのに加え書きなぐったような手書きのセリフや描き文字が多く、慣れるまで読みにくいです。しかし絵はカッコイイです。
それぞれの趣味を語るときの、腐男子の飛島くん、百合女子の町屋さんのテンションの振り切り方が表紙詐欺レベル。そして明らかに前作より一コマの情報量が多い。完全に物量と圧力で攻めてくるタイプのコメディ。 主人公が腐女子っていう設定の作品だと多いのが同人でBLを描いてるっていうもの。でも今作は美大が舞台。その結果、同人活動よりも性癖バレのインパクトが大きくなるのと、仕事とかいうオタ活動に不要な存在を消し去ることでより趣味に没頭するキャラを描くことができるのが強みかも。 ちなみに、物語の途中、前作「のぼさんとカノジョ?」の主人公らしき人物が登場します。 『宗教論の授業?もしや…やっぱり!のぼせんせぇぇぇ!』と叫んだのは私だけじゃないはず。 1巻まで読了。
ご飯ものだし、キチンと毎回おいしそうなもの非常に好き。だけど、序盤のいかにも失恋後って感じで自分を制御できなくなっている感じもっと好き。
心が震え、体温が上がる。
超理屈の連続で細かいことはどうでもよくなる。深夜に読むと本当に楽しい。謎の勢いで説得されてしまう。
凸凹な二人の恋を応援する感じで楽しむ作品。雫ちゃんが高校の頃好きだった女の子に似ていたから、非常に楽しめた。
最初はお姉ちゃんにべったりだったユキちゃんが一人のバレリーナへ成長するお話。派手な恋愛もないし、主人公が無双するわけでもない、やたらと繊細なユキちゃんは可愛いけど、それ以上にやきもきする。でも読み終わってみればもっと彼女の生きざまを見てみたいと思う。そんな作品。それにしてもユキちゃんが可愛い。
好きすぎる絵のタッチだったので完全にジャケ買い。 当作品ページにもある「あらすじ」を見てテンションに笑いましたw ノリが一昔前だなーと懐かしい気持ちで読み始め、ふと奥付を見ると2010年?……そ、そっかぁ(遠い目 内容は、除霊モノで○の娘で百合(?) ちょうど「プラナスガール」とかで♂の娘が流行り始めみたいな時期でしたね。絵が良くキャラが良く、1巻のストーリーもまぁまぁよくできていました。 絵が好きだと応援したくなっちゃうんですが、最新作の連載も作者のブログも2014年頃から止まっていて残念……
連続テレビドラマ連動企画!! 同じDNAを持ちながら、真逆の人生を定められた“二人”――― 事件が事件を呼ぶ、衝撃のツイン・サイコサスペンス!! 【漫画】寺山マル 《過去作》サングリアル~王への羅針盤~ 【原作】高橋悠也 「劇団UNIBIRD」を主宰し、アニメやテレビドラマなどの脚本も手掛ける。17年には『仮面ライダーエグゼイド』でメインライターを務めた。 (引用:「ビッグコミック月刊スピリッツ」公式サイト) https://bigcomicbros.net/comic/mirrortwins/ (引用:ミラー・ツインズ - オフィシャルサイトより) http://mirror-twins.com/ =====【登場人物】===== 葛城圭吾…警視庁捜査一課刑事。兄の誘拐事件をきっかけに刑事の道を歩む。 葛城勇吾…20年前に誘拐された圭吾の双子の兄 白石里美…圭吾が唯一心を許す恋人。しかし勇吾とも繋がりがあり、「英里」と呼ばれる。 赤城克彦…警視庁捜査一課刑事で圭吾の同僚。 皆川耕作…緑坂署刑事巡査部長。勇吾誘拐事件の担当でもあった。
3話まで読んだけどやっぱいい。 典型的な亭主関白な夫しか男を知らない主人公が、場末の飲み屋で働きながら男を買うというあらすじ。 3話でお金突き返されちゃったけど、どうする林檎ちゃん
話題になってるけど、絶対胸糞悪くなるのわかってたからまとめもちゃんと読んでない。 ただ配信停止と聞いてebookとAmazonチェックしたら本当に検索に出なくなっているのがわかった。ここのリンクからebookに飛んでも「エラーが発生しました 指定された書籍がみつかりません」となる。 電子版でマンガで読み始めて2年くらいだけど、こうやって削除されるケースを目の当たりにしたのは初めて。
カポエラマスターと出会った女子中学生が闇社会の戦いに巻き込まれていく。たぶんこんな話になっていくと思います。 発売されている2巻までは、序盤かな。きっとこれから本格的に話が始まってくる予感。相変わらずアクションは派手でかっこいい。神の声的モノローグは単なるアクションに留まらない深みを感じさせてくれる。今後が楽しみ。 だからこそ、これから読む読者は紙で読むべきです。スマホが普及して、最近の漫画にはスマホファーストなコマ割りが目立つようになってきました。電子書籍は私も買いますし、あれはあれで便利なんですが、スマホに合わせるなんて表現の幅を狭めることになりがちで、残念な気持ちになることがしばしば。ところがどっこい迫稔雄です。 大胆な見開きや自由なコマ割り、もちろんその中身であるキャラクターの表情や動きも含めて、漫画で表現できることを詰め込んでいます。近視眼的な時代感覚には背く描き方なのかもしれない。でも、漫画の描き方としては正統派で革新的。紙で読むべきです。 まぁわたしが電子書籍で買って、失敗しちゃったなぁと反省したので、ぜひ紙で。
親戚の家でたまたまおいてあったため、読んだ本作。当時幼かった自分には衝撃の内容かつ展開の連続だった。最終巻のあのシーンを読んだ衝撃は今でも覚えている。マジで短編漫画の最高傑作。
死後の世界、殺し屋が裏切りの末に殺したかつての仲間を探して本当の仲間・家族になろうとする。あらすじだけでなんかヤバそうな物語だというのが見て取れるけど、世界設定もかなり謎を残してて全く先が読めない。 死後の世界だけども普通に人が日常生活を送っているという不思議な世界観。それどころか現れる死者に応じて勝手に世界が改変される様子。一応かつての仲間を見つけるというのがメインに置かれてるけど、この死後の世界全体にもっと大きな謎が隠されてるような気がしてならない。 1巻まで読了。
圧巻の筆致・既視感ゼロ!ファンタジー幕末冒険譚開幕!! 【原作】大間九郎 【過去作】 マズ飯エルフと遊牧暮らし 超人間要塞 ヒロシ戦記 【漫画】忠見周 2019年1月、『幕末イグニッション』にてデビュー。 (『イブニング公式サイト』より) http://evening.moae.jp/lineup/1178
この作品をモーニングの読み切りで読めるってすごい贅沢体験だと思う。 森泉岳土さんはずっと絵が好きで読んでいたのですが(実はとても独特な方法で描いていらっしゃいます)、これはストーリーもド直球で好みだった…。 市川崑監督の映画とか好きな人はたまらんと思う。 美麗な画面とスリリングな展開…はぁ、単行本でたら絶対買わないと。
サンクリが終わり、夏コミに向けた準備が本格化する今日この頃。皆様如何お過ごしでしょうか。 「サンクリ? 夏コミ? 何のことです?」という方は、是非この『同人王』を手に取ってみて下さい。同人誌の作り方からダウンロード作品の利率、同人界の主なイベントに至るまで、同人というものについてはこの一冊を読めば全て解ります。 はたまた、「夏コミ、楽しみ!」「また、戦争が始まるのか……」「(言葉を発する間もなく修羅場る)」といった方も、より今作を楽しめるので、やはりお薦めです。 ただ、今作を薦める理由は単に同人をテーマにしているから、ということではありません。 この作品は、あらゆる人間に響き得る熱く重厚な現代人間ドラマです。そして、何かに行き詰まりを感じてしまっている人の魂を奮わせる賛歌です。人生、才能、愛……様々なテーマが、478頁の厚いハードカバーの中に密封されています。とりわけ、絵や漫画を描いている人を始め、創作に携わっている人には響く部分が多いでしょう。 2013年刊行作品の中でマンガソムリエである私のベスト5に入る存在です。熱く、篤く、淳く、お薦めします! ■主人公がスゴい! 『同人王』の主人公は、友人も職もなく、女性は二次元のキャラクターしか愛せない底辺ニートの青年、タケオ。二次元の同人誌をオカズにアクロバティックな自慰を繰り広げている所を妹に目撃され、親に告げ口されて叱られる、というあまりにも悲哀を誘うエピソードから今作はスタート。死を考え始めた彼は、二次元にしか自分の生きる道が無いと悟り、「同人王」に俺はなる! と、同人誌で食べて行くことを目指します。 > 3次元の女は決して俺を救わない… > 俺を救うのは2次元のみ… > 萌えという文化だ… > ならば俺は自分を救うもののために一生を捧げるべきではないのか? > (中略) > 俺は…同人王になるために生まれたのだ!! この作品、率直に言えば絵は素人が描いたような感じなのですが、それを補って余りある言霊の威力、それを下支えするネーム力・コマ運びの巧さがあり、読ませられます。 そんな彼が、初参加するイベントであるサンクリに持ち込んだ同人誌が、オフセット100部。これは、例えるならコンビニに3年前のジャンプを100部入荷するような暴挙です。500円では全く売れないので300円に値下げるタケオ。それでも売れないので無料配布にする。しかし、そこまでしても「タダでも欲しくない」と言われてしまう。圧倒的なまでの挫折を味わいます。 その後も、彼は簡単には前に進めません。ヒロインに出会い師事を仰ぐものの、絵の練習をしてもすぐに集中力が途切れて遊んだり、居眠りしたりしてしまうタケオ。ならば、と「もし〆切を守れなかったら××××する」という重度のペナルティを課しますが、それでもなお彼は完成させることができず、原稿を落とします。今度こそは、とまた目標を新たにして頑張り始めようとするも、そこでもまたタケオは何も成せません。 > なぜここまでしても… > やる気がでないんだ… 自分でも悲しい程にモチベーションが上がらない。人にはそんな時もあるでしょう。どん底の人生の中で、やるしかないにも関わらず、それでも何もできない……! しかし、そんなタケオにも意識が変わり、努力をし始める瞬間が訪れます。一体彼が何によって奮起し始めたのか。その答、世界が変わる瞬間は、読んで確かめて見て下さい。読むことで、あなたの世界も変わるかもしれません。最後まで読めば、こんな真摯な成長物語はないと実感できるでしょう。 ■ヒロインがスゴい! この作品を語る上で外せないのは、ヒロインの売れっ子同人作家・肉便器先生です。物凄い名前ですけれど、読めばこの名前の意味も解るようになります。 この肉便器先生、登場早々に名前以上にインパクトあるセリフを言い放ちます。 > ねぇ…世の中には犯罪が絶えないわよね… > なぜだと思う? > 答はね 精力がたまるからよ > 余った性エネルギーがすべての悪の元凶なの そう、肉便器先生は、エロ同人誌を描くことによって男性の余った性エネルギーを発散させ、それによって世界を平和にしようと真剣に考えて実行しているのです! 一見突拍子もなさ過ぎるように聞こえるかもしれません。 しかし、私はこれを読んだ時に、『キーチVS』6巻末にある、「新井英樹×堀江貴文 特別対談」を思い出しました。堀江さんという人間を自分が描く物の対極にある人だと認識していた新井先生がその印象を変える切っ掛けとなったのが、堀江さんの秋葉原通り魔事件へのコメントだといいます。曰く、「なぜ犯行に及ぶ前に一本抜かなかったのか」「一発抜いたら終わる鬱屈に根ざした暴力はもう少し減らしようがある」と。 これは社会学的にも指摘されている所で、女性の数が相対的に少ない所では若い男性は凶暴化し、そこに社会不安などが重なると一気に暴徒化したりテロリストになったりする例は歴史を辿っても枚挙に暇がありません。そこに女性の存在があることで、男の悩みの多くは解消される。これは一つの真理でしょう。 しかし、それでも救済できないタケオに対し > 愛を受け付けない人間を > > どうすれば救えるっていうの…!? と肉便器先生もまた大いに苦悩します。そんな肉便器先生が、タケオに光を与えることに成功するシーンは心を打って止みません。彼らによって紡がれる愛の物語も、またこの作品の一つの見所です。 ■クリエイター魂に響く! > ヘタレほど才能がないとか言って現実を投げたがる!! > > 「デキるやつ」に蹂躙されたことのない強者などいない!! > > みんなクシャクシャに踏みつぶされながら何度も立ち上がって上手くなっていくんだ!! > お前の下手さからはそれが感じられない!! > 才能がないんじゃない… > 人生を知らないだけだ このシーン、絵面は酷いんですが、セリフだけ見れば最高に熱いです。『アカギ』の巻末にある名言のリフレインを通して、そういった印象的な人生にも敷衍できるセリフがあることの効果を学んだという作者。この『同人王』にも創作する人間、ひいてはこの世界で生きる人間に対して、ビンビン響く名言が沢山あります。 肉便器先生と自信を比較した時、そもそもの生活ペースにおける活動量に打ち拉がれるタケオ。しかし、まずは挫折を味わい、そのルサンチマンを抱く所から全ては始まります。そうして成長していくタケオの姿は名言と同等以上に雄弁に、多くの人の心と魂に語りかけ、届くものがあるでしょう。同人という狭いテーマの作品でありながらも、誰にでも読んで欲しいと思うのはこのためです。 そして、絵や漫画を描く人間にとってはより個別具体的なアドバイスが有り、その部分を読むだけでもやる気が湧いて来ること請け合いです。同人誌が一部も売れなかったタケオですが、pixivで段々と評価を上げていくようにまで成長していきます。その時に行った練習とは……? これは誰しも実践可能ですので、「絵が上手く描けるようになりたい」「もっと売れるようになりたい」といった方も是非読むべきです。 ■そもそもこの作品が世に出たことがスゴい! 上記に紹介した以外にも、この作品の魅力はまだまだあるのですが、それは是非実際に読んで自身の魂で感じ取って頂きたいです。 Web漫画サイト新都社から始まり、電脳マヴォでの再連載を経てこの作品が書籍として刊行されたという事実。そしてKindle化まで漕ぎ着けたという事実。それ自体が、マンガ界において一つの福音であると言えます。一線を超えて素晴らしいマンガは、たとえ画力的に見劣りしようともこのように陽の目を浴びる機会があるのだ、と。 今も電脳マヴォにて8話まで読めますので、まずはそちらをお試し下さい。 なお、牛帝先生個人が発行するKindle本は、太田出版から発行された書籍単行本がベースとなっており、大幅な加筆修正が入っていますので、大変お薦めです。
都会の女が仕事を辞め旅にでて酒に酔い目が覚めたら漁船にいた…から始まる。船に乗っているのは女と漁師のおばあさんと犬。実はこの犬は船の神様「ふなだまさま」の依り代でもあるのです!このワンちゃんとっても可愛い。 女は超のつくアイドルオタクであり、この旅の行き先も推しの楽曲タイトルを元にダーツで決め、ふなだまさまにお供えする魚も顔で決める。旬のアジはめっちゃ美味しそう! 思いがけず盛りだくさんなマンガだった…。 短期集中隔週連載ってどうなるんだろう。
もう7年以上も前になります。32歳という若さもあり、ショッキングな事件でした。 「SWWEEET―スウィート―」「ストロボライト」「チャイナガール」を経て、イブニングで連載されていた本作。徐々に知名度を上げながら着実に階段を駆け上り、「このマン」上位進出も有望視された中での急逝……当然ながらこの「よいこの黙示録」は既刊2巻で未完となりました(厳密には、既に連載されていた分と第6話のネームおよび下絵、設定画などが第2巻としてまとめられ翌年刊行されました。) 内容に関しては、永遠に未完となってしまったことが悔やまれるほど素晴らしいもので、続きが気になる、というより結末が気になる複雑怪奇なストーリーでした。クラスを言葉巧みに操る一人の天才的少年の手によって、新任教師・湯島朝子をも巻き込んだ新興宗教「神童教」が誕生していく様子が描かれている。一人称主人公であり唯一の大人であるはずの朝子が、無意識のうちに取り込まれていくのがとても面白かったのですが、首謀者・伊勢崎少年の素性がこれから明らかになるか……といったタイミングで終了となってしまいました。 宗教という、人類社会の繁栄と密接な関係にある普遍的テーマと、小学校の教室という特殊な閉鎖環境、この奇妙な組み合わせが斬新で、緻密に練られたストーリー展開にワクワクさせられました。 2巻にはその後の展開も含めたプロットが載っていて、これがまためちゃくちゃ面白く、この内容が漫画化される日はこないという残酷な現実に絶望させられます。(プロット案によると朝子は伊勢崎によって完全に手籠めにされてしまうようです。ショタおね大好きなのでこれ是非は見たかった……!!)
米空母から脱走した殺人フクロウと人類が壮絶な戦いを繰り広げるという マックスB級感あふれるあらすじから繰り出される今作のジジイは 盲目となった伝説のマタギスナイパー!!もうカッコイイぞ!! 見るだけで人を殺せるフクロウのカジュアルな強さに絶望しながらも、 つらい過去をそれぞれに抱えた主人公たちが腕を取り合い、立ち向かう姿に自然と目頭が熱くなります。 藤田和日郎の描くジジイにハズレ無しです。 あと個人的にはX-FILESとか好きな人に読んでほしい。
電書で「さあ読もう!」として、ページがめくれなくて戸惑った。 そりゃそうだ!左開きなんだから (書影の右側にある黒い背表紙がトラップだった) 2014年頃、ウルジャンの巻末で『逆さに』連載していた作品。(左上から右下に読むスタイルのため、天地逆で掲載され巻末側からめくるようになっていた) 当時ジョジョリオンを読んでいた際に数話読んだ覚えがあり、「日本の雑誌でバンド・デシネが読めるなんてすごい!」と、編集部の意欲的な姿勢に感心した覚えがある。 雑誌で読んだときはなんとも思わなかったが、単行本で読んでみるとキャラクターのかわいらしさと不気味さのバランスが素晴らしかった。 またフランスの街の描写(エレベーターの0階や、地下鉄の折りたたみ椅子)が、自分にとって異国情緒が感じられていい。 正直言って最後のオチは「ええ〜〜〜ッ!?😫🤔🤭」(※読めばわかる)という感じだったが、映画のAKIRAのオチもあんな感じだし個人的にはありかなと思う。
表紙を見た瞬間はファンタジー作品なのかなという印象。物語の主人公は変人だが天才の美人天文学者アイラ、それと彼女の助手となることを志願する青年、間宮。凸凹バディものっぽい導入を見せたかと思いきや、話が進むに連れてどんどん深まるSF感、そして突如として現れるミステリー要素。ページを捲るごとにジャンルが変わる様子はまさに七変化。画力の高さもそれを表現するのに充分すぎるほど。更に様々な要素をただばら撒くだけじゃなく、1巻の中で物語の流れと盛り上がるポイントも作っている。何だこれメチャクチャ面白いぞ。 1巻まで読了。
とは舞城王太郎の小説のタイトルですが、カギューちゃんのカモ先生への愛情はまさにこんな感じだなと思う次第であります。あらすじには「“バトル×純愛×個性的キャラ”を最驚の表現で抉り出す!!!」と書かれていて、おおよそここから予想できる通りの内容で、だいたい想定外の作品になっています。なので、期待した通りの面白さは得られますし、期待を裏切られる楽しさも得られます。だから、読んでなかったら読むのをお勧めします。 ねじまきカギューあるいは中山敦支という作家が好きなところは主に二つあります。一つ目は行間の使い方です。 言うまでもないことですが、一コマ一コマの枠線の外側には、小説では行間と言いますが、何もない空白がありますよね。彼はその空白の使い方が上手です。 この空白は漫画という表現の特殊性のひとつだと思いますが、考えてみれば不思議な存在です。見栄えとしては連続性が絶たれているのに、読むという行為によって自然と補完され、損なわれることがありません。きっと、一つのコマの意味を理解し、それまでの流れを汲み取り、行間という空白では描かれていない何かを補完することで、間隙の表現形態である漫画の読書体験が成立するのでしょう。 つまるところ、漫画を読むとはコマとコマの間に存在する空白を埋めつつ読書すること。しかし、中山敦支という漫画家は、それまでのコマが指し示した方向に沿って読者が埋めた空白をぶち壊して、全く未知の展開を次のコマでいきなりぶん投げてくるわけです。下手な例えで恐縮ですが、愛し合う二人が感動の再会を遂げた次のページで、出刃とドスで相手の腹を刺しあっている、みたいな。漫画家と読者の間のお約束的な予定調和を次々と破壊していく。それでいて物語の大筋は崩さず、むしろ深度を増していく手段としています。 漫画を描いたことがないわたしがいうのもなんですが、きっと漫画を描き始めたとき、このコマとコマの間の意味的距離感に戸惑うと思います。離し過ぎては伝わらないし、近過ぎては冗長になる。しかし、中山敦支は適度に伝えた上で裏切る。間隙の美とは(わたしが今思いついたのでこんなものがあるのかは不明ですが)、彼に与えるべき賛辞だと思うわけです。 さて、中山敦支の好きな二つ目。これはもっとシンプルで作画力です。美術的なことに明るくないのでわかりませんが、ねじまきカギューはポップな感じの絵柄でキャラクターが描かれています。パワーパフガールズをもうちょっと日本風に味付けし直した感じ。原宿っぽい気もする(よくわからないけど)。ですが、彼自身はおそらく割と正統派な漫画キャラも描けるし、あるいはもっと荒々しくも描けるはずです。全体的には和製パワーパフ(としておきましょう)ですが、要所要所ではそのスタイルも崩して多様な描かれ方がします。感心したのがキュビズム的なのも取り入れられていて、すごいなぁと思ったわけです。そういう意味でも見ていて飽きない作画力のある漫画家だと思います。 あとですね、雑誌派の方もいるとは思いますが、単行本の描き下ろしオマケ漫画でほっと胸をなでおろすことができるので、まぁこれを機に雑誌派も読んでもらえると嬉しいかな。 またもや、長々と書いてしまいましたが、ねじまきカギューは絶対個性主義(キャライズム)を校訓とする学園を舞台としております。そして、物語はトラウマイサーへと続くわけです。ぜひこちらも。
表紙を見て「なんだ、イケメンたちにちやほやされる逆ハーものか」と思った人、ちょっと待ってください!! 微塵もハーレムじゃないです!! 3人ともお坊さんなんで! 壊滅的ドジのルリは、数々のバイトをクビになったすえ寺カフェ「喫茶去(きっさこ)」にたどり着きますが、またそこでもドジの連続。 想像を超えるドジに驚くお坊さんたち。 でも彼らはルリを見捨てません、お坊さんなんで! ドジなルリを見ていると多少苛立つかもしれませんが、むしろ逆。 こんな底抜けにおドジな子ですら包容してくれる優しい世界を知ることで、自分の心も癒やされていくんです。 またルリの恋についてですが、ルリはアルバイトを通じて仏教の世界への理解を深めていき、いつも優しく教えてくれるコウさんのことがだんだん気になりだします。なおコウさんはびっくりするほど女性に奥手でラブの進展は驚くほど遅い、そこがイイ…! 登場人物はみんなステキな人ばかりなので、嫌な気持ちになったり落ち込んだりする必要全くなし! ルリの成長&ピュアな2人のラブを見守っていると、いつのまにか仏様への理解も深まり心はまさにラブ&ピース。 優しさに包まれたい時におすすめです。 https://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/buddhacafe/
絹田村子先生の読切「読経しちゃうぞ!」の連載版。 主人公は神社の頼りない跡取り息子で、厳しいお母さんにバリバリ怒られている頼りない男の子で、非常に絹田先生らしいキャラ。 男3人でで東尋坊行ったり卒塔婆書いたり、御朱印書いたり、お祓いしたり。 聖☆おにいさん、ぶっカフェ!、動物のお医者さん、二ノ宮知子先生が好きな人はハマると思うのでおすすめです!
気づいたら一冊読んでた。という感じで面白いしテンポもいいしキャラが生き生きとしています。 タイムスリップものは多々あれど、タイムスリップして農業するとかタイムスリップして医療行為するとか、何をするかが重要かと思います。 これはズバリ「商売」! 現代でうまく行かない起業家もタイムスリップすればまた違ってくるのかも。 なんだかチートなのでは?と思うのですが、時代が違うだけに未来人が一人過去に来ただけでは革命起こすにはなかなか難しい。 そこで明治時代のおっさんと運命的な出会いをするわけです。 毛並みも思想も生い立ちも違う二人が志だけは同じに動く、、、ワクワクしかありません。全く違う二人が出会った時の化学変化!面白い漫画に出会ったな、という気持ちしてきます。 本屋でコーナー作ってあったので表紙書いというかなんの予備知識もなく買ったのですが社会人前向きになれる感じでもあり、あそこの本屋さんと握手したい気持ちです。 パンに目覚めたり米、肉に目覚めたりする時ってどハマりするんですよね。 お腹すいてきました。
登場人物の会話や行動の可愛らしさと、謎の多い世界観や”顔のない”シャドー一族の造形とのギャップが凄まじい。だがそれがいい。果たしてこれはファンタジーなのかミステリーなのか、もしかしたら異類と暮らす日常系に近い作品なのかもしれない、それくらいまだまだ先の展開は読めない。 電書はモノクロ版とフルカラー版の2種類を販売というのも面白い試み。購入したフルカラー版は着色によって明暗が強調されていて、ページ全体から作中世界の雰囲気が感じ取れる。試し読みでモノクロ版も読んでみたけど、こちらはシャドー一族のベタ塗りでの黒さが異様に際立ってて、別の意味の不気味さがある。正直モノクロ版も別で買ってもいいかなと思う程度にはそれぞれに良さがある。 1巻まで読了。
開幕からいきなり心を抉ってくる展開。モノローグ、表情、マンガ的な表現、様々な方法で登場人物の心情が描かれる。同性愛というものがテーマにあることは間違いないんだけど、それ以上に"普通の高校生の恋愛マンガ"が描かれているという印象を受けた。 気になっているのは、「弟の夫」では見られたゲイカルチャー然とした男性のイラスト表現があまり見られなかったこと。田亀さんが意図してそう描かれてるのかは分からないけど、「弟の夫」より更に一般層向けを意識してるのかなと感じた。 1巻まで読了。
恋愛ものとしての2人の空気感だけでも充分愛でられる作品なんだけど、大学やサークルの周囲の人間との関係性の中に自然に溶け込んでて、群像劇のような作品全体の雰囲気に魅力を感じる。遠くからずっと眺めてたい。 穿った見方かもしれないけど、同性愛を公言することに対する葛藤、性に対する温度差、そしていざ一夜を共にした時の距離の詰め方など、BLでは鉄板だけど女性同士の恋愛ではあまり扱われなかった気がする。そういう意味ではかなり女性目線を意識して描かれた作品なのかもしれない。 1巻まで読了。
ここ数年でちょいちょいボルダリング漫画が始まってたりしますが、個人的には一番楽しみ。 というのも、他のボルダリング漫画は、わりとフェチの方に振っていたり、かわいい女の子たちが青春していたりするから、なんとも言えないなーと思って読んでた。 けど、この「壁ドン!」はメジャー誌っぽく本格派でやっていきそうだから楽しみ。 自分でもボルダリングやってるから分かるけど、痩せ型なのはわりと武器。 でも筋肉も必要になってくるわけで、文字通り壁に当たってどう鍛えていくのかなという。 あと、やっぱりオリンピックを目指すという目標が明確なのがいい。 ヒロインもかわいいし、今後この漫画からボルダリングへ入る人口が増えたらいいなと願ってます。
確実に読めていないのは、最近まで単行本未収録を含む以下の4作品 第237話「幻(ダミー)の栽培」 第245話「スワップ 捕虜交換」 第266話「バチカン・セット」最近収録されたのが発売したらしいのだが未読 番外話「告発の鉄十字」 ビッグコミック/別冊ゴルゴ/増刊ゴルゴ/SPコミック/文庫で微妙に収録も違うらしいので上記以外も読んでいないのがあるかもしれない。 ビッグコミック/文庫/SPコミックの最新刊などを読み続けているので、おそらくほとんど全話読んでるという話が前提です。 特によかった回は以下かな ・AT PIN-HOLE! ・死闘ダイヤカットダイヤ ・2万5000年の荒野 ・鬼畜の宴 ・白竜昇り立つ ・海へ向かうエバ ・ベイルートVIA ・最後の間諜-虫- ・システム・ダウン ・世紀末ハリウッド じょじょに各話好きな部分を書いていきます。
一般的にマンガという表現方法はミステリーには不向きだと言われてるけど、登場人物が多くてかつ会話劇がメイン、そして視覚情報自体が状況の理解には一役買うけども事件の伏線を示す上ではそこまで寄与しないということもあって、この作品に関してはコミカライズはかなり合ってたんじゃないかと思う。 登場人物が多いだけに掘り下げる要素も多くて、実は2巻まではかなりスローペースに感じていました。ただ最終3巻、事件の種明かしから幕引きに至るまで一気に転がっていく展開は心地よい。 全3巻読了済。
前作「ヒル」から比べてサスペンス度合いが強いと共に、巻き込まれた形の主人公のユウキが事件に前のめりに動くので物語の速度感がかなり早く感じる。そして速度感があるからこそ1ページ先の展開を読ませない。 前作の設定をちゃんと活かしつつ、前作とは明確に違う読み口の作品、むしろ1話から大きく事件が動く分、前作未読の方はこちらか先に読んでもらうのもアリかもしれない。 しかし5年以上前の作品が電書で人気になって新編開始、でこれだけの物語を作り上げるあたりは流石の一言。 2巻まで読了。
仲睦まじい夫婦の食卓を覗き見してるような、微笑ましい様子を眺める日常系の作品、私はそのように感じました。ただ物語のアクセントとして奥さんが妖怪をジビエ料理にするとうだけなのです。 個人的には妖怪を食べることをメインに置いた作品じゃないと思ったんですよね。ファンタジー食ならもちろん「ダンジョン飯」という先駆者があるし、変わった食材という意味なら「桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?」「山賊ダイアリー」等もある。ただ、それとは違った魅力をこの作品から感じたのです。 あ、ただ妖怪の調理の時にちょっとしたグロさはあります。その辺りは上に挙げた作品と同様かも。 1巻まで読了
タイトル通り、ミステリー作家と猫が暮らす話なのですがほのぼのほっこりもふもふしてて大変癒されます。 主人公目線の話の後に必ず猫目線の話が入ります。 一つの話だけど視点が違うと全く違う話になるのですね〜 猫ちゃん人間の言葉わからないのに人間と通じあったり、猫っぽい仕草にストーリーが生まれたり。 癒されたいと思った時に読むべし、です。