ネタバレ巧みな表現に目を奪われる

デンパの高い塔の上で一人の少女。他には誰もおらず、近くにはゴミの山がある。話し相手は砂嵐の流れるテレビから聞こえるおじさんの声だけ。必要な物資はアマゾンが届けてくれるという謎だらけの状況。
ただ少女は「決して降りられない」ということだけを知っている。それでも少女は幸せの景色を見つけて、明るく生きようと思い、紙飛行機を飛ばす。その墜落と共に少女の視点は消えて、全ての真実を知っている地上にいるおじさんへと切り替わる。
特殊な設定の魅力もさることながら、表現も巧み。幸せと絶望を行き来しながら、その本質を考えさせてくれる。少し大味にも感じるが、たしかな才能を感じる。この作者の次回作がとても楽しみだ

作品の重みは違うけど、フランクルの『夜と霧』にどこか通じるテーマを感じました。それと、前半から後半へのダイナミックな切り替え方、めっちゃ上手い

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