※ネタバレを含むクチコミです。
フランス革命の前後を舞台にした歴史漫画です。主人公は架空の人物で、史実と絡み合いながらストーリーが展開していきます。 フランス革命時代の漫画というと「ベルサイユのばら」が有名ですが、「杖と翼」は革命後に活躍するダントンやサン・ジュストなど、ややマイナー実在人物も登場し、フランス革命の影の部分も描かれています。歴史の勉強にもなるし、フィクション部分も面白いので、おすすめです。
新聞記者として圧力に屈せず正義を貫く姿が心地よい作品。 様々な圧力を跳ねのけ、自分の意思を貫くというのはなかなかできないもの。 行動力とタフネスに溢れる主人公にはある種の尊敬の念すら抱いてしまいます。 タフの作者である猿渡哲也が描いているだけあって迫力あるアクションシーンも一見の価値ありです。
「進撃の巨人」のスピンオフ作品。描いている人は違う人なので、絵柄も違います。 本編はシリアスで重苦しい雰囲気(でもそれが面白い)ながら、ぶっとんだギャグシーンがあったりしますが、スピンオフのこちらはそれに輪をかけてぶっ飛んでます。本編をみていないと分からないシーンやギャグも多いので合わせて読みたい作品です。作画のデフォルメが可愛らしくて、いたって平和的でほのぼのした空気感なので肩の力を抜いて読めます。
嫁に行き遅れていたハルは、小説家の女性との縁談を受け入れ、二人の生活を始める。当初は酷い縁談だと思っていたが、小説家の「先生」は尊敬できる人物で、ハルは次第に彼女を愛する様になる。 見合いから始まる恋と、お互いの弱さを支える物語……それは優しく心に染みる。 ♡♡♡♡♡ 明治・大正期をモデルに、獣耳種族の女性同士の合法的な結婚を描いた本作は、『月が綺麗ですね』と同様の世界観の同人作品。(プロトタイプなのだろうか……) ハルはあまり自分に自信がない。「先生」の人となりを知るにつれ、自分が先生の嫁でいいのかと悩む。一方先生の方も、自分の事をかなり低く評価し、それ故に自分から何も行動を起こせなくなっている様だ。 そんな二人がぎこちなく生活するうち、互いの内面を知り、相手を褒めて、貴方が必要だと告げるやり取りを繰り返す。愛の言葉が、自己肯定感の低い人を肯定し、勇気づける……泣きたくなる程、心に染みるやり取りだ。 この物語を、全ての自己肯定感の低い人に贈りたい。そう思う程、優しい作品だ。
絵やストーリが王道の少女漫画なので、ドキドキしながらも安心して読めました。 主人公の女の子がとっても元気で見ていて勇気を貰えるし、ライバルの子も根っから悪い人間というわけではなさそうなので、嫌な感じも全く読めました。 清々しくて胸キュンできるラブストーリーを読みたい!という方に、特におすすめしたいです。
トキワセイイチ先生がnoteにて連載中し、同人誌を出版していた「きつねとたぬきといいなずけ」がついに連載となりました。 作者のことを知らないという人も、あのバズりまくったアマビエ漫画の人と言われれればピンとくるかもしれません。 https://twitter.com/seiichitokiwa/status/1235894263411425281?s=20 この作品のことはかなり前から知っていたものの、なんやかんや読むのを先延ばしにしていて、今回の連載を機に読み始めました。 いやめっちゃかわいい〜〜!!すごくゆるくて能天気…! 夕飯をニンジンで我慢するとき「がまん!がまん!」って突然踊りだしたりして、そういう気ままさが動物らしくていい。 高尾山まで電車(の屋根に乗って)帰るのもキュートすぎる…中央線かな。 ほっこりの塊みたいなホッとする作品です。 https://magcomi.com/episode/13933686331655584606 (1話のこのコマかわいすぎる)
母親を死に追いやった仙台藩伊達家への敵討ちを果たすことだけに人生を賭けた卍屋麗三郎。吉原で秘具媚薬の店を商うのは仮の姿で、母親の死後預けられた吉原遊郭で幼い頃から教え込まれた性技を使い、伊達家へとじわじわと近づいていく姿には強い憎悪と執念を感じざるを得ません。ストーリー上、性的描写や残酷な格闘シーンも頻繁に登場するのですが、読んでいてそれらに目を背けたくなるよう嫌悪感をほとんど抱かないのは、絵がとても美しいからでしょう。丁寧で技巧的に優れた作画と、しっかりした筋書で、歴史漫画とも言えるような素晴らしい作品になっています。主人公の麗三郎の麗しさ、のちに恋人となる瑠璃の愛らしさも、この作品をより魅力的にしています。男性よりも女性から高評価を得そうな作品です。
はたらかない細胞という、タイトルだけではどんな展開なのかが想像つかず、体の仕組みにも興味があったので読み始めました。 いきなり赤血球の解説から入るので、知識欲がとても満たされる出だしです。それに擬人化されているのでわかりやすいです。 しかも主人公はずっと赤血球になりたがらないその前の状態の細胞の擬人化で数名他にも同様な人たちがでてきて、それを心配したりニートじゃん!としかりつけるマクロファージおねいさんキャラとあいまってコメディ感もあって楽しく読めました。
毎日忙しくてイライラしている人におすすめです。コンビニでバイトする高校生男女のなんてことのない日々ですが、二人の会話がとにかくテンポがよくてクスっと笑えます。発展するのかしないのか微妙なラブコメ要素がちょいちょい出てくるところも癒しポイント。気持ちがリラックスする作品でした。
カードデッキが使える異世界ファンタジーという雰囲気が面白そうなので読み始めました。絵のタッチも好きです。 カードゲーム(しかもカードデッキはかなり偏っている)が大好きな少年がいじめの末に殺されて異世界転生をするところから始まります。 しかも女の子に変わっていて可愛いです。異世界ではいきなり襲われますが、カードが手の近くに浮いていてそれを使うことで自分の知っているカードゲームと同様の効果が発動できるという、異世界とカードゲームが組み合わさったとてもワクワクな作品です。
主人公の文目(あやめ)という少年は、球体関節人形のような体を持ち、そしておそらく年を取らない、もしくは年を取るのが異常に遅い、特殊な存在なんですが、この前後編のお話ではそこは深く掘り下げず、きっとそうなんだろうなという想像だけにとどまらせているところが印象深いです。 文目がとある夏の日に一人の少年に出会う話がメインですが、その少年も数年後再び大人になってから文目に再会したときには文目の姿はそのままであることに何も思ってない様子です。 これ書いててふと思ったんですが、もしかするとこのシリーズで以前も描いているのかもしれません。 いずれにしても、こうして設定の大事な部分を読者の想像に委ねているようなスタンスが新鮮で、文目のことをもっと知りたいなと思いました。
怪談話が好きで、稲川淳二さんの怪談話にもすごく興味があったので読み始めました。 何十年も前に先生が引率して遠足河原の近くの宿舎に遠足にいったときの話では、不可解な現象とそれを読者と同じ感覚で違和感なく恐れつつ現実的に考えて行動した先生にリアリティを感じました。また、展開がひとつ予想を超えている感じと切ない感じが少し残り、ひんやりとしました。夏はもちろんのこと、いつ読んでもいい作品だと思います。 絵は良い意味で淡々とした雰囲気で、読みやすいです。映像のホラーが怖い人には漫画の方をおすすめします。
フウキとツグムの身長差恋愛ストーリー。高校でクラスメートの二人の不器用な恋愛がとても新鮮です。ツンデレ男子にふりまわされる女子の関係性が青春のまっただなかに、よく見かける光景で微笑ましい。ガツガツした恋愛マンガではなくて、あくまでもゆるゆるなので安心して読めました
面白かった!物語の展開にワクワクしました^ ^ つぐみのように、自由に旅してみたい!色んなところへ行ってみたい。 雲平のようなリフレッシュの仕方も、とっても良い。 そんな気持ちにさせてくれたマンガでした。 つぐみと雲平の出会いも、二人が旅先で出会った人達も素敵でいいなあ。 うめまよ(つぐみの犬)も可愛すぎて、とっても癒された。 二人でもっと色んな所へ旅して、色んな旅の形を見せて欲しいな。
古典小説のコミカライズ版です。小説をさくっと漫画で理解したい人におすすめ。スコットランドの上流階級の家が舞台、主人公はお嬢様なので華やかな世界に浸れて楽しいです。夫のプライドの高さやコニィの満たされなさが、格調高い綺麗な絵で表現されている点が見所。
地元のスケ番だった主人公・仲村さやかが、高校入学と同時に恋に目ざめる青春ものです。かっこいい男子にひと目ぼれしたさやかが、ぐんぐん可愛くなっていきます。仲間を守るために走るさやかが、恋になるとすっかり女の子っぽくなってしまったり、同級生になった憧れの男子・山崎俊をめぐって、女の戦いが始まるのが読んでいて楽しかったです。 スケ番は卒業したはずが、けんかを売られると体が自然に動いてしまう、そんな素直なさやかの活躍がぞんぶんに味わえる作品です。
第一回ワールドスシバトルで日本が敗退し、第二回の大会の開催に向けて負けるわけにいかないので、海棠きららと坂巻慶太に出場を要請するがきららの消息不明なのでグルメ記者・高野が探すところから始まる。 色々あって第二回大会の日本予選が始まるが、前回の「江戸前鮨職人 きららの仕事」にも登場したライバルキャラも続々出る。世界大会を基準にしているため、伝統的な鮨の勝負もあれば全く想像ができない味の鮨が登場する。 今回もグルメ記者・高野が異常なほど細かく解説してくれるので置いてかれる心配はなく安心して読めた。 今回一番よかったのは、「遠呂智」のポーズと握ると寿命が縮みそうな「本手返し零式」次点で鮨が縦回転する「天雷」かな これを読むと、鮨を握るというのは右肘が壊れそうになったり死にかけたりをなかなかやばい仕事だなと思う
遠藤達哉と私の出会いは忘れもしない20年前。 ジャンプの読み切りで掲載された『月華美刃』を読んでからだ。 その新人離れした画力と、スタイリッシュで魅力的なキャラクター、困難に立ち向かう主人公という王道な作風に圧倒され、新たなジャンプの夜明けを感じ、この作家の可能性に期待しまくりだったのです。 続く読み切り連載『WITCH CRAZE』も読み、その期待が確信にかわる。 この作家、絶対くるぞ! (2000年秋) ・・・こなかった。全然、こなかった。 その間、数本の読み切りと、ジャンプスクエアなどで『TISTA』や『月華美刃』(読み切りの連載版)の連載はあったが、お世辞にもヒットにつながらなかった。 悪く言えば、打ち切りだ。 自分の価値観と世間の価値観がズレることは多々ありますが、どこを切っても「嫌われない作風」なのに、この作家がヒットしないことで、自分の審美眼を疑うどころか、人格を否定されたような気持ちに打ち倒されました(言い過ぎ) その後、連載はおろか読み切りの発表スピードが遅れるたびに、作家生命の危機を感じていたが、昨年2019年『SPY×FAMILY』がジャンプ+で大ヒットした。 100万部突破、各賞受賞。 もうね、この大ヒットに、わたくし、膝から崩れ落ちましたよ。 俺は前から目をつけてたぜ~、なんてチープなことを言いたいのではないのです。 心の底から応援していた一人の作家が、長い年月をかけて大成したことが、ただ、ただ、嬉しいのです。 (消えていった人もたくさんいるので) 諦めなければ、いつか必ず報われるというのを魂レベルで理解できました。 20年…20年も続けられるもの、何かありますか?って話なんです。 そんな1作家ファンとして言いたいことは、どうか他の作品も知って欲しいということだけです。 この短編集は、その後続く作品たちの「魅力の原点」が詰まっております。 他の作品からこの作家を気に入った方はこちらを読んでも全く損はありません。 初期作の短編集ですが、ハイセンスな世界観、笑いあり、シリアスありの遠藤達哉ワールドをビンビンに感じる1冊です。
俺様御曹司がもう少しオラオラしてても良かったかな。もっと立場を利用して上から見下ろして組み敷いてくる感じかと思っていたので物足りなさは否めないかな。。 主人公に出会うまでは女性関係がだらしないという設定はあるけど、契約結婚が決まってからはとにかく優しくて誠実な男になっちゃってましたね。まあそれも可愛くてよかったです。 そんななかでもいちばん俺様…ッなセリフだと思ったのがこちら 「お前を俺のものにしたいし するんだ」
かつてステゴロ最強を誇った任侠の男・山形英吉。 舎弟に裏切られ、組を追われ、愛する女も失い・・逃げた。 負け犬となり気がつけば40年が過ぎ69歳。 しかし正体不明の男から謎の薬を貰った。 飲めば体が40歳若返る薬。1時間だけだが。 悔いを残しながらただ生きていた69歳の極道は 数に限りがある薬を手にして何を思いどう動く?
赤ちゃんがほしい夫婦のドタバタ物語という感じで読み始めると止まりませんでした!子供を望む夫婦というのは世の中に沢山いると思います。 私自身、結婚して8年以上子宝に恵まれず、周りからまだかまだかと言われ続けていました。なので主人公の気持ちがとても理解できます。体型的にも妊娠しているんだかしていないんだか分からない体型ですし、主人公と同じですね。 赤ちゃんを望む人たちから見ると少し心がずんとなる場面もありました。高校生の女の子に共感することはできませんでしたが、最後はまるっと収まる感じなので引きづらず良かったな思いました。 妊活中より妊娠中の女性に読んでもらいたいです。
「野球」をテーマにしているが、ただのスポーツ漫画の域で収まらず、ビジネスの場面でも応用できるような内容でした。主人公は、名門校の入団テストに不合格し、野球を諦めかけます。しかし、進学した高校で野球部のキャプテンと出会い、野球に対する考えを改めます。これは、現実の社会でもあることだと思います。憧れていた会社に入社できなかったり、希望していた配属先に就けなかったり、不遇や挫折は人生で訪れます。しかし、そこで「もう全てがどうなってもいい」と考えるか「今の現状、置かれたポジションでできる限りのことをしよう」と考えるかで、今後が変わってくるはずです。そんな、社会に対する、人生に対する思考を「野球」というテーマで分かりやすく表現してくれたのがこの漫画です。
4コママンガに端を発しマンガ以外の業界へも広く影響を与えた吉田戦車『伝染るんです』が1989年に登場したことにより、90年代は大不条理ギャグマンガ時代が到来しました。『そんな奴ァいねえ!!』も、1994年にそんな潮流の中で現れた作品です。 本作は奇人変人ばかりが集う学校を中心にした群像劇4コマです。 やたら毒物に詳しい冷笑家のイケメン佐藤。 オカルト知識に長けた陰のある美少女相田。 博学で女装が似合う小柄な美少年高橋。 度を超えたナルシストの山田。 他にもオタク、ギャンブル狂、ダジャレ愛好家、マゾヒスト、組織の人間、元レディースの頭etc... 無数の個性的なキャラクターたちと、彼らに巻き込まれる割と普通な人々が破天荒で笑える掛け合いを繰り広げてくれます。 この作品の大きな特徴は、キャラクターたちが披露する雑知識が溢れているところ。パンダの学名は「アイルロポーダ・メラノレウカ」であること、「丁寧」とは元々中国の軍が警戒を知らせるための楽器であったことなどためになることから、決してマネしてはいけない危ない知識までてんこ盛り。読むと笑いながら賢くなれます。 単行本では作者による歌舞伎町の面白いお店に行った際の体験レポートマンガなどもおまけで収録されており、こちらもとても楽しい内容となっています。 2009年まで連載して一旦完結しましたが、2014年からは『大人のそんな奴ァいねえ!!』としてその後の大人になった彼らの物語の再連載がスタート。変わらないテイストで今も楽しませ続けてくれています。 シュールギャグが好きな方、雑学に興味がある方、変人奇人が好きな方、読んでみてはいかがでしょうか。
一昔前、仮想戦記小説が好きで愛読していた事もあり、タイトルから即食い付いてしまいました。 真面目系の小説とは異なり、荒唐無稽なストーリー展開や設定に思わずクスッとさせられますが、それでも日米決戦の大逆転に溜飲を下げたい人なら、まるで童心に帰った様に最後まで楽しく読める筈です。
女子中学生が恋をするお話ですが、ただ恋愛する様子を描かれているだけではありません。ささいなことで人間関係がこじれやすい、中学生という難しい時期の葛藤なども描かれており、非常に読み応えがありました。好きな人のために、様々なことをして自分を好きになってもらおうと頑張る主人公たちを見て、恋愛って素敵だなと思わせてくれる漫画でした。
構成がニクい!1話では文化祭前のにぎやかなクラスを描いて、最後に主人公2人の意外な関係性を匂わす。そして唐突に現れるカラーページで完全に心臓を鷲掴みにされます。 2話目ではカナメとアミの同居生活の事情と両親の所在、カナメの驚きの家事スキルを明らかにしてくれました。2人の対象的な朝のルーティンを見てるだけでニヤニヤが止まらない。とにかくカナメとアミが可愛い。世界観もこだわりが感じられて、少しジブリっぽさがある。 文化祭に向けて心がソワソワするように、これから何が始まるんだろうと心躍ります。期待しかないです!
この作品、学生の頃にどハマりして友達と回し読みしていました。週刊マーガレットに人気連載されていたバレーボールをテーマにしたスポーツ漫画なのですが、ほとんどギャグ漫画と言えるほどふざけたシーンが満載。もちろん、シリアスなバレーの試合のシーンや主人公ノンの勝利にかける情熱も描かれていて、スポ根漫画として読者に感動を与えるという役割もきちんと果たしています。能天気で明るいキャラクターのノンのおかげで、この作品を読んでいると悩むことなどバカバカしくなってきます。 とにかく、何も考えずに、笑いながら漫画を読みたい人にはおススメです。子供から大人まで、そしてバレーボールについて詳しくない人、カテゴリーは少女漫画ですが、ちょっと変わったスポ根漫画として男性でも楽しめる作品です。実際、私の周りには男性ファンも多かったですよ。
アマビエおぢさんから始まった怒涛の読切連続掲載。急に義兄妹の禁断ラブコメになって少し動揺しましたが、毎回色んなものを超えてきてくれて嬉しいです。オチ最高でした。泣けます。 来月もきっと…
オカルトな感じの雰囲気のタイトルと表紙にひかれて読み始めました。 出だしから目玉が飛び出たり頭がはじけたりショッキングな展開ではじまり、少しアダルトなシーンもありますが、すぐにオカルトな世界に没入していく展開が良いです。 現代を舞台にしながら、さまざまな陰陽術が張り巡らされその説明を読むだけでも楽しい作品ですが、アクションや展開の速さや青年誌ならではのオカルティズムな感じも良いと思います。
親どうしの連れ子再婚で、義理の姉弟になったふたりの微妙な関係をメインに、まわりの恋人や友人や教師も絡んでくるお話です。 まず思ったのが、絵がきれいだということ。人物がかわいいのはもちろん、透明感があって、キャラクターのふわふわした性格や、曖昧で危なっかしい関係に全体のムードが合ってます。エロい描写もあるけど、そこまでどぎつくなくて、二人の関係性をメインに描いている感じなので、あまり抵抗感なく読めると思います。 たまに、表紙はいいんだけど中ページはいまいちな作品がありますが、この作品は中まで一貫して綺麗なので、表紙の絵が気に入った人は試しに読んでみることをおすすめします。
内容はいずれも秀逸で、どれも背筋がぞっとするものばかりです。夏の暑い日なんかにはもってこいですね。あと個人的に気に入っているのが、画力です。とはいえ、めちゃくちゃリアルってわけではありません。むしろ逆。非常に淡泊な仕上がりなのですが・・。これが、いい意味でホラー感を醸し出していて、個人的には好きなんですよね。
本作品はギャグ・人間の葛藤・不条理の中での美しさが現れている事がとても面白いと感じました。 新人医師が勢いで突き進んでいくのを見守りながら、その中で人間的成長をしていく様がとても引き込まれます。 堅苦しい医療漫画ではないので、万人にオススメできます。 作品自体の展開は早く、ストーリを完全に把握していなくても途中から読み始める事ができます。
IQが300というとてつもない天才少年のドンべ。そのくせ、その能力を生かさずに学校ではテストも最低点を取ったりするというそのギャップ発想が面白い。ドンべのスーパー能力で作り出すタイムマシン。一見ギャグ漫画かとおもいきや、大人のファンタジー的な楽しさが満載です。
絵がきれいで登場人物たちの感情も表情豊かに描かれていて読み応えのあるとても好きな作品です。 年の差がある夫婦の今後がどうなるのか展開が気になります。努力家で優しい主人公なので幸せになってほしいなと思いながら読んでいます。出てくる食事もおいしそうなので、料理上手っていいなあと思っちゃいました。
某有名漫画討論番組で取り上げられたということで読んでみました。 昔の漫画だけどびっくりするぐらい面白いです。 内容は漫画家をテーマにしたオムニバスの作品となっています。 当時と価値観が違うところもあれば、今と全く通じるところもあり、歴史的資料と言ってもいいのではないでしょうか。
事実ベースだからなのかとてもリアリティがあって、勉強になります!すれ違う理由とか心理背景とか納得いくこと多々でした!
体は子どもだけど頭脳は大人な著名な探偵さんが青酸カリ舐めて世界を震撼させたことがありましたが(あれって結局コラなの本物なの)、この探偵もめちゃめちゃ危ないことしよる。 死体の服や持ち物についた食べ物の汁とか平気で舐めちゃう…危ねえ!! こういう大胆な設定は土山先生ワールドでグッとくる。グッとくるものの、主人公の料理人探偵アラカンは人情家だし真人間だし割とちゃんとしたひと。 もっとむちゃくちゃしてもいいよう…!!なんて思いながらも料理の蘊蓄を交えながらサクサク事件が解決するので読みやすかったです。
少し古いタッチですがコンビニなどもあり現代風の設定の少年たちの冒険物語です。 警報の出ている天気の中、銀行強盗たちが逃げたと推測した廃校舎にいくシーンから始まり最初からわくわくして読みました。 犯人を捕らえることが目的の少年、強盗たちを捕まえたらもらえるお金が目当ての少年、そしてドキドキすることが大好きな少女の仲良し3人組という組み合わせも良いなと思います。 そしていきなり土砂崩れにより閉鎖された空間に閉じ込められる三人とその安否を心配する田舎の人々、ふんわりとした絵柄・雰囲気とドキドキのミステリー人情サスペンスを楽しめました。 他の同梱作品も魅力的で、自然があふれる街での野球のストーリーなどさまざまな作品が楽しめました。
獣耳を持つ種族が暮らす、とある国。そこでは女性同士の婚姻が認められていた。財閥の一人娘・春日ちるは16歳にして、幼い頃に決められた許婚・18歳の東雲千里の元に嫁ぐ。幼い頃の温かな記憶を頼りに、互いに寄り添う生活が始まる……。 ♡♡♡♡♡ 描かれる世界は、明治・大正期の日本がモデルのようだ。懐かしい光景の中、天真爛漫なちると物静かな千里の夫婦が暮らす穏やかな日々に癒され、侍女のカヨや千里の幼馴染のハクとのコミカルなやり取りに、明るい気持ちにさせられる。 「許婚」から始まった二人は、「許婚」を超えて互いの存在を求める。二人とも自分に自信は無いながらも、自分の意思で相手を知り、受容しながら愛情を育む物語は美しい。 一方、登場人物の中には、封建的家父長制の価値観の元で、家の都合・親の意図で、生きる道を選ぶ者が出てくる。彼女達はそれに疑問を持たないのだが、ふとしたきっかけで「自分の望む道」について考えることになる。 ちるの侍女・カヨも、女教師の日和も、明るく後押しするちるや、幼くも強い意思を持った生徒の百(千里の妹)に影響され、自分の生き方に初めて自分の意思を持ち、行動する。 彼女達の決意の表情と、希望に満ちた眼差しに「独立した個」の立ち上がる瞬間を見て、心震える。 明るいやり取りの中に綴られる、自分の人生を「愛する者」の為に歩む物語を、ゆっくり追いかけたい、そんな作品だ。
影丸譲也氏がこの「カミカゼ」の様な戦争を扱った作品を残していたとは知らなかったので、早速読ませて貰いました。安保闘争で機動隊と学生が一触即発状態の真っ只中に割って入った男(旧海軍戦闘機乗り牧飛曹長)の死に際の回想から、カミカゼ特攻の現場へ話は移ります。終戦までの特攻隊員の苦悩を描きながら、最期は宇垣纏海軍中将の行った、玉音放送後の特攻をモチーフにしたエピソードでカミカゼを締め括り、現代日本への警鐘を鳴らしながら一巻の終わりとなります。混乱していたあの頃の我が国全体に「カミカゼ」という言葉でもう一度原点に返れと促した様にも考えられる秀作です。
男性からモテモテなことで女性からも嫉妬されながらも奈保子が結婚するまでの成長物語。とでも言いましょうか、会話の内容、口説き方、デートの仕方など、その時代の大人達を知らないですが、、とってもバブリーだと思いました。笑 3巻完結で丁度良く、興味本位から読み始めましたが奈保子が最後の最後に思ったことが、彼女のそれまでの経験全てを物語っているようで幸せな気持ちになりました。
初期の鮨屋を再興させるものいいが途中から始まるスシバトル漫画の方が圧倒的に好き 一応主人公きららは「鮨の雷神」の曾孫で「鮨の龍神」の師匠を父に持つ凄腕の渡職人の娘であり「銀座の伝説の名店「松葉鮨」の職人に育てられ「鮨の鬼神」の弟子という鮨の申し子、通称「江戸前最後の遺伝子」というべき存在だがどうも影が薄い。 きららのライバルや師匠のほうがインパクトが強く スピンオフまで存在する石塔返しの坂巻/ジーニアス神原朱雀ことザク様/鮨の鬼神 秤谷小平治/鮨の龍神 小貝時宗 /鮨の雷神 海棠巳之吉 /スシサイボーグ 里見/ロールの魔術師 タッド松岡など個性が強すぎるライバルが多く登場する。 色々スシバトル漫画もありますが、他の違うのは握り方が大きな要素があるところです。各ライバルの必殺技のように独自の握り方を持っており、そこで大きく勝敗が決まる場合もあります。鮨を握っている最中に肘が砕けそうになったりや鮨が空中に浮く感じで握ったりとむちゃくちゃなところもすごいいい シャリ/魚介類の産地/鮮度/握りなどを基準にスシバトルが展開されるが一番興味深い判断としては「どちらが鮨の神に愛されているか?」という表現が出てきたりと全く飽きない またライバルだけではなく、主人公を追い続ける雑誌「グルマン」高野の魚介説明が詳しすぎるのも一見の価値があります。
主人公が法で裁けないような悪人に対して「暗殺」という手段で世直しをしていく漫画です。見どころとしては、料理のテクニックを暗殺に活かしている場面もあるので料理が趣味の人にオススメです。ダークヒーロー者が好きな方は楽しめる作品だと思います。
劇画タッチで描かれる女殺し屋のお話です。 全編に渡りハードボイルドな展開がとても面白く一気に読み切ってしまいました。 生きる糧として殺しを生業にしている主人公の感情の揺れがとても人間くさくてよかったです。 冷徹な殺人マシーンになりきない女性の悲哀が見事に描写されています。 古き良き昭和の風俗が描かれているところも評価したいです。 背景に至るまで丁寧に描かれているので文化史的にも一読の価値があると思います。
※ネタバレを含むクチコミです。