遠藤達哉と私の出会いは忘れもしない20年前。
ジャンプの読み切りで掲載された『月華美刃』を読んでからだ。

その新人離れした画力と、スタイリッシュで魅力的なキャラクター、困難に立ち向かう主人公という王道な作風に圧倒され、新たなジャンプの夜明けを感じ、この作家の可能性に期待しまくりだったのです。

続く読み切り連載『WITCH CRAZE』も読み、その期待が確信にかわる。

この作家、絶対くるぞ!
(2000年秋)

・・・こなかった。全然、こなかった。

その間、数本の読み切りと、ジャンプスクエアなどで『TISTA』や『月華美刃』(読み切りの連載版)の連載はあったが、お世辞にもヒットにつながらなかった。
悪く言えば、打ち切りだ。

自分の価値観と世間の価値観がズレることは多々ありますが、どこを切っても「嫌われない作風」なのに、この作家がヒットしないことで、自分の審美眼を疑うどころか、人格を否定されたような気持ちに打ち倒されました(言い過ぎ)

その後、連載はおろか読み切りの発表スピードが遅れるたびに、作家生命の危機を感じていたが、昨年2019年『SPY×FAMILY』がジャンプ+で大ヒットした。
100万部突破、各賞受賞。

もうね、この大ヒットに、わたくし、膝から崩れ落ちましたよ。

俺は前から目をつけてたぜ~、なんてチープなことを言いたいのではないのです。
心の底から応援していた一人の作家が、長い年月をかけて大成したことが、ただ、ただ、嬉しいのです。
(消えていった人もたくさんいるので)

諦めなければ、いつか必ず報われるというのを魂レベルで理解できました。
20年…20年も続けられるもの、何かありますか?って話なんです。

そんな1作家ファンとして言いたいことは、どうか他の作品も知って欲しいということだけです。
この短編集は、その後続く作品たちの「魅力の原点」が詰まっております。

他の作品からこの作家を気に入った方はこちらを読んでも全く損はありません。

初期作の短編集ですが、ハイセンスな世界観、笑いあり、シリアスありの遠藤達哉ワールドをビンビンに感じる1冊です。

読みたい
遠藤達哉と私の出会いは忘れもしない20年前。 ジャンプの読み切りで掲載された『月華美刃』を読んでからだ。 その新人離れした画力と、スタイリッシュで魅力的なキャラクター、困難に立ち向かう主人公という王道な作風に圧倒され、新たなジャンプの夜明けを感じ、この作家の可能性に期待しまくりだったのです。 続く読み切り連載『WITCH CRAZE』も読み、その期待が確信にかわる。 この作家、絶対くるぞ! (2000年秋) ・・・こなかった。全然、こなかった。 その間、数本の読み切りと、ジャンプスクエアなどで『TISTA』や『月華美刃』(読み切りの連載版)の連載はあったが、お世辞にもヒットにつながらなかった。 悪く言えば、打ち切りだ。 自分の価値観と世間の価値観がズレることは多々ありますが、どこを切っても「嫌われない作風」なのに、この作家がヒットしないことで、自分の審美眼を疑うどころか、人格を否定されたような気持ちに打ち倒されました(言い過ぎ) その後、連載はおろか読み切りの発表スピードが遅れるたびに、作家生命の危機を感じていたが、昨年2019年『SPY×FAMILY』がジャンプ+で大ヒットした。 100万部突破、各賞受賞。 もうね、この大ヒットに、わたくし、膝から崩れ落ちましたよ。 俺は前から目をつけてたぜ~、なんてチープなことを言いたいのではないのです。 心の底から応援していた一人の作家が、長い年月をかけて大成したことが、ただ、ただ、嬉しいのです。 (消えていった人もたくさんいるので) 諦めなければ、いつか必ず報われるというのを魂レベルで理解できました。 20年…20年も続けられるもの、何かありますか?って話なんです。 そんな1作家ファンとして言いたいことは、どうか他の作品も知って欲しいということだけです。 この短編集は、その後続く作品たちの「魅力の原点」が詰まっております。 他の作品からこの作家を気に入った方はこちらを読んでも全く損はありません。 初期作の短編集ですが、ハイセンスな世界観、笑いあり、シリアスありの遠藤達哉ワールドをビンビンに感じる1冊です。
@六文銭

SPY FAMILYを読んでずっと新人さんだと思っていたらかなりキャリアのある方だったんですね…短編集読んでスタイリッシュで勢いのある絵は最初の作品から何も変わってなくてすごいなってなりました!

だれでも抱けるキミが好き

ただのエロかと思ったら

だれでも抱けるキミが好き
六文銭
六文銭

童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ
六文銭
六文銭

自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~
六文銭
六文銭

小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

しほうゆうぎえんどうたつやたんぺんしゅう
四方遊戯 遠藤達哉短編集
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
流浪刑のクロニコ

流浪刑のクロニコ

菅野隆宏先生による個性的なキャラクターが魅力のファンタジー『流浪刑のクロニコ』の幻想的な世界観を、遠藤達哉先生が美麗なフルカラーコミックで完全再現!!(JUMP j BOOKS公式サイト掲載)

試し読み
SPY×FAMILY 公式ファンブック EYES ONLY

SPY×FAMILY 公式ファンブック EYES ONLY

連載もテレビアニメも絶好調の『SPY×FAMILY』に初のファンブックが登場! ・主要キャラクター、物語、世界観を新規情報とともに徹底解説! ・イベント用、グッズ用など希少なイラストを収録したカラーギャラリー! ・ロングインタビューや各種コメンタリー、未公開ラフ画公開など、遠藤達哉先生への大ボリューム取材企画! ・高山一実さん、西森博之先生との超豪華2大対談! 盟友・加藤和恵先生&アミュー先生との鼎談も実現! ・第一線で活躍する作家陣・著名人16名からの寄稿集も収録! 極秘情報×お祝い企画を満載したファン必携の記念碑的一冊!!

SPY×FAMILY カラー版

SPY×FAMILY カラー版

名門校潜入のために「家族」を作れと命じられた凄腕スパイの〈黄昏〉。だが、彼が出会った“娘”は心を読む超能力者! “妻”は暗殺者で!? 互いに正体を隠した仮初め家族が、受験と世界の危機に立ち向かう痛快ホームコメディ!!

SPY×FAMILY

SPY×FAMILY

名門校潜入のために「家族」を作れと命じられた凄腕スパイの〈黄昏〉。だが、彼が出会った“娘”は心を読む超能力者! “妻”は暗殺者で!? 互いに正体を隠した仮初め家族が、受験と世界の危機に立ち向かう痛快ホームコメディ!!

TISTA

TISTA

事件が絶えぬ街ニューヨークシティ。この街で“シスターミリティア”と呼ばれる暗殺者がいた。姿を晒さず標的を仕留めるその正体は、悲運な宿命を背負う一人の少女。彼女は銃弾を放つ、贖罪の祈りを捧げながら…。

月華美刃

月華美刃

月の統治者・銀后の娘として育てられた竹之内カグヤ。厳しい稽古事を抜け出し、我が侭し放題のカグヤだが、皇太子に元服する日が迫っていた! そんな中、銀后であり母のフジヤが突然の病で倒れて!?

遠藤達哉と私と20年にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。