竹取物語をモチーフとし平安時代の日本のような舞台設定のファンタジーでありながら地球~月間を移動するハイテクノロジーを持つ近未来SFでもある。  月の世界の皇女であった主人公・カグヤは敵対勢力によるクーデターに巻き込まれ、皇女の証である宝剣を携え地球へと落ち延びる。その星は「穢星」と呼ばれ、月の重罪人が流される"流刑地"だった。というあらすじ。  精神的にも未熟だった主人公が幾たびの試練を乗り越えていくうちに使命に目覚めめきめきと頭角を現していくという、少年漫画としては割と王道な主人公像じゃないでしょうか(マキバオー、ナルト、東卍のタケミチなど)絵に関してはすごくジャンプの血が濃いなと感じました。デフォルメの仕方がバクマンによく似てます。  画力、世界観、キャラクター、どれを取ってもハイレベルですが、元ネタが中学古文で習う竹取物語だったり地球の重力に苦しんだりするのに一切の注釈や解説がないハイコンテクストぶり、衣服や装飾品の細やかな描き込みも含めて、週刊でなくウェブでもなくSQという雑誌に合っていたなと思います。「いとウザし」「マジあはれ」などのフレーズは中学生が喜びそうです。  絵やセンスがすごく好きな作家さんなので長編の新作が読みたいと思いながら6年が経ってしまった…
mampuku
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