かしこ2018/12/04猫がつなぐ人の縁もし自分の生活に猫がいたらどうなるだろうとつい想像してしまう作品です。ただの猫マンガではありません。人と猫がとても対等な関係として描かれてると思います。ヨリを戻した彼女が飼い始めた猫をライバル視する話とかまさにそれ!三角関係の一点に猫!その発想にやられた〜。名作揃いです。猫恋人イシデ電1わかる
かしこ2018/11/30広く深く豊かな短編集「空気の娘」を読んだけど理解できなくて黒田硫黄は説明しないマンガを描くようになったのか…と一瞬思ってしまったのですが、アンデルセンの「人魚姫」が元々そういうお話のようです。王子様との恋が叶わなかった人魚姫は泡になって消えていくのではなく「空気の精」になる、これは名作の続きを描いたマンガでした。空気の精になった人魚姫はとても無垢で、二度目の死を迎えて昇天しなければいけない運命の儚さに尚のことジーンとくる。 黒田硫黄さんってアイディアの四次元ポケットを持ってるんじゃないかな。きょうのカプセル黒田硫黄1わかる
かしこ2018/11/30男女の人間ドラマ登場するデリヘル嬢たちの源氏名がみんなフルーツの名前。いいタイトルですよね。 身体で稼ぐってシンプルだけど、個々に抱える事情はどれも複雑。単にお金が欲しいからで割り切れないものがある。でもこのマンガはそういう難しいテーマを扱いつつも、重くなり過ぎずに読めるところが良作ですね。映画「孤狼の血」の監督がドラマ化するみたいだけど、どうなるんだろう…。 https://bigcomicbros.net/news/big_ori_newfaceaward5_01/ 安倍夜郎さんとの対談がとても面白かったです。フルーツ宅配便~私がデリヘル嬢である理由~鈴木良雄
かしこ2018/11/30愛の捉え方老人ホームにて万年寝たきりの爺ちゃんがいきなり飛び起きて走り出し叫んだ「人が倒れてる!もしかしたら死んでるかもしれん」。死んでるかも疑惑を持たれたえっちゃんは、同僚の旦那と浮気したことがバレて無断欠勤5日目中に泥酔して、ただ沼で寝ていただけなのでした。そこに爺ちゃんの元カノが現れて「ただひとつだけ…正気の彼に聞いておきたいことがある…」と奇跡の再現を頼みます。タイトルの「泡日」は死ぬ間際に思い出すような、幸せだった日々のことかなと想像します。 この表紙に惹かれて高浜寛さんの作品を初めて読みました。女の子とピンクのニットのセンスが最高でしょ!作品を読む前と読んだ後で全然違う自分になっちゃうくらいの出会いはやっぱり忘れられない。泡日高浜寛2わかる
かしこ2018/11/29夜のよだれハテナちゃんは何でも疑問に思って聞いてくる自由な女の子。 ハテナちゃんの周りには不思議な生き物や現象が集まってきます。 ある日のベッドの中で目が覚めたハテナちゃんが見たのは夜が垂らすよだれ。 お月さまが言うには「夜垂れ(よだれ)」だとか。夜も寝るんかい! ふざけてるのか天才なのかよく分からない。 でもちょっと詩的だと思っちゃったよ。ハテナテナ原克玄1わかる
かしこ2018/11/29一線を越えるどころの話じゃないエロサスペンスです。順風満帆の主人公がママ友との不倫をきっかけに人として越えちゃいけない色んな一線をガンガン越えていく話。もう止められない進め!な状況が主人公を追い詰めてく。 エロシーンも生々しくてエロいんだけどすべてに狂気を感じる。それも含めて名場面が多過ぎてクラクラします。ちょこぺたぴんとか墓場のシーンとか…超インモラル!読み応えがあり過ぎます。ゼツ倫羽生生純7わかる
かしこ2018/11/26食べることにまつわるあれこれ📷オノ・ナツメさんが描く食べものはどれもみんな美味しそう。個人的にさつま芋があんまり好きじゃないんだけど、「2日目の芋」はもうれつに食べてみたくなった!どこかでだれかも食べているオノ・ナツメ
かしこ2018/11/26かわかみじゅんこ先生のパリ暮らし📷憧れの街パリも身近に感じられるエッセイ漫画です。フランス人に負けないくらいマイペースでいつもぼんやりしてるかわかみ先生につい笑ってしまいます。パリパリ伝説かわかみじゅんこ
かしこ2018/11/22あいつは稀代のフェロモン野郎だよ河内遙とエロティクス・エフはとんでもない怪物を生み出しております。 完璧超人かと思ったら自分の気持ちに無自覚でうっかり泣いちゃうとか。おいおいおいおい何泣いてんだよ!喜、と思ってしまいますね。女の子はみんないじわるだと誰かが言っていましたが、関根はそういう欲望を満たしてしまう才能があるんだと思います。みんなでもだえましょう。関根くんの恋河内遙
かしこ2018/11/22あたしンちで好きな話📷あたしンちで好きな話はたくさんあるんですけど、一番は何かと言われたら私はこれかな…? 16巻、みかんが「うちのお母さんのオニギリはミョーにおいしい…」と子どもの頃を回想を始めます。ある日、立花家にクラスメイト数人が宿題をしにきて、そこで母が差し入れにオニギリを出したところ美味しいと大絶賛されます。後日PTAでも他のお母さんにオニギリを握るコツを聞かれたわ〜と母が誇らしげにしていました。ふと思い出してあの時になんて答えたのか母に聞くと「あたしは手からい〜い油が出てんです」という衝撃の答えにみかんが吹き出すという話。 母の握ったオニギリがめちゃくちゃ美味しそうで好き。なんか油ってのが謎の説得力あるんだよね〜。あと注目はオニギリ向きの母のまるい手!あたしンちけらえいこ2わかる
かしこ2018/11/19ネタバレマンボ好塚📷確かに晩年は梶原一騎とか赤塚不二夫がキャラクターの元になってるんだろうけど、まだ若かりし頃の「子供達の為に漫画を描きたい」という姿は手塚治虫がモデルだと思いながら読み進めてたら、最後にマンボ好塚と手塚治虫が対面して私的にドッペルゲンガーが現れたよう感じだった。 それと同じくらいマンボ好塚は土田世紀本人だという観念もやっぱり頭から離れない。彼の生涯を知った上で読んでるし、相当な思い入れをこめて描いているのが伝わるから。例えば最も描きたかった話がマンボ好塚の死だったとして、表現したいことが自分でも描けていると思えたそのひと時は、本当に漫画の神様が側にいたんじゃないかと思う。 漫画は魂の入れ物だから泥臭かろうが何だろうが作者の美学がそこにあればいつまでも面白いのだなぁと、今日初めて読んで号泣しながら思いました。編集王土田世紀7わかる
かしこ2018/11/13人生における凪のときもう別れることを決めた夫婦が最後に温泉旅行にいく。漁村の女が年に一度だけ会いにくる男との関係を断ち切ることを決める。女子中学生の気まぐれなときめきが冷めて振られる男。嵐が通り過ぎた後の終わり時々を描いていた短編集。 日々は波が立っては引くを繰り返すことの積み重ねだけど、自分が凪でいる時は意外に気づいてないかもしれない。凪渡り及びその他の短篇高浜寛3わかる
かしこ2018/11/13運命の出会いに官能先生の妄想がほとばしる📷夏祭りの夜に占い師から言われた「この恋路はきっとうまくいく」という予言通りにふたりは出会います。うら若き美女の雪乃と、出版社に勤める傍ら執筆活動を続ける官能先生こと六朗。初めからお互いに好意を持っているのですが、雪乃はきっと自分は相手にされないだろうと自分の気持ちを認めようとしません(奥ゆかしいですね)。六朗は恥をかなぐり捨てて懸命にアピールするのですが、ふたりして頰を赤らめるばかりで関係は深まらないまま。ふと雨の中でキッスをしたかと思えば、小さな勘違いで余計に溝ができてしまったり。官能先生はそんな昂ぶる雪乃への恋情を(官能)小説にぶつけるのです。しとど溢れる妄想…たまりません。このふたりは一体これからどうなるのかしら?!大丈夫「この恋路はきっとうまくいく」。官能先生吉田基已3わかる
かしこ2018/11/12この作家はこの作品から読めを教えて作家名は知ってるけど作品は読んだことないのって結構あります。その作家さんを好きな方に先ずこれから読んでみたら?を教えていただければと思います。 ちなみに大島弓子さんなら「ダイエット」から読むのが個人的にオススメかな。拒食症のお話で男女ともに理解しやすいと思う。自由広場4わかる
かしこ2018/11/08西炯子のスピリッツ新連載📷三代も総理大臣を出した家柄の御曹司議員と元地下アイドルの新人議員が国会を舞台に繰り広げる(おそらく)ラブストーリー! 御曹司は世襲議員で親の背中を見て育ったから世の中にちょっとうんざりしてる系。元地下アイドルは何をするか分からない爆弾娘の予感!彼女がなぜ議員になろうとしたのか気になる… ふたりの出会いがはちゃめちゃで楽しい。道でぶつかって元地下アイドルが両手に持ってた山盛りのアイスを落としちゃったから、御曹司は金で解決しようと千円握らせるんだけど八十円足りなーい!と追いかけてくる爆弾娘。 これは続きが楽しみだなぁ!西炯子さんが政治を斬ってくれるのにも期待大。恋と国会西炯子1わかる
かしこ2018/11/08私はBL初心者ですが…昭和元禄落語心中の人が描いたんだ〜!と無邪気に読み始めたら、想像以上にがっつり性描写があってびっくりしたけど、ページをめくる手が止まらなかった。 男性同士の恋愛だから自分(女)を介入する必要がなくて、純粋にキャラクターを愛でられる。これまたみんな可愛いんだよね!どうしてこんなに魅力的に描いちゃうのってくらい。 雲田はるこ先生のストーリーの膨らませ方が興味深い。ラブシーンへの持って行き方がとてもナチュラル。ばらの森にいた頃雲田はるこ1わかる
かしこ2018/11/08ゴシックロリータの世界に開眼したAが1巻でBが2巻。短編集だけどAのキャラや物語が引き続きBにも出てくる。 読み手の心を動かすのがすごい上手いな。 美しいものが好きなオトナの為のおとぎ話って感じでとっても贅沢だ。 死の床にいる娘にそっくりな人形を造るように依頼された人形師の話が一番グッときた。 球体関節人形とか興味でてきちゃったなぁ…Bの劇場中村明日美子1わかる
かしこ2018/11/05すべてのエッセイ漫画はここに通ずると思う📷サザエさんの作者である長谷川町子のエッセイ漫画です。 生い立ちやサザエさん創作秘話だけでなく、歴代のペット達や旅先で出会った人々の思い出など、盛りだくさんかつユーモラスに描かれています。 特筆すべきは!作者のお母さんです。早くに父が病気で亡くなり母一人で娘三人を育てることになるのですが、この母の行動力がすさまじい。 まず上京。そして、次女の町子を漫画家・田河水泡、長女を洋画家・藤島武二、三女を小説家・菊池寛に弟子入りさせます。 ビッグネームばかりでビビりますよね。 母の破天荒なエピソードはたくさんあるのですが、晩年はボケて娘の顔が分からなくなってしまったことも描かれていて、老いを見る作家の目を感じます。 終戦の翌年に地方紙で始まったサザエさんの連載ですが、作者としては本業は家庭菜園、漫画はアルバイトだったそうです。 そういう気質もより多くの人に寄り添える国民的作家としての器かもしれません。サザエさんうちあけ話長谷川町子1わかる
かしこ2018/10/29吉田戦車先生の描く三白眼キャラ📷この吉田戦車先生の初期短編集を古本屋で見かけると思わず連れて帰りたくなります、もちろん家にあるのですがそれくらい好きです。 最初に読んだ時の衝撃が忘れられませんね。どうしたらこういう発想ができるのか…。ご本人はあとがきで「親に毛嫌いされた不健全さみたいなもの」と表現されてて、確かにここで描かれているギャグはどこか破壊的なところがあると思います。 個人的に三白眼キャラといえば吉田戦車先生です。ガラスの仮面の白目くらいインパクトあると思います。鋼の人吉田戦車
かしこ2018/10/28萌えもギャグもあるSF短編集双子の姉妹は誰にも見分けがつかないことが自慢なんだけど…という話が個人的に一番好きでした。モブ顔の双子メガネっ子ヒロインが土手でフュージョンの練習していたり可愛いです。 それから、普通のお父さんが魔法のランプをゲットして自分が中二の頃に書いてた黒歴史小説を基に勇者になる話も面白かった! 日常から着想を得たようなユニークさを持ちながら、SFとしても読みごたえ抜群の話ばかりでとっても面白かったです。水上悟志短編集「放浪世界」水上悟志1わかる
かしこ2018/10/28元・科捜研の作者が描くサスペンス!すごい経歴の人が描いてる漫画があるんだなと思って手に取りました。 DNA鑑定などの知識も詳細で面白いんですけど、テレビでは報道できないような事件の黒い真実も物語の読みどころです。世の中こういうことが実際に起こってるんだろうな…と、ヒヤっとします。 また、冷徹に真実を追求する主人公の真野は、23年前に起きた一家殺人事件の生存者である過去を持ち、復讐の為に真犯人を探している。その黒幕とは…!まさに驚愕。 これを読んだら2時間ドラマが物足りなくなります。トレース 科捜研法医研究員の追想古賀慶
かしこ2018/10/28新しくなったルポルタージュ前のバーズ版に比べて親しみやすくなったと感じました。 掲載誌が変わったからなのか? 主人公が恋愛してるからなのか? 色々と考えてたら作者の売野機子先生がTwitterでペン先も変えたとおっしゃてて、そこもリーニューアルしたんだ!とハッとしました。ルポルタージュ‐追悼記事‐売野機子2わかる
かしこ2018/10/28原案は雨宮まみさんのエッセイおかざき真里さんと雨宮まみさんのコラボはぴったりだなぁ。 繊細だけど華やかで。巻末のお二人の対談も読み応えある。 タイトルは「ずっと独身でいるつもり?」ですが結末はポジティブで、その問いに対しての答えはイエスです。 私があまり将来に悩まないのは、こういう先人たちの教えのような作品を読んでるからだと思う。ずっと独身でいるつもり?おかざき真里1わかる