ぺそ
ぺそ
2023/11/24
ネタバレ
ギャブリーを育てた愛おしい日々 #読切応援
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主人公がすあまちゃんと過ごす日々が愛おしくて、最後のページを読み終わったときにはつい涙が出てしまいました🥲 離職して6年間介護をしてひと月前に母を看取ったシゲ(40歳)は、ちょっと強引な旧友から月17万でとある検体を育てるよう依頼されます。 まるで小学校で育てるアサガオのような植物から生まれたギャブリーは、フワフワの綿毛のような状態から少しずつ大きくなり、柔らかい流動食が食べられるようになり、なんと手足が生え人間と同じ食事が摂れるように。 シゲは独身ですが、手のひらに乗るくらい小さかった存在が歩けるようになり字がかけるようになる感動や、子供を育て共に時間を過ごすことのかけがえのなさと…というものを、ギャブリーことすあまちゃんのお世話を1カ月間することで知ります。 また誰かのお世話をすることになったシゲが、辛い介護を通じて失いかけていた母と過ごした温かい日々を少しずつ思い出していく姿にジーンとしました。 老いて変わっていく家族と毎日接する辛さは、介護を経験したことのある人なら共感できると思います。 介護と子育て。 経験する人もいればしない人もいる人生の行事ですが、この2つに大人として携わることが自分自身にどんな変化をもたらすかを、すあまちゃんという可愛らしくてSFな存在を通じて読者が体験することのできる素敵な読切でした。自分だったらすあまちゃんとお別れできる気がしません😭
ぺそ
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2023/10/03
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短歌で「誰かと同じだ」と思えることを知る #読切応援
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孤独ではないと感じられることで傷ついた心が癒やされる。短歌という作品を、言葉を通じて誰かとキモチで繋がることが出来る。創作物や言葉の素晴らしさが伝わる素敵なお話で、とても短編読切だとは思えない読み応えでした! 緊張すると吃ってしまい新しいクラスで嫌なイジり方をされている主人公のあかね。お腹が痛くなって美術館への校外学習に遅刻したうえ、クラスLINEに誤爆してしまい針のむしろに…。そんなときにクラスのイケメン竹田くんが声を掛けてくれて一緒に美術館に向かい、短歌の展示を見ることに。 まさか序盤のトイレ…もとい「うんこ」、そしてサバンナが、この作品のテーマである短歌と深く関わってくるとは!構成が見事すぎます・・・! 読み進めるにつれて、サバンナホットラインというタイトルは本当にこの作品にピッタリだなぁと深く頷いてしまいました。 私でもお名前を知っている歌人の方の句がいくつも登場して一緒に楽しむことができました。 天井から螺旋のようにキラキラしたテープが垂れていてそこに短歌が書かれている、という展示は実際にあったものなのでしょうか。すごく素敵です✨ 『ほしとんで』が大好きだったので、もしこの読切が連載になってたら絶対読みます♫
ぺそ
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2023/09/29
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女子2人のお風呂と友情のお仕事物語♫
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お風呂大好きなふんわりした入浴剤会社の受付担当の女性ゆいみと、“一般的な女子が思うカワイイ”がわからなくて悩む入浴剤開発担当でバリバリの理系美人・美月の2人による、お仕事とお風呂と友情の物語。 銭湯で出会い友達になり、お互いの苦悩を打ち明けあい、恋の悩みにぶつかり、下の名前で呼び合うようになる。20代の女性2人がメインキャラクターではありますが、2人とも好きなものに真っ直ぐで、相手の心に寄り添う優しさがあり、まるでプリキュアのような爽やかさと可愛らしさがあって、元気が湧いてくるお話でした! ショートパンツにサンダル、スッピンで黒髪ワンレンロングが似合う美月さん、かっこよすぎます〜! 仕事柄いつでもお風呂に入れるように服の下にスポーツ水着を着てるプロ意識がすごい。 ヘタレ御曹司はこんな素敵な美人さんとお風呂に入って平気だなんて、ある意味関心しちゃいます笑 最後の最後に、ゆいみが美月さんのことを「美月」と呼び捨てにするところにキュンとしました。やっぱり女の子同士の友情ってすごく素敵だなぁ✨ 次回は2024年1月号とのことで楽しみです♫
ぺそ
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2023/09/07
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耳の聞こえない少女と居候先の少年。戦中のボーイ・ミーツ・ガール #読切応援
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アフタヌーンに載っていたのを読んだのですがすっごく素敵なお話でした✨後編こんないいところで終わるなんてそんな殺生な…と恨めしくなってしまうほど面白かったです! 空襲で家族を失ってから親戚筋を転々としている耳の聞こえない16歳の少女・文(ふみ)。新しい居候先は親戚の知人という赤の他人の家で、文は恐縮しきりで役に立とうと頑張ります。そんな文のことを、その家の息子で2つ年上の功雄が、明るくサッパリとした態度でグイグイ気にかけてくれて文はどんどん前向きに素直になっていきます。 文が体験した空襲がPTSDとしてふとした瞬間急にフラッシュバックする、生々しく恐ろしい描写。 また往来で手話を使うことを躊躇う文の様子から分かる、障害者への当時の差別意識。 16歳にしては喜怒哀楽が幼く、誤字脱字が多く手跡も汚いことから教育を満足に受けられなかったのだろうな…と推測でき、全体として、文の視点で描かれる当時の様子がすごく解像度が高くのめり込んでしましました。 自分の好きなお魚が焼かれているのを見て思わず「(功雄さんの)お母さん」のところに駆け寄ってしまったり、海に手を浸して「功雄さん」の首に冷たい手を当てたり。幼いがゆえの文ちゃんの天真爛漫なところが描かれるシーンは本当に可愛らしかったです。 1話の最後に「功雄」の読み方を手に書いて教えてくれるシーンが素敵で、そのあとドンドン本当の兄妹のように仲良くなっていく姿に胸があたたかくなりました。 新しいお家で温かい家庭に恵まれるところが夏目友人帳っぽくて良いなぁと思ったのですが、よく考えたら「功雄さん」のお家は夏目なんですよね!文ちゃんには夏目と同じように幸せになって欲しい…! 本当に素敵な作品だったのでぜひ続きを連載で読みたいです♫
ぺそ
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2023/06/23
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「普通のこと」が難しいヤンキーくんと不思議くんのお話
素敵すぎる新連載で読みながらずっとウルウルしてしまいました😭 小林くんは怖そうな不良。 転校生の宇野くんはヤバい不思議くん。 臨機応変や人がたくさんいるところが苦手だという言葉から宇野くんには発達障害の特性があることが察せるのですが、学校では単に変なやつとして笑われイジられている。 一方の小林くんは、どんなバイトをしてもミスを連発してしまい長続きしないことに人知れず悩んでいた。 そんなときに偶然、宇野くんがみんながやっている「普通のこと」ができるように1つ1つやるべきことを手帳に書いて工夫していることを知り、そして「悔しくても泣くのは家に帰ってからにする」という決めごとの通り家で涙する宇野くんの姿を見て、宇野くんのお姉さんの「人と同じように生活するのに工夫が必要な人もいる」という言葉を聞き、バ先で勇気を出してみることに。 一見正反対のように見える2人ですが、みんなが当たり前に出来ることが全然出来なくて辛い思いをしているのは実は一緒。 小林くんの場合は宇野くんよりも対人関係が得意な分、「わからなくて恥ずかしい」「失敗するのが怖い」という気持ちを不良ぶることで隠していたのだと自覚する展開にはハッとさせられました。 読み終わったあとに、もう1度読んだのですがまた涙が…🥲 さっそく続きが月曜日に読めるそうで今から楽しみなのですが、この2人には人に恵まれて辛いことが起こってほしくないなと思わず願ってしまいます。