マンガでわかる 心理学的に正しいモンスター社員の取扱説明書

つっこみどころも多いけど、わが身を省みて読みたい

マンガでわかる 心理学的に正しいモンスター社員の取扱説明書
hysysk
hysysk
1年以上前

幸い今の職場環境においてモンスターはいないので、むしろ自分がモンスター側なのではないかと怖れながら読んだ。 「こういう人にはこう返す」的なマニュアルや、「こんな風になるのはこういうことが原因」という事例が挙げられていて参考になるが、だからといってすぐに解決するのは難しそう。割とナチュラルに思いっきり偏見みたいな言動が差しはさまれているのも気になる。 それでも自分ではなかなか気づけない振る舞いを見つめ直すいいきっかけにはなると思うので、会社に限らず人間関係すべてに役立つと思う。

異世界アニメ工房

アニメスタジオ、1人を除いて全員が異世界転移。 #1巻応援

異世界アニメ工房
sogor25
sogor25
1年以上前

舞台は杉並区にあるアニメ制作会社・スタジオアシタ。 ある日、原画マンの佐倉美代音が仕事の合間にコンビニに寄り戻ってくると、スタジオで仕事をしていた同僚が全員いなくなっており、その代わりに謎の女の子が一人佇んでいました。 自分のことを"召喚士"だというその少女・ソフィーに話を聞いているうちに、どうやら会社のスタッフ全員が逆に異世界のほうに転移させられたらしい、ということが判明します。 スタッフたちは転生先で救世主として世界を救わなければ戻ってこられないらしく、佐倉はソフィーと彼女が異世界から召喚した"戦力"を頼りに会社の運営を継続するために奮闘するという作品です。 何十人もいたスタッフが全員いなくなって会社は大ピンチなわけなのですが、ソフィーの魔法で映像を投射することで向こうの世界となんとか意思疎通だけはできるようで、佐倉は逐一連絡を取りながらなんとか仕事を回そうと奮闘します。 元々アニメーターとしては有能な部類であった佐倉ですが、当然1人ではアニメ制作はできません。 そんな中で、ソフィーが召喚する異世界生物たちが予想外の働きを見せて、なんだかんだ仕事が上手く回っていきます。 異世界からの転移がテーマの作品ですがお仕事モノとしても充分に完成されている作品で、そこに異世界生物がアニメ制作の仕事を頑張る様子や異世界に転生したスタッフたちが意外と向こうの世界に馴染んでいる様子など様々な要素が加わっているので、楽しめるポイントがたくさんある作品です 1巻まで読了

となりの遠距離恋愛

近くに住んでるのにすれ違ってばかりの2人の恋物語 #1巻応援

となりの遠距離恋愛
sogor25
sogor25
1年以上前

大学に入学し下宿を始めた主人公の緑 暖(みどり だん)。 入学直後の校内である女の子に一目惚れした彼でしたが、その日の夜 下宿に帰った時 その女の子・丘野奈々が自分の下宿の真向かいの部屋に住んでいることに気付きます。 この作品はそんな暖が奈々とお近づきになりたいと思いつつ、気付かぬ間にすれ違ったり、時々出会ったりしながら大学生活を送る物語です。 GANMA!で1日1ページずつ更新されていた作品で、作中時間も1ページあたり1日が経過するので、通して読むと暖の大学生活をそのまま追いかけているような気分になれる作品です。 その中で暖が微妙な時間差で奈々とすれ違ったり、下宿の管理人が買っている猫がお互いの家に遊びに行ったりする様子から、2人が気付かないうちに"同じ時間"を共有していることが分かります。 さらに大学生活のモラトリアムの中で周囲の人々も巻き込んで、次第に幸せな空間が広がっていく、そんな作品です。 単行本としては3/1に電子書籍のみという形で発売されていて、表紙にはナンバリングがありますが全1巻の作品だそうです。 300ページを超える大ボリュームな作品ながら基本は1日1ページの4コママンガで構成されているため、テンポよく読み進められる作品です。

女の子が抱いちゃダメですか?

カテゴライズなんて愛の前では無意味だ

女の子が抱いちゃダメですか?
野愛
野愛
1年以上前

男女の性行為って結局のところ男性器が勃たないとはじまらない的な感覚があって、生物学上男女平等なんて無理じゃねえかよって突然やるせない気持ちになることがあります。 男女平等とか言い出すと主語が大きくなってしまいますが、男の人にはリードしてもらいたいなとか女の人にはかっこいいとこ見せたいなとか当たり前に思っちゃったりするじゃないですか。あれってなんなんでしょうね。 そんな常識みたいな顔した刷り込みを、しなやかにエロく可愛く飛び越えてくれそうなのがこの作品。 タイトルの通り、女の子が男の子を抱くカップルのお話です。攻め女子×受け男子のお話なんです。 男女が惹かれあい関係を深めていく中で、世間的な役割や理想的な振る舞いなどといった刷り込みを剥がし、お互いにしたいこと・してあげたいことを追求していく素敵な素敵なラブストーリーなのです。 清楚な美人OLとイケメン商社マンのラブストーリーなんて知るかよ、って思ってしまうひとにこそ読んでほしいのです。 誰もが羨むような役柄も、こうであらねばなんていう幻想も、裸になってしまえばどうでもいいこと。なんて壮大な愛の物語なんだ!と思えるはずです。 そんな壮大なこと思えなくてもちゃんとエロいので楽しめるはずです。

あをによし、それもよし

奈良時代×ミニマリスト…!

あをによし、それもよし
たか
たか
1年以上前

 もうホント作者の着眼点がすごい!奈良時代とミニマリストの異常な親和性の高さに笑ってしまう…!  主人公の山上(やまがみ)は現代でミニマリストとして暮らしていた。そんな彼がタイムスリップした先は、超ミニマルな奈良時代。何もない貧しい奈良時代の生活も、全てのものが無農薬・無添加の夢のような世界だった。たまたま出会った役人の老(おゆ)と暮らしていくうちに、山上は山上(やまのうえ)として馴染んでいく。 https://twitter.com/ishikawarose/status/1154326454659764224?s=20  立派な木造建築がある一方で、まだ物質的に豊かではなく竪穴式住居も残ってて、布を税金として収めたりして、ひらがな・カタカナすらない。それが奈良時代。私は日本史なら古代が好きなので、奈良へのタイムスリップものというだけでワクワクがとまりません!  ギャグシーンをやっている裏に、まだ未発達な文明社会の過酷さ・侘しさが見え隠れするところが趣深くてすごくいい…いとあはれ。  ゴチャゴチャした現代に疲れたときに読みたい、超ミニマルな奈良ギャグ漫画です!

群青のバトロ

ワンピース感とオリジナリティ

群青のバトロ
ななし
ななし
1年以上前

まずカラー絵がすごく良い。なんとなく五十嵐大介っぽさを感じる。 そして本編の絵の線の感じや白黒ハッキリした塗りは尾田栄一郎や吾峠呼世晴っぽい。 けど描き文字やキャラデザはオリジナリティがある。 物語は、「残虐なヴァイキングに統治された「兵士か奴隷」しかいない町・ギブロン。主人公・バトロは「ギブロンで1番偉い奴に会いに来た」と、少年漫画の主人公らしいセリフで兵士をぶっ倒すが、ゾゲボ(1番偉い奴)が町に戻ってくるまで奴隷として過ごすことに決める」というあらすじ。 この主人公・バトロには「ゾゲボが戻るまでビビらず仲良くしてくれよな」と言ったりするところがあり、こういう強い力を持ちながら「お前が言うな」というボケをカマすところはルフィーに似ているなと思った。 もしここで周囲の人間が極度にデフォルメされた変顔になってツッコミを入れたら、それはもうワンピースでしかないが、群青のバトロはそういうことはしない。 ルフィーはシリアスに振る舞うこともあるけれど、基本的に無邪気に喜怒哀楽をハッキリ示し、熱く怒ったりする。一方、バトロはもう少しクールな男で、笑ったりスッとぼけはするけれど、激しい怒りや熱は内側に隠し、淡々と振る舞っているような印象を受けた。 最初から最後までスラスラ読めたし、最後のオチには笑った。 ファンタジー少年漫画として大きな瑕疵のない、完成された作品だと思う。 個人的には、「バトロが伝説の男と似ている」という設定がうまく活かせていないように感じた。本来だったらもっとワクワクできる設定なんだけど、あとづけ感・蛇足感が強くて「バトロかっけー」とはならなかった。 ワンピースのようなヒット作の要素を、うまく自分のものにすることが出来るのは本当にすごい才能だと思う。ポテンシャルをビンビン感じるので、このままさらにオリジナリティを磨いていって超面白い作品を描いてほしい。 『週刊少年ジャンプ 2019年38号』 http://jumpbookstore.com/item/SHSA_JP01WJ2019034D01_57.html

シンマイ新田イズム

教育の場でのワケ判らんギャグが生む笑い泣き

シンマイ新田イズム
名無し
1年以上前

主人公は若い新米教師だが、教師ものドラマによくある 熱血漢とか愛に溢れた人情家、でもない、という感じ。 「学校を支配するのが目的」というワケ判らんヤツ。 同僚教師も教え子たちも振り回されまくる。 それでも毎回なんだかんだで問題解決でハッピーエンド? だがけしてギャグ漫画だからなあ、というノリだけでもない。 理解不能な傍若無人キャラの新米教師だが、 そのシュールなギャグ行動が実はその裏に 深い人間愛があっての行動だったのか、と 思わせられ、ちょっと感動しそうな話だったりしたり。 と、思っているとそこからさらに 「あ、それはナイナ、ウン」 と思うような流れもあったりして(笑) この漫画を読んで、シュールなギャグに笑い泣きするのも、 自分は間違って解釈しているのかもと思いながらも 感動して涙を浮かべるのも、 どちらに感じるかは、読んだ人次第。

花待ついばら めぐる春

恋っていいなぁと素直に思った

花待ついばら めぐる春
名無し
1年以上前

この漫画の世界観では「女の子は恋をすることで開花して性徴する」ということになっています。ちょっとフェチっぽくてエッチな設定だな…と斜めに構えながら読み始めましたが、最終的には恋っていいな〜!恋って素敵やん?と思える感動がありました。 主人公は中学生教師の大草拓馬。未だに初恋の人である姫川いばらのことが忘れられずにいましたが、ある日そんな拓馬の元に10年ぶりにいばらが現れます!しかし、いばらは当時から性徴することなく少女の姿のままだったのです。そしてこう言います「私を咲かせて」と。 いばらの「身体は15歳だけど精神面は25歳の大人の女性」というギャップのあるキャラクターが面白さの醍醐味ではありますが、拓馬の教え子である女の子や男の娘が恋によって成長していく過程を見ながら、いばらが成長できなかった理由が明かされていってストーリが深くなっていくのが見所かな。

毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で

ASが「20〜30人にひとりくらいはいる」と知って

毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で
nyae
nyae
1年以上前

そんなにたくさんいるの?と思う人がほとんどなんじゃないでしょうか。 私はこの漫画を読んでそれを知った時、発達障害と呼ぶことに違和感を覚えました。確かに、漫画に描かれてる作者含めた様々な人の「やらかし」を読んでいると、特殊だな、大変そうだな、と感じることが多いです。しかし同時に、そもそも健常(と呼ばれる側)が置いてるハードルも高すぎるんじゃないか、それを超えられない人をまとめて障害と呼ぶのは乱暴なんじゃないかとも感じました。 とはいえ、今まで生きてきたなかで自分の中に埋め込まれてきた 「普通はこうすべき」「こうするのが常識」「これができないなんでおかしい」という思い込みを取り払うのが難しいのも事実(そこは頑張れよという話だが)。 読んでると、ASの人でも関わる人や環境によっては健常同様に生きていける場合もあることがわかります。運と縁とタイミングってやつだな、と思いますけど、健常も同じですよね。 しかし作者もその他の方も、よく今まで無事に生きてこれたなというエピソードが満載です。親しい人にAS等の特徴があったら、今まで生きてきてくれてありがとうと伝えましょう。 あとがきに、「健常」と「障害」は区別であって差別ではないって書いてあったことにもハッとしました。漢字表記を気にして変えたりとか、気遣いのやり方のズレなんだなと。

ねじの人々

答えらしきものに飛びつかない

ねじの人々
hysysk
hysysk
1年以上前

学校生活で生まれる疑問と、そこからつながる哲学的な話題への接続が自然で、キャラクターも魅力的。主人公には熱血さがなく、かといって冷笑的でもなく、ちょうどいい淡白さで無理やり答えらしきものに飛びつかないのが良い。 それだけに3巻の展開はキャラクターが動いて思索しているというよりは、作者の考えに誘導しているようであまり好きになれない(キャラクターでなくメタな作者と編集者らしき影が話を進めている)。作品が続くためには色んな条件が絡んでくるとは思うが、2巻までのテンションでもっとじっくり読みたかった。

つくも神ポンポン

ポンポンのいる優しい生活 #完結応援

つくも神ポンポン
ぺそ
ぺそ
1年以上前

自分が子供の頃の夏休みを思い出して、懐かしさと同じくらい切なくなってしまう素敵なお話でした。 小さな町の商店街でおばあちゃんの手芸屋さんを継いで店主をしている坊ちゃんの前に、店先に置いてあったマスコット人形のポンポンが付喪神となってやってきた! ポンポンは坊ちゃんやお隣の喫茶店のお姉さん小夜ちゃんや、常連さんたちと毎日楽しくおしゃべりしつつ、夏服を買ったりラジオ体操に行ったりお盆に退屈したりして楽しい夏休みを過ごします。 柔らかい絵柄と優しいお話に胸がキュンキュンしっぱなし…。 小さい子が楽しく元気に暮らしてるお話って読んでいて本当に癒されます。

ここは今から倫理です。

独特の世界観があって引き込まれます。

ここは今から倫理です。
Pom
Pom
1年以上前

1話1話、話が深い。独特の世界観で表情がとてもリアルで時々ゾクっとさせられる。 でも正直、倫理って難しくて、読みながら高柳先生の言葉に考えさせられた。 そして自分も授業受けてる感覚になる。 高柳先生を好きになって告白した女の子が発した大人って汚い。の言葉が印象に残った。 またどんな倫理の授業をするのか、どんな生徒が出てくるのか楽しみです。

タカコさん

優しく穏やかに生きたい

タカコさん
野愛
野愛
1年以上前

人よりちょっと耳がよくて、ご近所さんの生活音や話し声なんかが聴こえちゃうタカコさん。周囲の些細な変化や何気ない言葉に思考を巡らせたりしながら、穏やかに優しく日々を過ごしています。 繊細なまま生きるのはなかなか大変なことですが、タカコさんは繊細ゆえに日々の暮らしに小さな幸せを見出しています。 タカコさんの素敵なところは自分にも他人にも優しいところ。無理をしないところ、無理してしまう自分や他人を責めないところ。当たり前なんですが、難しいんですよね。見習いたいです。 自分に求められていることを全うしながらも、自分らしくあり続ける。タカコさんのように優しくしなやかに生きたいなあ。

鉄腕バーディー

一読して、読み返して、何度も楽しめる良い漫画

鉄腕バーディー
名無し
1年以上前

YS(ヤング・サンデー)で連載された本作も、 YS休刊でBS(ビッグコミック・スピリッツ)で 連載された続編「鉄腕バーディーEVOLUTION」も 連載時に、どちらもほぼリアルタイムで読んでいた。 だが、あまりにも話が長く大きく内容も多岐にわたり、 正直、最初の頃がどうだったか途中でどうなったかとか 忘れていたりした。 なので改めて全巻通して読んでみたのだが、 やはり面白いし、 改めて読んだからこそ、ああそういうことで あのときそのあとこうなったんだったな、と ストーリーの機微や面白さや深さの再確認が出来たりした。 私の理解力や記憶力を棚上げにして言いますが(笑) 読んだ瞬間に面白く、読み返してまた面白い漫画です。 宇宙連邦の女性捜査官・バーディは異星人として 地球・日本で潜入捜査をしていたがミスで 地球人高校生男子・千川つとむ、を殺してしまいかける。 緊急措置としてバーディは自身の体に、つとむの意識を 取り込まざるをえず、本来のつとむの体の修復を完了し、 つとむの意識を本来の体に戻すまで、 一つの体に二つの意識を共有(もちろん周囲に秘密で)しつつ 地球人男子として日常生活を過ごすことになった。 しかし怪事件ともかかわらざるを得なくなり、 宇宙人捜査官・バーディとしての任務も 普通の男子高校生・千川つとむとしての生活も、 どんどんシッチャカメッチャカに。 さらに、怪事件は深く広く、宇宙的規模で 未来をも左右する大問題に拡大していって・・ 二心で一体という設定だけでも十分にSF的なのに、 そこからさらに多種多様な宇宙人や人造人間、 異種混血人や獣人からアメーバ的でいて知性がある生物など、 これでもかというほどに多士済々?なキャラが登場する。 そのうえで宇宙規模で連邦とか同盟とかの組織的対立もあり、 さらに宗教的黒幕も登場したり、旧帝国なんてのも出てくる。 よくもまあこれだけ多彩な登場人物と複雑な設定を 良い意味で面白い漫画として見せてくれたものだと思う。 とはいえ、さすがに話が大きすぎて複雑で、 そしてそれはそれで前述のとおり、 毎週にリアルタイムで読んでいた私は 理解や記憶が追い付かなくなってしまったが、 改めて今回に読み直して あ、やっぱ凄いわこの漫画、と思ってしまいました。 そういう意味では、今作品が単行本で全20巻、 続編のEVOLUTIONが全13巻と結構なボリュームなので 可能ならば1週間とか1か月とかの期間をかけて、 けれども間を開けずに続けて全てを読むのがおススメです。 一発でストーリー展開を全体像として 正しく理解したいならば。 そのように適度に集中しながら時間もかけて読まずに、 間を開ける読み方をしたらすぐにストーリーが 判らなくなりそう。(個人差はあるでしょうけれど) とはいえこれまた前述のとおり、 一話ごとの内容も面白いので、私みたいに一話ごとに 楽しみながら、気が付いたら色々と忘れていて あれこれってどういうことでこうなったんだっけ、と 思ったら改めて全巻を読み通すってのも良いかも知れません。 そういう意味で二度三度と読み返しても楽しめる漫画かも。 自分の脳力は棚に上げますが、面白さに太鼓判を押します(笑)。

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