私もこの漫画をよんでシナリオ的な所で
過大解釈ですが、
多くの人々が金融経済のなかで奴隷になっている現在そのなかで人々を脱奴隷にして、人命を第一に考える主人公に臨場感を持って感じることができました。漫画の詳しい技法とかわ分かりませんが、
読んでみて、この現実世界にもバトロのような人物が増えていくと世界がもっと楽しくなると感じました。個人的な主観で恐縮ですが以上です。
まずカラー絵がすごく良い。なんとなく五十嵐大介っぽさを感じる。
そして本編の絵の線の感じや白黒ハッキリした塗りは尾田栄一郎や吾峠呼世晴っぽい。
けど描き文字やキャラデザはオリジナリティがある。
物語は、「残虐なヴァイキングに統治された「兵士か奴隷」しかいない町・ギブロン。主人公・バトロは「ギブロンで1番偉い奴に会いに来た」と、少年漫画の主人公らしいセリフで兵士をぶっ倒すが、ゾゲボ(1番偉い奴)が町に戻ってくるまで奴隷として過ごすことに決める」というあらすじ。
この主人公・バトロには「ゾゲボが戻るまでビビらず仲良くしてくれよな」と言ったりするところがあり、こういう強い力を持ちながら「お前が言うな」というボケをカマすところはルフィーに似ているなと思った。
もしここで周囲の人間が極度にデフォルメされた変顔になってツッコミを入れたら、それはもうワンピースでしかないが、群青のバトロはそういうことはしない。
ルフィーはシリアスに振る舞うこともあるけれど、基本的に無邪気に喜怒哀楽をハッキリ示し、熱く怒ったりする。一方、バトロはもう少しクールな男で、笑ったりスッとぼけはするけれど、激しい怒りや熱は内側に隠し、淡々と振る舞っているような印象を受けた。
最初から最後までスラスラ読めたし、最後のオチには笑った。
ファンタジー少年漫画として大きな瑕疵のない、完成された作品だと思う。
個人的には、「バトロが伝説の男と似ている」という設定がうまく活かせていないように感じた。本来だったらもっとワクワクできる設定なんだけど、あとづけ感・蛇足感が強くて「バトロかっけー」とはならなかった。
ワンピースのようなヒット作の要素を、うまく自分のものにすることが出来るのは本当にすごい才能だと思う。ポテンシャルをビンビン感じるので、このままさらにオリジナリティを磨いていって超面白い作品を描いてほしい。
『週刊少年ジャンプ 2019年38号』
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極寒のヴァイキングファンタジー読切47ページ!!(週刊少年ジャンプ2019年38号)