ネタバレ

9月に表紙買いして積んでたやつ。正直表紙が怖すぎて読みたくない…と思いつつページを捲ったら、本編のタッチは表紙とちょっと違って点描やら細かい線の描き込みの多い見応えと温かみすらある絵でホッとしました。まあ描いてる内容は怖いんですけど…。

第1巻の「壱」には3編収録されているのですが、そもそもそのテーマが全部怖い。

タクシー   ←後部座席怖い
工場     ←労働災害怖い
エレベーター ←怖い

『タクシー』
タクシーの怖いところ全部詰め込んだような話。ああいう「よく見るといる」っていうオチ、静かに怖くて良いですよね。

『にぎやかな職場』
工場での機械に巻き込まれる大事故ってだけでも怖いのに、それを心霊現象が起こすだから堪ったもんじゃない。怖い×怖い。主人公が無事に生き延びてくれたのでホッとしました。

『いつかの食卓』
エレベーターっつったら異次元に通じているもんですよね。職場でパワハラにあっているOLさんは、祖母の3回忌にも出させてもらえず帰り際に仕事を押し付けられて帰宅するが、マンションのエレベーターが突然止まってしまう。扉が開いたと思ったら、そこには幼少期を過ごした街が広がっていて兄が晩ご飯だと迎えに来る。

家族で囲む温かい食卓が実は…っていう恐怖の展開があまり怖く感じませんでした。この恐怖展開よりOLさんを取り囲む現実の方がずっと残酷で怖いからでしょうね。

表紙買いだったのですが、思いのほか全部面白くて得した気分です。折を見て続刊も買おうと思います。

9月に表紙買いして積んでたやつ。正直表紙が怖すぎて読みたくない…と思いつつページを捲ったら、本...
読みたい
9月に表紙買いして積んでたやつ。正直表紙が怖すぎて読みたくない…と思いつつページを捲ったら、本編のタッチは表紙とちょっと違って点描やら細かい線の描き込みの多い見応えと温かみすらある絵でホッとしました。まあ描いてる内容は怖いんですけど…。 第1巻の「壱」には3編収録されているのですが、そもそもそのテーマが全部怖い。 タクシー   ←後部座席怖い 工場     ←労働災害怖い エレベーター ←怖い 『タクシー』 タクシーの怖いところ全部詰め込んだような話。ああいう「よく見るといる」っていうオチ、静かに怖くて良いですよね。 『にぎやかな職場』 工場での機械に巻き込まれる大事故ってだけでも怖いのに、それを心霊現象が起こすだから堪ったもんじゃない。怖い×怖い。主人公が無事に生き延びてくれたのでホッとしました。 『いつかの食卓』 エレベーターっつったら異次元に通じているもんですよね。職場でパワハラにあっているOLさんは、祖母の3回忌にも出させてもらえず帰り際に仕事を押し付けられて帰宅するが、マンションのエレベーターが突然止まってしまう。扉が開いたと思ったら、そこには幼少期を過ごした街が広がっていて兄が晩ご飯だと迎えに来る。 家族で囲む温かい食卓が実は…っていう恐怖の展開があまり怖く感じませんでした。この恐怖展開よりOLさんを取り囲む現実の方がずっと残酷で怖いからでしょうね。 表紙買いだったのですが、思いのほか全部面白くて得した気分です。折を見て続刊も買おうと思います。
9月に表紙買いして積んでたやつ。正直表紙が怖すぎて読みたくない…と思いつつページを捲ったら、本...
@ななし

怖すぎて読みたくない気持ちわかります、今まさに同じことをしてたんですが勇気出して読み始めます…

表紙通り最高にゾクゾクする珠玉のホラーにコメントする
エチカの時間
ハチャメチャにカオスな倫理ゲーム!!
エチカの時間
ななし
ななし
スペリオールで読んで圧倒された新連載。画風も笑いのセンスも扱っている題材も尖りすぎてて、いや〜最高に面白い…!! 「人工知能の進化が停滞している状況を打破するため、AIに倫理観を植え付けようと、AIを倫理のエキスパート(エチカノーツ)の人間たちと共に育てる「エチカ・アカデミー」という学校が設立。未来予測を行い『エチカ案件』と呼ばれる**倫理的決断を求められる事件に立ち会い、エチカノーツたちがエチカ(倫理)を戦わせ『究極の選択』を行う**」というあらすじ。 https://twitter.com/SNOWBRND/status/1164753304439549953?s=20 「倫理ゲーム」とタイトルにしたけれど、この物語の中では**「本物の事件が発生」し、主人公は人々の命を秤にかけなくてはならない。**相当シリアスな内容のはずなんだけど、強烈に癖が強いAI・七太郎とヘラヘラした主人公・日野のおかげで、まるで**デスゲーム漫画を読んでいるかのような軽さ**がある。なのであえてこのマンガを形容するなら**倫理ゲーム**かなと思う(本誌のアオリもこの呼称を使ってるし)。 個人的に、環境経済学を学んでいたときに倫理について考える機会があったので、こういうテーマはメチャクチャ好きです。 あらゆる残酷な空想に耐えて、どんな決断を下すのか。 次回を楽しみにしています…!!! 【スペリオール2019年9月13日号より連載開始】 https://bigcomicbros.net/magazines/24756/ https://bigcomicbros.net/comic/tempus_ethicae/
群青のバトロ
ワンピース感とオリジナリティ
群青のバトロ
ななし
ななし
まずカラー絵がすごく良い。なんとなく五十嵐大介っぽさを感じる。 そして本編の絵の線の感じや白黒ハッキリした塗りは尾田栄一郎や吾峠呼世晴っぽい。 けど描き文字やキャラデザはオリジナリティがある。 物語は、「残虐なヴァイキングに統治された「兵士か奴隷」しかいない町・ギブロン。主人公・バトロは「ギブロンで1番偉い奴に会いに来た」と、少年漫画の主人公らしいセリフで兵士をぶっ倒すが、ゾゲボ(1番偉い奴)が町に戻ってくるまで奴隷として過ごすことに決める」というあらすじ。 この主人公・バトロには「ゾゲボが戻るまでビビらず仲良くしてくれよな」と言ったりするところがあり、こういう強い力を持ちながら「お前が言うな」というボケをカマすところはルフィーに似ているなと思った。 もしここで周囲の人間が極度にデフォルメされた変顔になってツッコミを入れたら、それはもうワンピースでしかないが、群青のバトロはそういうことはしない。 ルフィーはシリアスに振る舞うこともあるけれど、基本的に無邪気に喜怒哀楽をハッキリ示し、熱く怒ったりする。一方、バトロはもう少しクールな男で、笑ったりスッとぼけはするけれど、激しい怒りや熱は内側に隠し、淡々と振る舞っているような印象を受けた。 最初から最後までスラスラ読めたし、最後のオチには笑った。 ファンタジー少年漫画として大きな瑕疵のない、完成された作品だと思う。 個人的には、「バトロが伝説の男と似ている」という設定がうまく活かせていないように感じた。本来だったらもっとワクワクできる設定なんだけど、あとづけ感・蛇足感が強くて「バトロかっけー」とはならなかった。 ワンピースのようなヒット作の要素を、うまく自分のものにすることが出来るのは本当にすごい才能だと思う。ポテンシャルをビンビン感じるので、このままさらにオリジナリティを磨いていって超面白い作品を描いてほしい。 『週刊少年ジャンプ 2019年38号』 http://jumpbookstore.com/item/SHSA_JP01WJ2019034D01_57.html
ナビレラ
70歳からの夢への向き合い方 #1巻応援
ナビレラ
兎来栄寿
兎来栄寿
『ナビレラ』は、私がこれまでに触れてきたWebtoonの中でも最高の作品です。 語弊を恐れずに言えば、現在のWebtoonは若者に向けたライトな作品や似通った人気のあるテーマの作品が非常に多いです。それ故に、既存のマンガのように深く重いテーマを扱っていて読んで考えさせられるような作品の割合は非常に少ないのが実情です。 それ故に、従来のマンガ好きの方の中には「Webtoonはあんまり……」という方も一定数いると思います。しかし、そんな方にこそお薦めしたいのがこの『ナビレラ』です。 『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』として日本ではドラマ版がNetflixで配信され、5月からは三浦宏規さん、川平慈英さんが主演のミュージカルも上映され、それらにあわせて紙の単行本も今月完結巻の5巻が発売されました。 この機会に再度ラストまで通読して、私は再び熱い涙を溢してしまいました。 人生の残り時間が少なくなってからの生き方。 夢やそれに伴う困難との向き合い方。 躓いてしまった時の立ち上がり方。 家族との関わり方。 人が生きていく上で大切なこと、これから先で行く道に待っているであろう物事が、たくさん盛り込まれた作品です。 「ナビレラ(나빌레라)」は「蝶のように美しく羽ばたく」という意味だそうで、まさに夢に向かって羽ばたいていく「70歳のおじいちゃんがバレエに挑戦する物語」とシンプル表せる内容ですが、その挑戦は本当に険しいもの。 一番身近な人を含めあらゆる周囲の反対を押し除けながら、満足に動けない老体に鞭を打ち、ボロボロになりながらそれでも叶えたい夢に向かって真っ直ぐ進む姿には胸を打たれます。 主人公のみならずさまざまな人物のエピソードが描かれていかますが、そこで人生の先達から送られる時に優しく時に厳しい厳しいメッセージの数々も箴言が豊富。 作中で、20代の夢破れた若者を「自分がもし20代の時からバレエをやれていたらどんなに良かったか」と諭し再び夢に立ち向かわせるシーンがあります。よく言われるように「今この瞬間が人生で一番若い」。人生においてやっておかないと後悔するであろうことをやり始めるなら、いつだって今この瞬間からが良いとエールを送ってくれます。 それは何も夢の話だけではなく、家族や友人知人との関わり方においてもそうです。人にはいつ何が起こるか分かりません。最後の瞬間に悔いを残さず幸せに生きていくためには、今日という1日1日を大事に生きていかねばならないと強く思わせられます。 また、物語の中で見舞われるある大きな困難は、私の祖父にも同様のことが起こり何年も一緒に辛い思いをしながら戦い続けた経験があるため、周囲の人間の気持ちも含めて非常に強く共感するところでした。誰にとっても起き得ることで、もしも自分がそうなったらと考えずにはいられません。 それでも挑戦して、挑戦し続けて、苦境に遭っても立ち上がって、見果てぬ夢を追い続けて、血と汗と涙に塗れたその先で彼らが辿り着く場所。そこには人間の素晴らしさ、人生の素晴らしさが溢れています。 今後、今以上に高齢化が進んでいく社会においてますます価値が高まるテーマを真摯に描ききっている作品です。 普段あまりWebtoonを読み慣れていないという方も、書籍版でぜひ5巻の最後まで読んでみてください。読む前より読んだ後の人生をより良いものにしてくれることでしょう。
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