人生に無駄な経験など皆無!仕事への姿勢が参考になりすぎるマンガ『珍獣のお医者さん』

いきなり私事で恐縮ですが、先日、恩師のお通夜のお手伝いをしました。葬祭に参列するのも久しぶり、かつお手伝い側で参加するのも初めてとあって、段取りもよく分からずちょっと緊張していたのですが、最近読んだとあるマンガの主人公を思い出して、無事にやり遂げることができました。

その主人公とは、二宮香乃先生の『珍獣のお医者さん』に登場する神無望(かんな・のぞみ)です!

『珍獣のお医者さん』

 

少しも知識がない仕事の現場に放り込まれた時、あなたならどうする?

犬が大好きで獣医になった神無望。獣医学部卒業後、犬猫病院に就職した神無。しかし、就職後になんと犬アレルギーを発症してしまい、アレルギー症状が原因で様々なミスを連発!試用期間でクビになってしまいます。

そこで神無は、アレルギーを発症せずに働ける猫専門、鳥専門、ウサギ専門の病院の門を叩くも不採用。最終的に、エキゾチックアニマル=犬猫以外の全ての動物を見る動物病院に面接に行くことに。

『珍獣のお医者さん』/二宮香乃/KADOKAWA

しかし、神無にとってエキゾチックアニマル(以下エキゾ)は未知の領域。そんな状態で、彼は獣医師として働くことはできるのでしょうか?

 

神無の「分からない」仕事への姿勢が素晴らしすぎる!

神無は、仕事の経験が同期に比べて浅い自分のことを、どうやら無能だと思いこんでいるフシがあります。それは最初に就職した犬猫病院で、アレルギーの症状で苦しみながら働いていたため、数々の失敗をやらかしてしまったから。

でも、神無は3つの凄い能力を持っていました!それは観察力と工夫力と行動力!!

アレルギーでクビになった犬猫病院で、「雑用」ばかりしていた神無。面接で訪れたエキゾ専門病院・月光動物病院で、いきなりかなりの修羅場に遭遇します! そんな中ですが、何も分からないなりに「役に立ちたい」一心で、院長である月光先生の治療を観察しまくって、培ってきた雑用スキルを発揮します!

『珍獣のお医者さん』/二宮香乃/KADOKAWA

知識と経験の無い現場では、普通は「下手に動くと迷惑かもしれない」と尻込みしてしまいそうなもの。でも、神無は指示待ちにも受け身にもならず、少しでも現場の役に立とうと観察し、すぐに動けるように工夫し、臆せず行動に移します。

 

『珍獣のお医者さん』/二宮香乃/KADOKAWA

この神無の観察力と工夫力と行動力、素晴らしすぎるし見習いたいし、仕事やプライベートに取り入れたい! そう思っていたところで葬祭があり、心に神無を宿して観察して動いていたところ、葬祭会場スタッフの方に「本業はサービス業ですか?」と声をかけてもらうことができました。ありがとう神無くん、お陰で多分、少しは恩師の役に立てました…!

 

さまざまなエキゾの生態とその治療も面白い!

無事にエキゾ専門の月光動物病院に就職できた神無。引き続き、持ち前の観察力と工夫力と行動力を駆使して働きます。その神無の目を通して、私たちはさまざまなエキゾアニマルの知られざる生態を知ることもできるのですが、これが実に多岐に渡っていて面白い!

「エキゾチックアニマル」という獣医師医学用語が、犬猫以外の全ての動物を指すとは再三紹介されているのですが、その言葉の守備範囲が広すぎるんです。

ヤモリ、トカゲ、ヘビなど、「エキゾっぽい!」と想像できるものから、可愛いウサギ、そしてなんと、ワニまで!!

『珍獣のお医者さん』/二宮香乃/KADOKAWA

目に異常があるらしいメガネカイマンのリリアンちゃん。下手したら命に関わりそうなリリアンちゃんの治療ですが、一体どのように行われるのでしょうか?

多岐に渡る生き物の生態を知りながら、想像したこともないそれらの治療法も読めつつ、自分の仕事のモチベーションまで高めてくれる、一挙三得の素敵な作品、それが『珍獣のお医者さん』!読書の秋に、あなたの知的好奇心を、珍獣で思い切り満たしてみてください!

 

 

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