暗いけど読みたくなる
読み始めると止まらなくてドンドン読んじゃいます。 が、ちょっと暗いお話です。 このスッキリしない感は酷い。。それが狙いなのかも。。 奥さんが一番酷いと思うけど、旦那も旦那でどーなのかな?と言いたいし、 他の登場人物も皆なんだかなと。。 一花ちゃんだけが素直に応援できます。
篠谷令太郎は、妻と娘から無視され、家庭内で一人、暗く狭い部屋での寝食を強いられていた。廊下にはセロハンテープが貼られ、その線を越えることは禁止されている。「ちょっと変なルールがあるだけ」そう思っていた彼に、ある女性が問いかける。「それ DVじゃないですか」家族の再生を目指す男の運命は――。(※本電子書籍は『そんな家族なら捨てちゃえば?【単話版】』1~7の内容が含まれております。重複購入にご注意ください。)
夫婦と娘の3人家族が登場人物。
だけど、その家には廊下にテープが引かれて、夫はここを超えてはいけない。
食事は一緒にしない、挨拶もしない。
ドアの音をたててはいけないし、風呂は良いがトイレはだめというルール。
主人公は、そんな生活を強いられながら生活している。
え、なにこれ?
と率直な感情とともに、怒りがわいてきた。
妻と夫両方に。
よくこんな状況になってまで一緒にいられるなと、よく我慢していられるなと。
この状態になったのは、つわりで苦しんんでいたときに夫に言われた言葉が原因だという。(ここはまだ全て出ていない?)
夫の性格上優しすぎるというか、現実を直視できない弱さのせいで、その場シノギで不用意に何か言ってしまったと推測するが、それにしても酷いと思う。
そういう言葉を吐き出させる側にも問題があると自分は思うんですよね。
妻は言葉で伝えて欲しいとかいうけど、
結局自分の価値観や先入観で曲解して、夫(というか、周囲の人間)の言葉なんて歪んで伝わっているのをみるとなおのことそう思います。
そんな夫のところに、謎の未亡人が現れて彼を救おうとするのですが、これはこれで非現実的で(今の御時世で、なんの接点もない他人をこんなに気にかけることあるか?と)正直、胸糞悪かったのですが、2巻の娘のシーン(添付画像)を読んでグッときました。
1巻までは、崩壊した家庭とそこから夫を奪おうとする、いわゆるドロドロ的な話かと思っていましたが、2巻のこの娘のセリフを読んで、
家族とは何か?
を伝えてくれる話なのでは?と思うようになり、俄然面白くなってきました。
違う人間だから、完全にわかりあうことは難しいかもしれないけれど、それでも思い合うことはできる。少なくとも赤の他人よりは。
それが家族だと思うんですよね。
娘がキーになって、今後この家庭がどうなっていくのか楽しみです。