重版出来!の感想 #推しを3行で推す
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 昔3巻くらいまで読んで完結したら読もうと思っていたので今回一気に読んでみた。ここ数年の漫画業界の流れもありつつ、編集者とは、漫画家とはというのがなんとなく理解できた。 ・特に好きなところは? 興都館の社長のエピソード。本編とは大きく関連するわけでもないが一番記憶に残った ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! おそらく色々な元ネタがありそうなのでその辺を想像しながら読むのも面白いとは思いますが、その辺を全く気にせずマンガ業界マンガとして読むのが良いと思います。
「編集王(作画・土田世紀先生)が好きだったので、
同じく漫画編集部を舞台にした漫画と知って読んでみた。
とても面白かった。
編集王が読者の心に男臭さで切り込んでくる漫画ならば
重版出来!は読者の心を人間臭さで包み込んでくるような
漫画だと感じた。
編集王が1990年代の漫画で重版出来!が2010年代だから
当然なのだが、同じ漫画編集部漫画であってもかなり異なる
世界を描くことにはなっている。
重版出来!には当然SNSとか電子書籍とか出てくるわけで。
それだけ漫画を取り巻く環境は変わり、多様化したと言える。
それは結論が一つ、という世界ではなく、
人それぞれに結論がある、という世界のようにも感じる。
編集王は、数話ごとに話を区切りながらの連載の仕方ながら
なんだかんだといっても区切りごとに土田世紀先生が
先生なりの「俺はこう思う」という感じの結論を
ドーンッとぶつけてくるラストが多いと感じた。
重版出来!は、わりと「皆さんはどう思いますか」
みたいな区切りが多いように感じた。
それはこういった時代の変化に即した結果の違いなのかもしれない。
だがそれはそれで考えさせられる凄く後味のいい区切り方に感じた。
それと単なる偶然かもしれないが
編集王の主人公のカンパチが元ボクサーで、
重版出来!の主人公が元柔道選手という設定で、
なんか漫画編集の世界ってアスリート視点での
見方や感じ方が、インドアの典型みたいな漫画家との対比で
物語として面白くなるのだろうか、などとフと思った。
時代が変わっても、その辺は変わらないのかな、と。