殺人犯の息子が事件の真相を辿るクライムサスペンス にコメントする

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なおなお
1年以上前
場面やストーリーの進展以上に心(こころ)の状態、反応に重きが置かれる回だったと思う。 冒頭の無人の車椅子は謎。 前半はほぼこちらサイドのことが筒抜けになった。残るは代理教師と同一人物だという事実くらいだろうか。 それにしても木村さつきの変わりっぷり、外見以上にキャラクターの変化が激し過ぎる。鈴はまだ面影を感じるが。さつきもまた何かを隠していないか、と疑わざるを得ない。もしそうでないのなら教え子なんだから「なぁんだ、そうだったの!別に隠さなくても良かったのに!」と微笑めば丸く収まる話だったんじゃないかと思うんだけど。身近にいてもらっては困る存在なのか?あの事件に関わり、背負ったことゆえに人格をさえ変えてしまったと言いたいのだろうか。彼女の過去もだけど、これからの動きも予測できない。 後半の会話はこれまでのふたりを象徴しているが、よくこんなんで一緒にやってこれたなと思う。事件のことを抜きに考えると、子供の頃からの思い人(擁護発言はたくさんしているし、集合写真では隣にいる)である鈴と一緒になれたのに、今いるのは好きだったあの頃の鈴ではない、つまり「違っていた」「変わらない(ではなかった)」。同情したくなる内容だ。「僕の願いは叶わないから」とはかなり悲観的だし残念ながら鈴にどれだけ伝わったのかと疑いたくなる。そしてその会話の中でテーマが投じられた。彼にとっての「テセウスの船」。 ただ1話の冒頭で主人公の心もテセウスの船に言及しており、今後改めてその場面が登場するものと思う。ちなみに場面は冬の音臼村(明音の事件のあった音臼峠?)だろうか。慰霊祭は夏なのでこの場面は発生しない。

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なおなお
1年以上前
作者の東元さんも、ここで意見を交わしたすべての方々もお疲れ様、そしてありがとうございました! 今回はエピローグ回として、佐野家のみんながそろって仲良くしているのがやはりなによりもうれしいです。今回登場の心は我々の知っている心ではないので、「良かったね」は父の佐野文吾に言いたい。この微妙な違和感が心に関する「テセウスの船」なんだろうなと思うし、であれば心が89年で亡くなることは予定通りなのかもしれないです。もちろん「僕だけがいない街」のように、ドラマ版は違うエンディングというのもアリだと思います。 映画で言えば今回は主題歌がエンディングのテロップと一緒に流れる中でのストーリーのようなイメージを感じました。そして最後の最後、ご指摘のとおり、まるでホラー映画のエンディングのような終わり方になりました。 毎回現代で登場する週刊誌によればみきおは「都内某所」にいるようです。そして最後のページでは「さっぽろテレビ塔」のそばにいます。しかも佐野家の直前に描かれたテレビ塔は微妙に景色が違うように思うので、塔からみた方角は違うものの結構近くにいるし、一体何をする気だ?という気分になりますね。週刊誌の質問にもちゃんと答えてませんし。 単行本の6巻だったでしょうか、ほとんど9話で収まっているなか、10話押し込んだのがありました。もしかしたらこの頃に残りの話数でどう締めくくるか決められていたのかもしれないです。 「もう少し掘り下げて欲しかった登場人物」、同感ですし、はっきり言って心と文吾とみきお以外は、特定の活躍回以外はモブキャラに見えてしまいますし、ドラマ化の際にこれは課題だと思います。できればあまりいじくって欲しくはないです。 木村さつきは生きていたら、結局出所したみきおの面倒を見ようとするかもしれないので、可哀想ですがいなくて良かったのかもしれないです。 鈴は整形してないこっちのほうがやっぱりいいです。ただ眉毛を剃ったのはちょっとだけ残念です。 最後に、佐野文吾「クソ父」が書いたタイムカプセルのメッセージ、事実上これが作者からの作品を通じたメッセージだと思うので、重く受け止めたいと思います。この回の心は「は?」でしたが。。 本当に皆さんありがとうございました!
ねずみロワイアル
かわいい恐怖の殺し合い #1巻応援
ねずみロワイアル
兎来栄寿
兎来栄寿
『ムムリン』や『オオカミの子』の佐々木順一郎さんのかわいい絵柄で描かれる、残酷なバトルロワイアル。 そう、まさに高見広春さんの『バトル・ロワイアル』と同じようなクラスメイト同士の殺し合いが描かれていきます。1999年に出てリアルタイムで読んだ小説が、四半世紀経った今でもこうして色濃く影響を与え続けてフォロワーを生んでいるのは感慨深いです。 基本的なルールも『バトル・ロワイアル』に準拠しており ・殺し合いは島で行われる ・生徒たちには全員爆発する首輪が付けられている ・島にはランダムで刃物や銃器など武器が配置されている ・1日ごとに禁止エリアが設定され行動エリアが狭まっていく といった具合です。進化しているのは、スマホのような携帯端末でさまざまな情報を得られるということ。ただそれもどこかで充電ができないとずっと使い続けることはできないという制約も面白いです。 殺し合いのゲームが進行する傍らで頻繁にエモーショナルな回想が挟まっていく構成もまた『バトル・ロワイアル』を思い出します。それぞれの同級生たちが、普段の学校生活では見られない陰の姿を持っていたり、非日常だからこそ剥き出しになる感情を表したりといった醍醐味の部分もしっかり描かれていて刺さります。本家も、もちろんゲーム的な部分の面白さもありつつ思春期の少年少女たちが織りなす人間ドラマの模様が名作を名作たらしめた部分ですからね。 同じネズミでありながらそれぞれのキャラクターがしっかり描き分けられているのもすごいです。外見は似ているにも関わらず、それぞれがちゃんと個性的に立てられています。そして、このかわいさがあればこそ本家さながらの酷薄な展開が引き立ちます。 血と裏切りに塗れた島で、彼らの運命はどうなるのか。どのような結末を見せてくれるのか。目が離せません。
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