人間のリアリティ
刻刻 堀尾省太
ストーリーもさることながら、刻刻は人間の描き方がよかった。とくに家族側の俗物のお父さんが印象的だった。普通バトルものでは味方サイドの人間は成長する。それは大人でも、子供でも関わらない。良い見せ場を作り、退場したり、心を入れ替えたりする。しかし、お父さんは最後まで俗物のままである。
主人公や他の人物たちも成長というよりは、見えていなかった本質が徐々に見えてくるという形をとっている。この分かりやすい成長譚でないところが、自分には面白かった。ニートの翼が急に大活躍したりもしない。力を持っている人間が、ただ力を使う。
大きな出来事が起こるからといって人が変わったようになる、なんてことはなく、その本質が出る。そういう意味だとある意味リアルだなと思った。
刻刻
「『刻刻』番外編―300日後―」これですかね?
単行本には未収録なのに、ヤフーブックストアでは無料で読めるようです。
単行本に収録してよって感じがするけどまぁ読めるからまだいいか
http://bookstore.yahoo.co.jp/shoshi-406803/
ありがとうございます。
単行本でだして欲しい...