田島列島さんの新連載
まりは普通の小学生、みちかは「竹やぶに生えてきた」子ども。ふたりは友達になるけど、みちかはまりの同級生の目玉をくり抜いて記憶を奪ってしまうなど、ちょっと危険人物です。みちかを保護したおばちゃんによると、みちかがこの先人間になるか神様になるかは、最初に見つけた人間=まりが決める、ということらしいが…。
ゆるふわちょいグロ神話風味ガールミーツガール(あらすじより)、少し怖いけど不思議な読み心地で楽しみです。

いままで高校生を主人公としたガール・ミーツ・ボーイ作品が多かった田島列島さんだけど、これは小学生を主人公にしたいわゆる百合作品─ってことで、いいのかな。連載開始早々目潰し&目玉経由のキスっていうインパクトのある絵面がきたけども…これは中々楽しみ。これまでにない、直接的な恋愛(?)描写や、グロ描写など挑戦的なかんじは受けたけど、一方で夏の空気感とかテンポのよいギャグ要素など、これまでの田島さんが辿ってきた創作を踏襲しているのもよき。

地獄の番人がイカツい鬼とかじゃなくて、工業員みたいなツナギを着た頭がトケイソウになってる人間っていうのがすごい好みだった

いよいよ明日だー!

石崎の目玉を持っていった山の人たちの見た目が、まりの生まれなかった兄と同じなのは、なにか意味あるんかな……

石崎の精神世界、グロいうえに重くてグッタリきた…
まりが石崎の目玉をはじめて食べた時点でそこそこ石崎の家庭環境はよくない状況なんだあろうなぁとは思ってたけど、まさかここまでだとは……
問題を間違えるたびに顔面をえんぴつで削る石崎が見てて痛々しかったぜ

石崎のシーンは本当に痛々しかったですね…
田島列島のほんわかタッチじゃなかったら読めなかったかも

たぶんいろいろ元ネタはあると思う。
たとえば、オーストラリアの先住民族であるアボリジニの神話には、Almudj、thaynayという名前の蛇のかたちをした山神が登場するんだけど、その神様は人類が生まれる前に大地を這って、そこが山や谷になったっていう話があるんよ。(ちなみにその神話ではカエルも登場して、湖や川を創造したって話もある)
アフリカでは、祖神であるmawuが最初に作った神様が雨季になると雨を降らせる蛇で、大地に潤いをもたらしたり、逆に世界に災厄をもたらしたりすると。
ただ、みちかとまりの場合は、そもそもの世界観が日本神話や古事記をモチーフにしてるのは明らかだし、(田島先生は柳田国男の「先祖の話」に影響を受けてると思う)そう考えるといろんなルーツの神話がミックスされてるのかもなぁとか思ったり。
個人的には、下記のリンクで解説されている【へび女房】っていう民話がそれっぽいなって思う↓

一六九 蛇女房1蛇が女に化けて嫁入りする。2出産の現場を覗かないように訴える。3夫が覗くと蛇が子供を舐めている。4正体を知られた蛇は目玉一つ置いて去る。5a 子供が目玉を舐め尽くすと、再び現れてもう片方の目を与える。 b 領主に二つの目玉を奪われて二度と現


目玉をくり抜くっていう要素は石崎に通ずるから、この場合人間との子を産んだ蛇を、異界に連れ去られて喪失された石崎のアイデンティティに見立ててるのかもなーとか思ったり。
……とか考えたんですけど、まあとにかく蛇はいろんな神秘性の象徴かなと。
クソだる長文絡み大変失礼致しました〜

たぶんいろいろ元ネタはあると思う。 たとえば、オーストラリアの先住民族であるアボリジニの神話には、Almudj、thaynayという名前の蛇のかたちをした山神が登場するんだけど、その神様は人類が生まれる前に大地を這って、そこが山や谷になったっていう話があるんよ。(ちなみにその神話ではカエルも登場して、湖や川を創造したって話もある) アフリカでは、祖神であるmawuが最初に作った神様が雨季になると雨を降らせる蛇で、大地に潤いをもたらしたり、逆に世界に災厄をもたらしたりすると。 ただ、みちかとまりの場合は、そもそもの世界観が日本神話や古事記をモチーフにしてるのは明らかだし、(田島先生は柳田国男の「先祖の話」に影響を受けてると思う)そう考えるといろんなルーツの神話がミックスされてるのかもなぁとか思ったり。 個人的には、下記のリンクで解説されている【へび女房】っていう民話がそれっぽいなって思う↓ https://eastasian.livedoor.blog/archives/2144496.html 目玉をくり抜くっていう要素は石崎に通ずるから、この場合人間との子を産んだ蛇を、異界に連れ去られて喪失された石崎のアイデンティティに見立ててるのかもなーとか思ったり。 ……とか考えたんですけど、まあとにかく蛇はいろんな神秘性の象徴かなと。 クソだる長文絡み大変失礼致しました〜
@名無し

考察めっちゃ嬉しいです!その知識量は一体あなたは何者ですか?!

最新話、地獄絵図過ぎて笑った

忘れてたけどみちかちゃんって神の力と人間の子供のアホさを併せ持った倫理観皆無の激ヤバ怪異なんだよな
マジでこれからどうなってくんだろう……色々と怖すぎる……

最新話、地獄絵図過ぎて笑った  
忘れてたけどみちかちゃんって神の力と人間の子供のアホさを併...
みちかとまり
田島列島先生 待望の新連載!
みちかとまり 田島列島
六文銭
六文銭
『水は海に向かって流れる』が、すごく好きで、自分としては数少ない著者縛りをしている作家さんだけに、この新連載は純粋に嬉しかったです。 しかも一挙2話掲載。(モーニング・ツー2022年10月号) まだイントロ段階ですがすでに面白そう。 竹やぶで生えてきた?女の子を拾った主人公。 その女の子は、なんだか普通じゃない感じで、主人公に化けたり、同級生の目玉をくり抜いたりする。 と思ったら、瞬時に場面が変わり「夢」だったのか?と感じさせるも、いや、やっぱり現実なのか?という展開が続いて揺さぶってくる。 この夢なのかファンタジーなのか、わからないまま話が進むのが、たまらないです。 同じように竹やぶに生えてきた女性もでてきて、 「人間になるのか、神様になるのかは、最初に拾った子が決める」 といったところで終了。 ぞくぞくしながら、あっという間に読んでしまいました。 特に最後、竹やぶの女の子が、人間か神かを主人公が決定させるというところ。 個人的に著者の魅力は人物描写だと思っていて、特におかれている環境(誰もが抱えているどうしようもない現実)を受け入れたり、ときに受け入れなかったりしながら、登場人物たちの変化や成長の描き方が巧みだと思っているんですね。 だから、この竹やぶから生えた女の子が、この状況下で何を感じてどう変わっていくのか、そして人間か神になるのか、楽しみでしかたないです。 おとぎ話風味なのも、絵柄とマッチしていて、すごく好きです。 今後が楽しみな作品です。
田島列島短編集 ごあいさつ

田島列島短編集 ごあいさつ

「どうすればお金のもらえる漫画が描けるのかそればかり考えていました。それでも今見れば好き放題に描いて幸運にもお金をもらえた漫画たちです」(田島列島) 連載デビュー作『子供はわかってあげない』で各マンガ賞に上位ランクインし、現在は別冊少年マガジンで話題作『水は海に向かって流れる』を連載中の田島列島、初の短編集。表題の「ごあいさつ」は、姉の交際相手の奥さんが突然部屋を訪ねてくるという”大事件”を瑞々しい感性と言葉で切り取り、かわぐちかいじ氏、さだやす圭氏に絶賛された2008年の新人賞受賞作。その後10年の月日をかけて発表され続けた珠玉の短編全7編に加え、「モーニング」誌上に時々掲載されていた1P漫画やイラストも収録。ファン必読、オールアバウト田島列島とも言える一冊です。
水は海に向かって流れる

水は海に向かって流れる

「あの人、本当は怒りたいんじゃないの?」高校への進学を機に、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、ヒゲメガネの大学教授、どこか影のある25歳OLと、いずれも曲者揃い。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まった。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす25歳OLの榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁が……。少年が家族の元を離れて初めて知る、家族の「罪」。自分もその被害者なのかもしれないが、加害者でもあるような気がする。割り切れないモヤモヤした思いを抱きながら、少年は少しずつ家族を知り、大人の階段を上っていく。前作から4年の沈黙を破った田島列島が、ユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、家族の元を離れて始まる、家族の物語。家族の元を離れて始まる、家族の物語。高1春、曲者揃いの住人たちと男女5人の共同生活を始めた直達。彼が淡い想いを寄せる25歳OLの榊さんとの間には、思いも寄らぬ因縁が……。「別冊マガジン」連載時より作家、著名人、漫画読みから絶賛の声が続々!宝島社「このマンガがすごい!2015」オトコ編第3位、マンガ大賞2015第2位など各漫画賞を総ナメにした名作『子供はわかってあげない』の田島列島、待望の最新作!
子供はわかってあげない

子供はわかってあげない

水泳×書道×アニオタ×新興宗教×超能力×父探し×夏休み=青春(?)。モーニング誌上で思わぬ超大好評を博した甘酸っぱすぎる新感覚ボーイミーツガール。センシティブでモラトリアム、マイペースな超新星・田島列島の初単行本。出会ったばかりの二人はお互いのことをまだ何も知らない。ああ、夏休み。
みちかとまり 1巻
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