ごーるでんかむい
あらすじ
『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!
くまうちのおんな
あらすじ
小坂チアキ、職業・兼業猟師。 彼女が狙うのは、“日本最強生物”エゾヒグマ……!! 北海道を舞台に描かれる、命がけの狩猟劇!!
しゃとぅーんひぐまのもり
あらすじ
“シャトゥーン”――それは冬眠に失敗し、飢えて雪山を徘徊する凶暴なヒグマ。零下40度の閉ざされた大森林で、地上最大最強の肉食獣による圧倒的な暴威になすすべも無い人間達……最悪の惨劇が幕を開ける!!
くまみこ
あらすじ
東北地方のとある山奥、中学生のまちは熊を奉る神社に巫女として仕えていました。ある日、まちは後見人(人?)であるクマのナツに「都会の学校に行きたい」と訴えた。やる気はあっても根気はない、世間知らずのまちに、心配性のナツは都会で生きていくために必要なあらゆる試練を与えていく。
じゅうけんでんせつ
あらすじ
明治初期、北海道の大地で繰りひろげられる、巨大なヒグマと武士の血をひく若き狩人・真之助との息づまる死闘!剣を手にすれば鬼神のように強かった父を殺した、巨大なヒグマに復しゅうを誓った真之助は、10年の歳月をかけてヒグマを追い詰めていく!「獣剣伝説」他、ヒマラヤに墜落してひとり生き残った少年を描いた「神の娘」を収録。
しろくまてんせいもりのしゅごしんになったぞでんせつ
あらすじ
山登りの途中、谷へと滑落した青年は、目を覚ますとシロクマの体で異世界の深い森に。人族に追われるウェアウルフの姉妹を保護した彼は、強靭な肉体とサバイバルの知識を駆使し、危険な森での生活を切り拓いていく。
僕と同世代でゲームに夢中だった人間は、少しだけアイヌ語を知っているものです。「アムベヤトロ」とか「アンヌムツベ」とか、意味は全くわからなくてもなんとなく言えてしまうのは、格闘ゲーム『サムライスピリッツ』の美少女・ナコルルのおかげなのです。このままでは一生、ナコルルに支配されるはずだった僕のアイヌ知識を更新してくれたのが『ゴールデンカムイ』です。 『ゴールデンカムイ』の舞台は日露戦争直後の北海道。主人公である杉元は、一攫千金を狙って砂金掘りをしています。戦争中、鬼神のような戦いぶりから「不死身の杉元」と呼ばれた杉元が、なぜそのようなことをしているかというと、戦死した親友の妻の病気を直すため、どうしても大金が必要になったのです。 そんな杉元に、酔っ払った男が北の大地のどこかに隠された「金塊」の話をします。そして、大金の隠し場所を示した暗号が、網走監獄から脱走した死刑囚の身体に刺青として掘られていることも…。酔が覚めた男は「しゃべりすぎた」と杉元を殺そうとします。そこで杉元はこの話が与太話ではなく真実であると確信し、謎を追うことになります。 杉元の相棒となるのがアイヌの少女アシリパ。彼女の父は「金塊」のために殺されていて、その仇を探しています。アシリパのアイヌ猟師としての知恵と知識と、杉元の不屈の精神で、彼らは北の大地を巡っていくのです それにしても『ゴールデンカムイ』の良い所は次から次に話が展開していくところですね。3巻の時点で杉元が戦った相手は熊→熊→囚人→屯田兵→集団屯田兵→熊→ベテラン猟師…大自然の脅威から新撰組まで次々と二人に襲いかかり、それを知恵と勇気で乗り越えていくのです。 『ゴールデンカムイ』にはサスペンスとド派手なアクション、異文化の知識と、面白い要素がたくさん詰まっています。中でも料理漫画としての要素を見逃してはいけません。戦い、追い、逃げる二人はとにかくよく食べます。鹿や熊はもちろん、兎やカワウソまで、捌き方から料理法まで詳しく書かれていて、なんだかとても美味しそうなのです。 脳みそから目玉までおいしく頂くアイヌの料理に戸惑う杉元や、味噌がうんこにしか見えないと拒否するアシリパさんの異文化交流ぶりも楽しく、料理が『ゴールデンカムイ』という作品の壮大さにもつながっているのです。 厳しい自然との戦いや、骨太のサスペンス、それていて生活感があるという『ゴールデンカムイ』不思議なエンターテイメント巨編なのです。