誰より早く世界を見た男・鄭和の海洋冒険記 コロンブスで知られる“大航海時代”よりも遠い時代に―――― 7度の大航海を達成させた男がいる。その名は、鄭和。中国・明の時代に実在したその男は、王朝で高い立場を持つものの、隠し持った、ある「野望」を追い、南方諸国へ航海に出ることに。生死が紙一重の海洋冒険で、鄭和が追うのは、地球上まだ誰も見ぬ「世界」か、それとも「夢」か――――
「加瀬ひかり(27)。安芸信用金庫・広島支店、営業。」「田所順平(16)。高校2年。部活、合唱部。」「若山正太郎(16)。中卒。職業、病院清掃。」同じ町に住む3人は、いまだお互いを知らない。だが、彼らには共通点がある。そして、やがて彼らは出合うだろう。ひとつの言葉の下に、ひとつのつながりの下に、そして、ひとつの覚悟の下に――。現代の広島を舞台に、苦難を抱える人々の絶望と奮闘、希望を描く 骨太ヒューマンドラマが、いま始まる。
「縁起が悪い!!」「まだ生きてるよ!!」なんて物を投げられたりしますが、仏の教えは、よりよく生きるために役立つはず…そう願う坊主が、救急病院にいます。お肉も食べます。お酒も飲みます。残さずおいしくいただくのです。遅刻もします。つい怒っちゃいます。なんでしたら、頭を丸めてお詫びいたします。患者の命を救い、仏の教えを説き、ときに弔う。生と死の「あっち側」も「こっち側」も、僧侶にして救急医・松本照円におまかせあれ…!?
近未来――核テロにより東京は壊滅し、首都は熱海へと遷都される。日本は一度解体されたはずの軍部が再び主導権を掌握、ひっ迫した国勢に乗じ、民間人徴兵に乗り出す!!一介の和菓子職人・青乃盾は社長の謀略により、他の従業員たちと共に徴兵制のサンプルとして軍事訓練に送り込まれてしまう!確実に破滅の道へと歩き出してしまった日本の行く末は…!?そして、この国の惨状を見つめ、静かに立ち上がろうとしている男とは…!?
西村ツチカが描く摩訶不思議な作品集第3弾 イラスト、装画など多ジャンルでも活躍、うっとりする線と独特の構図で多くの漫画愛好家を惹きつける西村ツチカ作品。3冊目となる短編集を、『北極百貨店のコンシェルジュさん』第1集と同時に刊行します。卒業後の母校をふと訪れる男子を描く新作読切『アイスバーン』、厄介男子とスーパー美少女が袖振り合う『P対NP問題』、月刊誌「ヒバナ」で掲載した読切『ゲームくん』、夜中の少女の部屋を幻想的に描く『ココット物語』など、本人の意欲作を計8作品収録! 前作『さよーならみなさん』から4年ぶりとなる新刊はA5判サイズ(148ミリx210ミリ)で登場、摩訶不思議な世界をちょっと大きめの判型で楽しめます。新しい世代の「マンガ」のそよ風を感じる1冊です。
『THE3名様』の“脱力系”作者が贈る! オッサンの悲哀を5・7・5の17文字に込めた川柳ショート!! あなたには悩みを共有できる友達(フレンズ)はいますか? それぞれに悩みを抱える3人のオッサンが互いに悲哀を詠む川柳ショート! 上巻には、「家族」「挑戦」「季節」「女心」をテーマにした川柳を掲載!!
ストレスを溜め込み、粘菌人間へと変質した発症者。はたして発症者は「生還」するか「死亡」するか。粘菌人間になり、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされた人間の“生きざま”を鋭く描く人間ドラマが今始まる!!
ある演歌歌手と、それを支える女たち。笑って泣いて、歌って暮らす。そんな毎日が、ずっと続くと思っていた。愛する娘の声援、亡き妻の遺したビデオ、社長のいびり、お隣さんの盗み聞き。それぞれの愛情の裏側には、静かなる葛藤があった。 ……だれの時間も、止まってはいない。「形がなくても あなたは見えると言った」演歌歌手・五木みさおは、そう歌い続ける。魂を震わす愛の歌が、再編集を経て、お求めやすい全1巻に。 ※2006年に上下巻で刊行された同名作品を再編集し、巻末に描き下ろしを加えて全1巻に構成しています。
高校生の長女・里子の心を和ませるため、ペットを飼うことにした霜月家。そこで双子の妹たちが拾ってきたのは、なんとオオサンショウウオだった!!さすらいの特別天然記念物にして自称100歳のこの生き物、酒もあおればタバコも吸う、勝手気ままなオヤジ系!!こんなペットが欲しかった…っけ!?
読めばカーリングの醍醐味がわかる! はみ出し者が歴史を作ることもある。女子カーリング選手・二風谷直歩は、曲がったことが大嫌いな性格が災いして、競技の中心地・北海道を追われ、沖縄へ… 南風原町にある沖縄唯一のスケート場に日参し、なんとかこの地にカーリングチームを作ろうとする。そして、地元で燻っていた男たちが集まりはじめ… 沖縄の輝かしいカーリングの歴史が今始まる!!
なかいま強が描く沖縄カーリング物語!
▼第1話らんぷの下/▼第2話/だんぶりの家▼第3話/女傑往来▼第4話/すがの幸福▼第5話/ドライフラワー▼第6話/裸のお百▼第7話/寒雷▼第8話/女傑走る ●登場人物/青木繁(明治時代、日本西洋画の黎明期に実在した西洋画家)、柘植(青木繁と美術学校で同期だった若き西洋画家)、すなほ(柘植の恋人で、青木繁の元恋人)〈以上、第1話〉、私(結婚生活が上手くいかず、現実とのギャップに苦しみながらも、女としての自立を目指す女性)、かんな(私の姪で将来を期待される優等生)〈以上、第2話〉。 ●あらすじ/明治42年、日本の西洋画の黎明期。天才画家、青木繁は世間に打って出ようとしていた。一方、その彼に闘志を燃やす若き西洋画家の柘植は、青木の才能を超えたい一心で、激しく自らを駆り立てながら絵を描き続ける日々を送っていた。だが、青木に対して異常なまでのコンプレックスを持つ彼は、献身的に尽くしてくれる恋人すなほのことを、愛しながらも信じられない。というのも、彼女が青木の元恋人だったからだ。そんなある日、柘植はすなほが今も青木の絵を隠し持っていることを知る……(第1話)。▼一人の人間としての自立を目指し、「看護婦人」となった“私”だったが、しかし、職場結婚後、わずか3年でぼろぼろに疲れ果てて、父親の生家へ静養のため戻る。その家で共に暮らすことになった姪のかんなは、成績も良く女学校への進学が期待されていた。かんな自身も秘かに医者になることを夢見ていた。“私”は、彼女を応援したいと考えていたが、その家族は女の医者など必要ないと猛反対しており……(第2話)。
『卓球』に己が人生を賭け、一度として悔いることのなかった燃える社長・水嶋!誰もが楽しめる娯楽スポーツの王道・温泉卓球。だが、時として競技の卓球と混同し、完璧な勝ち続けを狙うバカ者が現れてしまう。とある会社の新人宿泊研修で「卓球台の上には上下の区別はない」と言い放ち、部長相手に圧勝していた新入社員・門馬もそんなひとりだった。そこに現れた社長が、思い上がった門馬に卓球を通じて道を説く!
憧れのCBSに入社した吉岡の配属先は、その日最後のニュース番組で、夜11時59分から始まる放送時間わずか11分間の「ラストニュース」。ある日、プロデューサーの日野が放送の題材として選んだのは、代議士の2億円賄賂事件潔白の新証拠写真だった…。
SF文学の金字塔に新解釈を加えて漫画化! 時空を超えるミステリー! 西暦205X年、月で深紅の宇宙服をまとった死体が発見された。だが、どれほど歴史をさかのぼっても該当者は見当たらない。そして誰も予見しない驚愕の事実が浮かび上がる。遺体はなんと5万年も前のものと鑑定されたのだ! ネアンデルタール人やクロマニョン人が毛皮や石器を身に着けていた5万年前に、月に宇宙服を着た人が!? SF文学界の巨星・ホーガンの名作を、漫画界の巨星・星野之宣が独自の解釈を加えて描く!
▼第1話/サバンナ(第1部・前編)(第1部・後編)(第2部)(第3部・前編)(第3部・中編)(第3部・後編)▼第2話/naaTa(ナータ)▼第3話/ドラ―ある病める少女の夢― ●あらすじ/まだ人間が言葉すら持たなかった原始。密林と砂漠のサバンナを、一人の女がさまよっていた。全ての感情を全身で表し、弱肉強食の世界を生きる女は、2体の泥人形を作りあげる。しかし、女は狩人に槍で刺され殺されてしまい、その血を浴びた泥人形は、二人の嬰児に姿を変える…(第1話・第1部・前編)。●本巻の特徴/太古の昔から果てしなく続く人間の命の営みを、一言のセリフも無しに壮大なスケールで描く表題作「サバンナ」の他、インディオの穀物神話に依拠した「ナータ」、フロイトが1905年に発表した論文『あるヒステリー患者の分析の断片』に想を得た「ドラ」の3編を収録した「神話伝説シリーズ」。その名にふさわしい異色の力作。初出は「サバンナ」1974年12月~1975年7月、「ナータ」1974年10月、「ドラ」1976年7月~8月。●その他のデータ/巻末に四方田犬彦氏のエッセイ「歴史から神話へ」を収録。
主人公・雨宮瀑は母の死を契機に、超心理学研究所に勤める。そんな時、瀑に瓜二つの男が瀑の目の前で自殺。そして精密検査で瀑には脳のないことが判明した。連続する怪事件の意味は? 宇宙を、そして歴史を経巡り物語を紡いできた巨匠挑む、「人間に秘められた力」の世界!?
『フォーシーム』セカンドシーズン開幕!! 日本球界を追放され、単身アメリカに渡ったベテラン投手・逢坂猛史は救援失敗ゼロ(ノンブロウンセーブ)で見事、連続50セーブという偉業を達成、見事レギュラーシーズン優勝に貢献した。そしてポストシーズン。今度はチーム・オーナーの座を懸け、ワールドチャンピオンを目指す――!! メジャー・ベースボール漫画の決定版『フォーシーム』、セカンドシーズン始動!!
▼第1話/砂の剣▼第2話/砂の落日▼第3話/母について▼第4話/砂の呼声▼第5話/砂の兵士▼第6話/学舎▼第7話/御願さびら●あらすじ/太平洋戦争末期、沖縄の離島、前島に日本国軍の小隊がやってきた。名目は防衛。が、日本兵達は、水源である森の木を切り倒したり、爆弾を使って海の魚を獲ったりして、島を破壊していく。それだけでなく、軍隊がいるということは、敵軍の攻撃目標になるということも意味していた……(第1話)。▼日本の敗戦で幕を閉じた太平洋戦争。沖縄の山を守る日本軍“山の部隊”は降伏を拒否し、敵前逃亡をした日本兵を殺したりと、身内である日本人に当たっていた。「生き残るために戦う」を信条にしていた湧川村長が、山の部隊の説得に行くが……(第2話)。▼乳飲み子と、子供3人をかかえ、防空壕から墓の穴まで、戦火から逃げ続けた一人の母親の物語。命懸けで子供達を守ったこの母こそ、作者比嘉慂の実の母親である(第3話)。●その他の登場キャラクター/海里分校長
東京で働くサラリーマン・座二郎は、ある日を境に、漫画を通勤途中の地下鉄で「読む」ものから「描く」ものへと変えた。仕事を終えた座二郎は、今日も東京メトロ・東西線の中でペンを握り、現実を超えた通勤快速に乗車する!!
60歳、還暦を迎えた三人の女性が、同窓会での再会をきっかけに同居をはじめる? 結婚できなかった女に、愛人だった女、夫を愛せなくなった女――。人生にどこか「失敗」の要素を抱える彼女たちが、生き生きと再生していく物語。
▼第1話/茶箱広重▼第2話/縦走路▼第3話/黒まんとの死▼第4話/俺が愛した女▼第5話/陽炎街▼第6話/ほっぺたの時間▼第7話/水茎 ●あらすじ/安政5年、「東海道五十三次」で有名な浮世絵師・一立斎広重(安藤広重)が亡くなった。後を継ぎ、二代目広重となったのは、弟子の重宣(しげのぶ。本名・鎮平)。広重の名を汚さないよう懸命に努力する重宣だが、先代の妻だったお崑、わずか13歳で政略結婚させられたおかや、弟弟子・寅吉らとの間に生じる複雑な人間関係に翻弄される。やがて寅吉は独立し、実際は三代目であるにもかかわらず「二代目広重」を名乗り、生涯それを通した。一方重宣は世人から「茶箱広重」と呼ばれるようになる…(第1話)。 ●本巻の特徴/残された資料も極めて少ない、「茶箱広重」と呼ばれた幻の浮世絵師・二代目広重。不遇な晩年を送ったが、西欧の印象派の画家たちにも大きな影響を与えた彼の人生を丹念に描いた表題作の他、遭難死した山岳部員の死因を推理する「縦走路」、炭鉱夫と芸者の賭けと愛を描いた「俺が愛した女」、5歳と2歳の男の子兄弟と母親の母子家庭の物語「ほっぺたの時間」、「南総里美八犬伝」で有名な江戸時代の戯作者・滝沢馬琴と、彼を支えた周囲の人々を描いた「水茎」など、力作7編を収録した、寡作で知られる一ノ関圭の中・短編集。▼初出「茶箱広重」81年/「縦走路」77年/「黒まんとの死」76年/「俺が愛した女」76年/「陽炎街」79年/「ほっぺたの時間」86年/「水茎」82年 ●その他のデータ/巻末に浮世絵研究家としても知られる作家・高橋克彦氏によるエッセイ「一読驚嘆」を収録。
病弱な母の夢を叶えるため、外航客船のシェフを目指す飯田井子(いいだしょうこ)。小料理屋で修業に励んでいた彼女に、運命の転機は突然やってきた。彼女の夢を聞いた一人の客が、船で働く料理人を探しているという。その名刺には、有名な豪華客船の名が…! ところが数日後、井子はなぜか東京湾に浮かぶ埋立作業船の司厨員に!? ハードに働く男たちの胃袋には戦うための飯が要る! 日本史上初、ガテン系丼グルメコミック!!
▼第1話/凍土の旅人▼第2話/白い荒野▼第3話/山へ▼第4話/貝寄風島▼第5話/松花樓▼第6話/海に還る●あらすじ/1897年。カナダ・アラスカ国境付近のクロンダイク地方。金鉱を求めてこの地にやってきたジャックとフレッドは、糧食とする鹿を追っているうちに吹雪に巻き込まれた。来た道を見失い、岩陰に身を潜めるしかなかった二人だが、幸運にも現地民の老人が通りかかり命を救われる。近くの小屋で鍋をふるまってくれた老人の名は「ジング・ハ」。白人のために獣が少なくなったこの地に、ただ一人とどまっているらしいのだが…(第1話)。●本巻の特徴/フランス、イタリア、スペイン、5つのコミック・フェスティバルすべてにおいて賞に輝いた谷口ジローの最新傑作集。「ビッグコミック1」などに掲載された全6編を収録!!
愛する家族との静かな暮らし、少年の頃から描き続けてきた様々な画、目をつぶると思い出す戦時中の光景… 誰もが知るコミック界の長老が、その数奇な人生で脳裏に焼き付けた数々のエピソードを語るカラーコミック。静かな鳥取・境港の幼少時代、灼熱の南方戦線での恐怖と焦燥の日々、長年住み続けた東京・調布での日課である散歩の道行き…… そのすべてが、豊かな色彩感覚でオールカラーのショートコミック連作に結実しました。
白黒の紙面に色が見えるマンガは初めてで胸が一杯になった。 5巻の表紙に惹かれて手にとったけど、純平と山崎が握ったロープが鮮やかな赤に見えた瞬間、これはすげえ作品を読んでるなと感じた。 山崎がブラインドマラソンに出会い、健常者だった頃と同じ風を切って走るという感覚を取り戻したように、読者も白黒の世界でランナー2人を繋ぐロープだけが色がついて見える体験は、簡単には得難い素晴らしい追体験だと思う。 そして単行本しか読んでない自分としては、正太郎の只者じゃないオーラがメチャクチャ気になる...! お前は一体何者なんだ〜!!