連載の途中から読み始めましたが終盤近くのあまりの急展開に驚き、第1話から読んでみたら「全てがつながっている」事実にまた驚かされました。とんでもない作品です。 笑いたい人、驚きたい人、 新しいギャグ漫画に出会いたい人 にぜひ読んでほしい。 高い画力による常に安定した作画、キレッキレのネーム(台詞等)、もはやクオリティの暴力。作者さんの天才を通り越しもはや変態的にも思えるほどの含蓄深さに殴られるような感覚です。 画面における文字の割合はそこそこ多めにも関わらず、これほど無理なくすんなりと読ませてくるものはなかなか他ではお目にかかれないと思います。 おすすめです。
アサイ先生の「木根さんの1人でキネマ」を読んで 凄く面白かったので読んでみた。 面白いけれど判りにくい。 ギャグが難解だ、という意味ではない。 単純に、登場人物が誰が誰だか判りにくくて 何がどうなっているのかわかりにくいのだ。 少なくとも第一巻の最初の数話では。 フォローするわけじゃないが、 アサイ先生としてはチャンと各キャラを描き分けて いらっしゃるのだとは思う。 よくみれば、各キャラの服装や髪型などは 丁寧に上手く描きわけてある。 だがパッと見るだけでは判りにくいのだ。 例として添付画像をあげるが、 一番右の女子が設定上は金髪、 右から三番目の「何?」と言っている子は スカートをはいているけれど実は男子。 一番左の女子は設定上は茶髪らしい。 リエちゃんと呼ばれて揺さぶられている女子は ここでは後頭部しか見えないが、 女の子で、眼鏡をかけていて見た目は スカート男子とそっくりです。 こんな感じで、 絵は上手いのに見分けが付けにくい、というキャラ達が さらにギャグ的にデフォルメされた表情になって ハイスピードなコマ割り展開で入り乱れて動き回るので、 (少なくとも私には)判りにくかった。 ギャグ自体はアサイ先生独特と言って良い感じの とても面白いものなのだし、 それは確かにスピーディに展開されたほうが 面白いギャグだとは思うのだが、 なんとも判りづらくて読んでいて少し疲れてしまった。 だから多分、せっかく面白いマンガなのに、 読みかけて止めてしまった人も結構いるのではと思う。 ギャグ自体は「木根さん・・」に通じるような 何でこうなるんだ!とか お前らメンドクセッ!と笑わせてくれる内容で これでもかっと怒涛のように攻めてきてくれる。 なので自分好みのマンガなのだけれども・・。
この新連載はどうなるんだろう、とモーニングで様子を見ていたけど、もう面白いことが確定したので安心して楽しめる!! 八田さんが世界各地で小さく起きている民族間、言語、思想のすれ違いで巻き起こる問題を知性とちょっとした格闘で解決!解決したらまた次の現場へ急行し、その地域の言語や慣習、政治など多角的にみっちり叩き込んで問題へ挑んでいく。 世界中を交渉して回る解決屋! その仕事の名は、「地政学リスクコンサルタント」! もう、こんなの間違いなく面白いに決まってる! 『MASTERキートン』好きな人にはぜひオススメしたい。 キートンは考古学者兼保険屋だけど、元軍人で戦えるし、それぞれの土地に詳しい必要があったり争いの仲裁を行ったりもしていた気がする。 すっごくざっくり言うと、立場や職業こそ違えど八田さんも似たようなものだ。 実は『勇午』をちゃんと読めてないのでいつか読みたい。ふわっとしか知らないけど同ジャンルなのかな。 まず、タイトルにもある「紛争」。 何を持って紛争と呼ぶのか調べてみた。 『一般的に「紛争」とは、「少なくとも2つ以上の主体が、希少な 資源(富や権力など)を同時に獲得しようとして相争う社会状況」と定義される』 この漫画で最初に出てくる事例がとても分かりやすい。 イングランドとアイルランドが揉めるという内容。 まさに、2つの主体が争う状況なわけでそこで八田さんは華麗に解決するかと思いきやわりかし腕力でねじ伏せている。それもたまには必要だよね。 八田さんのネーミングって「切った張ったの世界」って言葉から来てたりするのかなって少し思った。 https://comic-days.com/episode/10834108156713454523 そして、2話から描かれる呼び出された土地はミャンマー。 「歴史・宗教・政治・経済・軍事・エトセトラエトセトラ」を一週間でビッチリ詰め込んで挑むが・・。 「ミャンマー企業紛争編」から「タンザニア魔女狩り騒乱編」へ。面白い~! 世界を少し移動すれば何かしらで揉めている。 具体的にも抽象的にも何かしらの境界線があれば揉めるのが人間だ。 八田さんの旅が終わることはあるのか?お金次第? 人や場所、環境が変われば揉める内容も変わるので一生楽しめる漫画になるんじゃないかとワクワクしている。 単純に、国際情勢へ興味を持つきっかけにもなるし! ありがたや~! 作者の過去の読切がこちら。 主人公のキャラクターが少し似てるかも? 『定時退社でライフルシュート』 https://comic-days.com/episode/10834108156637582721
『ギャングース』『マーダーボール』の肥谷圭介先生新作! ある程度は読まないと何の話か分からなそうだけど、最初のカラーページとタイトルからしてきっとボクサー漫画に違いない!“巨弾拳闘新連載”だからきっとそう! けど、異色!始まり方はあまりに異色! いじめられっ子と思われる高校生が駅で不良に絡まれるかわいい女子高生を助けるよう命じられヤバそうな奴らから助けようとするが・・。 主人公の力は果たしてラッキーなのか?それともセンスの塊なのか!? いつボクシングをやってくれるのか!? 基本的に逃げてるだけにしか見えないが・・? 話がどう転がっていくか既存のボクシング漫画と違いすぎてずっとワクワクしながら読めちゃう! 何をやってもうまく行かないこんな世の中で、平凡で友達もいなく才能もなく兄は引きこもりでどうしようもない毎日を過ごしていると思っている彼にはおそらくボクシングの才能があるのだ、それもとびっきりの! このなかなか分かりやすくは才能を自覚させない焦らしてくれる展開がたまらない。 普通は1話目で自覚してスタート切りますもんね。 普通は、主人公が不良だったり強さに憧れだったりがあったりしますもんね。 それがないんだなー。いいなあ。 代わりに、主人公のずば抜けたしぶとさと図太い根性を提示してくれる。 物理的に「戦う」ことが日常にほとんどなくなってきた社会だからこそ、戦う状況が起きる必然を話の流れで持ってきてくれているので、すごく違和感ないのと、戦いが単純な肉体の暴力だけじゃないというのも魅力。 現代的な武器としてSNSを使うのがいぇーいという感じ! ラッキーパンチなのかそうではないのか、見る人が見れば分かる! 血が沸く!肉が踊る! これからの展開が楽しみすぎます。 タイトルは『僕xスター』 僕がスターダムにのし上がる話でしょうきっと! スペルが「BOXSTER」なので、誰が見ても分かるように、X(エックス)はカケルの記号としても使われていて、「僕」と、星のスター「STAR」とボクサー「BOXER」を混ぜた造語でまたいいタイトルですねー。 順調に行けば2020年2月末に発売かも?とのこと! https://twitter.com/hiyagoose/status/1206424738320408576?s=20
あらすじは亡き母に純金の墓をたてるために奮闘する少年・岩太の活躍を描いたアクションコメディと括ることは可能ですが、この漫画の面白さを伝え切れていない。岩太は直情型の特殊品種なので行動が常軌を逸している。それに対しての周りのツッコミのセンスがむちゃくちゃいい。こち亀で言うと両津の行動に対して大原部長のきついと一言みたいな感じだ。 基本が悪事を見つけた岩太がげんこつで解決するのだが爆弾を投げたり、電気鰻を使ったりとゲンコツよりも強い武器も使う 物語の展開も早くあっという間に読みきってしまった。中沢啓治なので暗いかなと思ったがエンターテインメント性に溢れた傑作だと思う
※ネタバレを含むクチコミです。
アルマとは一体?! 壮大なSFで、先が読めなさすぎて、ハラハラドキドキ! 1巻のみ無料で読んだので、続きも読みたくなりました。
お試しで1巻が無料で読めました。 描写やストーリー展開が工夫されていて、 『えっそーなの?』とびっくりしながらどんどんストーリーに引き込まれていく感じ。 切なくて苦しくなるけれど、先が気になりすぎるので、2,3巻も読みたい。 絵も、登場人物の描写も繊細で素敵です。
共感したり不快になったり自分の汚いところを見たり、心が忙しくなります。 とは言ってもそこまでアブノーマルな感じではないので、気軽に読める変態漫画です。
天才ですよね。 読めば読むほどエモいです。本官くんが大好き。
母・美哉を亡くした久留里と、彼女を預かる美哉の甥・温巳。彼はかつて美哉に「捨てられた」過去があった……美哉の共通の思い出を「食」に見出しながら、毎日の弁当と食卓を積み重ねて家族になろうとする、二人の日々の営みの物語。 ----- 研究者として職を探す高杉温巳。彼の専攻は「地理学」である。 近代地理学の祖・フンボルトを引き合いに出しつつ温巳は、久留里と美哉を「全部見る」事で、二人ときちんと向き合おうとする。 それはかつて、家族として家事をしてくれていた美哉に甘え、酷い態度を取ってしまった後悔からだった。温巳の頑張りは空回りするが、久留里は彼を信頼し、二人は少しずつ、家族になっていく。 そんな日々を描く本作は、登場人物の姿勢を超えて、作品そのものが、フンボルト的「全部見る」方法論で描かれている。 この作品では ●久留里と美哉と温巳の家族物語 ●久留里の学校、友人、恋愛事情 ●温巳の属するアカデミズム界隈 ●中部地方の地理学的案内 ●高杉家の食卓→弁当のレシピ と、盛り沢山の内容を、有機的に関連させつつ纏めており、一話の内容はかなり濃い。 ほんの六年間でも、毎日の事象を結び付けつつ積み上げる事で、温巳と久留里の絆は、次第に確かなものとして描き出され、読む側は思い入れを増してゆく。 (美少女とひとつ屋根の下的な)ファンタジーなあらすじからは想像のつかない、細やかさと温もりのある「記述」の積み重ねに、強くこころを動かされる、そんな作品。 地理好き、中部地方好き、昆虫食好き、弁当や日常の食卓にアイデアが欲しい等、様々な興味からこの作品に触れて欲しい。
バスケ好き不器用な男子と身体能力抜群イケメンの組み合わせ。いやぁ〜青春してるなぁ〜!噛ませの他校の不良部員たちも良い仕事してます。飛び抜けて絵やストーリーが優れているわけではないものの、扉絵の萩尾望都先生のコメント【爽やかで楽しい!コメディセンスもgood!です】というシンプルな感想が全てだと思いました。
幼い頃から切磋琢磨してきた親友と共に、プロ野球選手となった主人公。 サヨナラ試合をきっかけに親友が失踪してしまう…。 野球の中に人生があり、人生の中に野球があるような人達の物語で、上手く行くことばかりではないけど、読んでいてとても爽やかな気分になれた。あらためて野球って良いものだなと。 全体的に上手くて引き込まれるシーンが多くて、特にピッチングのフォームとか、描き方がとにかく凄い!(語彙力) 魚眼レンズのような風景もハマっていて、物語そのものに心地よい広がりを感じました。
恋愛マンガで数学となると、何事も理屈で考える人間が答えのない恋愛に振り回される話と予想はつきそうなもの。まぁそれで大体合ってるんだけど、意外と出てくる数学のモチーフや小ネタが本格的で面白かった。 「2人は平行線なので交わることはない」は双曲幾何学では否定されるので、数学好きはこれを見た瞬間フラグだなと思うはず。あとはどうやってそれが回収されるかなんだけど、これがめちゃくちゃロマンティックで溶けてしまいそうになる。
両親を惨殺された少女・安岡紫音は、犯人を見つけるべく将棋界へ足を踏み入れる…。 将棋マンガとは思えない物騒な設定ながら、サスペンス要素と将棋の相性は、そこまで悪くないなと感じた。 主人公の紫音がとても良い子なので、純粋な将棋マンガ要素だけで充分な気もする。あと、羽仁真名人が格好良しです。 作画の柔らかいタッチの絵柄の時は好きなのだけれど、ちょいちょい劇画っぽい絵になるのh、あまり合ってない演出のように思えた…。
ツイッターで一話を、スペリオールの特別掲載で二話を読んだ 人間の知性を持ちながらゾンビ化した主人公が、人間という食糧危機瀕するゾンビ社会を救おうとし、人間養殖の警戒をはじめる。このあらすじだけでもう面白い。しかもその計画のキーとなる人は……。 まだまだゾンビものってまだまだ捻れて、可能性があるんだって思わせてくれた。気になった人はURLを載せておくので、ぜひ読んでほしい https://twitter.com/TOMOYASUkunita/status/1210048141719814144?s=20
主人公・日向 光 知力、行動力、実現力には目を見はるものがありますが何よりもの武器は美しい面構え。その美しさで何もを魅了し、掌握し、思うままに世の中を動かした男の最期をぜひ見てほしい。 すべてはその一瞬のために重なっているとさえ思わされる物語です。 おすすめです。
巻末には「刃牙道」と描かれ、タイトルには「魔法少女フラグレス」とあったので、ついに魔法少女編か……と思ったが、そんなことはなかった。 内容は元魔法少女の24歳の大学生が、また魔法少女をやらされるというもの。キュ○べぇみたいなマスコットキャラが適度に邪悪でよい。こういう類のテンプレを超えるものはなかったが、普通に面白かった
タイトルはメイドイン「ごくどう」ではなく、メイドイン「ヤクザ」とのこと。 シャバに戻ってきたヤクザが新たなシノギに活路を見出すまでのお話。 序盤からコツコツと、丁寧なフリが積み重ねられ、ラストのオチでは「そうきたかぁ〜!」と思わず笑みが溢れた。 ヤクザが時代とともにキャラクター化され色モノ漫画っぽくなるのは哀しくもあるが、コレも時代の流れということなのかなあ。
むかし暗かった同級生、白井さんが馴染みのプラモデル店の店主になっていて、プラモデルを作っており、話をするという物語。 が、会話がどうこういう前に白井さんの露出度がめっちゃタケぇ。プラモデルについて熱心に語るのはいいし、分かるけど、主人公も八割くらい胸のことしか考えてない様子だった。気持ちは分かる
とても面白かった。女子のほうが男子よりも身長が高かったら、小学生たちはどんな関係性を築くんだろう。そんな疑問を素直に反映したような世界が広がった作品。 この作品の重要なところは「男女が逆転した世界ではない」ということ。女子がちょっと粗暴で男性的、男子が大人しくて女性的という構造はたしかにあるものの、安易に反転しているわけではなく、あくまでそれぞれの「異性」らしさがある。この結末に持っていけるのはさすがのカラシユニコ先生だと思った。
今の時代の女の人の人生って感じでとても面白いです。仕事と恋愛とっていうバリバリ働きたい人なら誰しもが悩むところがリアルに描かれているので読んでておもしろい!
若かりし新海誠の自主制作短編アニメーション『彼女と彼女の猫』が17年の時を経、『ブルーピリオド』でブレイクする少し前の山口つばさによりコミカライズされた。なんだその強い組み合わせは。つまらないはずがないではないか。 冒頭、『秒速』を観た人ならすぐに「ぽいな!」とピンとくるであろう文学的なモノローグから始まる。そしてやがて『秒速』や『言の葉』などを観たことのある人は、先の展開を予感して苦い気持ちになるだろう。しかしすぐに、山口つばさの筆力にめちゃくちゃ引き込まれ、さっきの嫌な予感などどうでもよくなる。『ブルーピリオド』のファンが現在この本を読んでもなんら物足りなく感じる要素はないはずだ。素人目ながら作者の才能は当時すでに完成の域に達しているように見える。 主人公の一人である「彼女」が抱える、人生の意義とか将来への不安や葛藤とか人間関係のわだかまりとかそういう普遍的な日常の懊悩を、「彼女に好意を寄せるペットの猫」という極めて独特かつ区切られた視点から描ききっている。ある意味、新海イズムを読み解く手がかりになりうるエッセンシャルな作品のように思える。この話をしだすと長くなるのでまた別の機会に…… この作品でとりわけ印象に残ったのは、まずひとつは主人公の片割れである「猫」の「彼女」に抱く愛情が形を変えていく様だ。与えられる側から与える側へ、恋から愛へ。取り巻く状況も、感情も目まぐるしく変わっていくなか、しかし交わす言葉を持たない二人は表面上変わらず側に在り続ける。「猫」が「彼女」の日本語を解している描写はまったくないということに、後半まで読み進めてようやく気がついた。お互いにお互いの考えていることがわかっていないまま奇妙な割り切った信頼関係が築かれているのだ。 もう一つは、漫画のレビューを書くとき毎回言及している気がするが、「彼女」が非常にチャーミングであることだ。『ブルーピリオド』には可愛い女子あるいは恋愛対象としての女子がほぼ登場しないため、山口つばさがこれほどのやり手だとは全く予想しておらず、無防備な後頭部から殴られたような衝撃を受けてしまった。ブルーピリオドはまだまだ続きそうだが、今後主人公の青年が恋をするような展開があるとすれば、少々気を引き締めて読まねばなるまい……(?)
東京でバリバリ働いて地元に戻ってきたユキノと地元で主婦をしている道子が20年ぶりに再会を果たし、はじまっていくお話。 4巻まで読んだが、これどーなっていくんだろう。 地元帰ったアルアルとか女性の思いとか悩みが詰まってて、現実的だなあと思った。 私的感情は二人とも各々自らの幸せな道を歩いていってほしいと思う。
アメリアのパワーに圧倒されます。 そして、忠実なコナーとの関係性。 二人でいればどんな状況でも立ち向かえるはず。 カリフォルニアに到着するには、まだまだ困難に見舞われると思いますが、何事にも全力で立ち向かう二人なら大丈夫! ずっと、応援したい♪
超お堅い課長が仕切る経理課に、明るいギャルが入ってきて課長を翻弄するギャグ読み切り。真面目人間とチャラいギャルの組み合わせはテッパンですね!永遠に見てられる…
最強の姉・東村アキコを持つ漫画家・森繁拓真は、姉と編集の言われるがままにグルメレポ漫画を描くように指示される。 はじめは姉が店を決め、姉と編集と三人で食べに行き、レポートをするというスタイルだったが、ご存知の通り東村アキコは超多忙。そのうちに店だけ指示されてひとりで行かされたり、時には「たまにはお前が店決めろ」と無茶振りされたり…本書の趣旨の通り、いいなりゴハンだ。 他のグルメレポ漫画と違うのは、料理ジャンルに偏りがあること。バランス良く色んなジャンルのお店を紹介!という気持ちは微塵もない事が読むとわかるはず。 しかしそれで成立しちゃうのは東村アキコの力だと思う。たとえ連続でホルモン屋を紹介されても、全部美味しそうだから行きたくなる。 あとは、広くて濃い人脈を使ってゲスト作家も多数呼ばれている。弟の方も清野とおるや押切蓮介など癖の強い方面の作家と仲がよく、それによりマンネリせずに2冊いっきに読み切れる。 一部を除きお店情報もちゃんと載ってるので、単純に美味しいお店を知りたいという人にもおすすめできます。 個人的には、弾丸で韓国旅行に行くエピソードが好きで、本気で韓国まで焼き肉とフライドチキンを食べに行きたくなりました。近々実現させる!
よくニュース等で「戦争の悲惨を後世に伝えなければなりません」と言われてるが、戦争体験を伝えられるひとがほとんど残っていないのだから、これはもう実際の被爆体験から生み出された作品を読み継いでいくことが、戦争を経験してない世代にとって、以前より重要な事になってきたんじゃないだろうか。 はだしのゲンは戦争の悲惨さ残酷さを知るのによい作品で、これからもずっと読まれ続けてほしい。
良かった点 ・たろーと辰巳の友情はいつ見てもいい 総評 ・球を投げている間に観客が長い解説をしたり、練習シーンがほとんどなかったり、冷静に見ると主人公がかなりやばい感じとか色々あるけど読むと感動する。
妻が亡くなってから一人娘が自立するまで頑張ってきたお父さん。 ひとり暮らしが始まった今、どう暮らしてゆけばいいか迷っていたときに、かつて若い頃に追いかけていた元アイドル・ゆりあと競馬場で奇跡のように出会う。 終活も考えていたけれど、ゆりあとの距離もいっきに縮まり、心には青春時代のときめきが舞い戻ってくる。こんな夢みたいなことがあるんだろうか…な第一話。 「オオカミの住処」「あのコと一緒」など女性誌で活躍してきた藤末さくら先生の新連載。新天地・グラジャンむちゃでどう展開されるのか…注目してます!
響の対戦相手がどんどん強い権力者になってこれ以上強くなりそうにないとおもったら完結してた
良かった点 ・1話完結で読みやすい ・難しい内容ではないので寝る前に読むのにちょうどいい 総評 ・古谷三敏のうんちく漫画はどれもいい
アパレル店で働くかっけぇ彼氏の元に、可愛い彼女(大学生)が服を買いにご来店。そして更衣室で破壊力抜群の密着イチャコラ展開爆発。 これだけ距離が近いと、男女の身長差や、手足のサイズの違いがハッキリ分かる。というかその部分を魅せるのがマジ巧い(とくにすごいのは腰)。これを読んで平静でいられたグフタ読者はいないだろう。
元地下アイドルの「レイ」と、格闘技のインストラクターを目指す「ハル」。 それぞれ、別の道を歩んでいた二人が行き着いたのはプロレスだった…。 すれ違いから始まりながらも、二人とも今まで散々傷ついてきて葛藤する描写に心を動かされました。 特に自閉症を抱えているハルの荒ぶり方は、読んでいて辛いものが。 昔のプロレスのイメージとは大分違って、様々なタイプの選手が増えているのでしょうか。 最近のプロレス事情に詳しい人の感想も聞いてみたいところ。
と、つい言ってしまいそうな構成と絵の上手さ。 この作品では、不良と柔道の出会いが描かれてるが、 どんな構図のアクションでもかかってこい!という技を感じました。 タイトルも最高。
中学3年生の夏休み。 勉強はできるが進路が決まらず、近くの川辺でブラブラしている主人公。 気になる女の子を遠巻きに見ていると、変なホームレスに絡まれることになり・・・。 15の青春時代の漠然とした感情だったり、何もかも納得いかない気持ちが とても伝わりやすく描かれている。 終わり方もまた別の物語の始まりを感じさせるもので素晴らしかった。
今年の四季賞の中で、個人的には一番好きな読切。 かずはじめ漫画のような空気感で、淡々と進むストーリー。 セリフは少なくても、荻野の孤独や悲しみが、ひしひしと伝わってきた。 これこそが荻野なんだと。
大正ぐらいの時代背景だろうか。 先日ハマった「絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男」の著者さんの他の作品はないものかと思ったらずいぶんと毛色が違う素敵な作品が連載中(たぶん)で、一気に最新巻まで読み終わった。 絵もキレイだけどキレイすぎず何処か味があり、ストーリーはよく練られていてまるでジャンプの王道のような展開ではあるものの少年向けではない描写も多く…と思ったけど「鬼滅の刃」もよく考えたら少年向けじゃなさそうなのになと思ってしまった。 世の中は進んで化けているのだなーと1人納得しました。 面白いのでぜひ。
サッカー未経験者のつくしがサッカー名門校聖蹟で活躍する青春マンガ! 人一倍の努力をし、驚異的なスピードで成長を成し遂げ試合出場をもぎ取ったつくしはチームの心臓へと変化していく。つくしの努力そして個性あふれるチームメイトを見逃すな! おすすめ漫画です。
いつの時代に読んでも度肝を抜かれるセンスと勢い。永遠に受け継がれてほしい作品です。
ほんますごかったいい歌でした涙が出そうでした感謝しますありがとうございました
「これを読んで人生が変わった」と言っている人がいたので気になってた作品。初めて読む三宅乱丈作品としてもオススメできると思います。 人間の記憶には「ヤマ」と「タニ」がある。その人を支え続ける記憶が作った「ヤマ」と呼ばれる場所と、その人を痛め続ける記憶が作った「タニ」と呼ばれる場所。他人の脳内に潜り込み、この二つの場所を操作する能力を持つ者は「ペット」と呼ばれ、彼らの力は組織によって悪用されていた。 ペットになれるのは現実社会に適応できないようなヤマもタニも持たない子供達で、その素質を見抜けるのはペットとしての能力を持つ者だけであり、自分のヤマを共有するので絆は深くなり、親子のような関係でもある。 ヤマとタニというオリジナルな発想も、ペット同士の複雑な人間関係や心理描写も、めちゃくちゃ面白くて夢中で読んでしまう。2020年1月からアニメも放送されるので楽しみにしている。
とあることで人を呪ってしまったが為に、「人の幸せを叶え続けなくてはならない呪い」を受けた男。 そして、幼い頃から人には見えないものが見え、いつまでも漫画家になる夢をあきらめられない男。 二人の悩みと葛藤の時間を描いた物語。 もし自分が同じ呪いを受けたとしたら、どうするだろうか。 たとえ魔法のような力を持ったとしても、表面的な問題しか解決できないかもしれない。 本当の意味で人に優しくするのはなんと難しく、心が痛くなる行為なんだろう。 あと、少しでも漫画家を目指したことのある人にとっては、読むのが辛いシーンの多いかもしれない。
なんて初々しくて、清々しくて、切なくて ・・・。 素敵な作品なんでしょう。 一冊読んだだけで、映画を見終わった感覚になりました。 小学生のひと夏の経験とは、言えないもっと大きくて深い感じ。 心が揺さぶられます。 是非、手にとって読んで欲しい!!
仕事には、‘’人‘’が必要。 その人によって、人生が変わると言っていい。 出会いによって、刺激を受け、生産性も上がるが、相性がある。 それを我慢しなきゃどうにもならないこともあるが、全てを第一印象だけで図ってはならない。 年齢を重ねてくると、感覚的なものが備わってきてうまく立ち回れるようになるが、漫画家と編集担当者は、1対1の関係でなかなか逃れられない。 出てくる登場人物が、皆個性的で、面白い。 私的には、妻のあずみさんがかっこよくて好き♪ 早く続きが読みたい!!と思わせてくれる作品。
OLの野々村ももの趣味は、祖母の形見の着物で外出すること。四季折々の柄を取り合わせ、特別な自分に変身!友達と、家族と、そして素敵なあの人と……軽やかに情緒を纏って巡る、関西周遊記。 ----- 週末になると、ももは外出先を選び、そこに似合った着物を選ぶ。そして、着付ける手順が毎話2〜3ページ費やして、丁寧に描かれる。 楽しい時も辛い時も、気を取り直して、すっと背を伸ばし、着物に袖を通す。ゆっくりくるりと帯を締めると、不思議と気持ちが華やいでいる。その瞬間、ももは「特別な女の子になる」と言う。 これは……「変身物」だ。 そう、魔法少女とかのアレ。 派手さはないけれど、確かに非日常の衣を身に纏うことで、奥手なももは、恋に新たな目標に、前向きに頑張れるようになる。毎話の着付けシーンは、特別な自分になる「変身シークエンス」のようだ。 勇気をもらえる、綺麗で落ち着く「魔法のドレス」としての着物。 この物語は、休日に日常を離れ、着物という法衣を着て世界を彷徨う、大人の恋の冒険譚……と言えるかもしれない。 ままならない恋模様に、ももが健気に頑張る姿を追いながら、ももが訪れる、着物が似合う関西の素敵スポットをチェックして、楽しみたい。 その内に着物の専門用語も、何となく耳慣れてくるので、大丈夫! 第5巻が2020年1月9日発売!
2017年にPixivで読んで衝撃を受けたハチャメチャにすごいやつ。まず絵がとても良いんですよ。生々しさと繊細さの両方を兼ね備えた画風、心の動きを見事に描写する美しいコマ割り、そして2人のコミカルな部分を表現するのにピッタリな独特のデフォルメ。最高すぎます。 そしてなにより**2人の人物像がすごく解像度が高いのが、良い。** 主人公の月島一騎(いっき)と先輩の唐木田透真はともに美術講師を努めるクリエイター。いっきは「誰かを好きになるけど性欲は一切ない人」。唐木田は「自分を好きになってくれた人の気持ちに応える人」。 どんなファッションが好きとか、お互いのいないところでどんな風に振る舞っているのかとか。**読み進めていくうちに2人のことが実写映画のようにハッキリ見えてきて、存在感が本当にすごい。** https://i.imgur.com/ln6cZ2P.png (『初恋、カタルシス。』鳩川ぬこ) 出会い、破局、交際…1年にわたりいろいろな場面での2人のやりとりを追っていくことで、大長編を読んだような充実感があります。 この作品は起承転結のストーリーがある物語ではありません。2人が壁を乗り越えたり、何かを手に入れたりという大きなゴールがない。そしてそれが、この物語の最大の魅力だなと思います。 **2人の日常をただ切り取って、絵と文章で丁寧に心の動きを追っていく。**あまりにも良すぎる…最高です。 そして**「まず恋愛をすることに焦点があって、それを語るうえでいっきのノンセクシャルの部分について言及が必要不可欠」**…という話の構図が作品を洗練されたものにしていると思います。** https://i.imgur.com/wscQM9W.png (『初恋、カタルシス。』鳩川ぬこ 「この部屋物が多くてバカみたいだ」っていうセリフは悲しみの底にいる人にしか出てこない素晴らしいセリフだと思います) 「本屋でどの本棚に置くか」と言われればBLなんだろうけど、一つの恋愛漫画としていろんな人に読んでみてほしい作品です。 https://www.pixiv.net/en/artworks/66054688 https://manba.co.jp/boards/111584 【おわりに】 「フィクションであっても正しく(理想的・模範的)に描かれるべき」という当事者の方の主張について意見することは避けますが、私は「初恋、カタルシス。」の描く現実的な不完全さ(唐木田の無理解・性暴力の強要)を理解したうえで大好きです。
連載の途中から読み始めましたが終盤近くのあまりの急展開に驚き、第1話から読んでみたら「全てがつながっている」事実にまた驚かされました。とんでもない作品です。 笑いたい人、驚きたい人、 新しいギャグ漫画に出会いたい人 にぜひ読んでほしい。 高い画力による常に安定した作画、キレッキレのネーム(台詞等)、もはやクオリティの暴力。作者さんの天才を通り越しもはや変態的にも思えるほどの含蓄深さに殴られるような感覚です。 画面における文字の割合はそこそこ多めにも関わらず、これほど無理なくすんなりと読ませてくるものはなかなか他ではお目にかかれないと思います。 おすすめです。