山岡士郎の知識、味覚の鋭さに舌を巻きます。あそこまで舌が肥えている人が料理人にならずに新聞社に居る事は少々勿体ない気はしますが、東西新聞の「究極のメニュー」企画に携わることが彼の運命だったのだと思います。父親の海原雄山とは確執が有り許せない気持ちも分かりますが、士郎の並外れた味覚は父親譲り、雄山の血を受け継いだもので関係を切る事は出来ません。食べ物がメインのこの作品ですが、士郎と雄山、つまり家族間の問題もこの作品の大きなテーマになっています。食については驚くほど細かい内容が沢山出てきて一般常識以上の知識が得られます。食べ物関係の仕事をしている方には特に面白く参考になる様な話もあるのではないでしょうか。そうでなくても食は私たちの生活に無くてはならない大事な物、誰が読んでも興味深くとても勉強になる作品だと思います。
このマンガの始まり、時代背景はバブル経済の絶頂期。地上げなんかが横行していた90年代。カネさえあれば何でも出来ると日本人が大きな勘違いをしていた時代です。 21世紀の十代からすれば歴史の教科書で読んだことがあるかな、という程度の認識でしょう。 それだけに、今になって読むと異世界感半端ないです。下手な転生ものやSF、ファンタジーなんか太刀打ちできないです。 そして、作者の椎名先生の出世作で、当時の彼が「面白い」と思ったものを全部詰め込んだ作品です。 特に物語やマンガを書くことを目標としている人ならば、その情熱や、それとは裏腹の冷静な伏線回収、オチの付け方はきっと目標になるはずです。 同時期サンデーで連載されていた、「H2」や「らんま1/2」に勝るとも劣らない名作だと思います。 グラップラー刃牙と同年連載開始なんですね。
端的にいえば、人の道を外れたような野生児、本能のままに行動する悪ガキの成長を描いた物語が『俺は鉄平』。アラフィフ前後の方にとっては思い出の漫画として記憶に残している方も多いでしょう。 特になにごとにも囚われぬ鉄平の自由さに引き込まれた方も多いはず。 視聴率は低迷したもののゴールデンタイムで放送されたアニメの主題歌は有名、軽快なリズムから“カエル、カエル、カエルのおへそに花活けて~それでもダメならダイナマイト、ドン”このサビの転調が印象的でした。 アニメは見たことがあるけれど内容は覚えていない、主題歌は知っているけれど内容は覚えてない方は読んでみることをオススメします。 『ハリスの旋風』を1970年代後半にアレンジしたような印象の作品です。
ナルトの息子ボルトをはじめとした次世代の忍び達の新たなる戦い。それぞれが親の能力や性格を受け継ぎ、先代に負けず劣らず、魅力のある世代になってます。「ナルト」をアニメ、漫画で親しんでいたファンは多いと思いますが、これを二番煎じだと思って読まないでいるのはもったいないです。
少年マガジンではクライマックスに近づいており、もうすぐ完結すると思うと感慨深いものがあります。 義理のの妹と姉どちらを選ぶかと言う究極の選択。 ネタバレになるから詳しくは言えませんが、最終的にこんなシリアスな刺激的な漫画になるとは誰が予想したでしょうか。
ここで無料2話読んで、あ、これ、紙で読みたいと早速買いに。 初めての本屋さんだったので(他が開いてない)なかなか探せず検索端末でレシート出すと『スタッフに声かけて』 ……なんで?と思いながら こんな時にすいませんと思いつつ受け取ってレジへ。 ゲイ漫画が嫌い、とかじゃなく、昔からこの方の絵、あんまり好みではなかったのだが、ただの食わず嫌いだった模様。 ただ字が多い笑 そうかこういう人だったのかー。 ドラマは見ていたけど、いい配役だったのね、と改めて。 朴訥とした西島さんや拗ねる内野さんをフフフと思い出しながら読みました。 これから楽しみが増えた。
「サトラレ」って似たようなタイトルの作品があったな〜と思って読んでましたが、これスピンオフに近い作品だったのですね。私はサトラレは読んでなかったのですが、とても面白かったです。 まず、主人公のサトラレ千景ちゃんは天才だけど、多くの人には心を閉ざしていて心の中で不安であったり悪意のある罵詈雑言を日常的に周りに発信しています。 でも何か憎めないというか、思考にシンパシーを感じました。ちょっと面倒な子だけどたまに友達を心から心配する気持ちが漏れ出たときなど、かわいいところがあります。 また、サトラレを全面サポートする同世代の子たちは公務員という設定で、子供と大人の間の何とも言えない10代後半の気持ちや考え方がとてもリアルです。 新たな仲間や、思いもよらない敵対者が出てきて、千景はさらに心を振り回され始めるのですが、それが全部周りに伝わっている設定、それを優しくケアする未成年公務員たち、斬新な設定と笑いうまく取り入れた素晴らしい作品だと思いました。
XEVECという名前で思い出しましたが、2011年に「コンプライアンス-絶対法隷都市-」で、いろんな意味で有名になってしまった原作をリメイクした作品っぽいですね。 細かい設定は変更されてると思いますが、より法定物理バトル要素を強めているようで、結局は屁理屈&力技の戦いになっていて、エンタメとして面白いと思いました。 現実の法律に照らし合わせている部分が数多くあるので、トリビア的にも楽しめました。 奇しくも現実世界においても、屁理屈みたいな解釈で法律を捻じ曲げたりする、この漫画みたいなことが行われている今、読むべき作品と言えるかも知れません。
見た目が派手で遊んで見られる主人公とクールに見える不器用な上司との恋。絵がとにかく美しくて気になっていた作品です。ベタベタな恋愛漫画でもなく、エロ漫画でもなく、話として読ませる内容でした。不器用で純粋に生きている人に読んでほしい作品です。恋愛不感症というタイトルとはちょっと違う内容とも感じましたが、面白かったです。
昔の少女漫画ですが、16世紀のイギリスを舞台にしたドラマチックな作品です。主人公のエルシーはある貴族の家に生まれた少女。エルシーは家族と幸せに暮らしていましたが、ある日突然に政治的な事件に巻きこまれ人生が大きく変わってしまいます。エルシーが彼女を敵視する勢力から執拗に狙われ、そのような生活の中でもエルシーは気高さを失わず、敵と戦おうとします。自分の身を懸けて他人を守ろうとするなど、少女とは思えないほどの勇敢さには驚かされます。エルシーの人柄に好感を抱いたり、助けたりする人が現れるのも理解できます。ちょっとご都合主義的なとこもありますが、引きの展開が上手い作品だと思いました。
宮沢賢治の世界、イーハトーブの世界がそのまま目の前に広がります。 自然豊かな景色は美しく、キャラクターは表情豊かで素朴に描かれた絵柄が宮沢賢治の世界観とぴったりで、違和感なく物語に入り込めます。 収録されている『雪渡り』『よだかの星』『ひかりの素足』は子どもの頃に教科書などで読んだことがある方も多いと思います。大人になってから読んでみると、自然との調和、自己犠牲の精神など宮沢賢治の高貴な魂に改めて深い感銘を受けました。 幻想的かつ土着的で、優しいだけではないイーハトーブの世界に是非浸ってみてください。
アニメ化〜!と言うことでどんなもんかなと数冊読んで見ました。 すごいですね!?もう女性が裸でないページの方が少ないんでないかな、と言うくらい! でもエロさだけじゃなくて、読み始めるとどうなるんだと思ってしまってページを捲る手が止まりません これはずるい!です!
ドラマで興味を持ち原作に入った口だが、原作の方が色んな意味において生々しく、はるかに面白かった。ルックス抜群にもかかわらず、遥と正対出来ず何かにつけ妄想に走ってしまう村上の自意識過剰な性格は、まるで自分の欠点を見せ付けられているかの様で、自分の生き方を見直すきっかけになった。
本宮ひろし先生の代表作。 このマンガ、今読んだらご都合主義と思われるかもしれませんが、当時の男性は多分に影響を受けました。 あのプロレスラーの大仁田厚も、俺らの頃の人生の教科書だったと言っています。
親バカ満開で、家族最高!家族大好き!が溢れています。 子育てが落ち着いた私の世代だと、なんだか懐かしく幸せな気持ちになります。 今から子育てするママたちにも、家族っていいな!と思ってもらえるのではないでしょうか? 絵もとてもキレイで、癒されます。
※ネタバレを含むクチコミです。
超イケメンの御曹司との、ひょんなことから同居を始めることになった柚希の、同居生活のはちゃめちゃな生活っぷりがブッ飛んでいて気持ち良い。イケメンで御曹司なら、誰もが一癖あるんじゃないかと思うけれど、実際の彼は意外にもナイスガイという展開なので安心して読めました。
小説家・荻原浩が描いた短編漫画集。心温まる話が多くて、とても良い短編集でした。若干の読みにくさもありましたが、全体の情景、時間の流れ方、世界観など、小説家ならではの表現に溢れています。特に表題作は「明日の記憶」を思わせる内容で素晴らしい一遍です。 なぜ小説家が今になって漫画を描くに至ったかは、本の後書きで詳しく語られてますが、気になる方は下記のインタビュー記事を読んでみてください。 https://dot.asahi.com/wa/2020061900011.html?page=1 また、Webで公開されている漫画家・こうの史代先生との特別対談インタビューも読み応えがあります。 https://note.com/shueisha_bungei/n/n4c32c02ca788
セックスレスになってしまった新婚カップル。どうやら原因は旦那さんの心理的なものらしいけど、このまま話し合いもなく夫婦を続けていくのは難しいと焦った奥さんが強行手段に出ます。なんとカレーにバイアグラを仕込みます…!あらすじにすると笑っちゃうような無茶な内容みたいに感じますが、これが単行本のタイトルにもなっている「右足と左足のあいだ」というお話です。ラストはしみじみと感動するいい話でした〜。 色んな年代の女の子が登場する短編集なんですけど、どれも「あ、私もこんな風に思ったことある…」って共感しました。女の本音を描いてるのにギスギスしてないのがいいです。雁須磨子先生の漫画って難しい内容の話じゃないけど細やかなテクニック満載って感じで、これを楽しめるようになった自分は大人になったのかなってちょっと思いました。
熊撃ちと言っても熊を撃つ為にはこう言う道具が必要です、とかキンカムみたいにちょっと非現実的に熊と戦う漫画だと思って読んだら…違う!ガチで熊撃つ漫画じゃないですか! 自分は熊が出る地域に住んでいなかったので熊鈴とかエキノコックスとかそう言うものに馴染みが薄かったんですが北海道の人はこう言うことをリアルでやってるんですかね? いやー野生は怖い!! 熊と戦う女性はかっこいいです
連載で少し読んでいたけど、1冊通して読むとまたこの本の良さがより沁みますね。 カレンさんが日本に関心を持って、日本に住みたいと思って、日本人と結婚して、そして旦那さんの手によってこの本ができたという事がいかに奇跡的かと思ってホロリとしました。フランス人女性が、ではなく「カレンさんが」というところが大事です。 外国人の目線から日本人も気づかなかった日本の面白さや変なところに気づくと言うパターンはよくあるけど、カレンさんの場合はまず「音響の良さ」から入ったというのが非常に面白いです。 録音した山手線のアナウンスを聞いて、日本を思って泣いたというエピソードは笑いました。でもほとんど家にいる生活をしている今、電車のアナウンスを聞くと出かけている気分になってかいいかもしれない! 世界情勢や戦後日本の歴史など、シリアスな面も含めてフラットな目線で勉強になるし、自分の国なのにまだまだ知らないことだらけだな…と改めて思い知った次第です。たぶんカレンさんの方が日本を知ってます。笑 ちなみに、じゃんぽ〜る西先生はデフォルメした作画が特徴的ですが、この人相当画力が高いんだな…というのがわかり、新たな発見となりました。
ほぼタイトル買いです クライムサスペンスものを期待して買いましたが、想像以上…!このイケメン狂気じみている! 人間を他者と関わり合いたいと思わせてその境界を超えさせるものはなんなんでしょうか。 その人のことが好きだったから、その人に救われたから…? この狂気じみた「アメリ」と言う存在がキャラ立ちしすぎていて、グロいのにページを捲る手を止められません。 彼のことをもっと知りたいと思ってしまう。 絵もめちゃくちゃうまくてすごいです。 ただのグロさだけじゃなくて論理的な思考が面白いと思った作品
ずっとツイッターの漫画見てましたが、書籍出るんですねー! 可愛いよくいる三毛猫ですが、おじいさんとおばあさんが飼われてて、その3人暮らしが最高に癒し!可愛いです…やっぱり猫は正義です…
もーだめだー無理だーと思ってる時に読むと、うむ。自分は間違ってない、このままでいいんだと光を示してくれる漫画。 あすかちゃん、まだ、中学生なのにね。 戦24が好きなので、市花赤江那智辺りが出てくると興奮する。
AKBに49人目がいるって夢を見て、それってAKB49じゃん!となり、一度手放したものの電子書籍で買い直しました。 なぜか夢に出てきたので久々に読んだら、やっぱり面白かったと言うやつです! ストーリーは嘘くさいです。 49人目男だし、ずっと女装してるし。 作者もあとがきで「この話は嘘くさいです」って言っているほど。 でもほぼ全国民がAKB48を知っているので登場してくる前田敦子とか高橋みなみは違和感なく受け入れられる。 しかも49人目が少年漫画の主人公の役回りを完璧にこなすのですごくアツい!実際29巻まで出てるし最高にうまく化学変化が起きてる漫画だと思います。長編のおすすめ作品!
人事部で働く布田くんと後輩カラスちゃんの奮闘物語。 カラスちゃん可愛くて、頭が切れる、何処から来たのかよくわからない子。 布田くんかっこよくて熱血で、二人はいいコンビ。 会社で起こる問題を解決に導いていくのだけど、読んでてスカッとしました。 内容も面白いけど絵も可愛いから、ページが進む! ただ、カラスちゃんは秘密がありそうなのでこれから徐々に暴かれていくのかな。名前に何かありそう。。 布田とカラスちゃんは恋愛関係になるのか、 わたしは初めからグッと物語に入り込める面白い作品だと思いました。
関東地方に住みついて長くなったものの、群馬を訪れたことはない。 高速道路で通過したことはある。下仁田を横目に「ネギのとこか」と思った記憶がある。花火大会に行ったら中止になって予定が潰れたと知人から聞かされたことがある。 それくらいの認識しかなかった。 こんな危険な場所なんて知らなかった!!!!焼きまんじゅう旨そうって思ってたけど県外なので食うと死ぬ!!!! 和算の大家関孝和!!!!誇る文豪田山花袋!!!!上毛かるたガチ勢と一戦交えたいなんて思ってごめんなさい。 でもね、故郷への誇りって素敵なものです。 わたしもど田舎出身なので自虐として出身地のお話をすることはあるけれど、やっぱりそこには愛と誇りがあるのです。 きっとグンマの人達もそう。だから栃木とバチバチしちゃうんだね。餃子もレモン牛乳も美味しいけど井森美幸も中山秀征も好きだからグンマ自信持ってねグンマ。焼きまんじゅう食べたいよ。グンマがなけりゃ静かなるドンの実写ドラマはなかったんだよ。 生まれ育った地に対してプラスでもマイナスでもどっち向きでもいいから、アイデンティティ抱えてる人って幸せだと思いますよ。帰る地があるということ、人に語るべきことがあるということ、幸せでしょ。 死んでもいいからわたしは焼きまんじゅう食うぞ。
サラリーマンが娘の友達のJKと恋愛する話。 設定だけだと未成年との淫行問題で、やいのやいの言われそうだけど、この話は主人公のリーマンがいたって常識人だ。 それが悪いこととわかっているから、決して一線を越えようとしない。 まぁ、どっちがリアルなのかわからないけど(普通は、おっさんが女子高生に言い寄られたら、ノールックでいってしまうんでないの?) 主人公晃介はサラリーマンとしては優秀だが、仕事一筋で家庭を省みなかった結果、娘はひきこもりに。 その優秀な面も個人としての能力が優れているだけで、部下のコントロールがうまくない。いつも損な役回りを引き受けているという、典型的ないい人だ。 良き父として、良き上司として、理想の姿を無理してつくろっている。 仕事も家庭もいっぱいいっぱいな中、出会ったのが、娘の友達古都。 彼女といても、何一つ理想を押しつけてこない、自分が自分らしくいられることに安らぎを得て…という流れ。 全俺が泣いたのは、JKとの、この背徳な恋愛に純愛の姿を見つけたところではない。 3巻最後、添付画像にある晃介の慟哭だ。 誰かの期待に答え続けて、自分をすり減らして、すり減らして、すり減らして・・・ 絞り出した言葉 「父親でも、課長でもない俺は、いちゃいけないのか?」 もうこれね、泣きますよ。全俺が。 期待に応えられなきゃ存在しちゃダメなのかと。 エゴしかない社会で、要領悪く真面目でいい人が損をする社会。 そんな中で、安らぎを求めてはいけないのですかね? たとえそれが悪いことでも、ダメなんでしょうか? そうでなければ、誰が救ってくれるんでしょうか? 娘の友達とのイケナイ関係ばかりに焦点いきますが、本当は晃介のように疲れ切ったサラリーマンこそ共感できる作品だと思います。 今後、二人の関係が社内に暴露されてしまうような展開がおきそうで、晃介からますます目がはなせません。
チバ県からグンマ県に引っ越してきた高校生が、恐るべきグンマの真実を知っていく物語です。 転校初日からグンマ文化の洗礼の数々が待ち受けています。 開かなくなる電車の扉、ヤンキー率の増加、からっ風のせいで自転車が進まないなどなど。 小学校のころにグンマに転校していった友達はグンマ漬けになって体質も変化し、今では水沢うどんを操って空中を飛ぶことが出来る能力者になっていたり、JKJという怪しい集団が登場したり、トチギとは交戦中という設定だったり、スケールのデカい嘘がたまらなく面白い。 かと思えば、上毛カルタ(聖典)のようなローカル知識をしっかりと取り上げていたり、グンマのPRにも一役買っています。 とにかく、グンマすごい!と思いました。
なんとも言えない味わいのシュールなギャグマンガです。「カッパ笛」という謎の道具が存在し、カッパ笛を吹くとどこからともなくカッパが現れます。現れたカッパは特に呼び寄せた人を助けるわけでもないし、何か役に立つわけでもありません。常にマイペースなカッパが面白いです。人物はわりとしっかり描き込まれてるのに、カッパだけ単純な線でのほほんとした表情をしているのがまた良し。
子育ての辛さとかしんどいところとか育児あるあるネタを、ユーモアを交えて書いているので、ほっこり読めるいい作品です。子育ての漫画は、結構愚痴がきつめだったり、ツッコミが荒めだったりしますがら、こちらは柔らかい表現で描いてあるので、大笑いできるわけではないけど、愛らしい登場人物を見てクスッと笑える作品です。どのストーリーも短いコマ漫画のなかにギュッと凝縮されていて笑いを誘うものばかり。子育ての大変さが、このコミックでずいぶん気分が紛れました。どこも同じように苦労して子育てしているんだということが分かります。
首吊り死体を目撃してまず出る言葉がこれです。キモが座りすぎている。 おネエの住職月影青炎は数々の荒行を乗り越え、地元警察に一目置かれる和尚。驚きのスピード感で事件の謎を解き明かしていきます。 真相を暴いたところで絶体絶命のピンチに陥るのですが、犯人を追い詰める手段が必見。住職ってすごい。 とにかくテンポが良いのと青炎のキャラクターに圧倒されながら一気に読めます。なんか元気出ました。オススメです。
THE 3名様、懐かしの漫画‥と思いきや過去の作品にリメイクを加えているようですね。 漫画の中にFacebookとか出てきますが、さすがにFacebookは20年前にはなかったと思います。 オリジナル作品との違いを楽しむのも良いと思います。
江戸前の握り寿司の人気店の主人・鯛介の寿司にかける情熱。いまや日本食の代表といえば寿司ですが、江戸時代の頃より握り寿司のテクニックは素晴らしいものがあったんだと感動を覚えました。ただ美味しいだけでなく、真心のこもった寿司職人の心意気が気持ち良い。キャラクターたちが、やや演技過剰な感じなのはご愛敬です。寿司バトルも面白いですが、歴史トリビアや日本文化の知識も身につくので勉強になります。
事故で死にかけた野良猫が博士の手によって改造されたという設定で、4コマ漫画で描かれています。それぞれブラックユーモアを織り交ぜながらのストーリーなので深く考えずに、爆笑しながら読み進めることができます。奥行きは無いですがシンプルなだけにハマりやすいと思う。
漫画原作者・梶原一騎さんは「あしたのジョー」「巨人の星」「タイガーマスク」を世に送り出し、私はいずれの作品も雑誌で、そしてテレビで夢中になって見ていました。その梶原さんの遺作「吹けよ!カミカゼ」も名作です。プロレスファンでありながらリアルタイムでは見ることのできなかった力道山、16文キックのジャイアント馬場が登場し、それだけでもお宝作品です。ストーリーも秀悦で、力道山がプロレスを教え込んだ神風大助が繰り広げる悪役レスラーとの激戦は、ついつい力が入ります。プロレスの礎をつくった頃の熱を感じさせてくれるこの作品を、ぜひ今のプロレスファンに読んでほしいと思います。
スピリチュアル系の話が好きなので、表題作の「霊界案内人」の感想。 最初の展開がとてもテンポがよくすぐにその世界の設定を受け入れられる出だしでした。 事故にあって、記憶と感情を失った青年を加害者が兄弟の経営する探偵事務所のバストイレつきの仮眠室に住まわせるところからお話は始まります。 そして、霊能力を使って誘拐されたという子供の遺体をみつけた主人公。あなたが犯人じゃないかといわれますが感情の起伏がないので坦々と事件について、その関係者の身近の子供を守るために行動します。 そして、意外な犯人になくなった子供の霊に話をさせて自白させます。霊を使って自白させるというパターンは初めて読んだので新鮮で面白かったです。
怪獣酒場の第2弾です。前作もウルトラ怪獣への愛をたっぷりと感じる内容でしたが、本作では更にパワーアップしていると感じます。前作で謎だった部分も明らかになっていたりします。ニュージェネレーションと呼ばれる新シリーズのウルトラマンの怪獣も出てきたりと、更に混とんとしてきているのですが、そのぐちゃぐちゃな感じが面白いです。
孤独死した人の遺品整理や死後の部屋処理、特別清掃等をする会社については今まで考えた事が有りませんでした。誰でも孤独死が有り得る現在の日本、読んでいて自分も他人事ではないと思いました。かなりリアルな現場の絵や表現が出てきてちょっと怖いと思う部分も有りますが、知っておくと良いことが沢山出てきます。きっと、この作品を読むと孤独死で数日発見されないパターンは避けたいと多くの人が考えると思います。そして皆がそう考えれば、日ごろから家族、友達、近所との付き合いが増えると思います。マンガを読みながら全く知らない社会の一部の勉強をさせて貰った感じがします。この作品は誰にとっても良い社会勉強になると思うので、是非一人でも多くの方に読んで欲しいと思います。
ませちゃんとヒロ君(盛乳小学校の2年生)のやりとりが楽しい漫画です。内容はソフトな下ネタから大人をドキッとさせるものまであり、小中学生が気になって仕方ないような、誰でも親に聞いてしまうような事柄です。おませな可愛らしさがあり、いやらしくない所が良いですね。
「はいはい『会社の〇〇が△△』系ねぇ〜」と思いつつ、念の為試し読み読みしてみたところマジでかわいくてびっくりしました。 https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/book/regular_thumbnail/330047/5baa714c-0ce2-40ff-add7-57074edcf6da.jpg 若手エリートイケメン部長(左の赤い方)はとても厳しい鬼上司。 めちゃくちゃおもしろいのが、**部下を叱るたびに「俺、強く言い過ぎたかな!?」「申し訳なさがすごい…」としょんぼりして小さくなってしまう(物理)ところ。** 1話で初めて奇面組ばりにギュッとちっちゃくなった姿を見て笑ってしまいました。おもちみたい!かわいい! 上司のかわいい一面を知っているのは部下の笹浦(右)だけ…というのも、ベタでポイントが高い。 今後Pixivでも連載されるとのことで、2人を温かく見守っていきたいです。 https://twitter.com/shirasaki_nabe/status/1149650166325993475?s=20 https://comic.pixiv.net/works/6587
とても良かった、 内容もさることながら、絵のクオリティーが半端ない❗ また、作品出してください🙋
「天然コケッコー」が映画化された時に描き下ろされた読み切り3本が収録されているということで購入しました。大沢くんがそよちゃんを好きになった瞬間が描かれていて、本当に読んでよかったと思いました…。 書き切れない位たくさんの漫画家さんが漫画やイラストを寄せているのですが、紡木たく先生ファンの方は必読なんじゃないかと思います。くらもち先生と対談されているのですが、紡木先生のデビュー間もない頃から仲が良いそうで、お互いに影響されたという貴重なお話を楽しそうにしていらっしゃるんです。ここでしか知ることが出来ないこともあると思いますよ!
読んでいて何度も熱いものが込み上げてきて「うっ…泣いちまうぜ…!」と思いました。 1話完結ですが主人公それぞれが名作少女漫画を愛読しているという共通の設定があります。オスカルに憧れる派遣OLさん、姫川亜弓に共感している女性アナウンサーさん…などなど、漫画の世界に憧れる彼女達に共感しない訳がありません!自分もその作品を好きなら尚更です! ちなみに最終話だけはちょっと違います。これだけは売れない少女漫画家を主人公にした「少女漫画とは何か?」がテーマの漫画家マンガになっています。重版出来!の五百旗頭さんも登場するマジで胸熱な話です!私自身も自分にとって少女漫画はどういう存在なのかモヤモヤしていたのですがスッキリしました。
OLの「ちよ」は幼児の「ねこ」と二人暮らし。髪型や行動がどことなく猫っぽい、人間(?)の幼児のねこに、ちよは毎日癒される。 ねこの「猫っぽい」様子が独特で愛らしい。動作や習性等、本当にねこが「猫」にしか見えない時があり、そんなねこを見ているのが楽しい。 漫画の中の幼児を、例えば『よつばと!』のよつばの様な表情豊かな子供と、例えば『学園ベビーシッターズ』の虎太郎の様な無表情な子とに分けるとしたら、ねこは後者。目の形が変化せず、口角も上がらない。 しかし無表情は、却って細かな感情を雄弁に語る。目の色の変化、顔の紅潮、口の結び方と開き方、そして動作。この子色々考えてるなぁ、と細かな機微を感じ取れることが楽しく、愛らしさを一層増す。 1巻では何故この二人が共に暮らしているのか明記されない(親……ではなさそうな)。それにねこの「猫っぽさ」や、その他にも結構謎の部分がある。しかし、謎に引っかかるものの、ねこの感情の機微と、溺愛しつつもねことちゃんと向き合うちよ、時折ちょっと悪いことをねこに教えるお姉さん・まきとの日々の様子は、ゆっくり見守りたいと思わせるものがある。 子供の日々の歩みに寄り添うような、優しい子育て漫画だ。
人間が宇宙で活動することが当たり前になった、2150年の宇宙大航海時代が舞台です。人々は木星の天然資源を求めて、その周辺の衛星に生活圏を構築して生きています。 主人公の少年・リコは"無重力下"で生まれたジュピタリアン。ジュピタリアンは重力下での生活では体に負荷がかかり長時間居られません。毎日に息苦しさを感じていた時に、事故などで宇宙空間に放置された船を回収する仕事をしている男に出会い、息苦しいままでいまの生活を続けるよりも、危険がともなうけれど広い宇宙へ一歩踏み出すことを決意する、という第1話でした。 重力下では邪魔者扱いされるジュピタリアンが、ジュピタリアンに生まれてよかったと思えるようなスカッとする展開を期待したいです。
「キャンディ・キャンディ」のいがらしゆみこ先生の最新作です。デビュー50周年の記念作らしいのですが、週刊誌「女性自身」で連載されていることもあり、ちょっとドロドロした大人が読んで楽しい物語になっています。 主人公は元天才子役の女優です。10年間日本を離れていましたが、突然帰国して女優業に復帰します。実は彼女には複雑な生い立ちがあり、復帰の理由は亡くなった父のカタキを取る為なのです。でもやっぱり一番の見所は主人公が女優魂を見せつけるところですね。復帰宣言を親友の授賞式で堂々して主役を奪っちゃうとか、そんなのしょっちゅうなんです。お家騒動や人間関係のドロドロした部分もあるけど、それだけじゃなくて全体的に優雅さも感じます。さすがベテラン作家さんだなと思いました。
骨董品商の般若堂に置かれている品物にまつわる逸話の数々。そこにはさまざまな人のさまざまな思いがこもっています。店を訪れて品を買い取ろうとする客に、般若堂のご主人はその品の持つ逸話を淡々と話し始めます。少し古めかしくて、おどろおどろしいタッチの怪奇漫画的画風で、好き嫌いが分かれると思いますが、エピソードを読み進めていくうちに、その品にまつわる恐ろしかったり、悲しいお話の裏側に、愛情や良心が満ちていることがわかり、少し切ない気持ちになったり、温かい気持ちになったり、ほろりとしたりします。癖のあるホラーチックな画風とは裏腹に、読み終わった後に心地よいカタルシスを感じことのできる秀作です。
角界に入門してからの松太郎は読んでいましたが、入門前の中学生時代の話は今回初めて読ませて貰いました。乱暴者だけでなくかなりのワルだったんですね。持っていたイメージとかなり違いましたが、かえって新鮮に感じられ良かったです。それと、松太郎の絵が殆ど「あしたのジョー」のマンモス西で、破天荒な行動はジョーな所も笑えました。名作が多々あるちばてつや氏ですが、この作品は間違いなくベスト3に入る名作でしょう。
何度読んでも飽きないぐらい好きです。私もまる子に似たような子供だったのですごく共感できるんですよね。この漫画を読んだら気持ちが穏やかになり、ストレス解消できますね。出てくるキャラがみんな個性的で可愛いので大好きです。子供から大人までみんなに愛される漫画だと思います。
山岡士郎の知識、味覚の鋭さに舌を巻きます。あそこまで舌が肥えている人が料理人にならずに新聞社に居る事は少々勿体ない気はしますが、東西新聞の「究極のメニュー」企画に携わることが彼の運命だったのだと思います。父親の海原雄山とは確執が有り許せない気持ちも分かりますが、士郎の並外れた味覚は父親譲り、雄山の血を受け継いだもので関係を切る事は出来ません。食べ物がメインのこの作品ですが、士郎と雄山、つまり家族間の問題もこの作品の大きなテーマになっています。食については驚くほど細かい内容が沢山出てきて一般常識以上の知識が得られます。食べ物関係の仕事をしている方には特に面白く参考になる様な話もあるのではないでしょうか。そうでなくても食は私たちの生活に無くてはならない大事な物、誰が読んでも興味深くとても勉強になる作品だと思います。