格闘士ローマの星
西暦63年、冷酷非道な皇帝・ネロに支配されたローマ帝国で市民が熱狂していたもの…それがコロッセオで連日行われる格闘士たちの生死を賭けた闘いであった。市民に人気で心優しき格闘士・アリオンは、その人気に嫉妬するネロの策略により愛するライザを失い、冷酷な悪役格闘士のレッテルを貼られてしまった…。
地獄とは現世のことをいう…。時は戦国時代。領主の圧政で、人々は飢えと貧困に乾ききっていた。この地獄のような時代に現れた野党団の首領・鬼頭丸は、目先の極楽のために破壊と殺戮(さつりく)を繰り返していく。最期まで世をすね続ける姿に圧倒されるダークヒーロー!「鬼火」徳川の暗殺集団に天真流を学ばれ、編み出した技を、ただ殺人剣としてのみ使われることを憂いた道場主。その遺志を受け継いだ少年剣士が、暗殺集団にたった一人で立ち向かっていく「暗殺道場」の他、幻の忍者短編「風夜叉」など全4編を収録!
幕府隠密の影丸が訪れた葉山の里は、大凶作に見舞われていた。しかし領主は年貢を緩めようともせず、このままでは一揆が起こるのも時間の問題だ。名主の娘・胡蝶は飢え死にを待つか、父を見殺しに一揆を起こすか、決断を迫られる!「影丸と胡蝶」長屋の前で子供達に、関ヶ原での武勇を語るこの男・伊庭陣左衛門。彼は口ばかり達者な、ほらふき陣左である。臆病者の陣左だが、想いを寄せるお春のためには意地を見せる!?「ほらふき陣左」など、全8編の短編集!!
多くの武将、英傑を生み出した戦国時代。蛟竜とは、時運に合わず、志を遂げられなかった英傑を指す――。黒田官兵衛が家老に就いていた播磨の国は、毛利と織田、二つの大国に挟まれ、どちらにつくかの決断に迫られていた。官兵衛の進言により織田につくことが決まったが、それを快く思わない重臣たちは毛利と内通していたのだった。毛利との圧倒的な戦力差を、鮮やかな采配で打ち破る官兵衛。この男は「敗戦」という言葉を知らない!後に羽柴秀吉の軍師となり、秀吉の天下統一に大きく貢献した男の、波乱の時代を描く!
とある惑星に調査のため着陸した宇宙船。調査員たちが目にしたものは、荒涼とした大地と、おびただしい数の昆虫たちだった。調査の末に、高度な文明を感じさせる建造物を発見したのだが、近くには生命の気配はなく…「昆虫惑星」。地球宇宙局によって組み立てられた衛星は90個。しかし、未知の惑星の軌道上に、記録にはない91番目の衛星が発見された。一体誰が造ったものなのか!?「91衛星SOS!!」、他2編のSF傑作集!
草も木もない四角いジャングルに、あるのは男の血のロマン…。梶原一騎の原作による「異種格闘技世界一は誰なのか」を描いた格闘技コミック!アントニオ猪木、マーシャルアーツチャンピオンのベニー・ユキーデ、熊殺しのウイリー・ウイリアムス、極真空手創始者・大山倍達、格闘技の鬼・黒崎健時…実在する格闘家が多数登場する、格闘技ファンなら大興奮間違いなしの一作!ラスベガスで空手道場を開いた兄・壮介が半年前から連絡を絶ってしまった。兄を捜しにやってきた赤星潮はベニー・ユキーデと出会い、彼を倒すためボクサーと覆面レスラーという、二つの顔で修行に励むのだった。
この物語は第二次大戦前、戦中、戦後、そして現代につながる日本激動の時代を一途に大義と真理の光を血みどろの手にさぐり求めて生きた、兄弟二代、更には親子二代にわたる青春の絶唱である……。昭和十五年初夏のある日曜日の宵、神戸港を望む高台にそびえる軍需財閥の水上男爵邸にて盛大なる舞踏会が催されていた。政界、財界、軍部などの一流名士が集う中… 彼らは現れた。火野直彦、正人兄弟である。そして事件は起こった…!! 巨匠・梶原一騎が描く一大叙事詩、開幕!
昭和三十年、横浜――。複雑な家庭環境に育った中学生・美影義人(みかげよしと)は一日のうちに、喫煙を注意する担任教師を便所に叩き込み、告げ口した女生徒の下半身をさらし尻に怪我をさせ、さらに伊勢佐木町でケーキを万引きしたところを追ってきた米兵をドブ川にぶち込み、とやりたい放題の暴れっぷり。ついには補導され、取り調べする警部補に頭突きをかましてのけ、少年鑑別所へ送られる。しかしそこでも凶暴な非行を重ねて傷害事件を起こし、特等少年院に収監されることになるが……? 金と権力、暴力で人生を歩む野望を持った美影義人。少年院を出た後、空手の師匠・大元烈山と出会うも、その師匠をも何度となく裏切って犯罪を重ね、世界的に警察や烈山から追われる身となる。それでも「人間兇器」として、悪の成り上がりを目指す美影義人。彼の往く路に待つものは―― !? 格闘技、プロレス、犯罪、裏切り、恐喝、裏社会、政治、恋愛、強姦、絆――。梶原一騎の要素総ての総決算たる幻のピカレスク空手ロマン、ファンの期待に応え、ついに復活を遂げる!
巨匠・横山光輝が、無常観を主題に平家一門の栄枯盛衰を描いた軍記物語の最高傑作に挑む!!400年間にわたる藤原貴族政治が続くなか、武士は地下人(じげにん)と呼ばれ、わずかな領地をもらい貧しい生活を送る貴族の番犬的な存在であった。そんな時代にあって、武士であった平清盛(たいらの・きよもり)は、保元の乱で後白河天皇(ごしらかわてんのう)に味方して戦果を挙げ、太宰大弐(だざいのだいに、太宰府次官)に昇進した。その後、平治の乱を治めた清盛は、源氏を壊滅状態に追い込み、その功績で中納言、大納言と出世し、ついに太政大臣従一位(だじょうだいじんじゅいちい)となり位を極めた。我が世の春を謳歌する清盛と平家の繁栄、そして平家と貴族との確執を描いた上巻。
大海原を漂流していた上杉(うえすぎ)は、あけぼの丸の乗員に救出されるが、息子・健児(けんじ)に日記帳を渡してくれと頼んで絶命する。その日記帳を船長から届けられた健児は、航海に出る前の父親の様子を思い出しながら港に佇んでいると、父親の救出に関わったナイフの辰(たつ)をはじめとした3人組に声をかけられる。上杉が死ぬ前に言った「海に眠る巨万の秘宝」という言葉を聞いていた彼らは、健児の行動を監視して……!?
古代エジプトに、神々の怒りに触れた男女がいた。禁断の恋をした女王と、若き僧侶・カクラテス。神の命を受け、二人を殺したバステトは、永遠の生命と永遠の美を与えられたのだった。カクラテスに心を奪われていたバステトは、再びカクラテスが生まれ変わる日を二千年もの間、待ち続ける――。時は廻り、現代。カメラマンの加蔵春彦は、大きな力で引き寄せられ、エジプトへ渡る…!時空を超えた大スペクタクル!
生まれながらにして超能力を持った少年・健児は、自身の力が世に知れるにつれ人々に恐れられ、気が付けば父にすら避けられるようになっていた。そんな苦しみから逃れるため、研究者である父に頼み、人口冬眠で50年の眠りにつくことにした健児。次に目覚める時は、健児を知る者はいない世界であるはずだった。だが、健児が目覚めたのはなんと200年後の世界! 街は荒れ果て人間の姿もなかったが、そこには200年前の世界では見たこともない大トカゲが潜んでいて…!?
聖なる力(チャクラ)を操り、法では裁けない悪を裁いていく瑪羅門一族の活躍を描いたバイオレンスアクション。飛び降り自殺した息子・幸男(ゆきお)が師匠の彫刻家・村雨(むらさめ)に殺されたと知った母親は、瑪羅門寺に願いをしたためた絵馬を奉納した直後、何者かに刺殺される。瑪羅門の秘法により、その犯人が美術商・黒岩(くろいわ)と村雨だと判明し、瑪羅門家の三男・瑪羅門龍(ばらもん・りゅう)が裁きを……!?
日本一貧乏な毘沙門村の凄まじいパワーを持つ高校生3人が、さまざまなスポーツ大会に殴り込んでいくスポーツギャグコメディ。飛行機を撃墜するほどの剛速球を投げる修羅三四郎(しゅら・さんしろう)、打球が山越えは当たり前の豪腕バッター・片桐十兵衛(かたぎり・じゅうべえ)、ピッチャーゴロをランニングホームランにする俊足少年・山田飛丸(やまだ・とびまる)。そんな毘沙門高校の3人が甲子園へ出場して……!?
応仁の大乱から七十数年。尾張に一人の革命児が育っていた。藁でひっくくった茶筅髪に縄の帯、毛ずね丸出しで荒馬を駆る吉法師こと、若き日の信長である。群雄割拠の戦国乱世に、織田家の内部では相続をめぐって、骨肉相食む争いが繰り返されている。斎藤道三の娘濃姫を迎えたが、信長のうつけ振りは一向に改まらない。廃嫡すると言えば平気で「ああ、そうか」と答える。尾張の大うつけで終わるか、天下を取るか。うつけ者信長の目は新しい時代を指向している。