あらすじ
200X年、北海道・函館。ロシアのタンカーが事故で爆発炎上、積み荷から猛毒ガスが発生した。住民には避難勧告が出され、街はパニックに陥った。非常事態下、主人公・荒脇卓馬は幼なじみのヒデコと一緒に入った廃船の中で、ロシア人の美少女に出会う。しかしその少女を狙う武装した謎の覆面軍団に卓馬は襲われてしまう。訳が分からないまま卓馬はロシアや自衛隊、さらにはやくざまでかかわる事件に巻き込まれていく……。
あらすじ
ロシアの文豪、フョードル・ドストエフスキーの名作小説「罪と罰」を、柳沢きみおが現代日本に置き換えコミック化。 数多の風俗店がひしめく町・日暮里。T大法学部を休学中の大学生・瀬島龍一は、日々の食事も事欠くような赤貧生活を送っていた。その彼が意を決し、ある計画を実行する。その計画とは…
柳沢きみお先生にとっては格差社会も資本主義も大した問題じゃないのだろう、強者の理論で生きてる人だ、と思わせる作品。
原作を読んだのは数十年前なのではっきりとは覚えていないが、ドストエフスキーは強者の理論の人だと思った記憶はない。つまりこれは柳沢きみおオリジナルだ。
舞台は現代の東京に置き換えられているけれど、ストーリーはほぼ原作通りである。でもオリジナルだと言いたい。
苦悩の果てに殺人を犯す主人公・龍一がひたすら醜悪で傲慢で、とても有能な人物には見えない。やれ貧困だ不幸だと言うが、同情する気にはとてもなれない。
ラスコーリニコフが強迫観念に囚われ、狂気に取り憑かれていく様とはまた違った印象を抱いた。
雑な言い方をすると、龍一はただのちょっとヤバいやつ程度の描かれ方だと感じた。
それでこそ柳沢きみお先生だよなあ、と思った。
弱者に寄り添うような視点なんて、格差社会や資本主義に対する疑問なんて、描かれなくていい。いつまでもマッチョで家父長制の権化みたいな作品を作り続けてほしい。
そんな人じゃないのかもしれないけど、そんな人で居続けてほしい。
価値観や常識は時代に合わせてアップデートしていくべきものだと思っているけど、表現活動についてはその限りではないとも思っている。
良くも悪くも人の心に棘を刺せる作品は、凄いものだ。
このまま魂の救済されないまま終わらないかな。それぐらいのことをしても柳沢きみお先生なら許されるのでは。
あらすじ
『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などで知られるロシアの文豪トルストイによる民話の名作をコミック化。人のあり方と人生の意義を問う、トルストイ版『君たちはどう生きるか』!愛の意味を知り、生きる力を得る―――コロナ禍の現代人必読。その日暮らしの貧しいくつ屋セミョーンは、ある日雪の中、行き倒れの青年を妻の待つ自宅に連れ帰る。若者は無口で笑うこともないが、働き者ですぐに仕事を覚えて夫婦を喜ばせた。実は彼は堕天使で、神から与えられた「三つの命題」の答えを見つければ天上に戻れる身であった。愛とは何か?死とは何か?を問う難問だった。やがて6年の年月が流れ、ある日双子の女の子を連れた女がセミョーンの店に現れる……。コロナ禍に翻弄され、まったく変わってしまった世界を生きる2020年の私達。今、我々は何を支えに、誰のために生きるのか?世界的文豪の140年前の名作が、漫画で甦えり、その答えのヒントを示してくれる。
あらすじ
由緒正しきロシアの名家で育てられたアレーナは、高級ホテルのロビーで出会ったキリルにひと目で恋に落ちた。悪魔のように整った容姿に彼女の知らない世界の危険な香りをまとう、若くして成り上がったスラム街出身の億万長者。そんな彼から甘い誘惑の言葉を囁かれ、恭しく手の甲に口づけられ、アレーナはいとも容易く身も心もキリルに捧げてしまったのだ。幸せの頂点にいた彼女は気づかなかった。このめくるめく快楽こそが、彼の復讐の手段だっただなんて!
あらすじ
ロシア皇帝ピョートルの妃となった元ドイツ工女・ゾフィ・フレデリーケ・アウグスタ(エカテリーナ・アレクセイエヴナ)、中世のヨーロッパを生きた類希なる美貌を持つ2人の美女・フレデグンデとブリュヌオー、大和国(やまとのくに)に嫁いだ息長媛(おきながひめ)など、6人の女性像を描いた連作短編集。榎本由美の流麗な筆致が、美女達の懊悩(おうのう)と他人には明かせない秘密を描き上げる。歴史の狭間に落ちたミステリアスな真実を、あなたはいま体感する!!
あらすじ
20世紀初頭、ロシアのサンクト・ペテルスブルグに、読書好きの英国伯爵令嬢・タマラは名づけ親を訪ねいく。そこで待っていたのは大富豪の公爵・グリツコ。彼はロンドンの舞踏会でタマラのファーストキスを奪った相手…。「君に現実の男と女を教えてあげよう」強引で傲慢な公爵に、激しい愛でタマラは追いつめられて…!?
あらすじ
19世紀初頭、ナポレオン戦争の渦中にあるモスクワを舞台に描かれる一大叙事詩。戦う意味を見失う青年士官アンドレイ、莫大な富を持ちながら真の幸福を思い悩むピエール、天真爛漫な少女から魅力的な女性へと成長していくナターシャ。戦渦はモスクワをも包み込み、様々な運命が交錯する。近代文学史に輝く超大作を漫画化。