『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!
電子版は見開きで読めるデバイスを!
明治時代中期、北海道開拓に使役させられていた若い囚人二人は脱獄し、それぞれの道を歩み始めた……。
朝日新聞、ダ・ヴィンチなど、各誌で大絶賛!ページをめくるたびに泣けてくる、戸田誠二の作品集。ロシア、中国、朝鮮、アイヌの古典から綴られる物語!!
大人向け御伽話
養護施設で育ったユキは、おてんばだけど心は優しい女の子。ある日、養女を探しにやって来たお金持ちの岩淵家にひきとられ、ユキは東京へ行くことに。令嬢として新しい生活を始めたユキだったが、そう簡単に大人しくなんかならない!!たまたま見た北海道の写真に心を引かれたユキはお屋敷を飛び出し、北海道行きの飛行機に飛び乗った!!心と心のふれ合いを見事に描いた感動作!!
今、あらためてアイヌ民族を知るということ。かつての伝統的なアイヌ社会の日常とは。そして現代のアイヌ民族の状況とは……。不思議な響きをもつアイヌ語とその文化――狩猟採集、口承文芸、婚姻習慣、宗教儀礼、死生観…… 作者は漫画家にしてアイヌ語講師、講座では伝えきれないあれこれを漫画で鮮やかに感動的に表現します。
切り絵に宿るカムイたち
昭和37年5月、マンガ家の石川球太は上野発、青森行きの急行列車に飛び乗り、その後、超満員の青函連絡船で初めての北海道へと旅立った。旅の目的は、狼を母に、アイヌ犬を父に生まれた幻の犬の一生を描くため、イメージを膨らませることだった。夢と不安と期待を胸に、北海道の第一歩を踏み出すが…!?
両親を亡くし、トラのダンに助けられた少年・コタン。やがて成長したコタンとダンは、アイヌの秘宝を巡る冒険へ――! 秘境の冒険を描く『ボンゴ(小学五年生~小学六年生版)』も併録! <手塚治虫漫画全集収録巻数>『勇者ダン』(手塚治虫漫画全集MT29『勇者ダン』収録)/『ボンゴ(小学五年生~小学六年生版)』(手塚治虫漫画全集MT257『冒険放送局』収録) <初出掲載>『勇者ダン』 1962年7月15日号~12月23日号 週刊少年サンデー連載/『ボンゴ(小学五年生~小学六年生版)』 1961年8月号~1962年8月号 小学五年生~小学六年生連載
僕と同世代でゲームに夢中だった人間は、少しだけアイヌ語を知っているものです。「アムベヤトロ」とか「アンヌムツベ」とか、意味は全くわからなくてもなんとなく言えてしまうのは、格闘ゲーム『サムライスピリッツ』の美少女・ナコルルのおかげなのです。このままでは一生、ナコルルに支配されるはずだった僕のアイヌ知識を更新してくれたのが『ゴールデンカムイ』です。 『ゴールデンカムイ』の舞台は日露戦争直後の北海道。主人公である杉元は、一攫千金を狙って砂金掘りをしています。戦争中、鬼神のような戦いぶりから「不死身の杉元」と呼ばれた杉元が、なぜそのようなことをしているかというと、戦死した親友の妻の病気を直すため、どうしても大金が必要になったのです。 そんな杉元に、酔っ払った男が北の大地のどこかに隠された「金塊」の話をします。そして、大金の隠し場所を示した暗号が、網走監獄から脱走した死刑囚の身体に刺青として掘られていることも…。酔が覚めた男は「しゃべりすぎた」と杉元を殺そうとします。そこで杉元はこの話が与太話ではなく真実であると確信し、謎を追うことになります。 杉元の相棒となるのがアイヌの少女アシリパ。彼女の父は「金塊」のために殺されていて、その仇を探しています。アシリパのアイヌ猟師としての知恵と知識と、杉元の不屈の精神で、彼らは北の大地を巡っていくのです それにしても『ゴールデンカムイ』の良い所は次から次に話が展開していくところですね。3巻の時点で杉元が戦った相手は熊→熊→囚人→屯田兵→集団屯田兵→熊→ベテラン猟師…大自然の脅威から新撰組まで次々と二人に襲いかかり、それを知恵と勇気で乗り越えていくのです。 『ゴールデンカムイ』にはサスペンスとド派手なアクション、異文化の知識と、面白い要素がたくさん詰まっています。中でも料理漫画としての要素を見逃してはいけません。戦い、追い、逃げる二人はとにかくよく食べます。鹿や熊はもちろん、兎やカワウソまで、捌き方から料理法まで詳しく書かれていて、なんだかとても美味しそうなのです。 脳みそから目玉までおいしく頂くアイヌの料理に戸惑う杉元や、味噌がうんこにしか見えないと拒否するアシリパさんの異文化交流ぶりも楽しく、料理が『ゴールデンカムイ』という作品の壮大さにもつながっているのです。 厳しい自然との戦いや、骨太のサスペンス、それていて生活感があるという『ゴールデンカムイ』不思議なエンターテイメント巨編なのです。