夢の途中
1979年頃、漫画家・はやせ淳氏のもとにアシスタントとして入り、1982年「ガロ」10月号にて「夢の中」で漫画家デビューの後、創作活動を続けるなか体調を崩し、1999年12月27日、42歳で他界した中西章文氏。生前、ついに単行本を出すことが叶わなかった故人の思いをかたちにするべく、師匠であったはやせ淳氏が単行本化にむけて奔走。2017年、twitterでの発信をきっかけに数多くの方からの助言を受け、その思いを実現したのが本書『夢の途中』である。中西氏のデビュー作である「夢の中」、病床で描いた「私はこんな夢をみた」、ベラスケスの「ラス・メニーナス(女官たち)」をモチーフに描かれた不条理な世界「ベラスケスの視線」など13編を収録。紙の単行本には収録されていない「おもしろ年賀状」も、著者の人柄を感じることができ興味深い。「中西章文君の作品の単行本化は、私の勝手な思いによるものだったのです。一九七八年頃に、私のアシスタントとして来た時の彼は、はにかむように笑うおとなしい男で、不思議な雰囲気を持っていました。(中略)しかし、いつ頃だったか…、なかなか単行本の話が聞こえてこないので、彼に「出なかったら俺が出そうか」と、半分冗談で言ったのを覚えています。」(あとがき。はやせ淳 より)
まがいの器 古道具屋奇譚
古道具が繋ぐ人の絆の物語。創業者が古道具屋で買った二束三文の壺のせいで会社が倒産。壺が無価値であると知った息子の二代目社長が古道具屋に怒鳴り込んできた。購入した「三千万円の壺」に入っていた価値とは!?街の片隅にひっそりとたたずむ古道具屋・慈空堂――。そこに並んだ商品は、全てその客に今、必要なモノである。古道具が見せる不思議な体験をご堪能あれ!!!表題作を含む珠玉の短編連作!!★単行本カバー下イラスト収録★
『ガロ』版鬼太郎夜話 【水木しげる漫画大全集】
初めて完全な形で単行本収録、感涙モノの「『ガロ』版鬼太郎夜話」登場! 扉も全て収録、改稿されたバージョンももれなく収録! 貸本版「鬼太郎」を雑誌向けにセルフ・リメイク、ひと味違った「鬼太郎」がここにある!(上下巻の上巻) 「水木しげる漫画大全集」-半世紀以上にも及ぶ漫画家生活初の集大成。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記など様々なジャンルに及ぶ水木しげるの漫画作品を、京極夏彦責任監修の元、完全網羅。最新デジタル技術を駆使し最高画質を達成。第1期33巻。
アタゴオル外伝II ヨネザアド物語
猫正宗の1升瓶片手にテンプラ宅を訪れたヒデヨシ、腰に拳銃、風呂敷マントを翻し二人はヨネザアドへ向かう。進攻する「五月の赤い雨」をぶちのめすんだ!しかし処刑されたはずのクルメル王の復活、そして天竜天馬軍団が動いた!『ヨネザアド物語』。急遽開かれた猫たちの秘密会議、人間による環境破壊を憂う猫たちはついに人間みな殺しを決意する!衝撃のデビュー作『霧にむせぶ夜』をはじめ、アタゴオル物語以前のヒデヨシやテンプラの活躍や一連の猫による人類抹殺の動きなど、ますむら・ひろしの原点とも言える作品をお届けします。
ねこぢる大全
没後20年を記念して、夭逝した天才漫画家ねこぢるの全作品を電子化!一目見たら決して忘れられないキュートなネコ姉弟「にゃーこ」と「にゃっ太」が帰ってきた。「しっこ、ちっこ、ぴゅー、しゅー♪ アホ、バカ、死ね!!」。可愛いのにザンコク、下品なのに深遠、淡々としながらも超エキセントリック。1990年にデビューし、98年に31歳で死去するまでに描いた全作品を、上下巻1600ページに収めた超永久保存版。ラルク・アン・シェルのhydeをはじめ松尾スズキや中川翔子など多くのクリエイターが熱狂的に支持した、珠玉の作品群が電子書籍として甦る。上巻では、月刊「ガロ」でのデビュー作『ねこぢるうどん』、日常を猫目で「じぃーっ」と見つめたエッセイマンガ『ぢるぢる日記』、特殊漫画家・根本敬が「俗や日常の遠い彼方に魂が飛んだ」と絶賛する『つなみ』など約800ページを収録。(上巻の内容)ねこぢるうどん/ぢるぢる日記/ねこぢるだんご/ねこぢるせんべい/ぢるぢるご近所日記/つなみ/半魚人/かちく/ねこちゃん/ぢるぢる恐怖体験/ぢるぢるばなし/ぢるぢる新入社員他