弱った日本経済を回復するための構造改革=アベノミクスが叫ばれる頃、鈴建社内も硬直した組織構造への改革に着手した。その担い手として任命されたのは、ハマちゃんの義理の父・小林修三氏(悠々自適の隠居生活中)だった!?なぜそんな素人に改革を任せたのか、というと……実は社長のスーさんと同郷の旧制中学ボート部OBの先輩後輩のつながりだった。しかし、スーさんは本当は同じボート部OBの別のコバヤシ先輩(アメリカで活躍中の経済アナリスト)を招聘するつもりだったのを、コバヤシ違いで、ハマちゃんの義父に依頼してしまったのだった。普通ならすぐに気付くはずの勘違いも、なぜか小林修三流の頑固親父的指摘がなかなかの効果をあげたものだから、コバノミクス改革はエスカレートの一途を辿る。遂には、スーさんの聖域・社長室にも構造改革のメスが入り……
巻数も百を超え、シリーズ映画も終わり、マンネリの極致に達した感もある。浜ちゃんの人の良さで乗り切る展開には、もう飽き飽きしてしまう。 人物の線にもバラつきが見え、画力の衰えも感じ取れる。 なのに。 オリジナルの中に、この画柄が無いと寂しくなってしまう。 マンネリの先にある空気感を掴み取った稀有な作品と言えるのかもしれない。