森繁ダイナミック

マニア向けの怪作ギャグマンガ

森繁ダイナミック
toyoneko
toyoneko
1年以上前

森繁ダイナミックは,桃吐マキル先生と福耳ノアル先生がヤンサンに連載した怪作ギャグマンガです。 表紙をみればわかりますね。 マニア向けです! 不条理と意味不明のハイテンションギャグが延々と続くので相当に読み手を選びますが,読んでいると次第に楽しくなってきます。 …楽しくなってこないかもしれませんが,そのときはまぁ相性が悪かったということで。 下巻の巻末には,いろいろな漫画家が寄稿してます。具体的には,非メジャーな作風だったころの押切蓮介先生とか清野とおる先生などが寄稿しており,何となくこの作品のディープさが伝わるかと思います。 上下巻ともアンリミで読めますので,興味ある方は是非ご一読を。 ところで,作者の一人である福耳ノアル(福耳ノボル)先生は,かつて週刊少年チャンピオンに連載された伝説の作品「フリオチ」の作画(三三先生)と同一人物なのではないかと噂されています。 フリオチは…正直歴史に残るレベルでヤバい漫画だったのですが,今となっては,改めてまた読んでみたい漫画の一つではありますね(コミック未刊行)。 フリオチの連載第1回が載ったチャンピオン https://akitashoten.co.jp/w-champion/2005/19 「福耳ノアル(福耳ノボル)」=「三三」であるという噂 https://etc4.5ch.net/test/read.cgi/wcomic/1120975143/356 https://etc4.5ch.net/test/read.cgi/wcomic/1120975143/358 http://kuzure.but.jp/f/b/756832697/756832697.html

ワンルームエンジェル

はらだ先生の描く清い純愛

ワンルームエンジェル
さいろく
さいろく
10ヶ月前

いやまて、いつも清いような気がするぞ。 まいいや。 そんなことよりもう、尊い。 最後とかもう・・・良かったです。良かった。 元々ないけど語彙がどっか行く。 久しぶりにBL読むぞーとちょっと鼻息荒かったかもしれないんですがそういう次元ではなかった。 臨界点、なるほどです。 はー、よかったなぁー・・・

約束のネバーランド

施設は私の家だった

約束のネバーランド
Nano
Nano
1年以上前

母と慕う彼女は親ではない。 共に暮らす彼らは兄弟ではない。 ここはグレイス=フィールドハウス孤児院。 エマはそこに暮らす孤児だった。 同い年のノーマンとレイ、年下の兄弟たち、そしてママと幸せに暮らしていた、はずだった。 施設には、みんな12歳までには里親が決まり施設を出ていくという慣例があった。 コニーという幼い少女も、今日が施設で過ごす最後の日だった。 彼女をみんなで見送ったが、施設にコニーの大事にしているぬいぐるみが忘れ去られていた。 エマとノーマンはそれを届けに、「外」へ通じる門へと向かう。 しかしそこで見たコニーの姿は、あまりにも変わり果てたものだった。 施設とは?兄弟は?ママは?鬼とは? 少年少女たちの決死の脱出劇。 なんだこれ!?ってくらい面白い。 とにかく完成度が高い漫画だと思います。 原作者さんはかなり頭がいいし、作画担当さんはえげつない画力を持っています。 一種の芸術作品。 こんなに読んでて止まらなくなった作品は、久しぶりです。

作りたい女と食べたい女

運命的な出会い!

作りたい女と食べたい女
干し芋
干し芋
1年以上前

需要と供給がぴったり一致している二人。 お家も隣同士だし、相性がばっちり!! 私は、食べたい方の人ですが、少しづつ、色んな種類が食べたいです。 って、言っても早々作ってくれる人もいないのですが…。 バケツプリン食べてみたいなぁ。 好きなだけ食べるとどれくらい食べられるものなのでしょうか? プリンは、大好きだけど、一生分食べたら、その後食べなくても満足できるものなのでしょうか? 話が、ズレましたが、エレベーターで出会ったときに、野本さんが、声を掛けて恐る恐る状況を判断しながら、少しづつ距離を縮めていく感じがいいですね。優しい気づかいと、自分の理想をすり合わせる感じが好印象。

モディリアーニにお願い

人生×芸術

モディリアーニにお願い
Pom
Pom
1年以上前

読んでいて、所々涙した。 美大に通う男子3人の友情物語かと思っていたのだが、人生随所に起こる葛藤が、濃く、心の奥深くまで学生3人と作品を通して描かれている。 長い人生、どうしたらいいのかわからなくなった時に読みたい漫画。 芸術と人生を上手いこと掛け合わせていて、分かりやすく、入り込みやすい、そしてセンスが良いと思った。 良い話だった。胸に染みました。

フィリピンではしゃぐ。

はしゃいで英会話力を上げたい

フィリピンではしゃぐ。
さいろく
さいろく
1年以上前

一番の問題はそんな時間がないということ。 大半の人はそうだろう。でも世界って広いし、常識だと思って働き詰めでやりたいことやらずに幕を閉じるのはもったいないって思っちゃう。 そういう時、こういうマンガ(というかほぼエッセイ)があると代わりになってくれるか、背中を押してくれるかするのだ。 10代だったら、20代だったら・・・とかそんなのは言い訳でしかない。 自分に言い訳しても納得できるわけがない。言い聞かせるのももちろん大人として大事、時間を使うということは代わりに失うものがある。それが長期であればあるほど当然大きい。 本作では24歳のイラストレーターである著者がフィリピンに語学留学し、フィリピンのバギオのカレッジで過ごすフィリピン生活のお話。 日本人の感覚で考えると、東南アジアは物価がとても安い。 消耗品というか燃料が要るものはそこまで極端に安くはなさそうだけど(それでも安い)食べ物やマッサージなんかは本当に安い。 6時間のバスでマニラからバギオ。日本で6時間のバスだと5〜7000円ぐらいはかかるけど、自分でチケットを買っても1500円ぐらいだから大体1/4ぐらい。 90分のマッサージは日本だと10分1000円ぐらいがベースと聞いたことあるけど、フィリピンやタイなら90分で1000円ぐらいのところが多いので日本のをもっと安く見積もっても1/6〜1/9ぐらいの値段。 というのもあって、慣れたら楽しいだろうなーっていうのを実際にレポしてくれているのだ。 数ヶ月スパンで「暮らし」たことはないけど暮らしたいなと思える魅力もあるし、かっちり英語力つけたいなっていうのもあるしで本当に行きたい。 だが日本に家族を残して仕事をほっぽって行くことも出来ない、言い訳が出来ない。つまらない大人になってしまう前に「がんばりゃ行けるんじゃね」って人は是非お試しを!

彦斎と象山~剣術抄~

河上彦斎と佐久間象山の話

彦斎と象山~剣術抄~
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

剣術抄のシリーズなので剣術の妙味を描いたいつもの感じと思った今回は河上彦斎と佐久間象山の生き方をメインに描いていた。特に剣術の話は多くなく思想や当時の状況などの話が多くとみ新蔵の剣術理論が好きな俺としてはちょっと寂しいものがあった。 そういや河上彦斎って『るろうに剣心』の緋村剣心のモチーフだったな

蒼く輝きて~日本最初の女医、荻野吟子~ 単行本版

明治を生きた日本初の女性医師の物語 #完結応援

蒼く輝きて~日本最初の女医、荻野吟子~ 単行本版
名無し
6ヶ月前

2022年4月4日のDoodleが荻野吟子ということで、長らく積ん読していたこちらの作品を読みました。 医療という閉ざされていた未踏の分野を女性が先陣切って歩んでいく物語ですが、現代に通じる部分が想像より遥かに多く、130年以上昔の話だとは思えないくらい感情移入してしまいました。 https://www.google.com/doodles/dr-ogino-ginkos-171st-birthday 本来であれば、医師になるために一番努力が必要な部分というのは勉学で、そこで存分に苦労すべきです。しかし、吟子さんは学業以外のところに苦労が多すぎる。 「女が医者だなんて」と笑われたり見下されるのは当然で、医師になれる確証のないまま女子師範学校に通ったのち、医学校に通う許可は苦労して勝ち取らねばならず、通えるようになったと思えば女子用の便所など当然なく、さらには同級生からの下劣な中傷・セクハラ。卒業後は開業試験の願書を4度却下される……。 性別関わらず、新たに権利を獲得しようとした際に「既に権利を持っている側が全くしていない理不尽な苦労を課される」というのは今の時代まで変わらないですね。 吟子さんの苦境が描かれると同時に、女子でありながら幼い頃から論語に触れされてもらえて、末っ子でお金には苦労したことがないという部分も描かれ多面的。 ある昔話ではなく、現実にかつて起きた出来事としてリアルに共感しながら最後まで読むことができました。 (1巻のあとがきの「少なくとも明治政府下では成績の不正は行われなかった」という皮肉が強烈でニヤリとしました。笑い事ではないですが…) マジでもう荻野吟子のガッツ、すごすぎる。 並の女なら心が折れてる苦境の連続。 18歳で嫁ぎ夫の不貞で淋病を移され子供が持てない体になり、西洋医学の治療を受けるが男性の医者と医学生にジロジロと陰部を観察されたうえに卑猥な陰口を叩かれ……。 逆境につぐ逆境で、なんで医者になりたいだけでこんなに苦労しなきゃいけないんだとマジで腹が立ってくる。 そんなクソッタレな現実との戦いの中で、吟子さんを応援してくれた人物もたくさんいて熱い。 資金援助してくれた家族、教養ある先達の女性たち(女流画家・奥原晴湖、義姉妹の契りを交わした両宜塾の師範・松本荻江)、伝統的な医学を教えてくれた漢方医の先生、開業を政治家に掛け合ってくれた実業家・高嶋嘉右衛門。 吟子さんが日本初の公許女医となったのは自身の努力の賜物であることは間違いないですが、その陰に女子教育の開拓を支えた人物をたくさんいたのを知ることができ心強く感じました。 読み終わってみて、どこからどこまでが史実で、どこから脚色なのか知るために文献を読んでみたいです。 荻野吟子生誕171年という日に読めてよかったです。

きみと世界の終りを訪ねて

終末世界で出会った2人が辿り着く結末とは #1巻応援

きみと世界の終りを訪ねて
sogor25
sogor25
1年以上前

舞台は数百年前に人類が滅亡した世界。 廃墟となった工場で長いスリープ状態から再起動したアンドロイドのラリベルタは 人間の少女・スペランツァと出会います。 彼女は自分の世話をするロボットを「ママ」と呼び、たった2人で過ごしていたようでした。 ラリベルタはスペランツァたちと共に過ごすことにするのですが、ある時スペランツァが「海を見てみたい」と言い出し、それをきっかけにこの物語は大きく動き始めることになります 人間としてただ1人生き残っていたスペランツァにまつわる真実や、彼女に出会ったラリベルタの思い、そして滅んでしまったこの世界全体の秘密などが連作短編という形で綴られていきます。 そしてその物語が全て語られた後にラリベルタとスペランツァの2人はある決断を下すことになります。 ポストアポカリプスを描くSFとしての面白さもありつつ、2人の決断によって訪れる結末は美しい余韻を残す、そんな物語です。

星をつくる兵器と満天の星 ~中村朝 連作集~

終末世界を生きる人間と"生物兵器"たちを描く連作短編集 #1巻応援

星をつくる兵器と満天の星 ~中村朝 連作集~
sogor25
sogor25
1年以上前

この作品の舞台は、温暖化や資源の枯渇等、様々な要因から世界情勢が悪化し、世界中で戦争が行われるようになってしまった世界。 そんな世界で生活する人々を描く連作短編集です。 全ての物語に大きく関わってくるのが、単行本の最初に収録されている物語『アップルピエタ』の主人公である赤井柊という男性です。 彼は父親が38人もの人間を殺害した快楽殺人犯で、そのせいで学校を卒業したあとの進路が制限されてしまっていました。 そんな彼と、ある組織が研究していた戦争用の人造人間の試作品「インク」との出会いが描かれる物語ですが、物語の導入からは予想することができない真実がこの物語には隠されています。 この物語を筆頭に、終末世界を舞台にしたSF的な要素を織り交ぜながら、人と人の結びつきや生きる上での倫理観を揺さぶる、そんなエネルギーを秘めた短編集です。

4人はそれぞれウソをつく

嘘のスケールがデカすぎて逆に清々しい

4人はそれぞれウソをつく
名無し
1年以上前

仲良し女子4人の、ほのぼの?学園コメディなんですが…タイトルの通り、4人にはそれぞれみんなについている「嘘」があります。 そんなしょうもない嘘つくなよ!みたいなことではなかった。 嘘のスケールが全員デカすぎて、もう笑うしかない。笑 バレるとかバレないとかいうハラハラよりも、なんでここにこの4人が集まったんだという奇跡に感謝です。

蛙のおっさん

蛙のくせに色気あるおっさん

蛙のおっさん
野愛
野愛
1年以上前

蛙のおっさん、もっと陽気なおっさんかと思ってました。 咥え煙草で怠惰な生活スタイル、落ち着いてるように見えて意外とセンシティブ。蛙のくせにちょっと色気を感じます。こんな気持ちはじめて。 蛙のおっさんというめちゃくちゃ強いキャラがいるのに、ごく普通の人間であるユキオとお母さんからもエッジの効いたギャグが飛び出すのがいいですね。 ユキオの鞭使いに夢中になるいじめっ子が地味に好きです。悪いことすると人生狂うんですね。 やっぱり全優先生の漫画は面白いですね。好き。

父のなくしもの

寂しがりの父、◯◯◯◯をなくす

父のなくしもの
さいろく
さいろく
1年以上前

さみしさ。 ごく普通のような、ノンフィクションな家庭の話。 読んでいたらわかる、お父さんの苦悩と寂しさ。 もっと不幸な人はいる!そんなの贅沢だ!と思うかもしれないけど、本作はそういう話じゃない。 ちなみに冒頭20Pぐらいで泣きそうになった。 「うおおおん」と泣く男の姿に、心奪われる。 生きとし生けるものは全て分け隔てなくいずれ死ぬ。 そのために生き、その間に葛藤があり、頑張って生きてきた証として誰かの思い出として残る。 それを実感することが出来た。

償い魔法少女カレンザ

体で何が贖えるのか?の物語 #1巻応援

償い魔法少女カレンザ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

まず、出てくる女子中高生達が、自らの性を使ってしか自己肯定感を保てていないのが辛い。原因となる歪んだ家庭環境の描写も苦しさを増す。そんな1巻通して救いの無い物語はそれでも、未知の領域へ私を連れて行ってくれそうな誘引力を持つ。 この作品には人の肉体を食する怪物が登場するが、それらは同時に性欲も満たそうとする。それに立ち向かう主人公は売春相手に薬を盛る様な人物だがたまたま魔法少女になり、体の一部を消費する事で怪物を倒す。 それは「体と引き換えに」目的を達成しようとしている点では、売春と同じ様だ……漂う絶望感。 彼女の目的は、自殺した愛する親友の再生。しかし消費した肉体分しか再生しない親友。到底目的は達成できそうも無い。ではどうする? 親友を救えなかった自責の念に苛まれる主人公。次第に迫ってゆく自殺の真相。そこにある大きな歪みの物語……そこにいる少女が、どう身体を使い、一人の死者の復活によって何を取り戻すのか。取り敢えず第1巻、打ちのめされるつもりで読んでみていただきたい。

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