東京入星管理局

色々アートな空間でJK入星管が大暴れなSF

東京入星管理局
さいろく
さいろく
1年以上前

割とゴチャゴチャしている。 ひとつひとつの表現が立体的で画角が面白いのもあるけど、当時進行感の表現も相まって1コマ1コマが狭すぎると言わんばかり。 この情報がパンパンに詰まったバトルシーンもまた魅力。 全部を理解しようとすると難解なのだけど、1巻読了後に読み返すと少し理解度が高まってちょっとおもしろい。 時間かけてゆっくりではなくザッと読んでからもう一度読み返す方がいいかもしれない。

おつれあい

無知のようで悟ってそうな旦那に惹かれる

おつれあい
さいろく
さいろく
1年以上前

1巻刊行記念、ということで購入して読了。 いわゆる日常系?なのか?ちょっと変わってるし、若干昭和っぽいところがあってフワッとしている。ほんとにフワッとしているので他に表現が難しいけど、ついつい読み続けてしまうタイプの作品。 主人公もなかさんは謎の旦那(無職)を養っている。 ご近所さんたちと変な付き合いが広がっていくのが本作の本筋だけど、終始のほほんとした空気で必要以上に荒れることもなく進んでいく。 ただ、「それおかしいよ」っていう「普通」の感性を唯一持ってそうなもなかと、一番おかしな旦那ののぼたんとの不思議な日常がメインのおかずである。 実際、そのおかしいと思う常識的な感性も、のぼたんとの付き合いの中で確信に変わるところもあれば改められるところもあり、すごく柔軟じゃないかと感心させられる。 なんか、そんな深くないようで意外と深いんじゃないかこれ。

なまいき★レシピ

激甘恋愛短編集

なまいき★レシピ
野愛
野愛
1年以上前

甘酸っぱい恋愛漫画だろうなとは思いつつ、グルメ漫画っぽい匂いがしたので読んでみました。 甘酸っぱいどころじゃない、激甘でした。清々しいほどに激甘です。 彼女にイタリアンのコース作る彼氏とか、恋してる幼なじみを見守る男の子とか、同じ職場の後輩が自宅にケーキ届けにきたりとか、甘々すぎるお話がたくさん楽しめます。 性格悪いライバルとか勘違いとかすれ違いとか恋愛漫画によくある障壁がなく、ひたすら甘々ストーリーを享受できます。 たまにはこういうの読んで自分を甘やかすのもいいですね。

ショタくんとおじさん

アウトかセーフか、その目で確かめてほしい

ショタくんとおじさん
nyae
nyae
1年以上前

ギリギリアウトなのか微笑ましいのか自分の中で処理しきれないまま2巻読了。みんなどんな気持ちでこれ読んでるんだろう。Twitterで見たことある人ならわかると思うけどあのおじさんのキモさは容赦がない。なので純粋なほのぼの漫画として人におすすめすることはできない。 と、いろいろ言いましたが自分はこの漫画好きです。 ただ、そういう意図があるかどうかは分かりませんが、ショタくんの家族の気配が全くない(居ないわけじゃないと思うけど居ると確信できる描写もない)のがめちゃくちゃ恐ろしくてホラーを感じます。 2巻で終わりかと思いきや3巻が出る可能性もあるとのことで楽しみに待ってます。

おんなのいえ

刺さる…

おんなのいえ
名無し
4ヶ月前

鳥飼茜とヤマシタトモコの漫画を読んでる時もう横っ面を殴られるぐらい衝撃走る時あります。 グサーっと刺さるくらいに女性描写がうまい。 女性とその周りにいる人間たち、リアルに生きている人間たちの会話、癖、描写が本当リアル。 1巻作中で「母親は自分の体調が悪くなると不機嫌になる」っていうモノローグがあるんですがリアルにいますね、よく観察されてるんだなと思ってしまいました。 年頃の主人公の描写もリアルなのは作者の日常で思う不満とかモヤモヤを漫画にされてるからかなと思います。

ビーストリングス

ツイッターで見た表紙から

ビーストリングス
名無し
4ヶ月前

知り合いがツイッターで上げていた表紙がうますぎて自分でも気になってポチりました。 うますぎる!! 十奏市に住む人たちをオムニバス形式で描かれております。 もうケモナー大歓喜というか、すごく好みです。ええ。好きです。 猪、へび、サキュバスなんでも出てきます。 脈絡もなくキャラが出てくるのに画力が凄すぎて全キャラ好きになります。 あと会話の中のささやかなツッコミが好き… なんか懐かしい気持ちになったのは私だけではないはず。 カラーだからアメコミ感もありますね。 絵が見たいと思って購入されても全然アリだと思います!

Thisコミュニケーション

なにこの漫画…

Thisコミュニケーション
名無し
1年以上前

少年漫画は大抵少年漫画らしいはじまり方、一話で敵を倒し何をする(なんと戦う)漫画なのか見せるのが一般的だと思うのですが…。 この漫画始まり方から若干様子が違う! モンスターと戦う不死身超人人間とチームワークを組み、敵を薙ぎ払う、だけじゃない! こんな視点、設定で話を進められるのすごいと思いますね。なんというかいい意味で本当天邪鬼! 読んでてスルメのようにじわじわと面白いしどんどん面白さが広がっていくタイプだと思います。

セクシーボイス アンド ロボ

コードネームはセクシーボイス

セクシーボイス アンド ロボ
かしこ
かしこ
1年以上前

将来はスパイか占い師になりたい中学生のニコちゃんが七色の声を操れる特技を活かしてテレクラで金を稼ぎながら人間観察をしていたところ、その才能に惚れ込んだ裏社会の権力者であるおじいさんから大小様々な依頼を受けるようになります。 第1話の「今救えるのは宇宙で私だけ」から始まり、心掴まれる名シーンが多いんですよね〜!特に私が好きなのは三日坊主の件で落ち込んだニコちゃんがとある一人暮らしのおばあさんを訪ねる第11話です。 日頃から本棚のいつでも見える場所に置いていますが久しぶりに読み返しました。やっぱり何度読んでも面白いです!完結はしていませんがそれを望む必要がないくらい今のままで完成されている作品だと思います。

家族の食卓

子育てしながらだからこそ描けたのかも

家族の食卓
名無し
1年以上前

「パパと生きる」を読んだのでこちらも読んでみようと思いました。小学館漫画賞を受賞された作品だそうです。毎話何かしらの問題を抱えた家族が登場するオムニバス漫画になります。1巻の前半は8Pくらいの短編が多くて物足りなく思っていたのですが、後半から面白くなってきました(ちなみに一番好きなのは2巻かなぁ…)。どうやら足かけ9年連載されていたそうで、最終3巻の後書きには「娘が高校1年生になりました」とあり、まさに子育てをしながら描いたからこその実感がある作品になっていました。

愛しの彼女は隠れオタク

残念すぎる美人彼女の正体

愛しの彼女は隠れオタク
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

タアモさんの『アシさん』に登場する山猫先生と、その彼氏である教師歴5年の成瀬の物語です。 付き合って3年経つにも関わらず、成瀬は山猫のことをよく知らない……というのも実は山猫先生はBL大好きな女性向け漫画家。ナウシカの腐海の植物がもぎたてフレッシュに思える程に腐りに腐り切っている残念な美人なのです。 しかし、成瀬は非常に天然で物事をすべて良いように解釈してしまいます。山猫先生が仕事でなかなか会えないことに関しても、少し浮気が頭をよぎりながらも自分なりに納得してくれます。また、たとえコラボカフェに連れて行かれても、2.5次元の舞台に連れて行かれても、他にも女オタク特有のありとあらゆる行動や妄想に巻き込んでも一切引くことなく受け入れてくれる、ある種神のような彼氏。 ただ、それでも山猫先生は彼氏よりも「彼氏と付き合う彼氏ができたらそのカプと付き合いたい」という邪な願望の方を強く抱いてしまう業の深すぎる女。 全体的に山猫先生の腐ムーブがパワフルすぎて思わず噴飯します。個人的には6話で、山猫先生と成瀬の生徒である中田さんが同カプであることを確認してすごい顔で理解し合えたことによる握手をするコマが大好きです。 なお、こちらは単体でも十分面白いですが、『アシさん』から読むことでより楽しめます。 言うまでもないことですが、タアモさんの絵は本当に可愛くていらっしゃいます。シリアスも好きですが、ギャグに振り切った作品も好きだなあ。

ビーストリングス

エンタメ性&現代性全開ファンタジー

ビーストリングス
兎来栄寿
兎来栄寿
4ヶ月前

ファンタジーと現代文明が融合した世界設定や、獣人やモンスター系も入り混じった多種のキャラクター設定が綿密に作り込まれており、それを非常に高い画力で全編カラフルに描いて現出させている読むテーマパークのような作品です。 幕間やカバー下にも詳細設定が掲載されていますが、こういったものを読み込んで世界に浸るのが好きな人にとっては堪らないでしょう。 魔法、ダンジョン、エルフにドライアド、忍者に吟遊詩人といったファンタジー要素がある一方で、スマホ、SNS、動画配信など現代性を感じさせるものが同居している世界観の中で、様々なキャラクターが群像劇的に描かれてそれぞれの物語が展開します。 筋肉で何でも解決しがちな市長や、BL妄想の激しい秘書サキュバスなど個性溢れるキャラたちも非常に魅力的。異種族間の恋愛要素もあり、好きな方には深く刺さるかもしれません。 また、画面の密度が濃い上に作劇のテンポも非常に良く、また構成も非常に良くて(影響を受けた作品にも解る解るとニヤリとします)、並の1冊のマンガを読んだだけでは得られない満足感が生まれます。 シンプルに絵もマンガも上手いので、今後のご活躍もとっても楽しみです。

おつれあい

「おつれあい」というタイトルの絶妙さ

おつれあい
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

『はたらくすすむ』安堂ミキオさんの新作です(『はたらくすすむ』を読んでいた方はニヤリとできる要素があります)。 本作では、保険レディの主人公もなかと、その旦那で少し癖のあるのぼたんの「おつれあい」を中心とした群像劇が描かれます。 『はたらくすすむ』で見せてくれた絶妙な人間ドラマは本作でも健在。味わいのあるキャラクターが続出します。 安堂さんの描くキャラクターはどうしてこんなに人間味に溢れていると感じるのか? それは、ひとえにお弁当屋さんのご主人のエピソードに代表されるような、人間の不器用さにある気がします。 他人に良く思われたいという見栄や欲望と、他人に優しくありたいという気持ちの間には隔たりがあるようで実は地続き。そのグラデーションの中で卒なく生きたり意思思疎通したりはできないけれど、根底には共に生きて行こうとする気持ちが通う人間同士の暖かさが感じられるのです。 単純に「夫婦」というにはどこか本質的に理解し合えない部分があるけれども、それでも互いに歩み寄り合える部分が確かにあり共存していくことが持続的に可能なこの関係は確かに「おつれあい」というのは絶妙な表現で、良いタイトルだと思います。 安堂さんの描くヒューマンドラマは無限に読みたいです。

つばめゴンドリエーレ

期待の新鋭が紡ぐ上質なストーリー

つばめゴンドリエーレ
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

モーニングゼロやちばてつや賞でその才能の片鱗を見せていた及川滲さんの待望の初連載、面白くない訳がなく! まず高い画力が非常に魅力的。離島を舞台に紡がれる上質のヒューマンドラマは1冊で心地良い読後感を醸成してくれます。 東京でOLをやっていたつばめの所にやってくるのは、明らかに堅気ではなさそうな顔に傷のある男。生来の性格により男を放っておけないつばめが彼と共に島で船を使って観光案内をしながら新たな生活を営んでいくストーリーとなっています。 荒天によって本来の予定が崩れたが故に、至高の景色に出逢えて「昨日が雨で良かった」と思い直す新婚カップルの話などは正に人生そのもの。 ままならず思い通りに行かないのも、想像もしなかった偶然によって最高の体験に遭うのも、すべて愛すべき人生の一幕。人と人が出逢い別れ、あるいは再会し、そうして紡がれていく縁や絆が織りなす物語の愛おしさたるや。 及川滲さんのこの先のご活躍にも大いに期待したいです。

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