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まず、出てくる女子中高生達が、自らの性を使ってしか自己肯定感を保てていないのが辛い。原因となる歪んだ家庭環境の描写も苦しさを増す。そんな1巻通して救いの無い物語はそれでも、未知の領域へ私を連れて行ってくれそうな誘引力を持つ。
この作品には人の肉体を食する怪物が登場するが、それらは同時に性欲も満たそうとする。それに立ち向かう主人公は売春相手に薬を盛る様な人物だがたまたま魔法少女になり、体の一部を消費する事で怪物を倒す。
それは「体と引き換えに」目的を達成しようとしている点では、売春と同じ様だ……漂う絶望感。
彼女の目的は、自殺した愛する親友の再生。しかし消費した肉体分しか再生しない親友。到底目的は達成できそうも無い。ではどうする?
親友を救えなかった自責の念に苛まれる主人公。次第に迫ってゆく自殺の真相。そこにある大きな歪みの物語……そこにいる少女が、どう身体を使い、一人の死者の復活によって何を取り戻すのか。取り敢えず第1巻、打ちのめされるつもりで読んでみていただきたい。