41巻だけ読んでみた
「テイクアウトの夜明け」というサブタイトルが気になったので。 ソーダって何味?というテーマが地味に興味深かった。これには正解はなくて、人によって「サイダーの味」や「ラムネの味」、「ガリガリ君の味」だったりする。青くて爽やかなら大体がソーダだ。ではブルーハワイは…?食べ物の話題は尽きない。 また、数話にわたって牛丼チェーンやサイゼリヤのテイクアウトについて持論の展開合戦が繰り広げられるのは楽しく読んだ。いろいろ言ってるけどやはり自分は牛丼はセパレートがいい。なぜなら家に帰ってからちょい足しをするから… 自転車でテイクアウトしたものを運ぶときの所作の話は笑った。いちばん衝撃を吸収する運び方は「手で持つ」なんだけど、それは道路交通法違反だから、というオチが。 言われてみればそうだけど、Uberとかで背負って運ぶのも衝撃は吸収しないと聞いて少しショックだった。
いわゆる誰もが一度食べたことがあるB級グルメや、B級食材について、登場人物たちがマイベスト的なものを語り、ときに激論を交わす内容。
本作を読むと、つくづく自分は何も考えずに食べてきたんだと痛感する。
特に、飲食のチェーン店やスーパーで売っているお菓子や食材とか、正直どの店・銘柄もジャンルが同じなら大差ないと思ってたし、
安くて、そこそこ美味しければなんでもいい
とさえ思っていた。
本作を読むと、自分のこだわりのなさ、無頓着さに恥ずかしささえ感じます。
この作品に出てくる登場人物は、食べ物や食べ方に何かと一家言あって、1食に命でもかけてんのか?ってくらいアツイ。
身近にあるものだからこそ愛着も強く、読んでいるとその気持ちもわかってしまう。
(時々、わからないものもあるが)
食事にこだわりをもつと人生もっと豊かになるのかな?とさえ思ってしまう。
あと、本作を読むと、特に歴史あるチェーン店や食品は、各社しのぎをけずってより良く改善している様も説明してくれるので、その企業努力にひらすら唸ります。
何気なく食べていたけど、時代にあわせて色々変えたり、飽きさせないつくりをしているのを知ると、今日まで残っている意味がわかります。
変わっていないようで、変わっているんだなと思い知らされます。
といった感じで、グルメマンガの中でも、めちゃくちゃ教養(?)的にうんちくのある部類で、美味しいもの食べて「おいしー」で終わらない凄みがある作品です。
普段食べているものが、より興味深くなったりしますよ。
小生も、かろうじてラーメンが好きなので、ラーメン系の話が特にお気に入りです。