平安時代を舞台にした、日常系の漫画です。
平安時代なのに日常とは‥と書いていて思いましたが、ほのぼのまったりしています。

当時からするとちょっと変わった性格の女の子が、お友達あてに出した手紙が、お友達宛に届いていなかったところからストーリーは始まります。

届いてないからと言って大騒ぎするでもなく、「なくなっちゃったのかね、仕方ないね」くらいのノリなのがびっくりです。
他人の手紙を勝手に読んだ男が、「勝手に読んじゃってごめんね」と返事を書くことにもびっくりです。

物語はこの女性側と男性側で分かれて進んでいきます。

Amazonのレビューでは、歴史好きな方々が服装がちゃんとしていると褒めていたり。
ちらと出てきたカードゲームを調べてみたら「偏継」という詳細は不明となってしまった、当時の漢字当て?ゲームだったり。
お姫様は走ったりするのははしたなく思われており、膝立ちで歩いていた話が載っていたり。

勉強になるし、おもしろいし、いやはや凄いなぁと思ってしまいました。

歴史ものは、歴史の転換点など激動さが漫画になりやすいですが、本作のようにほのぼの系もいいですね。

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ヤンキー君と白杖ガール

目からの情報過多な世の中

ヤンキー君と白杖ガール
ゆゆゆ
ゆゆゆ

登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。 弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。 一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。 コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。 コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。 障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。 もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。 視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。 かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。 ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。

ワタシってサバサバしてるから

広告で見たことがあるやつだ

ワタシってサバサバしてるから
ゆゆゆ
ゆゆゆ

主人公が「私ってサバサバしてるから〜」っていうタイプの人間でした。 「みんな私のこと「かわいい」って言ってくれるけど本命にはしてくれないね?」で知ったのですが、主人公を「うわー何こいつ」って言いたくなるキャラクター(悪役)にして、当人が落ちていくさまを眺めるジャンルっていうのがあるんですね。 身近にいたら、さりげなくフェードアウトしたくなるタイプの性格ですが、「女の敵は女」というあたりはリアルです。 そして、男の中で生きようとしているわけでなく、同性と仲良くするわけでなく、人がいっぱいいるところに飛び込んでいるのに、孤高です。 読んでいて、どうしてそういう考えに?と思ってしまい、主人公なのについていけません。 本編を悪役サイドで見ている気持ちです。 とはいえ、ライバル視されている本田さんが主人公だと、「私ってメンタル強めだから〜」と、メンタルの強さを過剰に見せつけてくるキャラクターに改変されてしまいそうで、そんな本田さんは見たくないなと思ってしまいます。 よくよく考えれば、周囲がこれほどひいた反応を取っていてもへこたれず、ゴーイングマイウェイでいられる主人公の網浜奈美は非常にメンタルが強いです。 ビジュアルが本田さんと主人公が入れ替わっていたら、どんな感想になっていたんでしょう。

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか

殴るためのお肉

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
ゆゆゆ
ゆゆゆ

このタイトルで、この絵柄で、いわば北斗の拳。 いや、くにおくんかもしれません。 陰湿なイジメが繰り広げられる恋愛モノかと思えば、メリケンサックが出てくるタイプの恋愛モノでした。 メリケンサックと恋愛モノって、同時に存在しうるんですね。 「パワー・アントワネット」と違い、ムキムキでもなく、筋肉でもなく。 公爵令嬢として腐った世の中を正すため、いや殴りたいから主人公は暴力をふるいます。 ストッパーが無くなった彼女は強いです。 ターゲットの名前がいつの間にか「肉」呼ばわりになっていて、こうやって人でないから殴ってよしと正当化するのかなとチラと思えば、その肉がことごとく、言い訳できないレベルの悪役たちで、世直しのためには、殴っとこうかという気持ちを読者に湧き立てさせます。 そして、時の女神の力を借りて、倍速やらなんやらブーストさせて、「ボンボコボンボコ」殴って蹴って。 暴力シーン(連続)もこのきれいな絵柄のママ繰り広げられ、「創竜伝」の龍堂兄弟のようなめちゃくちゃな振る舞いも、このきれいな絵柄のママ繰り広げられます。 とりあえず公爵令嬢なので、一線は越えていないそうです。不殺です。 すべて峰打ちなので大丈夫らしいです。さすがです。 暴力で解決はよくないけれど、早いんだということはよくわかります。

千歳ヲチコチ 1巻
千歳ヲチコチ 2巻
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神作家・紫式部のありえない日々

神作家・紫式部のありえない日々

34歳。陰キャ。サブカル女。シングルマザー。しかし彼女には才能があった――!! 世渡り下手の才女・紫式部は、夫を失って以来、悲しみを癒すべく創作活動に打ち込んでいた。描き上げた作品が話題になり、界隈で神作家として知られはじめ、ついに宮仕えのお声がかかり…。慣れない人間関係に翻弄されながらも任された仕事は中宮さまの家庭教師――!? D・キッサンが描く平安コメディ最新作は紫式部!!

D・キッサン作品 無料お試し読み冊子 KISSAN Collection

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9人の作家陣による、それぞれの「先生×生徒」の恋愛模様。新たな恋愛コミックアンソロジーが、イースト・プレスのWEBメディア・マトグロッソより登場! 本著のテーマは「先生×生徒」。新進気鋭の作家陣が集合! 王道のテーマだからこそ、それぞれの個性が光ります。人気シリーズ『塩田先生と雨井ちゃん』の出張版も収録。

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主人公の名前はチコちゃんにコメントする
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