ネタバレ

面白かった!やっぱ石川サブロウは画力も高ければ漫画の読みやすさも半端じゃない。無料セールで3巻まで読んで結局最後まで読んでしまった。

もうすぐ子供が産まれるというときに総務から営業に異動になり東京から山口に左遷された太郎が、いきなり慣れない自動車販売の営業として家族を支えていくことになるという話。

序盤の厳しい営業の世界に飛び込んでいき、ボロボロになりながらコツを体得していく過程に絶妙に釣りが絡んでてフツーに楽しんでしまった。
太郎の人の良さ不器用さ実直さが見てて気持ちいい。
担当区域の車検のシール見て回るのとか「はぇ〜なるほど」となった。
釣りシーンでいうと原始釣りがメチャクチャ面白そうだった。やってみたい。

まんが道でいうところの寺さん的なポジションの大ベテラン吉田さん。
クールで非人道的な頭脳メガネ西村。
掴み所のない強キャラ所長。

…などなど、キャラ立ちがすごくいい。
西村との対立が最後の最後に太郎の人柄で勝負が付くという展開がまた綺麗。

作中にはギリギリ携帯とPCが会社にあって「(2000年前後か…?)」と思いつつ読んでたらドンピシャで1999年から2000年までの1年間を描いていた。

とにかく太郎と奥さんの夫婦の関係が超トラディショナル。
夫を支えるために骨を埋める気で一緒に山口に来て、ボロい木造二階建ての我が家で専業主婦として家庭を夫の精神を支えるというスタイル。
妻の両親、特に義父が太郎の仕事や孫についてギャーギャー言ってくるのに対し、太郎はペコペコするだけで「トホホ…お義父さんの言うことだもんしょうがないよね」と、反論や愚痴のひとつさえも言わないのに驚いた。
今の自分が作中の太郎と歳が近いだけに、そうかこの時代はまだこれが当たり前だったんだな…と懐かしいような不思議な気持ちになった。

でもそれに嫌な気分になるとかじゃなくて、何の疑問もなく至極当然のことと描かれているなら時代劇を観てるような感覚になる漫画だった。

すんごいどうでもいいけど、5巻のなかでおっさんたち鼻ほじりすぎで笑ってしまった。昨今漫画でみない表現すぎる。

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緋が走る DX版

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