文藝春秋が発行していた「コミックビンゴ」という雑誌で連載されていたらしいです。原作は宮本輝の同名小説。土田世紀は熱心な宮本ファンだったそう。

【あらすじ】普通の大学生だった主人公は父親が急死したことで、いきなり借金取りに追われる生活を送ることになる。まだ電気も通っていない夜逃げ先のアパートで帽子をかけようと柱に釘を打ったところ、偶然にもトカゲを刺してしまう。しかしトカゲは生きていた。こうして釘が刺さったままのトカゲを飼育しながら、借金取りに追われ八方塞がりになっている自分を重ねて生活していく…。

宮本輝の小説は「錦繍」を読んだことがあるんですが、どんな内容だったか忘れてしまいました。映画監督の是枝裕和のデビュー作も宮本輝原作の「幻の光」で、これも観たんですが忘れちゃいましたね(主演の江角マキコがよかったことだけは覚えてます)…。久々に宮本輝作品に触れて「そういえばこういう作風だったなぁ」と何となく思い出しました。普通のコミック雑誌だったら物足りない連載になっていたかもしれないけど、文藝春秋の雑誌だし、土田世紀との相性はとてもいいです。

「生き方は死に方なんやと…」と言いながら借金を残した父親がものすごい形相で死んでいくんですが、もっとすごい死顔の人も出てくるのでギョッとしてしまいました。ちょっと笑えるくらいすごかったです。

読みたい
ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
鯱 -シャチ-

鯱 -シャチ-

父の形見の携帯型カセットプレーヤーの爆音で変身するイジメられっこの復讐劇、『うお~っ苦マン』。職場のアイドルを犯し、同僚達を殺傷し、犯した女を人質に海に向かう少年院上がりの男の逃避行、『鯱 ―シャチ―』。花が大好き、下町の弱小組の心優しき無口なヤクザの怒りの咆哮、『おセンチ極道塊一発』…。生きることに不器用な男たちの魂の叫びが、心揺さぶる全5編。

せっかちピンちゃん

せっかちピンちゃん

美人のクラスメイトに分不相応な恋をする、幼稚で性欲旺盛でギャンブルバカのヘッポコ高校生、ピンちゃんの青春記。他、パチンコ屋のサンドとして玉を吐き出し続ける中年男の悲哀を描いた『pachin―po』や、自他共に認める相撲の才能を持ちながら、太れない体質な上に同性愛者と言う相撲部主将の純愛“ホモ”ラブコメ『晩年ダイナマイト』など、土田世紀のコメディタッチな作品を集めた短編集。

ルート77

ルート77

「十七歳の地図」「シェリー」「街の風景」など、尾崎豊の曲をテーマに描かれた8つの物語。学校、田舎街、少年院、海辺の街など、色々な場所を舞台にして、時には現実的に、時にはコミカルに、また時にはSF調に、様々な人々の心情を、土田世紀が熱く、優しく、力強く、泥臭く描く。●ささいな事から学校中の生徒に「居なかったこと」にされてしまったシミッチ。登校拒否児となり、みんなが「シミッチネタ」に飽きた頃…ヤツは全裸で登校してきて…。『マッパ!』。

鐘・土田世紀秘蔵作品集

鐘・土田世紀秘蔵作品集

敷島~~ッ!お前も俺もしようもない極道や。冥土のみやげに教えてくれやあ!何が目的なんや!どこ行くんや敷島ァ!! 変わり果てた組織に愛想をつかし、組織に疎まれ浮いた存在になりながらも、己の道を貫こうとする武闘派ヤクザの破滅的な生き様…。表題作…『鐘』。どうにもならない日常、現実…。シリアスからギャグまで、泥にまみれながらも足掻き、闘う人々の姿を描いた、土田世紀の傑作選。

愛蔵版 未成年

愛蔵版 未成年

土田世紀、生誕50周年記念愛蔵版! 2012年4月に43歳の若さで生涯を閉じた土田世紀――。生誕50周年となる今年、長らく絶版となっていた、連載デビュー作であり「アフタヌーン・四季賞」受賞作『未成年』が愛蔵版で復活します。東北の田舎町で日々を刹那的に、しかし熱く生きる若者の心情を描いた本作は、作者の初期衝動が詰め込まれた傑作です。また、本作を愛する作家、上條淳士氏と松本大洋氏からの寄稿を収録いたします。最新のデジタル技術で鮮明に生まれ変わった『未成年』をお楽しみください。

愛蔵版 雲出づるところ

愛蔵版 雲出づるところ

土田世紀、生誕50周年記念愛蔵版 時流に流されないテーマ、心に響くセリフ、繊細な画力から天才と呼ばれ、様々なクリエイターから絶大な支持を得ていた漫画家、土田世紀――。2012年4月に43歳の若さで早逝してから7年。そして、生誕50周年となる今年、講談社「モーニング」にて連載され2002年に全2巻の単行本で刊行された氏の後期代表作が愛蔵版で蘇ります。粗暴だが心根の優しい主人公、十一と他者に心を開けない出水。暗い過去を背負ったふたりの魂の共鳴と立ちはだかる過酷な運命の行方を描いた傑作をお届けします。

編集王

編集王

ボクシングチャンピオンの夢を故障で断念した、カンパチこと桃井環八・24歳。幼なじみの編集者に導かれ、バイト見習いで入った漫画の世界で「編集王」を目指す!誰より熱い心を持つカンパチが漫画業界に真っ向から立ち向かう、衝撃の漫画業界コミック!

俺節

俺節

海鹿耕治は好きな女の子にも声もかけられないほど純粋無垢な高校生。卒業間近、就職も決まっていた耕治だったが、自分の武器は演歌(うた)しかないと、歌手を目指して単身上京する。自分の演歌を信じて、故郷の津軽から身体ひとつで上京してきた耕治。さまざまな艱難辛苦を乗り越えて、果たして彼は「演歌の星」になることができるのか!?すべての若き魂に送る感動の青春巨編!!

同じ月を見ている

同じ月を見ている

ある夜、ひとりの少年が1本のペンを手に、少年院から脱走した。その男の名は水代元。2年前のある忌わしい事件の犯人として捕まり、少年院に収容されていたのだ。元は、幼い頃から絵を描くのが好きで、人の心の中に浮かんでいることを絵にできる不思議な少年であった…。数えきれないほどの不幸を背負いながらも、全身全霊で真実の愛を貫き通す男・ドンが見せる、切ないほどたくましい青春像!!

夜回り先生

夜回り先生

不登校、ドラッグ、リストカット…。闇に飲み込まれていく子供たちを、哀しい目で、優しい目で、見守り続ける教師がいる。全国が涙した感動ドキュメント、ここに初の完全漫画化!病気の母親を支えようと、コンビニで捨てる弁当や、余った給食をもらって回っていたマサシ少年。健気でマジメだった少年は、いつしか隣に住んでいた暴走族のお兄ちゃんの真似事をし始めて、マジメにドラッグを使い、マジメに壊れていった。そんな少年を夜の公園で見かけた夜回り先生は、ラーメン屋のバイトを紹介するなどして、必死に彼を立ち直らせるべく向かい合う…。

土田世紀は熱心な宮本輝ファンだったそうにコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。