百合といわれれば、そうなのかもだけど、その言葉でくくってしまっては表現しきれないものが沢山ある。

本作は、そんな作品。

舞台は、代々卒業生の「髪」で縫い上げた制服を着るという伝統がある、女子校。そこで過ごす女学生の群像劇。
卒業生の「髪」で制服をつくる…若干ホラー臭がしますが、そんなことはありません。
むしろ、その女学生の髪の毛、女性の命ともいえる髪が1本1本美しく、それこそ生きているかのような描写に息を呑みます。
恐怖よりも、そっちが強いです。

そして全体的に漂う、どこか儚い雰囲気が、この伝統とよくマッチしてて、物語に惹き込まれてしまいます。
随所に散りばめられた繊細で詩的な表現が、また良いのです。

百合か~と避けていた人、百合は少し苦手~という人にこそ、おすすめしたい作品です。

美しさの中に、少しの狂気を孕んだ展開にゾクゾクして続刊が気になりますよ。

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だれでも抱けるキミが好き

ただのエロかと思ったら

だれでも抱けるキミが好き
六文銭
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童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

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六文銭
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自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~
六文銭
六文銭

小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

繭、纏う 1
繭、纏う 2
繭、纏う 3
繭、纏う 4
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アウト・オブ・ザ・コクーン

アウト・オブ・ザ・コクーン

「一生怯えて暮らしてろ!」今際の際に揺れる、恋と執着。終末世界で願いは? 切ないボーイズ・ラブ『もしも、明日世界が終わるなら』カニバリズムの裏にある美しさが描かれた『ドッグ・イート・ドッグ』ゾンビ化した恋人への信頼と、青春の旅券『スウィート・ドリームス・ゾンビ』『繭、纏う』の洋子と華が描かれた後日譚『アウト・オブ・ザ・コクーン』ほか、1篇を含む、5篇の恋を描いた作品集。■原百合子ビームコミックス既刊■『繭、纏う』全6巻『熱海の宇宙人』『女神たちと』原作:河井克夫■【コミックビーム編集部】公式X■@COMIC_BEAM

#BがLする 4ページアンソロジー ~そのとき僕は、恋をした!~

#BがLする 4ページアンソロジー ~そのとき僕は、恋をした!~

「まさか俺がお前のこと好きになるなんて…」そんな“男の子が男の子に恋をした瞬間”を4ページで描いた、ライトBL短編集! 超豪華執筆陣29名は、SNSで話題の作家から実力派作家まで勢揃い! 最高に萌える4ページをお届けします。【表紙】ヤマダ 【漫画】吾笠花/アキヲ/井口病院/馬あぐり/加藤マユミ/雲田はるこ/倉橋トモ/黒井モリー/黒江S介/桂馬びんぞこ/嶋次郎/ショオ/すずり街/園田ゆり/ダヨオ/ツバダエキ/寺井赤音/どうざき/原百合子/ぱらり/日野 晶/びみ太/深澤ねじ/三星たま/宮田トヲル/ヤマダ/結城にこ/ゆうぎ/らくたしょうこ

熱海の宇宙人

熱海の宇宙人

「昨晩未明、熱海の海に宇宙船が落ちました」 自分が書いた小説の主人公にそっくりな宇宙人と出逢う表題作。不時着した未知の惑星で、「神様」と勘違いされる『とある神様の星』などを収録。自由で愛らしい発想をキラキラと描き出す大注目のSF短編集!

その伝統は「絆」か「呪い」かにコメントする
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