第一回戦のスープ勝負で
「スープは一度味付けしたら二度とやり直しがきかない」
と悩んでいた味平。
いや、ドラム缶で基本のスープを大量に作ったんだから
小分けにして何回でも何パターンでもやり直す量はあるだろ、
と疑問を感じたのだが、
材料はあっても何度もやり直す時間がない、
煮込みなおせないとかっていう意味かと思っていたんだが・・
第一回戦のスープ勝負で
「スープは一度味付けしたら二度とやり直しがきかない」
と悩んでいた味平。
いや、ドラム缶で基本のスープを大量に作ったんだから
小分けにして何回でも何パターンでもやり直す量はあるだろ、
と疑問を感じたのだが、
材料はあっても何度もやり直す時間がない、
煮込みなおせないとかっていう意味かと思っていたんだが・・
一度作ったスープを味見してもらって
物足りない、と聞いたら・・・オイ!
まだトンコツ・ラーメンとかが流行る前の時代みたい。
主催者が用意した具材に豚骨や鶏ガラはあるけれど。
解説者が優勝候補として名前をだしたラーメン屋に
福岡の香港風ラーメンとか長崎のチャンポンの店はあったけれど
博多トンコツの店はなかった。
当然、喜多方ラーメンとか和歌山ラーメン、
尾道ラーメンや名古屋の台湾ラーメンもいない。
ご当地ラーメンといえば札幌くらいだったころだね。
審査員に時代を感じる。
この時、アントニオ榎木は和島が後に
プロレス界に入ってくるとは思ってもいなかった。
梶笑一奇(談)
当時にジャンプで読んでいたとき、
スープ勝負で
「少々まずい味でもこいつを使えばなんとかうまくなる」
「ただしこいつを使えばどの料理も同じ味になってしまう」
という謎の白い粉が登場して
なんだろうその粉は、という感じで次週に続く、となった。
気になって祖母に、そんな調味料があるのか、と聞いたら
「味の素だろ」
と即答されて驚いたのを覚えている。
味平では
「家庭料理で使うのはともかくプロの料理人が
使うのはいかがなものか」
みたいに扱われていたが・・
皮肉なことに
10年後くらいに初めて札幌に行き、
有名ラーメン店に入りカウンター席から
調理過程を見ていたら、途中で缶から出した
白い粉を大量に入れていた。
入れるタイミングや食べてみた味から判断して
塩とか砂糖とか片栗粉とかではなかった。
恐らく化学調味料。
初体験の札幌ラーメンは精神的に複雑な味だった。
そこは「美食屋だいっ!」ではなく
「包丁人だいっ!」と言うべきではないのでしょうか。
化学調味料は体に悪いとも言われてきたけれど、
味平では味が一緒になる、以上には言及していなかった。
時代がすすんで、現実のラーメン業界では
味が一緒になるかどうか体に悪いかどうかはおいておいて
かなり化学調味料を使うラーメン屋は増えたと思う。
その一方でラーメンにも「無化調ラーメン」という
ジャンルも成立した。
だが逆に「無化調ラーメン」の店が存在しそれを看板に
しているということは、看板にしていないラーメン屋の
ほとんどが程度の差はあれ化学調味料を使っているのでは
ないかとなるし、むしろラーメンを食う側には
どこのラーメン屋も少しくらいは化学調味料を使っている
だろうね、という認識が定着しているのではないだろうか。
それ以前に業務用の食材やスープといった半加工品を
仕入れて使用しているラーメン屋も多いだろうし。
どこかで化学調味料の味が混じることを避けようがないのが
普通のラーメン屋の現状ではないかと思う。
私もそういうラーメン屋で美味しいと思って食べているのだろうし。
けれどそう考えるならば、化学調味料はプロのラーメン屋が
使うべきでないと断言し、業務用食材などがまだ存在しなかった
(であろう)この「味平ラーメン祭り編」の時代は
ラーメンにとって古き良き時代だったんだなあ、と思う。
「日本ラーメン祭り」の内容はなんとなく覚えているけど、導入がむちゃくちゃ強引だった覚えがある。
カレー勝負が良すぎて、なんか印象が薄いんだよな。
また読みなおしてみるか
ラーメン屋で味平という名をたまに見かけるので一定の世代にはラーメンといえば味平というのが染みついているのかも
ちょっと調べたらこんな種類があったのはしらなかった。
味平ラーメン/あじ平ラーメン/ラーメン味平/ラーメンあじ平
味平を名乗るラーメン屋:確かに、時々みかける
味平を名乗るカレー屋:見かけた記憶がない
味平を名乗る他の料理屋:見かけた記憶がない。味助とか味太郎とか味+名前はかなりあるような気はするが。
自分は味平といえば「味平チャーハン」の印象が強い。
味平ラーメンを名乗る店があれば機会があったら行って食べたいが、
味平チャーハン、味平カレー、味平ラーメンが揃っている
「大衆料理 味平」みたいな店があったら
昼夜昼夜通って是非とも全部を味わってみたい(笑)。
柳大吉というキャラがいい。
・影から味平を助ける。
風車の弥七ばりにお玉を投げたり
スープに雪が入らないようにフタをしたり
・それでいてライバル&必勝宣言
恋敵でもあるが、それは胸に秘め・・。
・謎の中国人みたいなコスチューム。
横浜で屋台ラーメンをやっていたときは普通の恰好
だったし、あの格好は大吉なりの勝負服?
イケてるファッションか?
・斬新なタレーメン
当時、つけ麺があったかどうか微妙。
私の記憶だと、まだなかったように思う。
そうだとしたらホントに斬新。
つけ麺というよりはザル蕎麦に近いスタイルだとは思うが。
しかし、これを出すなら尚更、謎の中国人ファッションは
無いだろ、と思う。
さらに重箱の隅をつつかせてもらえば、
一次予選のスープ勝負で作ったであろう普通のスープは
決勝戦では使わなかった筈だが(決勝戦はタレーメン)
そのあたりは大会ルール的にどうなのよ?とも思う。
味平のラーメン祭り編で、ハッキリと説明がなかった
点がある。
味平麺の麺それ自体に味がまったく無い件と、
麺が縮れていることの意味の件。
多分、この二点は関係していて、
味平麺は、それ自体は味がなくて、その分、
スープの味を巻き込む(縮れていることでスープが絡む)
ことでラーメンとしての味が完成する、ということ
なんだろうかな、と想像はしているが
漫画の中ではその点の説明が全くなくて
投げっぱなし状態で疑問が残ったままなんだよね。
まず、味平麺に味が全く無いことが指摘されるシーン。
そんでもって、決勝戦で審査員が
味平麺が縮れていることの意味を理解するシーン。
麺の味単体での審査のときの、
味が無いけれどそうでないとだめなんだ、といった言葉の説明。
決勝戦で縮れ麺を味わった審査員の先生の
「このためだったのか!!」
の意味する、なんのための縮れ麺だったのか、の説明。
それが、結局最期まで作中では説明がなかったんだよね。
多分、縮れ麺はスープがより多く絡むから
スープの味がより味わえる。最大限に活かせる。
そこに縮れ面の独特な食感との相乗効果が生まれて、
とても美味しく感じる。
それは麺自体に味がないことのデメリットを上回っている・・
と言いたかったんじゃないかと思うのだけれど、
説明というか結論のシーンがないから、
今に至るまでズッと投げっぱなし状態の疑問なんだよね。
麺太郎兄弟はビッグ錠っぽいキャラ
土三寒六(麺の腰は気温に左右される)は勉強になった。
その知識が私の人生で役に立つことは無いだろうと思うが(笑)。
麺太郎兄弟、冬の札幌で上半身裸だったが、
あれは麺打ちが重労働で汗をかくから、という意味なのか
寒さに鈍感、をあらわした伏線だったのか(笑)。
麺太郎ってのは当然、店の名前だ思うが、
この双子の兄弟、最期までどっちが兄だとか
本名はなんというのかとか解説はなかったね。
多分、作者はそこまで考えていなかったと思う。
「美味しんぼ」のほうに麺打ちが得意な兄と
茹でるのが得意な弟の双生児兄弟ラーメン屋が
喧嘩別れして云々みたいな回があったけれど、
この麺太郎兄弟のキャラとは真逆に近い
「双子なのに特性が違う」キャラで、
それも面白かった。
ラーメンがオシャレになる前の時代の話。
そして系列化とかチェーン店化とかが
札幌ラーメンくらいしかなかった時代の話。
多種多様な情報誌やテレビでのラーメン特集や、
ネットやスマホの普及で、
美味いと聞いた店のことが行く前から
「何系のどういう味のラーメンか
推測出来てしまう、
または推測できた気になってしまう」
のが今の時代。
そうではなくて、美味いというラーメン屋が
なにがどう美味いのか食べてみるまで判らない時代。
懐かしくもアリ羨ましくもアル。
美味そうに見えないけど食ってみたいんだよな
これが至言だとか真実だとかは思わない。
一歩間違えたら単なるラーメン懐古主義だし。
でも確かに「こういう美味さもある」とは思う。
久しく、こういう感覚でラーメンを味わっていないなあ。
ラーメン屋が麺を手打ちできて当たり前、ではないと思うんだけどなあ
言われて気がついたけれども、確かにそうだ。
果たして連載していた時代に、
ラーメン屋さんは手打ちが主流だったのか、
そうでなくて、
ただ作者の意識と言うか価値感が
「ラーメン屋は手打ちでなければ」
だったのか、
どっちなのかは判らないけれども。
今では有名ラーメン店でも
「〇〇製麺所様の麺を使用」と普通に明言したりしている。
製麺所さんのほうでも
「あの●●ラーメンさんも当社の麺を使用」とか
互いにブランド感覚を相乗させている?ところもあるし。
少なくとも今現在は美味しいといわれるラーメン屋で
「手打ち」だったり「手打ちだから美味い」と言っている
ところはかなり少ないと思う。
多分「ラーメン屋はそれぞれ製麺所さんから麺を買っている」
が普通のことになっていると思う。
それとは別に、手打ちではなく「自家製麺」として
自店にて機械で麺を打っています、という店もある。
「味平」じゃなくて他のラーメン漫画だけれども
「ラーメン発見伝」ではラーメン屋さんは
良い製麺所、自分の店の味にあった麺を作る製麺所を
見つけて取引することも重要、みたいに描いているし、
「ラーメン才遊記」では、機械打ちという、
人力では不可能なレベルの圧をかけて作る麺が
ラーメンを成立させる要因の一つになったとも描いている。
化学調味料すら否定していないし。
味平連載時は、まだ「手打ち信仰」みたいなものが
世の中に強かったんだと思う。
少なくともそっちのほうが絵になった。
そこをラーメンという「美味いのが一番」
という世界は徐々に世間を
「製麺所の麺も美味いよ」
「機械打ちの麺も美味いよ」
と、実際に美味しいラーメンを作って
味あわせることで納得させていった
・・ってところかな?
麺を天井に投げ、親に叱られた記憶がある
塩見味平は料理人になるため、中学を卒業するとすぐに家を飛び出して行った。そんなある日、ラーメン屋で井上洋吉というトラック運転手と出会う。本物のサッポロラーメンを食べさせてやるという洋吉が連れていった先は、なんと札幌!そこでは全国の有名ラーメン店が一堂に会し、その腕を競う”ラーメン祭り”が開催されようとしていた。
塩見味平は料理人になるため、中学を卒業するとすぐに家を飛び出して行った。そんなある日、ラーメン屋で井上洋吉というトラック運転手と出会う。本物のサッポロラーメンを食べさせてやるという洋吉が連れていった先は、なんと札幌!そこでは全国の有名ラーメン店が一堂に会し、その腕を競う”ラーメン祭り”が開催されようとしていた。