行方不明の姉を探すため、とあるお嬢様学校に転入してきた少女が、姉に関する情報を聞き出すためにその学園で絶対的な権力を持つ「生徒会」へ乗り込むが…というはなしです。 情報を聞き出すためには生徒会メンバーと麻雀、花札、トランプなどで勝利しなければならないのですが、金に物をいわせていかさまされたり、あるいはこちらもしたり、負けると謎の地下壕に落とされたりと、ストーリー的には緊迫しているようにも思えますが、ドリヤス工場先生の絵柄ですし、ずっとじめっと湿った空気が漂っているような妙な気持ちで読みました。 個人的な好みでいうと、そういう漫画が大好きです。 あとがきに、色んなパロディが散りばめられていると書いてありましたが(そもそも絵柄自体が…というのは置いといて)、ざわ...ざわ...とこの画像のコマくらいしかわかりませんでした。
数学は好きだけど数学オリンピックはあんまり興味ない。でもあれがいかに狭き門で難しくて熱い世界なのかはちょっと分かった気がする。 本当は私も一日中数学について考えていたいのだけど、経済合理性がなさ過ぎるのでやってない。もっと若い頃に受験以外の数学の世界に気付いてれば人生違ったと思うので、若者は読んでみて欲しい。 #1巻応援
作者名に石田衣良さんの文字を見つけたので読んでみました。 主人公はマスコミを目指し就活を始めた水越千晴ちゃんです。 就職氷河期でコネもなしって、今年大学4年生のうちの子供と重なるところがありました。そのため、私は現代日本におけるの就活の実情について興味深く読みましたが、それだけでなく、主人公の千晴が就活をとおしていろいろな経験をしていく過程で考えさせられる事が多くありました。 就活中の方はもちろんのこと、その親にとっても大変関心が高く読める漫画だと思います。もちろんストーリー自体がすごく面白いので、就活に関係ない方にもおすすめです。 これドラマ化したら絶対に面白いはず!と思ってしまいました。
『ドラえもん』の単行本セットを一式、幼馴染みの御母堂からいただいたことでマンガ人生が始まった私ですが、その中には『大長編ドラえもん』の単行本もありました。 そこからコロコロコミックでのリアルタイム連載を追っていた作品もありますが、『大長編ドラえもん』シリーズも本当に思い入れの深い作品です。 不思議と今でも特に強く思い出せるのは、各作品から与えられた「恐怖」の感情です。 『小宇宙戦争』での、『1984』のパロディである将軍の肖像の監視装置。 『魔界大冒険』で、タイムマシンで航行する亜空間の中すら追ってきて石にするメジューサ。 『海底鬼岩城』で海底の家を大王イカに攻撃される時。 『鉄人兵団』で地球を滅亡させてくる悪のロボットたちが、鏡の世界に気付いてこちらの世界に侵攻してくる時。 『パラレル西遊記』でおかしくなってしまった世界や人々。 『日本誕生』で割れても自動再生して襲ってくる土偶やギガゾンビ。 『アニマル惑星』に登場する得体の知れないニムゲや禁断の森。 今思うと何でそこまで、と思うのですがそれらすべてが心から恐ろしかったです。それらを経て日常の『ドラえもん』に帰った時の安心感は、非常に強いものでした。 しかしながら、ただ怖かっただけではなく怖さもありながら純粋に質の高いエンターテインメントとして楽しんでいたのも確かです。 描く題材が尽きないのかなと子供心に心配になったくらいにありとあらゆる場所へ冒険し、仲間と共に助け合いながら困難を乗り越えていくドラえもんとのび太たち。 『大魔境』のラストの展開などは子供心に大変興奮しました。『竜の騎士』でスネ夫が珍しく単独で見せ場を作る構成も好きでした。『ワンニャン時空伝』で一旦幕が閉じられた時は寂しさを覚えました。 『ドラえもん』があるから日本人はSFを難しいものではなく身近なものとして楽しめるという言説がありますが、私は『ドラえもん』によって物語の楽しみ方を沢山教わったと思います。
かくれんぼしたまま20年が経ってしまったという、まあありがちな設定ですが・・。そこにはいろんな、物語があり、妙に心を揺さぶられます。そんな中迎える衝撃のラスト!これはグッドエンディング?それともバッドエンディング?いったい何エンディングになるんでしょうね………。
真夏のど田舎一軒家で二人でなにをパンパンしてるんですか!! SMコメディと謳ってるだけあって、笑えます。 人妻のかなでさんはともかく、ゆず季ちゃんの将来が心配だ
おどろおどろしさや不気味さ、恐怖心を煽る、という意味ではライトなホラー漫画なので、読んだあと一人でトイレに行くのが怖くなる心配はありません。それに、ちょっとレトロで個性的な画風と丁寧な作画、身近なテーマが中心の短編集で、さらっと読めてしまいます。 とは言え、単に読者をむやみに怖がらせるだけの内容ではなく、一話一話にしっかりとしたストーリーがあり、人間の満たされることのない欲求や、嫉妬心、妬み恨みが引き起こす不幸が描かれているので、読み進めているうちに人間の心に潜む醜さを思い知ることになり、ある意味背筋が寒くなる瞬間があったり、また考えさせられもしました。そんな中、ときどき心がほっとするような展開の話の回も挟まれているのが救いです。人間の持つ恐ろしさ、哀しさ、暖かさ…様々な面を感じられる、質の高いホラー作品だと思います。
Jリーグ黎明期の、プロ自体が珍しかった時代、世界で戦うのが夢のまた夢だった時代に、世界で戦う主人公を中心とした架空の話です。架空の話ですが、きちんと取材していて、作者がどれだけサッカーが好きなのかがわかります。困難を押しのけて、みんなで一つになって戦って目的を達成する、という少年漫画の王道中の王道ですが、女性の作家でここまで少年の気持ちがわかるのか、といい意味で驚きでした。日本のサッカー関係者が世界で戦うぞ、と熱い気持ちを持っていた時代の息吹を感じさせてくれます。
今流行りのグルメものの一環かなぁと。なんせ読んでてお腹が空きます笑 美味しいもの食べたくなります。コロナ自粛中とかに読んでると、外食欲がやばくなるやつ笑
こういうの待ってた〜ありがとう〜 彩香ちゃんが弘子さんを落とすところを見届けるまで死ねない…私は1話で速攻落ちましたけどね。 と思ったら元ネタを発見してしまい、無事に死にました。 https://twitter.com/JiangSal/status/1276143943898390528
二次元愛に振り切る主人公と、コスプレ初心者のヒロインがコミケや即売会などで徐々に裾野を広げていくというストーリーです。 同じく連載中のマンガ、その着せ替え人形は恋をすると重なる部分もあったりしますが、こっちはよりバカ方向に振り切ってるからokです!
※ネタバレを含むクチコミです。
背徳的ラブストーリーなんてもんじゃなかった…。 娘の婚約者や不倫相手や夫など男達を使って母親とか妻とかそういうカテゴライズを取り払っていく逞しいお話でした。 女として目覚めていくとともにどんどん美しく強かになっていくのが素晴らしい。ご都合主義すぎるけどそんなママを素敵と言える娘も凄い。 艶々先生の描く女性は所謂かわいい女じゃなくて、自らを解放していく強さみたいなものが感じられるから好きなんですよね。めちゃくちゃ肉感的だし生命力強そうで最高です。 身勝手だけどラストシーンはちょっとスカッとするんだよな…艶々先生の作品は女性にこそ読んでほしいのですよ。
F先生版のまんが道的な要素もありつつ、得意の少し不思議が枯れた大人向けの至高のファンタジーになっている。 実写映画化もされていて、トキワ荘周辺の漫画家たちがこぞって出演しているのが微笑ましい。映画好きな彼らだから、さぞかし嬉しかったことだろう。 短編などを除けばこれが最後の作品ということだけど、このコンパクトさでしっかり王道にまとめあげるのは究極の名人芸ではないだろうか。今まで彼が描いてきたモチーフが織り交ぜられているので、細かい部分を読み込むのも楽しい。
お寺さんを題材とした漫画はちょっと珍しくて、興味を持って読んでみました。住職さんの役目や跡取り問題、檀家さんや他のお寺さんとの付き合いの難しさなど、普段なかなか知ることのない世界を垣間見ることができて、期待以上に面白かったです。お寺さんがテーマとは言え、真面目でシリアスな作品ではなく、基本的にはユーモアと人情味溢れたストーリーなので、さらっと読めるも気に入りました。幸福寺の住職ファミリーのやり取りも可笑しくて、喧嘩もあるけれどお互いを理解してサポートし合う関係にほっこりしたり、周囲の人々へ暖かく手を差し伸べるシーンに思わずほろっとしたり、上手に読み手の気持ち満たしてしてくれる作品です。読み終えた後には、お寺さんの存在が身近に感じられました。全2巻ですが、ぜひ続きも描いて欲しいです。
なんだか前からずっと連載していたかのような存在感がある読み切り。 結局読み終わっても「たぴえん」の意味がわからなかったんですけど、だれか教えて下さい。タピオカとぴえん🥺を合体した言葉?
今週のマガジンの読み切り、どっちもレストラン?で二人の人が話してるシチュエーションなの面白いですね。 それはさておき、作家と編集という組み合わせも鉄板と言えば鉄板ですが…こんなにも公私混同してる作家初めてみましたよ、笑 担当編集への恋心を小説にするとかダメでしょ、って思ってたら笹川さん的にはアリだったんですねぇ!というオチ そこひっくるめて笹川さんの思うつぼだったらスゴイ。
SEGAが最後に世に送り出した家庭用のゲームハード「ドリームキャスト」のコアなファンを描いた作品です。 私も相当なドリキャスファンですが、作者のSEGAとドリキャスに対する熱意がビシビシ伝わってきます。 相当マニアックなネタを詰め込んでいる作品であり、SEGAファンとドリキャスファンはあっという間に読みきってしまうでしょう。 ゲームが好きな人には是非一読して欲しい熱き物語です。
某社会主義国で、世襲制により最高権力者の地位になった少女ミャオ。 彼女のわがままによって、周囲の大人たちがワタワタするギャグマンガ。 こういう権力ある小さい子に振り回される大人の話、好きなんですよね。 なんというか、新しく生まれた子供を家族が見守る感じがして、微笑ましいんですよね。 だがしかし、ミャオ将軍も最高権力者です。国の代表です。 彼女に歯向かうもの、気に食わないものは、当然「粛清」です。 粛清・・・そう、トイレ掃除1週間とか、草むしりとか。 あぁ、なんと微笑ましい。 血は流れないのだ。 外交問題とか、国内の問題とか、なんにもわかんないけど、それでも国民のために頑張るミャオ将軍に釘付けです。
つげ忠男さんの作品は前から興味があったけれど、読むのは初めてでした。主人公は、小説家で、家族はジーンズショップを経営しています。主人公は、稼ぎの少ない冴えないおじさんとして描かれていますが、作者自身もジーンズショップを経営していたというので、自身を投影した主人公なのでしょうか。 そんな主人公が、趣味の川釣りがこうじて、おんぼろの小さな舟を買うのですが、家族はちょっと呆れ気味。それでも自分で舟を改造して屋根などを作り、昔の日本にいた、舟に住む人々のような暮らしを思い浮かべながら、週のうち何日か楽しむようになります。 そこで、漁師などいろいろな人と関わるのですが、川を流れてくる人間ではない何かと遭遇したりして、ちょっと不気味でもあります。設定は現代なのですが、浮世離れした世界に引き込まれていくような感覚があります。 作者の兄である、つげ義春の作品が好きな方にもおすすめです。
もう20年前以上昔に読んだ作品で、懐かしさに再び読み返してみましたが… 10代の頃には感じなかった気持ちがいくつも浮かんできました。自分を作った少女を愛する機械人形の可愛さや幼さ、ピュアな恋心にドキドキした昔と違い、いまは、そんな彼を見守る青年や、人間ではないザザの葛藤に胸が詰まり、物語の奥深さを改めて感じることができました。
フラットな状態で読み始めたので、鉄棒でオリンピックを目指したりする話かなと漠然と思っていて、その予想はある意味あたるのですが、内容はかなり予想外でショッキングなストーリー。いやはやびっくりしましたよ。 主人公は懸垂が大好きな少年なのですが、次第にその異常性が心理描写として出てくると、健全なスポーツマンという印象ではなくうすら寒さを感じながら読みました。 ちょっとしたホラーテイストの入った珍しいスポーツ少年の漫画でした。個人的には短編ではなく長編でより深く描いてほしかったなあ、なんて思ってます。
31歳にして女性を知らない主人公。恋愛には積極的なんだけどとても不器用で・・。似てる、似すぎてる、過去の自分に。いや、これ、俺でしょ!?そう思えるくらいに感情移入して読むことができました。なんだかちょっとノスタルジックな気持ちになりますし、初々しい気持ちを思い出させてくれるため、定期的に読ませてもらっていますよ。
この作品は設定が命です。そうしないと、ただのめちゃくちゃなグロ漫画になってしまうんですよね。食糧人類は、細かな設定がしっかりとしているので、読んでいて怠くなりません。それどころか、続きが読みたくて読みたくて、ページをめくる手が止まりません。
本格的なアダルト漫画から、18禁にはならない程度のソフトなお色気漫画を描くことで有名な「遊人」先生の渾身の一作です。 この作品はオムニバス形式で、一話完結となっています。 作品が発表されたのは、かなり昔ではありますが、セクシーな美少女たちは今読んでも色あせていません。 物語の中では少年から中年男性と幅広い年齢層の男たちを虜にしています。登場する女性たちの色気はさすがは遊人先生といったところです。
あの世への案内人である語り部・聖の美しさと、描かれる人間模様の深さを堪能しました。黄泉の河を訪れる人たちの人生が、みな山あり谷ありで興味深かったです。絵柄は少女漫画的で優しく可愛らしいのですが、登場人物の抱える事情が複雑で、読みごたえがありました。読んでいくうちに過去の事情が明かされ、あっと驚くような結末になるのも面白かったです。辛いことや悲しいことがあっても人間は生きていくのだなあと、しみじみと考えさせられる漫画です。
ドラマも見ましたが、ドラマだとちょっと現実離れしててピンと来なかったけど、漫画だと現実離れしてても面白く読めるなぁと!
赤ちゃんの天使さが伝わってくる。育児ってきっと大変な事だけど、家族みんなに与える心の幸せがすごいなと、改めて感じさせてくれた漫画でした。
主人公である実在の麻雀の鬼「櫻井章一」氏を知る術は色々あるでしょうが、この「雀鬼」を通して知る麻雀は、決してお遊びでなかった事を知らされます。残念ながら雀荘を知らずして育った現在の社会構成のど真ん中の一般人に、多少なりとも理解させてくれたことに感謝したい。ゲーム内の麻雀でなく、麻雀を使い様々な勝負が展開された事実も知っておくべきでしょう。そんな世界をあからさまにしてくれるこの作品を読めば、己の人生を見直してみたくなる気に成りますよ。
本作の主人公である佳苗が宣告された余命は1年。本来は父親ただひとりが知る事実のはずなんだけど、うっかりミスで速攻佳苗に知られてしまいます。 常に佳苗の「死」がつきまといながらも、余命をネタにしたくだらないブラックユーモアやダジャレで笑いながら読める異色の4コマ漫画です。 中盤までにかけては余命を意識しながらもいつもどおりの生活を送る努力をしている様子が描かれますが、もしかしたら手術をして生き延びる可能性があるかもという展開からの流れが怒涛も怒涛で頭が追っつきません。"駆け抜ける"とはまさにこういうときに使うんだと思いました。 絶対に結末を知らない状態で読まないとダメです。あと、ここで見ると表紙の佳苗が持つ遺影は真っ白だけど、紙版だとある仕掛けが施してあるので、気になる人は確認してみるといいです。
これから恋をしたい人にはぜひこれを読んで耐性を付けて欲しい。そして彼氏持ちの女子にはぜひ彼と一緒に読んで欲しい。そんな漫画です。 なぜだかダメ男に出会ってしまう三人娘を中心に、面白おかしくダメ男のパターンが紹介されていきます。こんな男いないでしょ!というものから、わかる!これ元カレだ!というものまで、様々なダメ男を取りそろえております。ダメ男撃退法も載っていますので、これから恋をしたい人はぜひこの漫画でお勉強してください。また、佐和子の彼、諒くんのダメ男っぷりがケタ外れなので、こちらは彼氏と一緒にお楽しみください。笑えます。
レッスンが「ナマステー」って挨拶から始まるの面白かった ゆとりやくざに比べるとギャグが物足りない感じがしてしまいましたが…桜先生の容赦ない攻めはよかったです。結果、ギャグというよりオフィスラブコメということでいいのかな?
テレビドラマにもなったことがある作品で知っている方も多いことでしょう。 漫画自体はかなり古いですが金銭への執着という人間の根本的な欲や業がテーマなので時代を超えた面白さがあると思います。 貧乏ゆえに異常なほど金に執着し、金に人生を翻弄されていく男の悲劇がしっかり描かれています。金だけを追い求める人間の醜さや恐ろしさが、通り一遍でなく深い心の奥底を丁寧に描いていて、一筋の光が見えながらも悪の道を突き進む主人公から目が離せません。 金さえあれば何でもできるのにと考えたことは誰しも一度はあるでしょうが、その結果まで考えたことはありますか? その答えの一つともいえる結果は一読の価値ありです。 物語としても金というものを考える切っ掛けとしても楽しめる素晴らしい作品だと思います。重厚で骨太で読み応えのある漫画が読みたい人にもおすすめです。人生哲学的な面でも参考になるセリフが多数ありました。
かの有名な文豪「川端康成」が自身の日記に頻繁に記していた「保身」という言葉の解釈を巡って起こった騒動をもとに、とある大学で行われる講義を描いた読切です。 川端康成のことならなんでも分かると豪語していた評論家が川端康成本人の発言に基づいて解釈した「保身」が、実は全く当てはまらなかったという顛末から、自分を過信しずぎて失敗してしまわないようにという教訓に繋がります。 では実際の「保身」はどのような意味で使われていたのか? これもあくまでも解釈に過ぎないと思うのですが、文豪と呼ばれる人を少し身近に感じられるかも知れません。
普段はОLで休みの日に亡くなった祖母から受け継いだ着物を着てお出かけするのが楽しみな野々村ももが主人公です。 お話ごとにももが、気候、場所などに合わせて着物と小物を合わせる場面がとても楽しそうで、可愛くて、着物を成人式でしか着たことがない私でもお着物を着て出かけたくなります。 着物だけでなく、ももがお出かけした京都で一目惚れの男性との恋話もドキドキと気になります。 着物になかなか手が出せなかった人もきっと好きになってしまう漫画、「恋せよキモノ乙女」おすすめです。
華やかで夢もあって、周りにいそうなキャラクターではないけれど、めちゃくちゃリアルに繊細に心情が描かれ、登場人物に共感できる漫画です。ドラマチックで辛い過去を持つキャラや、一見平凡だけれどドロドロの恋愛に巻き込まれるキャラなど、引き付けられる展開の中でキャラの心情がひしひしと伝わり、泣ける場面もいっぱいです。 1巻発売からはもう20年も経つのに全然古さを感じないし、今見てもファッションや小物などもおしゃれで素敵だなと思います。読む時の年齢によってまた違った楽しみ方ができるなと新たな発見にもなりました。 本当に続きが待ち遠しいです。矢沢あい先生の体調が回復されることを切に願います。
昔流行ったESPでバトルロワイヤルものですね〜。世界を巻き込んでの謎の事件を追い、囚われた妹を助けるために主人公ヒロインが超能力を駆使して戦う物語。 派手なサイコアクションがメインの見どころとなりますが、ヒロインたちキャラクターの内面に迫る人間ドラマも緻密に描写されています。
マンガにおける「間」って ・わざと取られているもの ・画力の問題でそう見えてしまい(躍動感がないとか)もの ・画風でそれが滲み出ていて作風になっているもの とか色々あると思っていて(この作品はどれだか判断しづらいんですが) 本作はよく言う「間が独特」な感じがあり、 AKIRAのような雰囲気+理不尽さと 少女漫画のようなコマ割(disではない)と テンポよく進む物語の裾の広がり方で 読む手が止まらないディストピア系 だと思います。 サバイバル系というとちょっと違うのでディストピア系でいいと思うんだけど違うかもと思ったら教えてください(切に) ちょっと読むだけでスイスイーっと読めるのと、下手に凝ってない描写が逆に新しく感じてしまって、昔の作品でよくあった行間を自分で想像するんだけど説明は十分なされている、という感じの展開が多いです。 面白いと思います!
読んでいてかなり重い内容だったが面白くて一気に読んでしまった。確かにサクセスストーリーなのかもしれないが、そこに至るまでの壮絶な人生は、目を覆うものばかり。でもこんな人生もアリといえばアリなのかもしれない。実話を元にしているそうで、調べてみたら主人公がほぼ同世代で勝手に親近感が湧き、応援したくなった。 自分だったらこんな人生を歩んでいるうちに、そのまま自暴自棄になってしまっただろうと思う。 瑠美お姉さんの先輩のマコトさんがカッコ良い。麻雀のルールを知らない私でも十分楽しめました。 麻雀を題材とした漫画は多いですが、これほどまでにヒロインが可愛い作品があったとは知らなかった。
活動していない演劇部の部室をこっそり使っていたのを演劇部の顧問に見つかり、「老人ホームで行う奉仕活動の劇をやらなければ出入り禁止」という交換条件を突きつけられ、1週間もない稽古期間の末に、なんとかシンデレラをやりきりるところから始まります。 しかしその経験が主人公・まなの心に忘れられない輝きを残した様子です。 この顧問もやけに麗しくて謎の人物。劇にも王子役で出演したことで、まなに多大な影響を与えた人物と言えますね。 部員不足のため演劇部存続の危機が訪れると、部室を使うためか、もしくは演劇にはまったためかはまな本人もわかっていませんが、部員を集めるために動き出す…!!という1話でした。 演劇を題材にした漫画は他にもありますが、"男子だけ"のというのは初めて読むかも知れません。楽しみです!
設定が凄く面白いと思いました。一回たったの五万円で本当の人間である彼女が手に入るなんて現実ではありえないけど非モテ男の理想のひとつだと思います。一話一話も短く短編集みたいになっているので読みたいときだけちょっと読むというのが出来ていいと思いました。オチもしっかり付いていますし展開がスピーディー。
とってもドキドキさせてもらい、あっと言う間に読み終わってしまった。 松永さんとミーコの、お互い好きで、近いんだけどあえて近づかない絶妙〜な距離感がさらに良い。 そして、シェアハウスに住む皆含め、美男美女揃いだし、思う存分現実逃避させてもらいました。笑
15歳で母親の恋人に暴行され、その男を殺してしまったことにより、悲運で過酷な人生を歩むことになってしまう純子。女性なら誰もが夢見る結婚も諦めて、情婦として生きていきます。道徳的には決して許されないことに手を染めている純子だとは言え、その中に女性としての愛らしさや優しさを垣間見ることができ、心の奥深くでは女性としての幸せを望んでいることがひしひしと伝わってくるので、本当に切なくなってしまいました。純子が妹のように可愛がっていたツネ子も情婦でありながらとてもけなげで可愛い女の子。それなのに彼女も悲しい人生を歩むことを強いられる場面に運命の不条理さを感じました。 「漫画という創作の話なのだから、そこまで感情移入することもないのに」と自分自身に可笑しくもなりましたが、やはり同じ女性としてやりきれない気持ちになったのは、作者の漫画家としての手腕の成すところでしょう。これまでたくさんの漫画を読んできましたが、その中でも心に残る作品の一つになりました。
完結記念に感想書かせていただきます。 「隠れ同人作家の清水さんが同僚の前川さんにオタバレして秘密を握られてこれからどうなっちゃうの!?」 という導入こそ軽妙ですが、ひとを愛することと、創作することに真摯に向き合っているのが本作の魅力だと感じます。 百合はもちろんのこと本格的なマンガ家マンガとしての読み応えも抜群です。 物語を描くのって過酷です。 真面目に向き合えば向き合うほど、ときには現実の人間関係や自分自身を傷つけてしまうことさえあります。 一方で、その過酷さは誰かの支えがあれば乗り切れることもあります。 物語を通じて前川さんが「誰かと一緒に描く」ようになり、清水さんが「誰かの傍にいる」ことを選ぶのが私にはとても尊いことのように思えました。 そして最終3巻のボリュームが圧巻。260ページ超えてます! ふたりがそれぞれのゴールと言うか、あり方を決めたあとのようすがじっくりと描かれています。 こういうエピローグがたっぷり読めるのはなんだか幸せですね。 素晴らしい余韻の残る作品でした。
昌幸さんが少しずつゆずに心を開いて、ラブラブになっていく様子が読んでいてとても楽しい。悪夢のせいでゆずに冷たい態度をとってしまっていた昌幸さんですが、それは悪夢から逃げていたということなのでしょうね。ゆずの真っ直さと強さが昌幸さんを動かし、悪夢に立ち向かわせていきます。 ゆずが大人しそうな外見に反してぐいぐいと引っ張っていく行動派なところが、繊細な昌幸さんにはぴったりなんだと思います。ラブラブになってからの昌幸さんは大変あまーいです。このギャップにドキドキ。 そして悪夢の中で昌幸さんを殺す女はゆずなのか、別人なのか、悪夢が現実となるのか、そうしたミステリーの要素が入っているところも、この漫画の面白さです。
行方不明の姉を探すため、とあるお嬢様学校に転入してきた少女が、姉に関する情報を聞き出すためにその学園で絶対的な権力を持つ「生徒会」へ乗り込むが…というはなしです。 情報を聞き出すためには生徒会メンバーと麻雀、花札、トランプなどで勝利しなければならないのですが、金に物をいわせていかさまされたり、あるいはこちらもしたり、負けると謎の地下壕に落とされたりと、ストーリー的には緊迫しているようにも思えますが、ドリヤス工場先生の絵柄ですし、ずっとじめっと湿った空気が漂っているような妙な気持ちで読みました。 個人的な好みでいうと、そういう漫画が大好きです。 あとがきに、色んなパロディが散りばめられていると書いてありましたが(そもそも絵柄自体が…というのは置いといて)、ざわ...ざわ...とこの画像のコマくらいしかわかりませんでした。