なるほど、ページ数に関しては当たり前に受け入れていましたが、そんなにあったのですね!
しかし、慰めではない確かな絆を小悪魔前川さんが頑張って得たこと、確かな関係を築いたからといって、漫画創作がそう上手くいくはずもないこと、それでも関係性を頼りに創作に、編集者に向き合うこと、そもそもの拗らせの原因への対応など、丁寧に描かれているので、そのページ数になるのは納得。いかに丁寧に描かれているか、ということですね……。
これこそ恋愛が全てではない、大人の百合漫画!
完結記念に感想書かせていただきます。
「隠れ同人作家の清水さんが同僚の前川さんにオタバレして秘密を握られてこれからどうなっちゃうの!?」
という導入こそ軽妙ですが、ひとを愛することと、創作することに真摯に向き合っているのが本作の魅力だと感じます。
百合はもちろんのこと本格的なマンガ家マンガとしての読み応えも抜群です。
物語を描くのって過酷です。
真面目に向き合えば向き合うほど、ときには現実の人間関係や自分自身を傷つけてしまうことさえあります。
一方で、その過酷さは誰かの支えがあれば乗り切れることもあります。
物語を通じて前川さんが「誰かと一緒に描く」ようになり、清水さんが「誰かの傍にいる」ことを選ぶのが私にはとても尊いことのように思えました。
そして最終3巻のボリュームが圧巻。260ページ超えてます!
ふたりがそれぞれのゴールと言うか、あり方を決めたあとのようすがじっくりと描かれています。
こういうエピローグがたっぷり読めるのはなんだか幸せですね。
素晴らしい余韻の残る作品でした。
なるほど、ページ数に関しては当たり前に受け入れていましたが、そんなにあったのですね!
しかし、慰めではない確かな絆を小悪魔前川さんが頑張って得たこと、確かな関係を築いたからといって、漫画創作がそう上手くいくはずもないこと、それでも関係性を頼りに創作に、編集者に向き合うこと、そもそもの拗らせの原因への対応など、丁寧に描かれているので、そのページ数になるのは納得。いかに丁寧に描かれているか、ということですね……。
これこそ恋愛が全てではない、大人の百合漫画!
ページ数、電子書籍で揃えていたので私もあまり気にしなかったのですが、本屋さんで紙の本を見た時3巻の存在感にちょっと笑ってしまいました。圧倒的に厚くて。
確かに、省略せずに描かれるのがこの作品のいいところだと思います。
個人的には前川さんにかなり感情移入して読んでしまったので、東堂さんとのちょっとしたやり取りや夢野先生の仕事場での出来事など、細かい描写が響いてきました。
描き下ろしを読んでも感じたことですが、自分の好きなものを通して誰かと、好きな相手と繋がることを描いているのが素敵だなと思います。
私の秘密が彼女の過去を解き明かしていく―。 周囲に隠れて同人活動に勤しむ隠れオタク系OL・清水真琴は、ある日偶然にも同僚の前川茜にオタク趣味がバレてしまう…! 全然オタクに見えない前川を訝しむ清水だったが、実は前川が過去に漫画家として活動していたことを知る。同じ趣味を持つことに喜ぶ清水、しかし前川には何やら秘密があるようで…? pixivで好評を博した新本格社会人ガールズストーリー、第1巻!
私の秘密が彼女の過去を解き明かしていく―。 周囲に隠れて同人活動に勤しむ隠れオタク系OL・清水真琴は、ある日偶然にも同僚の前川茜にオタク趣味がバレてしまう…! 全然オタクに見えない前川を訝しむ清水だったが、実は前川が過去に漫画家として活動していたことを知る。同じ趣味を持つことに喜ぶ清水、しかし前川には何やら秘密があるようで…? pixivで好評を博した新本格社会人ガールズストーリー、第1巻!