2巻で終わりなのか。もっと読みたかった! パン屋さんって職業は小さい頃憧れたな。 この漫画に出てくるパンも美味しそうだし、パン屋さんの中での恋愛模様も素敵でした。 こんな恋愛も若かりし頃、憧れたような。。 北くんの不器用な感じに美々子が包まれる大きな大きな安心感。 いい関係の二人だなぁ。 とにかくほっこり。癒された。
在宅ワークで身体バキバキの早夜子。炭酸入浴剤12回分一気に使うのはちょっと心配になった…吸ったガスで倒れそう。風呂の中でビデオ通話に出る自由っぷり好きです。 今週7月15日(水)からテレビ東京でドラマが始まるとのことで、久しぶりにふろがーる!読み返したくなりました。 https://www.tv-tokyo.co.jp/furogirl/ https://youtu.be/yenhENcwGIA
デザイナーが主役となるとどうしても仕事とか業界が話の中心になるし、それでいいんだけど、この作品はちょっと違う。踏み込み方がデザイナーの生き方そのもので、具体的に今まで出会ったデザイナーの顔が思い浮かぶようなリアリティがある。いやあびっくりしました。アフォーダンスとかランドスケープデザインみたいな大きなデザインの話をしているのも良い。 全人類に読んで欲しい点として、デザイナーは1話に出てくるようにクライアントからパクリみたいなことをお願いされたりするんで、作った人だけを責めないでそれを指示した人、決定した人の存在や業界の構造にも目を向けてね、というのがあります。
今月のゲッサンの読切は全部いいな〜。 クルクルした髪の毛で、ちょっとまわりから浮いてるボーイッシュな女の子と、その子の好き嫌いの激しいところが大好きな女の子の話。 2人の、ただの仲良し女子ではない、微妙な関係性の描写力がすごい。 好き嫌いが激しいのに、私のことは好きとも嫌いとも言ってくれなかった、とある。届くことがない手紙の存在は、悲しいけど、書くことによって昇華されることがある。
かなりゆるゆるの女子校での日常。 こんな、女子校があったら楽しそう! 私も女子校だったけど、かなり厳しい校則があって全然楽しめなかった。 そしてこんなふわふわ浮遊感の先生がいたら本当に幸せ。 毎日、楽しみに学校に通えそう♬ 星先生は、見た目は、ひょうひょうとしているのに心の中は、いつも波立っててギャップが面白い。 女子高生の個性も光る。 漫画家志望の子にも、毎日星先生の観察日記を書いている子にも、授業中寝ている子にも星先生は独自の感覚で接していて読んでいて優しい気持ちになる。 学校で秘密で犬飼っちゃてて、その犬の登場シーン斬新! 是非、読むべし!!
ギャルかわいい…とおもったら愛出優沙ちゃんのひとか…!いいギャルを描く人は信用できる。 話は、巫女さんが受験に集中するためにかわりに妹に巫女をお願いしたいのに、その妹が清楚とはかけ離れたギャルで…というものです。 たぶんこれ読んだ人全員が「エリカはそのままでいいよお!!」って思うはずですが、巫女服に拒絶されてしまうのは困りますね。 じゃあエリカ専用のギャル仕様の巫女服作ればいいじゃん☆
※ネタバレを含むクチコミです。
原作のほうは知らないんですけど、ゾワゾワして面白いです。 主人公は自宅マンションに取り残された女子高生・涼花と、同じマンションに住む修平。そのマンションには謎の地球外生命体と思われる生物・X(サイ)がいて、見つかれば即殺される。という世界観。 最大の謎は、Xの正体はもちろんだけど、涼花は二度確実にXに殺されているのに二度ともベッドで目を覚ますところに時間が戻ってしまう。たぶん、いろんな選択肢の中で正しいものを都度判断しながら生き残れ、的なシナリオなのか。 基本的に主人公が誰かとやりとりする際はチャットアプリを使ってるところがゲームっぽい。
味わった料理を再現するとなると当然だが 味覚や料理知識・経験・技術がいずれもハイレベルで 備わっていないと出来ないわけで、 チェーン店のメニューから老舗名店の味まで そっくり再現してしまうトモくんチュウさんは とてつもなく凄い人だと思った。 きっちりと同じ原材料を使って作るわけではないので、 あくまでもそっくりな味にする、ということだろうけれど、 それでも凄いというか、むしろそれのほうが凄いかも。 それと自分がこの漫画を読んで好印象を強く感じた点が二点。 一つは、各有名店の味をあっさりと再現して見せながらも、 トモくんやチュウさんに、けして素になった料理を軽んじたり、 こんなのたいした料理じゃないから、みたいな 自惚れているとか奢っているとかの感じが全く無いこと。 それぞれの素メニューを尊重しつつ、 味の再現のチャレンジを真剣に楽しんでいる感じがイイです。 もう一つはSガキヤのラーメンの話。 漫画の中でチュウさんが 「中部・東海の中高生の誰もが青春を 共に過ごしたソウルフードよ!」 と言っていますが、私も東海地方出身なので まさに同感。 ただし、あくまでも青春時代の思い出補正があるから 美味しく感じる味であり、だれもが食べて絶賛するような 味では無いと思っています。 ところが名古屋飯が話題になったアタリからか、 Sガキヤのラーメンをやたらと絶賛する食レポとか 多いんですよね。 そういう絶賛食レポとか見るたびに、 なーんか違うんだよなーという想いを感じて いたんですよね。 この漫画のSガキヤ回は、そんな私の想いを ジャストミートした内容でした。 (残念ながら恋バナ的思い出はSガキヤには私はありませんが) 多分、作者の若林先生もそこまで考えて Sガキヤ回のオチを描いてはいないでしょうけれど、 自分としては、あーSガキヤのラーメンを美味いと思う 中部東海の中高生達の心理までもしっかり再現しているなあ、 と感じて嬉しくなってしまいました(笑)。
村上たかし先生の作品には珍しく、”悪人”が主役の作品。 というのも黒川博行の原作小説を映画化した「後妻業の女」をコミカライズした作品なのです。村上先生にとって、初めてのコミカライズということで、映画を漫画に落とし込むのにだいぶ苦労されたそうです。※あとがきより 主役の「小夜子」のイメージは、良くも悪くも映画版の大竹しのぶの印象がありましたが、漫画の方が小夜子という人間の業が表現されているように感じがして私は好きです。 村上先生の画なので、根っからの悪人に見えなくて、どこか良い人感が出ちゃってるのは否めないですが…。 物語については、文句なしに面白いので説明不要ですね。 1巻完結でコンパクトにまとまっている漫画ですので手に取りやすいです。 ぜひプロの後妻業の”業”を感じてみて下さい。 また、巻末には2016年7月の「ビッグオリジナル すし増刊」に掲載された「寿司とポップコーン」という読切が収録されています。村上先生のお祖母さまの思い出を描いた作品で、こちらも良い作品でした。
「アキオ…」から約4年、待ちに待った続編。物語は、探偵稼業へと移り変わりましたが、中年の哀愁漂う、山あり谷ありの人間ドラマは健在です。1話完結型のストーリーですが、できれば前作を読んでから、こちらの作品を読むことをおすすめします。
アキオは冴えない中年でありながら、年下の美人妻と結婚し、愛娘と何不自由なく幸せに暮らしていた。しかしそこへ妻の元カレが現れ、とてつもなく辛い現実を突きつけられ…。 ここまで男としての情けなさを味わえる漫画はそうないと思います。「最強伝説 黒沢」とまた違う情けなさと言いますか。主人公アキオの泣きっぷりがもう凄いの何の。読んでるこちらまで、泣きたくなるような気持ちになります。 相対する妻と元カレは、容姿も性格も恵まれており、アキオが身を引くしか無い状況へと追い込まれ、もう感情をどこへ持っていったら良いのやら…。 そして、同級生で探偵の”広瀬”と再会し、物語は一段と面白くなっていきます。アキオの決断が思いもよらない状況をつくり、最後まで目が離せないストーリーになってます。
子供の頃に父親の再婚相手から虐待を受けていた春義くん。父親は子供と妻の板挟みに耐えられなくなり自殺してしまいます。その後は叔母に引き取られ大人になりますが…。多数の人物から語られる「春義くん」の物語です。春義くんの過去を知る人、知らない人、色んな人の視点が交差して、過去と現在も混在しているので、読んでいて繋がりに気づくまでに時間がかかるのですが、作中の時間経過が約10年分のストーリーをこういった形で読むのも面白いですね。読み終えてみると、これは春義くんの再生の物語でもあるので、じわりと進んでいくのが合っていると思いました。いがわうみこ先生はギャグセンスが高いの忘れがちですが、シリアスを描くのもお上手なのです!
始まりは違国日記のような感じでしょうか。 でも親友つぐみと主人公みどりが本当に心を許しあっていた仲で、実は好きだったってところが違うというか、ミソだと思います。 好きだった子の子供を引き取って同居なのにこんなに可愛い絵柄でふわふわと優しい絵柄なの素敵ですね…。 しっかりした14歳と地味で抜けてる31歳が生み出す化学反応がとても良い! 表紙買いしたので、表紙で気になった人はぜひパラリと読んでみてほしいです。
日常系四コマ×下ネタはやっぱりいいですよね。エロじゃなくてちゃんと笑わせるための下ネタっていうのが好きです。 身長を気にするロリ系の子と天然で巨乳のお嬢様と一見真面目な生徒会長っていうかなり下手な記号的キャラクターだからこそ、淡々とした下ネタが際立つのかなあ…とちょっと分析してみたり。 水着回やお泊まり回なんてサービスイベントはあるけどギャグ漫画だし、激しめの下ネタでもみんな可愛いから爽やかでポップに読めちゃう。よくできてるなあ…。 下ネタの合間に挟まれる萩村の天才幼女っぷりが可愛い!
読んでみました。 シャイでヒーローって一番ギャップあってオイシイ設定ですね! しかも女の子 アメコミの王道パターンも組んでありつつ漫画の内面を晒してキャラクターが変化する描写もある。 可愛いしバトルするし色んな人に勧めたい!
鬱経験者じゃなくても一回でも大変な時期、心境にあったものには胸にくるものがあります。 たまにこんなフラットに描かれた名作に出会うんですね… 文学のようでエッセイのようで実録漫画で宣伝?漫画 話題になってたから読んだだけですがもう一読した感想はこれですよ 「良いなぁ…この漫画」
一読して思ったことは、読後感が良い! ベースはすれ違った二人が結ばれる、ですがビー玉とか物書きとか小物要素も相まって読後感が爽やかでとても好印象でした。 老人になっても一緒、ある二人の一生みたいな描写も◎
最近動物ものすぐ泣いてしまう涙腺ゆるゆるの自分ですがこれはちょっとほろっときましたね。 動物とおじいちゃんの組み合わせはずるいですよ! ストーリーは別として、ちょっと田舎でおじいちゃんが隣町に別居していて木造のでかい家に一人で住んでいるような雰囲気はすごい伝わってきました。 多分描写と絵柄がマッチしているんだと思います。 次作品に期待したいです!
4コマだからほっこりドタバタしたやつかと思ったら、かなり細かくデザイン業の現場を描いてるものだった。しかも専門用語やマニアックなこだわりを笑いにする方向じゃなくて、装丁に関わる色んな人、漫画家がいて出版社があって編集者がいてその上司がいて…それぞれの仕事の仕方が複雑に絡み合う中で起こるトラブルや嬉しい出来事を丁寧に拾い上げている。 デザイナーが良いと思うものとクライアントが求めるもの、世間が評価するものはどうしてもズレる。そういう中で試行錯誤して合意形成していくところにデザイナーの腕の見せ所があるな、と身を引き締めました。 ちなみに書籍の装丁は数々の名作を手掛けているBALCOLONY.で、巻末に取材もあります。
漫画の制作自体がほぼ初めてかのような描写があったのですが、そうだとすればすごい漫画力を感じます。さすがはトーチ漫画賞大賞。 何気ない会話、消えたくなるほどいたたまれない失敗、個性的な同僚たち。 この漫画で起こっていることはそこらじゅうに転がってるような日常。だけどそれを漫画にして、読んだ誰かをクスッと笑わせたりするっていうことが、こういう才能によって生まれることが尊い。 「戻りたくないけど懐かしい日々」。 思い出すだけで胸が痛く苦しくなるけど、確かに今の自分の一部になってる出来事ってある。
めでたい! なんと目出鯛ことでしょう! 世良田波波さんの漫画がついに世界に羽ばたきました! 世良田波波ってだれ? って人は、いますぐツイッターの世良田さんのアカウントまでいって『きみは、ぼくの東京だったな』という14Pの漫画を読みましょう! 読んでいただければ、どうして西岸良平の短編集に、このことを買いているのかが何となくわかっていただけるかと思います。 世良田さんは無名ながらアックスで細々と活動を続けておられて、もう7、8年になるでしょうか。寡作ながらコツコツと息の長い作家さんで、まだ単行本は出ていません。おそらく今回の件をきっかけに、まずはアックスへの仁義を立てて、青林工藝舎から過去作を集めた初の短編集がでるような気がします。そのあとは、やっぱりトーチでしょうか。まあ、筋金入りの寡作家なので、また沈黙してしまうかもしれません。でも、とにかく、こんなに目出鯛ことはありません。 久しぶりに世良田さんの漫画を読んだら、西岸良平の漫画を思い出しました。比較的最近では『岡崎に捧ぐ』の山本さほなどもそうですが、極端にデフォルメ化された人物が特徴的ですよね。そして特に世良田さんと西岸を結びつけるのは背景への眼差しだと思います。背景への優しい眼差しがあるような気がするんです。お二人とも、背景を人物と同程度に描き込む。背景と人物のタッチがまったく同じなんです。それ故に人物は背景に溶け込んで、背景はただ背景にとどまらず、パースや遠近感を捨てて、コマの平面上に殺到しようとしてくる。背景が後方に逃げていくのではなくて、コマの前面にわらわらと押し寄せてくるのです。語弊を恐れずに言えば、小学生の夏休みの宿題の絵のような気合いの入り様とでも言いますか、おもちゃ箱をひっくり返したようなゴチャゴチャした手触り感覚を平面であるところの漫画に憶えるんですね。これは凄いことだと思います。 今回、世良田さんの短編が深い共感を呼んでいるのは、この背景への優しい眼差しがあるからなのかもしれません。だって、この背景の街々は、私たちが暮らしている街でもあるんですから。あるいは西岸良平の背景に感じる郷愁もそうです。みんな、いっせいに盛り上がれ! このコマの前面に!
思春期真っ只中の鈴と、父たーたん(敦)。 たーたん昔、犯罪を犯した友人から鈴を預かってくれって言われて育ててるけど、鈴には15年間そのこと言えず今に至っている。 鈴も、とても可愛くなり元気でたーたん思いの素敵な子。 たーたん職場でモテモテだし、お人好しだし、何か憎めない人。 ずーっとモヤモヤ抱えて生きているたーたん。鈴に伝えられる日は来るのかなあ。 言わないと苦しいし言っても苦しいだろうし、、どうなるのかなって思ってます。
この作品を稲井カオル先生の前作『うたかたダイアログ』で例えると、 「片野さんは心が生まれたばかりのロボットみたいなことを言う……その内『これが…ナミダ…?』とか言いそう」 と言う宇多川さんのセリフ。これを全編に渡って繰り広げる感じになる。 地球外生命体の襲来で滅びそうになりながら、何となく滅びなかった世界で、最前線で戦った英雄・芥は次第に煙たがられ、緊張感の無い鳥取部隊に左遷される。 14歳から7年間、戦い以外を切り捨てて戦闘マシーンとして、英雄とした生きた芥は、ゆるい鳥取で気持ちを持て余す。 人間らしい感情や常識の無い芥が、色々教えられて新しい自分の在り方を探していく物語になるのだが、その物語は決して一筋縄には描かれない。 普通、可愛い子供や仲間、美しい光景などとの出会いで、人間らしい情緒や愛情を取り戻していきそうなものだが、芥が出会うのは、生意気なガキンチョに、ちょっとズレた感じの女性副隊長・百福。年長の隊員・古賀がツッコみ切れない程の、百福&芥のボケに継ぐボケ。更には生意気なガキンチョの遊びや語彙を、貪欲に吸収する芥。 結果、彼が獲得する新たな感情は、人間らしいと言うより……? 結構真剣な話や、「深いい」話もしつつ、様々なズレと畳みかける細かなボケに含み笑いが止まらない感じは『うたかたダイアログ』と同様。結果なんだか不思議な読後感のこの作品、是非人類と共にグダグダと続いていって欲しい!
発行元が「チョボっとLOVE」ってなってたので、同人誌として描かれたやつなんですかね。 当然、あいまいみーとかの世界観とは違いますけど、らしさは全面に出てるエッセイでした。 あとがきで、いつもカオスな作風なのでほんわかした漫画を描いてみたかったとあったんですが、このエッセイも一般人から見るとそこそこカオスだなと思いました。もちろん、ほんわかほっこりもしてます。
ヤンジャンは暗いイメージの作品が多い中、爽快系でおもしろかった。 話の展開がよくて、内容がすごくわかりやすかったです。 ゆる~い場面と迫力の場面、感動の場面と緩急があり中々読みごたえもありました。 読み切りではありましたが連載もできそうな内容でしたので連載を期待したいです!
舞台は近未来の都市か、もしくは、誰からも忘れ去られた過去の都市か。 この外殻都市は、都市の上に都市を重ねる形で成長を続けている。いったい、いつ造られたのかさえ定かではない。下部階層の劣化は激しく、このグラスを伏せたような形の殻構造がなければ、上部階層の安定はおぼつかない。いや、古い下部階層では、その殻構造の強度さえ低下している。 白を基調としたコマに、淡々として、きわめて抑制的なモノローグをそえて展開される七つの愛の物語。それは愛の物語であり、同時に、消えていってしまうものへの祈りの物語でもあると思う。 愛は、その形を定義づけた瞬間にも、泡のように、古くなって崩落する殻都市の一部のように、たちまち立ち消えてしまう。その一瞬一瞬を描くことに注がれた『殻都市の夢』には、痛々しい描写こそ数あれども、そこには不思議と慈しみの表情がある。それは消えていってしまうものへの祈りの態度であると思う。愛が、泡のように、古くなって崩落する殻都市の一部のように消えてしまっても、そこに愛があったことは永遠に変えられない。もはや触れることができず、干渉することができず、だからこそ永遠に不変のかつてそこにあった愛。それは消えてしまうのではなく、そこにずっと在り続ける、私たちが祈ることさえ忘れなければ。 川の水の流れるように、つぎつぎと積み重なる殻都市、あるいは私たちの記憶。その絶え間のない流れは、目に触れた先から流れ去っていってしまう。でも、いつかの川のせせらぎが陽光をきらきら反射させていたのを私はいまも憶えている。見せておきたい景色が、ひとつ、ふたつ、と募ってゆく。それをいつか誰かに話し聞かせたいと思っている、祈りのように。そして、モノローグはようやくセリフへと変わる。 これから話すのは いつか存在した 今では存在すら忘れられた都市 ひたすら上へ上へと積みあがっていった都市 目的もわからず 理由も定かではなく その行為に没頭した都市 そんな 都市の抱いた 夢の残滓の こと そんな 人々の 物語
シリーズ続編?すっごい面白い。舞台は2175年。 1話目は無脳症の赤ちゃんに、AI脳を移植するかどうか悩む夫婦の話。 すみません、自分AIの遺電子シリーズ読んだことないんですけど、Blue Ageから読み始めても大丈夫ですかね。世界観ていっしょですか?
小学生の我々をさんざん悩ませた電影少女(当時のみんなの言うことを信じるなら読んでる人はいなかったはず)が終わって、何かまた同じようなのが始まったぞ、と思ったのを覚えているが、改めて読むと全然違う。SFバトル漫画だったんじゃん! 作者のアメコミ趣味や鳥山明との交友関係など、大人になった今なら彼らがやりたかったことが何となく分かる気がする。残念ながら唐突に終わってしまう感は否めないけど、意欲的な作品だったと思います。これ(とSHADOW LADY)があってのI”s<アイズ>。
これは漫画としてどうこうではなく、単純にレシピ本として最高で最強です。 簡単レシピって言いながらめんどくさいとか、こんなん誰でも思いつくし紹介するほどでもとか、わざわざそんなおしゃれなもの作らないよとか、レシピ本あるあるという名の文句が一切出ません。最強です。 この漫画で紹介されている鶏手羽の黒酢ドリンク煮込みをとあるところで見て以来よく作っていたのですが、他のレシピも知りたくなり手に入れました!電子書籍素晴らしい! 鶏手羽以外もほんとに簡単で美味しそうなものばっかりなので絶対作るぞ…!! それにしても鶏手羽の黒酢ドリンク煮はまじで完璧な味に仕上がるので皆さまも書籍を購入して作ってみてください。
東京から愛媛に転校してきた小夏ちゃん。見知らぬ土地での暮らしに不安を抱えていた彼女ですが、水族館部(!)の小雪先輩に声をかけられ徐々に仲良くなっていくことに…。 誰も知らない町にひとりで越してきた小夏ちゃんと、容姿端麗成績優秀完璧超人…と周囲から少し距離を取られている小雪先輩。それぞれの「ひとりぼっち」を抱えていました。両方ともひとりぼっちだったからこそ、ちょっとしたことで不安になったり、嬉しくなったり…。毎話巨大な感情が行き来するのでドキドキが忙しい。じっくりと時間をかけながら、お互いがかけがえのない存在になっていくようすが描かれるのが本作の最大の魅力です。 のんびりした時間の流れや、ふたりを取り巻く優しい人たちとの交流にも心温まります。愛媛弁もなごむ。出てくる生き物もみんなカワイイ。自分のイチオシはハマチです。 読んでるとほわほわしてくること間違いなし! そして水族館部、実在するというのもびっくり。1巻に取材先の高校の情報があるので気になる方はチェックしてみてはいかがでしょう。
けっきょくあのお方は天照大御神ということでいいのか…? 終始テンション高くて、ギャグ!!って感じで良かったです。 デビュー作?かはわかりませんが、こちらの「ショタ天狗」も好きです。 ちょっとキレイなギャグマンガ日和って感じ。 https://www.sunday-webry.com/viewer.php?chapter_id=67729
ポップな絵で救いようのない悪夢を描きますよね。 主人公の美月はどこかで拾った子供のキキとぺぺと引き連れて、不幸せな家を狙って宗教の勧誘。自身が崇拝する月人様のために言葉巧みに入会まで誘います。 美月の正体はゲスい宗教家ですが、キキとぺぺのことは道具くらいにしか思ってないのかと思いきや、まだ幼いふたりを献身的に世話する様子はとてもじゃないけど悪夢とはかけ離れている。まるで本物の家族のよう。 胸糞とは言い切れない、なんともいえない空気だけど魅入ってしまう漫画です…!
全国区で有名ではないが、作者の雷門獅篭が寄席で見た「名人」を紹介していくマンガ。作者は昔は立川談志の元弟子で週刊モーニングで「風とマンダラ」を連載していた立川志加吾 登場する名人は立川談志/快楽亭ブラック以外は全く知らなかったどの話も面白い。特に「大東両」の回は紙切り芸で「切れないお題はない」の逸話や楽屋でも家でも紙切り芸の研究を続ける話がむちゃくちゃよかった
主に2000年前後に描かれた作品を集めた短編集。 誰かにすすめられたのか、どっかでおすすめされてたのか、全然思い出せないけど何故か持っていた。 いろんなシチュエーションで若い男女の深かったり浅かったりする関わりが描かれています。 学生時代とは違う苦くて痛い青春の思い出があるような人に読んでみてもらいたい。わたしも10代後半から20代前半くらいまでの根拠のない無敵感のことを思い出して呼吸困難になるなど…。 同人誌として描かれた作品もあるので、商業誌を通して描かれてないという意味で「そのとき描きたいものを描いた」度が高いんじゃないかなと思います。 いちばん好きなのは「トラベリングムード」 いちばん好きじゃないのは「6年1組」 です。
コミックDAYSでやってる『忍者と極道』で初めて近藤信輔先生の作品を読みました。実は過去にジャンプNEXTで「忍者読切」を描いていると知り読んでみたのですが1ページ目の1コマ目からメチャクチャ近藤臭がしてすごいな…と思いました。 主人公の第一声が「選挙カーがうるせーのな」ですよ? もう完全に近藤信輔。かっこいい。 10本の指に嵌めた指輪に糸でくくった5円玉をぶら下げてるところも訳わかんなくて最高(あとでしっかり活躍します)。 幕府が政府に変わっても、変わらず権力の側に忍がいる世界。 忍の高校生・屈(かまり)は、中学時代の恩師を市議選に当選させるため、他の候補者が雇った忍と争い投票箱をすり替えるという話。 馬鹿っぽさと熱さと人の情。 近藤先生の魅力がギュッと詰まった良い読切でした。 【少年ジャンプNEXT!! 2015 vol.6】 http://jumpbookstore.com/item/SHSA_ST01M02993601506_57.html
まさにゴッドハンド。一般の獣医師として病院に勤めていた朝井が、内閣府に勤める先輩に突如拉致され、神獣・麒麟の治療にあたるよう命じられる! 戸惑いながらも体の様子をみると、内臓に異常が確認され…?という、設定も展開も壮大で目まぐるしすぎる新連載。 ぜひ読んで目の当たりにして欲しい…これが、麒麟の手術だ!!
2週連続で読切が載るとかすごいですね。ちかいうち連載も始まって欲しい。 この話は主人公がお気に入りの傘を盗まれて、犯人を追ったらどでかいウサギみたいなこの世のものとは思えない生き物?だったので、不思議の国のアリスでも始まるのか?と思ったんですけど…。 最後に明かされるそのうさぎの正体がなんともキュンとするんですよね。 自分の意志で「これが好き!」と心に決めてるものは大事にしないとなと思える話でした。
ジャンプ+にもないのにKindle Unlimitedで全部読める!となって懐かしさで読んだが、今の感覚からするとかなり厳しいと言わざるを得ない。 連載当時を思い出してみると自分は小学生で、近所の少し年上の友達に『行け!稲中卓球部』を読ませてもらっていたのでそれのパクリだと思っていた。それは小学生ゆえの知識のなさからくるものなのだけど、意外とその感覚は長く引き継がれてしまうものだ。 鈴木智恵子や奈良の母親いじりみたいのは当時もレベル低いと思っていたけど、ああいう毒舌・下ネタ・内輪ネタ、つまりは「ぶっちゃけ」が笑いになる時代だった。今だと事前に摘み取られるか、先鋭化して一部の集団にのみ支持されるようなものになるのだろう。そういう意味で貴重な記録だし、読みながら何が変わって、何が変わらないのかを確認することができる。
深夜アニメを見始めたばかりの当時、スタイリッシュな画面と「伝説の怪盗の娘」という主人公像に一瞬で虜になりました。いいアニメだった…。 その流れで原作も手に取りまして、結構キャラクターの設定とかが違うな〜と思いながら読んでいました。両方履修して見比べると楽しい作品だと思います。 伝説の怪盗と、彼が見出したひとりの少女…。 この設定だけでいけるひとはいけると思うのですが、改めて読み返すと、二十面相とチコが一緒に過ごした話数は少ししか無いのが意外でした。 どこまでも掴みどころがないままの二十面相に、それでも否応なく惹かれてしまう…。多くを描かないからこそ、彼を捜し続けるチコの気持ちを追体験できたのかな、と思います。 終盤にかけ巨大な陰謀が明らかになり物語の緊迫感は増していきます。そこに頼れる「おじさん」は居ません。チコがひとりで「二十面相の娘」として立ち向かうしかないのです。 その責を果たそうとするチコの姿と最後の決断、最高にシビれるので、「本物を超える」瞬間が好きなひとには絶対に読んでほしいですね…。
ロングアイランドに暮らすバーバラはクラスでも浮いていて、家族とも良好な関係を築けていない小学生。その原因は彼女の言動にあります。バーバラの生きる目的はひとつ。「巨人を殺す」こと。 「中二病女子の成長物語」というコピーが付いていたようですが、バーバラの行動はたしかに「中二病」的です。自分がもし多感な時期に『進撃の巨人』にドハマリしていたら…とか想像してしまった。 誰にも理解されないからと自分の世界に閉じこもり、どこか他者を見下しているかのように振る舞い、挙げ句唯一の友人ソフィアも傷つけてしまいます。はっきり言ってバーバラは感じの良いキャラクターではありません。 「一体この子は何と戦っているつもりなんだ…」と冷めた気持ちで作中の人物と一緒にため息吐いちゃうこともあるかもしれません。 ところが、彼女が殺そうとしている「巨人」の正体が明らかになった瞬間、一気に空気が変わります。これまでバーバラにしか見えていなかった巨人や、妖精の世界の真実が理解できてしまったとき、彼女に抱いていた印象は180度変わるはず。 誰もがどこかで味わったことのある青春の辛さが滲んでくる、苦みに満ちた作品なのは間違いないと思います。それでも読み終えた頃にはフッと優しい気持ちになれる、素敵な作品です。ドンデン返しと爽やかなエンディングを読んで味わってほしいです。
『ハクバノ王子サマ』から、作家:朔ユキ蔵に興味をもち、本作にたどり着きましたが、やっぱりいいですね。 どうしてもエロスを感じさせる作家さんなのですが、書誌内容にあるようにこの作品はどれも「別れと再会」をテーマにしていたようで、エロスは影を潜めております。 とにかく作者特有の、どこか影があって物悲しいキャラクター描写が、テーマとマッチしてグッドなんですよ。 表題作の「帰ってきたサチコさん」が個人的にツボでした。 過去にタイムスリップして帰ってきたサチコが断片的に語られる構成で、これが一見ストーリーをわかりにくくしているのですが、パズルのピースがおさまった瞬間の感動たるや最高なんです。 70年位前にタイムスリップして、戻れないからと、その時代で結婚し所帯をもってしまうサチコ。 そこからなんやかやでその時代に10年ほど過ごし、ひょんなことで再び現代に戻ってくるのですが、過去に残した夫を探して再会するという流れ。 あの時代から別れたサチコを現代待って、年老いた夫の変わらぬ想いに、思わず涙です。 それ以外の短編も、作者の個性とも言えるピカリと光った「別れ」と「再会」の表現が、最後までどう転ぶのかドキドキさせてくれます。 短編集が好きな作家は大体、どの作品も相性合いそうだと思うので、 作家を知るきっかけになりそうです。
1977年から2003年まで日刊ゲンダイで連載されていた擬チン官能漫画。 ふと、これまで読んだことのなかった、単行本1巻から読んでみようと手にとって驚いたのだが、あのオットセイは、最初からあのコミカルな形ではなく、初期の頃は普通のオットセイとして描かれていたというのを、今更ながら知った。 やるまん復活を報じたゲンダイの記事に理由が書いてあったのだが、 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/info/275039 要は、当時の表現規制に対応するため、苦肉の策で男性器を動物に見立てることで生まれたアイデアだったらしい。 やるまん以前は少女マンガを数多く描かれてきた横山まさみち氏だったが、「エロは描かない」と言いつつも、結局、一番の長寿連載となってしまったというのは、何とも業の深さを感じさせる話だ。 ちなみに記事の中で「43年前の“幻の第1回”を発掘」とあるが、電子版「やる気まんまん」の1話「セックス・ファイト」に普通に収録されていたので、そこまで幻というわけでもなかった。
2巻で終わりなのか。もっと読みたかった! パン屋さんって職業は小さい頃憧れたな。 この漫画に出てくるパンも美味しそうだし、パン屋さんの中での恋愛模様も素敵でした。 こんな恋愛も若かりし頃、憧れたような。。 北くんの不器用な感じに美々子が包まれる大きな大きな安心感。 いい関係の二人だなぁ。 とにかくほっこり。癒された。